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玉奴娇 Enslaved by Love第8話蕭宝宝(シィァオバオバオ)の協力でついに解放された謝蘊(シィエユン)。すると封鎖された謝府の庭で3つの盛り土を発見した。まさかと思いながら必死に土を掘り返す謝蘊、やがて母と兄の衣や謝蘊が贈った玉板指が出てくる。実は謝蘊の母と兄はすでに亡くなっていた。生きる希望を失った謝蘊は当てもなくさまよい、やがて崖から飛び降りてしまう。一方、殷稷(インヂィ)は兵士に謝蘊の捜索を命じていた。しかしこれだけ探しても見つからないのは本当に逃げおおせたのかもしれない。その時、兵士から一報が届いた。「発見しました!」謝蘊は竹林の奥深くで倒れていた。駆けつけた殷稷は意識のない謝蘊を抱き上げようとしたが、その時、頭部から激しく出血していると分かる。その頃、蕭宝宝は急に出かけた殷稷の帰りを外で待っていた。すると謝蘊を抱きかかえた殷稷が血相を変えて戻ってくる。「稷哥哥〜!ってえ?またあの女なの?!」殷稷は負傷した謝蘊を自分の寝所で介抱した。…身体の傷は次第に良くなりましょう、問題は頭部の負傷です、目覚めるかどうかは運次第かと…医者の見立てを聞いた殷稷はこれまでの謝蘊への仕打ちを思い出し、何ともやり切れなくなった。「言ったはずだぞ?お前の命は誰にも奪えぬ、お前自身にもな… 目覚めなければ周囲の者どもを道連れにさせる」すると殷稷の献身的な看護のおかげで謝蘊の容体が持ち直した。翌朝、謝蘊がうっすら目を開けた。喜んだ殷稷だったが慌てて立ち上がり、背を向けたまま怒ったふりをする。「勝手に屋敷を抜け出して怪我をするとは…」そこで振り返ろうとしたが、すでに起き上がっていた謝蘊にいきなり引っ叩かれてしまう。「誰に口を利いているの?蕭稷(シィァオヂィ)、大事にすると言ったのにその態度は何?」「なぜ昔の名を?」すると謝蘊は自分がどこにいるかも分からず、ふいに殷稷の衣に気づいて困惑した。「この刺繍…城主だけに許された模様よ?…何があったの?」殷稷はしらじらしい演技だと憤慨して謝蘊の首をつかんだ。しかし怒った謝蘊にすねを蹴飛ばされ、また平手打ちされてしまう。「あなた造反したの?!」「っ!上等だ、記憶がないというのだな?ともかく絶対にこの部屋を出るな!」殷稷は謝蘊が本当に記憶喪失なのか試すことにした。そこで獄中の経験から見ただけで吐いてしまうほど嫌いになった鶏肉を出すよう命じたが、謝蘊はすべて平らげたという。次に殷稷は蘭陵(ランリョウ)酒を差し入れさせた。謝蘊は香りだけで蘭陵酒だと気づき、嬉しそうに味わったという。「彼、もう酒を醸したの?…あ、違う、だってあれからもう4年も経ったのよね?」祁硯(チーイェン)が謝蘊のもとへ駆けつけた。元気な謝蘊を見た祁硯は思わず抱きつき、令牌を渡す。「失くすなよ?早くここから去ろう」「何よこれ…」謝蘊は意味が分からないと困惑し、令牌を返してしまう。殷稷に頼まれて謝蘊を試した祁硯が戻ってきた。「全て忘れているようだ」殷稷はまだ信じられないと言ったが、祁硯は謝蘊とやり直す良い機会だという。「まさか…それから抱きつくことを許可した覚えはないぞ」殷稷はようやく謝蘊の禁足を解いて庭園に呼び出した。すると身支度を整えた謝蘊が現れ、城主となった殷稷に礼をする。「ここはあなたに似つかわしくない」「4年前もそう言っていたな」「私の記憶では私たちの婚儀が決まって幸せの真っ只中、それが目覚めたら全てが違っていた あなたは城主に、私は全てを失った…蕭稷、何が起こったのか教えて?」「お前こそ、なぜ記憶を失った?!」殷稷は苛立って謝蘊にじりじり迫った。驚いた謝蘊は後ろに下がっているうち、うっかり欄干にぶつかってそのまま池に落ちてしまう。衛兵はすぐ助けに向かおうとしたが、殷稷は止めた。「謝蘊、もう泳げるのだろう?自分で上がって来い」つづく( ๑≧ꇴ≦)えーっ?!記憶喪失ネタ?!
2025.06.29
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玉奴娇 Enslaved by Love第7話殷稷(インヂィ)は娼妓の真似事をして己を貶めた謝蘊(シィエユン)に激高。罰として蓮香(レンコウ)楼の呼び物である鞦韆(シュウセン/ブランコ)に謝蘊を乗せ、舞姫の如く客の目にさらした。しかしすぐに愛しい謝蘊を好色な男たちの前に差し出してしまったことを後悔する。その時、祁硯(チーイェン)が暗器を投げて鞦韆の吊り紐を切断、落ちてきた謝蘊を抱き止めた。祁硯は気を失った謝蘊を抱えて出て行った。その様子を上階から見ていた殷稷は激しく血を吐いてしまう。階下では男たちが謝蘊の今夜の共寝の相手が祁公子だと揶揄していた。すると激怒した殷稷が駆けつけ、謝蘊を辱めた男を殴り倒してしまう。謝蘊は高熱を出したが回復した。しかし謝蘊を深く傷つけた殷稷は合わせる顔がなく、昼夜を分かたず政務に没頭する。一方、祁硯は謝蘊を心配して居所を訪ねた。秀秀(シウシウ)の話では謝蘊は窓際に座ったまま何も話さず、薬も飲まないという。祁硯は翰墨(カンボク)軒を訪ねるなり殷稷に殴りかかった。衛兵がすぐ駆けつけたが、殷稷は誰も来るなと追い返してしまう。すると殷稷も祁硯に殴りかかり、2人はしばしやり合った。「気が済んだか?…考えがある」「お前はそればかりだ、だがその代償を払えるのか?」祁硯は今回ばかりはやり過ぎたと諌めた。外を眺めながら鬱々としていた謝蘊だったが、ようやく寝所を出た。するとなぜか房間に蕭宝宝がいる。「具合はどう?菓子を持ってきたから食べて… さすがに妓楼へ売るのはやり過ぎよ、わだかまりはあっても私たち、幼なじみでしょう?」宝宝は急に親しげに謝蘊の手を握ったが、謝蘊は思わず手を引いた。「稷哥哥の部屋に密室があるの、あなたの家族の消息が分かるかも…」隠し部屋は書斎の床下にあった。謝蘊は燭台を調べているうち仕掛けを発見、回してみると床が開いて地下に続く階段が現れる。驚いたことに密室にはこれまで謝蘊が書いた家族への文が全て隠してあった。しかも兄の筆跡を真似て書いた文がある。「家族に送っていなかったのね…殷稷、なぜ私を騙す必要が? ありもしない希望を持たせるなんて…」謝蘊が回廊をとぼとぼ歩いていると蕭宝宝が待っていた。「どうやら見つけたようね」「全て知っていたのね、だから私を行かせた」「私も偶然、知ったの、どうしてもあなたを引き留めたかったのね」すると謝蘊は自分を追い出して欲しいと頼んだ。「逃して、目障りな私が消えるのは都合がいいはずよ?」「手伝ってもいいわ、その代わりひざまずいて懇願するのね」謝蘊は恥も外聞も捨て叩頭、蕭家の手引きで無事に解放された。謝蘊は閉鎖された謝府を訪ねた。思い出されるのは幸せだった家族との日々、しかし父は自害し、母と兄の安否も分からない。すると謝蘊は荒れ果てた庭園で3つの盛り土を発見した。まさかと思いながら恐る恐る土を崩し始めた謝蘊だったが…。つづく( ๑≧ꇴ≦)男同士は殴り合いで〜って、なんて昭和w
2025.06.29
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玉奴娇 Enslaved by Love第6話その夜、蕭宝宝(シィァオバオバオ)の酒で泥酔し、思わず宝宝を押し倒した殷稷(インヂィ)。「永遠に君を俺のものにしたい、蘊(ユン)R…」宝宝は殷稷が自分と謝蘊(シィエユン)と間違えていると気づき激高、思わず平手打ちした。「しっかりして!私は蕭宝宝よっ!」殷稷はその衝撃でしらふに戻り、慌てて逃げ出してしまう。翌朝、翰墨(カンボク)軒に祁硯(チーイェン)がやって来た。「酒壺が壊れている…どちらの杯も媚薬入りだったんだ、よくこらえたな?」まさか蕭宝宝に叩かれたとも言えず、殷稷は少し耐えれば問題なかったと強がった。蕭家は宝宝を懐妊させようと必死なのだろう。四大名家のうち謝家は没落、荀(シュン)家は先の戦で疲弊、竇(ドウ)家は北方に追放され、残った蕭家は殷稷の養家だからと専横の限りだった。殷稷は蕭家で育った。従兄から穀潰しの庶子だと虐められ続けたが、やがて殷の血筋だと分かると態度を一変させ、蕭宝宝との婚姻を条件に殷稷を城主に担ぎ上げる。「恐らく俺からの報復を危惧しているのだろう、だから蕭宝宝を早く懐妊させたいのさ」「だが蕭宝宝が輿入れし、謝姑娘の危険は増した、殷稷、まだ…」「やめよ…お前の同情こそあだになる、先日のような真似は二度と許さぬ 祁硯、お前は口を出すな」蕭家は講談師を使って謝蘊の噂を広めた。謝蘊は牢獄で汚され奴婢となり、殷斉(インチー)の歓心を得るため娼妓から″春演舞″を会得したという。「でたらめだ!謝蘊は幼い頃に怪我をして舞などできぬ!」激怒した殷稷は例え出所が蕭家でも噂を広めた者を即刻、殺せと命じた。謝蘊が居所に戻ると侍女・秀秀(シウシウ)の顔に傷があった。実は城主夫人の侍女・沈光(シェングワン)の配下たちとやり合ってしまったという。「小姐が…殷斉と密通して城主と破談になったと話しているのを聞いて… つい手が出てしまったのです」「他には何と?」「小姐が殷斉の歓心を得るために″春演舞″を習ったとも」「ふっ、その通りよ」その答えをちょうど謝蘊を心配して様子を見に来た殷稷が聞いていた。謝蘊は酷い噂を聞いて捨て鉢になった。「どうせ誰も私の言葉を信じてくれないわ」せめて秀秀だけでも自分を信じてくれることが救いだったが、その頃、謝蘊に裏切られたと誤解した殷稷は荒れていた。夜が更けるまでひとしきり酒をあおり、突然、沐浴すると言い出して謝蘊を呼びつける。謝蘊はすでに床に入っていたが、仕方なく出かけて行った。謝蘊は湯船に浸かっている殷稷の背中を流した。その時、突然、殷稷が謝蘊の腕をつかんで引っ張り、湯船に落としてしまう。「城主大人、お慎みください!」「お前の口から″慎み″という言葉がでるとはな…色仕掛けは得意だろう?」「その通りです、しかし高貴な城主大人に私のような奴婢はお目汚しかと」謝蘊はあえて否定しなかったが、それが一層、殷稷を苛立たせた。すると殷稷は謝蘊を引き寄せ、腹の傷を見せる。「この刀傷は殷斉につけられたものだ、まだ情があるのでは? 奴の借りはお前が返せ」「分かりました」謝蘊は殷稷まで自分を信じていないことに落胆した。そんな殷稷を責めるかのように、謝蘊は娼妓の真似事をしながら自ら唇を重ねる。すると殷稷は己を貶める謝蘊の姿に憤り、思わず首を突いて眠らせてしまう。謝蘊は蓮香(レンコウ)楼で目を覚ました。すると妓楼の呼び物である大きな鞦韆(シュウセン/ブランコ)に縛り付けられていると気づく。つづく
2025.06.29
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玉奴娇 Enslaved by Love第5話城主府の管事・蔡添喜(ツァイティエンシー)が逃亡した謝蘊(シィエユン)を翰墨(カンボク)軒に連れ戻した。「どこにいた?」「発見した際、すでに城門にいました」殷稷(インヂィ)は王惜奴(ワンシーヌー)を利用して自分の心をもてあそんだと叱責、しかし謝蘊は鼻で笑う。「あなたこそ人の心をもてあそんだ挙句、裏切っておきながら被害者づらして私を責めるの?」「無礼者!殺されたいか?!」「殺したら?解放してよ」すると激高した殷稷は謝蘊を担いで殿内に入ってしまう。殷稷は謝蘊を押し倒し、手籠めにしようとした。「お前に拒む権利はない!」実はその言葉は床入りの儀で激しく抵抗した際、殷斉(インチー)が謝蘊に言い放った言葉だった。すると謝蘊は激しい嫌悪感に苛まれ、思い切り殷稷を突き飛ばして泣き始めてしまう。「…興ざめだ、涙を拭いてから来い」謝蘊は殷稷と蕭宝宝(シィァオバオバオ)が待つ涼亭に参上した。すると殷稷は謝蘊への当てつけに王惜奴を側室に封じてしまう。そこへ祁硯(チーイェン)が駆けつけた。「救いの星が来たな、共に逃げるか?」「祁大人は無関係です」しかし謝蘊が否定したせいで殷稷は内部に手助けした者がいると断定、屋敷の衛兵と侍女・秀秀(シウシウ)を罰するよう命じてしまう。殷稷は謝蘊が慌てふためく様子を見て満足げだった。しかし焦った謝蘊が祁硯に罰を止めに行くよう頼み、殷稷は面白くない。すると謝蘊は罪を認めて自分の頬を叩き、生涯嫁がず、城主と夫人たちに仕えると誓った。「名妓をお望みなら私が呼んで参りましょう、どうか侍女には手を出さないとお約束を」「いいだろう」そこで殷稷は側室のことで夫人を傷つけたお詫びに真珠を送ることにした。化粧箱から出したのは真珠が千粒も繋がった豪華な首輪。実は真珠は謝蘊と殷稷の思い出の品だった…『きれいだろう?』『この傷はどうしたの?教えないなら受け取らない』殷稷は真珠を買う金子欲しさに武術を習っている兄に1発5両で殴らせていた『今はたった1粒しか買えないが、いつか千粒でも1万粒でも贈ると誓う』…殷稷は謝蘊に真珠を夫人につけるよう命じた。しかし謝蘊が受け取ろうとした時、わざと紐を切って真珠をぶちまけてしまう。「早く拾え!1粒でも欠けていたら首をはねる!」蔡管事は城主に真珠を集めた化粧箱を届けた。「欠けておりませんでした、それどころか1粒、多いのです 3度も数えましたが1001粒でした」殷稷はその意味に気づいて呆然とした。「その1粒はどれだ?!」「どれも同じに見えますが…見分けはつきません」「同じなものか!違うと言ったら違う!あれは特別だ!」すると殷稷はその1粒を探し出せと命じた。一方、未だ床入りが叶わない蕭宝宝は蕭家から媚薬と仕掛け付きの酒壺を受け取った。そこで早速、その夜、殷稷に酒肴を差し入れる。怪しんだ殷稷は隙を見て2人の杯を入れ替えてから飲み干したが、急に酔い潰れてしまう。蕭宝宝は殷稷を起こして何とか寝台まで運んだ。すると殷稷は宝宝を謝蘊と勘違いして押し倒してしまう。つづく≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッ!もう捕まったw
2025.06.29
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惜花芷 Blossoms in Adversity第8話四婶に諭され部屋に戻った花芷(カシ)。家族が譲ってくれた布団に横になると、怒りが収まったせいか急に背中の傷が痛みだした。呉玉娘(ゴギョクジョウ)は手当をすると言ったが、花芷はもう済ませたという。一方、療養中の老夫人・林婉(リンエン)は花芷を独りで行かせてしまった自分を責めていた。「傷ついたのは体だけではないはずよ…」翌日、花芷が目を覚ますとすでに日が高くなっていた。布団の上にはいつの間にか掛けてくれた母の外套が。枕元には老夫人の滋養薬、三夫人のみかん、二房の従弟・柏礼(ハクレイ)が大切に残しておいた飴がある。花芷は晏惜(アンセキ)の助言を思い出し、実は壁を作っていたのが自分の方だと気づいた。…親しい仲ほど見えない壁に隔てられるものだ、壁がある限り真心は見えない…家族の真心を実感した花芷は花家という船の舵を取ろうと一念発起、祖父の教えを胸に祖母の離れを訪ねた。…芷R、目標となる星が分かれば目指す場所に着ける…林婉は花芷が訪ねて来ると分かっていた。「駄目だと言ったら?」林婉は花芷が花家を出るつもりだと誤解、何も聞かずに反対してしまう。しかし花芷の用向きは意外な要求だった。「私に家の切り盛りを任せてください、祖父たちを助ける方法を思いつきました」実は大慶(ケイ)の刑法には″十悪を除きあらゆる刑罰をお金で免除できる″とあった。額面は刑罰により異なるが、祖父たちの流刑3千里は50万銭、つまり花家の男43人を取り戻すため2150万銭が必要だという。林婉は家族を集めて話し合うことにした。しかし2千万銭という途方も無い金額を聞いた家族は誰も真面目に取り合おうとしない。家事を切り盛りしてきた三夫人・夏金娥(カキンガ)は福の神でもそんな大金は出せないとほとほと呆れた。「だいたい家族が食べ物にすらありつけないっていうのに…」その時、黙って聞いていた花芷が懐から10両の手形を出した。「抱夏(ホウカ)、銀珠(ギンシュ)と蝉露(センロ)を連れて今月の必需品を買いなさい 余ったお金の2割は使用人に…さあ行って」花芷は呆気に取られる三夫人を尻目に、自分なら家族に小遣いを支給できると自信を見せた。「祖母、3ヶ月で構いません、失敗したら切り盛りは三夫人に…」林婉は花芷を女主人と認めた。そこでこれを機にけじめをつけるべく、花芷を連れて沈(シン)家に赴き、退婚を申し出る。「結納品は全て没収されてしまったの、今は無理だけれどいつか返せるわ」すると花芷が準備しておいた借用書を渡し、祖母と一緒に堂々と帰って行った。てっきり金の無心に来たと思っていた沈母は拍子抜け、沈老夫人は情けをかけた自分をむしろ恥じることになった。沈淇(シンキ)は花芷が屋敷へ来たと知り、まだ痛む足を引きずりながら後を追いかけた。すると運良く門の前で荷車に乗ろうとしていた花芷を捕まえる。「祖母や父親、母親が何と言おうと私は決してそなたから離れない」しかし花芷は退婚が自分の希望だったと明かし、これまでの援助に感謝した。「あなたの今の優しい言葉も嬉しかった…一生、忘れないわ」「これからも友だちかい?」「もちろんよ」花家を見張っている陳情(チンセイ)が慌てて七宿(シチシュク)司に駆けつけた。「司使、花家の娘子が退婚のため沈家へ」顧晏惜(コアンセキ)は驚かなかったが、続きを聞いて顔色が一変する。「沈大郎が追いすがると2人は別れがたそうで、最後には泣いていました」「彼女が?!」「彼女が?まさか!大の男が女のことで泣くなんてね〜まったく…」実は陳情の報告はもうひとつあった。「ぁ、例の酒ですが、重要そうだったので全て取り上げました!」すると配下たちが花芷の嫁荷の酒17甕を司使の部屋に運び込んでしまう。紫葟(シコウ)居に戻った花芷は四婶にこっそり手形の半分を渡した。実は四叔が自分のために準備していた嫁荷を質に入れたという。「預かっておくわ、必要な時に言ってね…でも家族のためにそこまでしなくても」「家族のためだけじゃない、自分のためでもあるの いつか本当の自由を手に入れてみせる、その時は祖父に頼らず各地を旅するわ」「その時は文を書いてね…それより今は生計をどう立てるか考えないと」「これよ」花芷は拂冬(フツトウ)の手作りの山査子飴を町で売ることを思いついた。翌朝、花芷は侍女たちを集めて山査子飴の仕事を割り振り、女主人の片鱗をのぞかせた。「よく働けば給金を上げるわ、怠ければ減額よ!」しかし早速、仕事を怠ける侍女が現れる。仕方なく花芷は迎春(ゲイシュン)に監督を任せ、抱夏を連れて山査子を摘みに出かけた。一方、顧晏惜は母の葬儀に来ていた少年を探していた。しかし城外へ護送された花家の中に18歳前後の男も、凌王府へ行ったことがある者もいなかったと分かる。…流刑者の中にいないのなら使用人だろう、皆が離散した今、探し出すのは不可能に近い…行き詰まった顧晏惜は遠乗りに出た。…そう言えば彼女の傷は治ったかな?…その時、目の前に山査子を摘んでいる花芷の姿が見えた。顧晏惜は思わず花芷のもとへ駆け寄った。「偶然だな」「なぜここに?」抱夏はあの時の兵士だと驚いたが、花芷に目配せで追い払われてしまう。(˘•ε•˘)<ハイハイ、お邪魔虫は消えますよ~だ顧晏惜は花芷が″船″を降りないと決めたのだと分かった。案の定、花芷は臨時で舵取りをしていると笑う。そこへ孫を連れた林(リン)婆婆がやって来た。今日は抱夏が作った焼餅(シャオビン)を差し入れ、銭を渡して祖母と孫を見送る花芷。「知り合いなのか?」「皆、必死に生きている、放っては置けない、娘夫婦を亡くしたみたい…」顧晏惜は花芷に探りを入れた。「家に男の使用人はいないのか?」「逃げたわ」「老人も若者も1人残らず?」「なぜそんな質問を?雇う余裕はないわよ、クスッ」「そうか…給金を出せるようになったら連絡が欲しい、今はしがない用心棒をしている」「いつか望む仕事に就けるわ、それじゃ」しかし抱夏は男の素性を怪しんだ。「顔に傷がありましたよ?きっと悪党です」「そうかしら?」花芷は侍女たちが怠けている理由を知った。身売り証文を握っている夏金娥が侍女が多すぎるため何人か売るとほのめかし、自分の仕事を優先させているという。そこで花芷は祖母を訪ね、事情を話して身売り証文が欲しいと頼んだ。花芷は家族と侍女たちを庭に集め、夏金娥が来るのを待った。すると老夫人に命じられて夏金娥が嫌々、身売り証文を渡しにやって来る。侍女たちは騒然、売らないでくれと懇願したが、花芷は証文を返して自由の身にすると宣言した。「どうかしているわ!」夏金娥は証文に群がる侍女たちを見て慌てふためいた。その中には自分に従順なはずの秦(シン)氏の姿もある。「証文をかまどで燃やしたらどこへ行こうと自由よ! 残りたい者は雇うわ、将来に関わるから後悔しないよう良く考えてね! 先は険しい、心を合わせてこそ活路が開ける」その様子を鐘(ショウ)叔がながめていた。「この年になってこんな珍事を見るとは…さすが芷哥儿」花芷の侍女・筧秋(ベキシュウ)は実家へ帰ると決め、迎春から路銀を受け取った。「迎春、あなたは賢い、侍女をやめても将来は明るいわ 美人だし嫁ぎ先もある、じゃあ私は先に行くわね」迎春は初めて自分の将来を考えた。そこで自分たちに山査子飴を作らせる理由を花芷に尋ねてみる。「教えるのはまだ先のつもりだった、拂冬の製法が固まったら城内で売るわ」「姑娘、そのあとは?」「商いを広げて行くつもり、祖父たちを救う唯一の道よ 商いは戦と似ている、これからは家ではなく外で皆を率いて闘うの」すると迎春と拂冬は花芷について行くと決めた。 山査子飴の製法も決まり、着々と進む花芷の商い計画。そんなある夜、林婉の離れに夏金娥が布団を持ってやって来た。「老夫人の咳が聞こえて…耳の遠い蘇(ソ)嬷嬷に代わり私がお世話します」つづく
2025.06.28
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惜花芷 Blossoms in Adversity第7話花(カ)家の男たちが北地へ送られる日。沈(シン)家では息子が花家の見送りに行くと知って沈父が激怒、罰として沈淇(シンキ)を棒打ちにした。驚いた沈煥(シンカン)が慌てて止めに入ったが、最後の一撃で沈淇は立ち上がることができなくなってしまう。沈淇はいつまで経っても迎えに来なかった。花芷(カシ)は自分で差し入れを届けるしかないと決意、しかし車がないので独りで行くしかない。すると抱夏(ホウカ)が機転を利かせ、山積みの荷物が落ちないよう抑えると言って荷車に登った。万勝(バンショウ)門では花屹正(カキツセイ)たちがぎりぎりまで見送りが来るのを待っていたが、出発する時間になった。その時、驚いたことに花芷が見よう見まねで馬を御しながらやって来る。「何とか間に合ったわ!」花芷は官兵にお茶代として銭を渡し、家族との別れの時間をもらった。祖父の傷だらけの手を見た花芷は胸が痛んだ。しかし決して涙は見せられない。「祖父、家財を没収されてから1度も泣いていないわ」「それでいい、芷Rは勇敢で芯の強い女子だ」花芷は衣食住に困っていないと安心させ、祖父たちに綿入れを着せることにした。「爹(ディエ)…」「柏林(ハクリン)は元気か?」「ウンウン…″家族″の心配は無用よ」父・花平宇(カヘイウ)は相変わらずだった。娘との再会を喜ぶどころか眉をひそめ、長男を気遣っても母や娘に関心はない。すると抱夏が三房長男の柏瑜(ハクユ)に新しい靴を履かせた。母が準備してくれたと聞いた柏瑜は急に寂しくなり号泣してしまう。花芷は母も同じ気持ちだとなだめ、泣いてばかりいては母に心配をかけると言った。花芷は祖父たちと別れの杯を交わすことにした。すると隣にいた四叔・花平陽(カヘイヨウ)が声を落として花芷に伝える。「芷R、青崖(セイガン)書院の裏山に槐(エンジュ)の木が2本ある、お前が生まれた年に私が植えた 今後はお前に世話を頼みたい、″土を耕せ″」「…分かった、で四叔、今回の件を仕切るのは七宿(シチシュク)司?」「家財を没収したのは七宿司だが、大理寺を束ねる憲(ケン)王が引き継いだ」花芷は四婶が身ごもったと伝えようと思ったが、喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。憲王は少し離れた木陰から花家の流刑を見守った。すると思いがけず七宿司が馬を駆けてやって来る。緊張が走る花家の面々、すると仮面の司使は花屹正と2人で話したいと言った。顧晏惜(コアンセキ)は母の葬儀の日、花屹正が連れてきた少年が誰か聞いた。花屹正は少年が男装していた花芷とは明かせず、咄嗟に覚えていないと嘘をつく。「遠い昔のことです、長年、各地を奔走し、そのつど童僕を雇ってきた 一体、どの子のことだか…」「意図的に隠せば怪しまれますよ?」するとそこへ憲王一行が現れ、運良くこの話は断ち切れになった。顧晏惜は形式的な身体検査に来たとごまかした。あくまで口実だったが、思いがけず陳情(チンセイ)が綿入れに隠してあった銀子を見つけてしまう。任務を引き継いだ憲王は面目丸潰れ、お付きの魏(ギ)内侍は慌てて花平宇と花平源(カヘイゲン)を連行しろと命じた。驚いた花芷は父と二叔をかばい、綿入れを持ってきたのは自分だと名乗り出る。「聞いたか?私と司使の誤解は美談として語られそうだ」憲王は自分の落ち度でないと分かって嫌味を言ったが、女子の処分まで押し付けられてしまう。すると魏内侍が花芷に杖刑10回を言い渡した。花屹正たちは呆然、この時ばかりは花平宇も娘をかばい、罪を認めて花芷を放せと絶叫。しかしどんなに暴れても拘束された身ではどうにもならず、花芷は官兵に連行されてしまう。顧晏惜は図らずも花芷が権力争いに巻き込まれてしまったことに責任を感じた。そこでせめて花家の男たちを守ろうと護送する官兵を脅しておく。「北地への護送は勅命、1人でも死んだら命で償わせる」長い旅路が始まった頃花屹正たち。一方、抱夏は取り乱しながらも何とか紫葟(シコウ)居までたどり着き、老夫人たちに事情を説明していた。綿入れから銀子が見つかったと聞いた三夫人は何の話か分からなかったが、大嫂と二嫂の気まずそうな表情を見て気づく。「はっ!まさか!」花芷が解放される頃には外は雨になっていた。すると啓京(ケイキョウ)府の前で誰かが花芷に傘を差し出してくれる。「…あの時の」それは第1話で出会った軍営帰りの青年だった。顧晏惜は夫婦と偽り花芷を医館へ連れて行った。医者はすぐ回復すると安心させ、夫に夫人の背中の傷を見せるため帳を開けてしまう。驚いた顧晏惜は慌てて背を向けたが、医者は夫婦なのに恥ずかしいのかと首を傾げた。「ぁ…彼は未婚夫なのです、婚儀はまだで…」花芷は咄嗟に釈明、医者は失笑して帳を閉じた。すると傷跡の洗浄が始まり、あまりの激痛に花芷は思わず帳を握りしめる。見かねた顧晏惜は帳の前で屈み、花芷の手に自分の腕をつかませた。顧晏惜のおかげで大事に至らずに済んだ花芷。「あれから大丈夫だった?てっきり北へ帰ったと思ってた」「皇都で仕事を見つけたんだ、家に帰るなら送るよ」「大丈夫、少し歩きたいから」花芷は四叔から聞いた山へ行くため断ったが、思いがけない言葉が返って来る。「ちょうど暇なんだ、付き合うよ…馬に乗って」すると顧晏惜は自分の外套を花芷に着せて血に染まった衣を隠した。青崖書院の裏山にはすでに大きく育った槐の木があった。顧晏惜は花芷が家に帰らず山に来たため、何か悩みがあるのか尋ねる。すると花芷は花家を航海中の船に例えた。「急に船長がいなくなり、泣き叫ぶ大勢の乗客だけが残された 私まで去ったら船が渦に巻き込まれるから咄嗟に舵を取ったの でも乗客たちは私に苦労ばかりかけて、私が生き抜く策を提案しても信じようとしない」「その乗客は君の近しい人?」「長年、同じ船に乗っているけれど、生活は各自で営んでいる 実の妹弟以外とはあまり交流もない、親密だった船長は去った、ずっと船を動かしてきた人よ そんな船を見捨てるのは気が咎める…でも1人で苦しむのはもう嫌なの」そこで顧晏惜は銅銭を1枚わたした。「銅銭を投げてみては?大抵の問題は銭で解決できる」「ねえ、短剣を持っている?」花芷は四叔の言った通り土を耕すことにした。すると板に突き当たり、外してみると下から酒甕と文を見つける。…承明(ショウメイ)2年の冬、長兄に長女が生まれた話せるようになると私にだけ笑いかけ、子犬のように後をついてくる南方では娘が生まれると酒を大量に作って土に埋めるらしい娘が嫁ぐ時に掘り出し、その酒で招待客をもてなすそうだそこで18甕の美酒を買ってここに埋めることにする芷Rが無事に成長し、良い人の所へ嫁げるよう祈りを込めて…四叔の酒は15年、ここで眠っていた。「家族がここに埋めたのを思い出して見に来たの」「見るだけ?」「手伝ってくれる?」15年ものの酒は高く売れた。花芷は1甕だけ残し、170貫の手形のうち2貫だけ換金してもらって店を出る。「付き合ってくれたお礼よ」花芷はまさか男が凌王世子とは知らず、顧晏惜に酒1甕と2貫を渡した。「ついでに車の返却をお願い、じゃあここで…」しかし顧晏惜はこの車で家まで送ると申し出た。城外を出た顧晏惜は人目がなくなったことから、花芷に少し休むよう勧めることにした。しかしその前に花芷が顧晏惜にもたれかかって来る。「見られてもいいわ、身体が悲鳴をあげているの、転げ落ちそうよ、肩を借りるわね」「嫁荷の酒だったんだろう?全て質に入れてもいいのか?」「1つあげたでしょう?黙って」「ふっ、私に強奪されると思わなかったのか?」「実は家族には内緒なの、大金をあげたら何に使うか分からないし また騒ぎを起こせば私が尻拭いするはめになる おかしいわよね、家族よりあなたを信用するなんて… でも役所であなただけが声をかけてくれた」「自分がお人よしだと初めて知ったよ、重労働までさせられた、ふっ 家のことは焦って決めることはない、少し様子を見るんだ 親しい仲ほど見えない壁に隔てられるものだ、壁がある限り真心は見えない」顧晏惜は自分も幼い頃、母と疎遠になり、後悔していると明かした。「そうだ、名前をまだ聞いていなかったわ」「姓は″晏″、名は″惜″」「イエンシーね、今日はありがとう」( ˶´꒳`人<ありがとう♪←お前ではないw花芷の状況が分からず、花家では動揺が広がっていた。夏金娥(カキンガ)はこれも後先考えず銀子を縫い付けたせいだと嫂たちを非難、老夫人が全て差し出せと命じたにも関わらず隠し持っていた挙句、役人に得をさせただけだと嘆く。その時、抱夏の大きな声が聞こえた。「姑娘が帰ってきた!」夫人たちは庭へ飛び出した。朱盈貞(シュエイテイ)はおどおどしながら娘の様子をうかがったが、花芷はどこか冷たい。それもそのはず、母と二婶の軽はずみな行動で10回も打たれたのだ。しかしおとなしい母がこんなことを思いつくはずがなく、二婶の考えなのは明らかだった。「私が罪を被って幸いだった、憲王に捕まっていたら死んでいたのよ?」気の弱い朱盈貞は号泣、気位の高い斉蕙蘭(サイケイラン)も自分の非を認めない中、夏金娥は花芷の態度を咎めた。「芷R、家族を裁くのはやめなさい」「ふっ、やはりこの家では道理が通じない、もううんざりよ」花芷はついに心が折れた。一方、顧晏惜は七宿司に戻った。そこでご親切にも小さな銀子を見つけてくれた陳情にこれから花家を見張るよう命じる。「気を抜くなよ?またへまをすれば首を取る それから永昌(エイショウ)質店へ行き、今日の酒17甕は絶対に売るなと伝えろ」家に入らず川辺で不貞腐れる花芷。呉玉娘(ゴギョクジョウ)はそんな花芷のそばに付き添っていた。「四婶、ここを出て一緒に暮らさない?私の侍女たちも連れて行く 花家にいる限り私はまともに相手にされない、弟のほうが尊重されている 成長したら己の道を見つけ生きていくもの、共に歩めない人と一緒にいても時間の無駄よ」玉娘は花芷が怒っていると分かった。確かに花芷は聡明で、正しい意見が言える。しかし玉娘は三夫人がなぜ″家族を裁くな″と叱ったか、その理由を教えた。花家はそれぞれ花芷を救おうと奔走していた。老夫人は蘇(ソ)嬷嬷を使いに出し、知人のつてを頼らせたという。「財産を失おうと人さえ残ればいいと言っていたわ 子供を守れぬ大人など生きる価値がない、男衆のために孫娘を犠牲にするなとね」実はその知人に渡す心づけの銭は三夫人が出していた。自分の侍女・玉珠(ギョクシュ)を売った日の晩も本当は隠れて独りで泣いていたという。「その時に残った銭を差し出したのよ?」大夫人は抱夏の話を聞くや役所まで出かけていた。独りでは何もできない大夫人がおびえながらも人に道を訪ね、泣きながら腫れた脚で戻ってきたという。「待ちぼうけだったらしいわ、鐘(ショウ)叔も杖をつきながらあなたを探し回ったのよ? 家族が総出であなたを探し歩いた、私だけが残って大夫人のお世話をしていたの 二嫂だって柏礼(ハクレイ)の勉強をみるのが日課なのに、今日は放棄して探しに行った 笑えたのは神頼みに出かけた秦(シン)娘子よ 間違えて子宝の廟に行っちゃって、三嫂に叱られたの、ふふ」玉娘は家族の間には道理で語れないこともあると諭した。確かに何の才能もない家族かもしれないが、それでも何かあった時は一丸となって必死に支えようとしてくれるという。呉玉娘は花芷を連れて部屋に戻った。すると花芷のために薄い布団が何枚も重ねてある。家族は花芷の背中の傷が治るまで2人ひとつの布団で寝ることにした。つづく( ߹꒳ ߹ )最終話よかったわ~だから違うwこの挿入歌も好き!もちろんプレイリストに入っていますw
2025.06.27
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惜花芷 Blossoms in Adversity第6話花芷(カシ)は一時しのぎでも家族が無事に年を越せるよう町へ稼ぎに出かけた。まずはなけなしの宝飾品を質草にして銭を工面、机や筆など揃えて対句を書いて売ることにする。すると通りかかった男が花芷が没落した花家の娘だと気づき、あっという間に野次馬に囲まれた。深窓の令嬢を間近で見られることなどめったにない。墨をすっていた侍女・抱夏(ホウカ)は好奇の目にさらされる主に耐えられず、飢え死にした方がましだと訴えた。しかし花芷は冷やかしなど聞き流せという。「稼ぐことは恥ではないわ」酒楼の2階にいた顧晏惜(コアンセキ)は外の騒ぎに気づいて露台に出た。店の前では対句を売る娘が見えたが、それが花芷だと分かる。その時、沈淇(シンキ)が現れ、対句を注文した。沈淇が大袈裟に花芷の対句を褒めたおかげで客が殺到したが、中にはただ花芷を近くで見るためだけに買った客もいる。「花家の娘が書いた対句など縁起が悪い」花芷を見守っていた沈淇は対句を捨てた男を見て激怒、思わずその男を殴ってしまう。沈淇は花芷の元へ戻り、思わず筆を取り上げた。「暇つぶしにからかわれているだけだ」「暇人相手に稼げるなら両者両得よ?」すると花芷は筆を取り戻して書き始めた。「また1つ教わった、私とはもう関係ないと言われたがそれは違う そなたを尊敬している、初めて会った時から… 花家の者でなくても、女子でなくても、そなたと友になりたい」「もちろん」顧晏惜は露台から一部始終を見ていた。「まこと情に厚い男だな」そこへ陳情(チンセイ)が戻って来た。陳情が渡した密書には″沈家と花家が結託″と買いてあったが、顧晏惜は根拠のない情報など伝えなくて良いという。「表で対句を買って来い」( ゚д゚)<はあ?「元旦に貼る」顧晏惜は仮面をつけて店から出た。すると突然、花芷が現れる。陳情は慌てて花芷を止めたが、顧晏惜は許した。「薬舗の場所を教えて」「私を誰だと?」「家族を捕らえた人」「なのになぜ私に聞く?」「あなた以外、花家の私をまともに相手にしないもの」「私を恐れぬのか?いつも平気な顔をしている」「七宿(シチシュク)司は虫けら同然となった花家を見張っていた、勅命だから殺せないのでしょう?」「ふっ…どうやら今日は稼げたようだな」顧晏惜は馬車に乗り込むと、陳情がこの路地を左に曲がれば薬舗があると教えた。顧晏惜は堂々とした花芷に興味を持った。そこで馬車がちょうど花芷を追い抜こうとした時、声をかけてみる。「沈家と婚約していたとか、白紙になって捨て鉢になり顔をさらすように?」「顔を出すのが捨て鉢というなら、いつも仮面をつけているあなたはずいぶん奥ゆかしいこと」馬を御していた陳情は失笑し、思わず速度を落とした。「対句を買う沈大郎を見た、けなげで泣けて来たぞ」「沈家とは関係ない、対句を買った町の人が全員、花家と関係があるとでも?」「関係を断ったのは沈大郎を守るためか?」しかし花芷は答えなかった。「私が憎いか」「あなたの事は知らない、でもあなたも祖父と同じ朝臣で陛下から俸禄をもらう身 怒りを買えば、同じ境遇に陥るわ」すると顧晏惜は悔し紛れに窓から対句をちらつかせ嫌味を言った。「上の句は有名な詩の一節だが、そなた下の句で台無しだ」「ふん、馬車が遅いけど、不具合でもあるの?」陳情は女子にやり込められる司使に吹き出しながら慌てて馬に鞭を入れた。花家は花芷のおかげで無事に年を越せた。そんなある日、花芷はつわりに苦しむ呉玉娘(ゴギョクジョウ)のため、料理の腕に覚えがある拂冬(フットウ)に山査子飴を作ってもらう。呉玉娘は好物だった金記の梅も負けると絶賛、花芷も沸騰の手は魔法だと褒めた。「東に3里いくと山査子の林があるの、婆婆がいるから食料を渡して」三夫人・夏金娥(カキンガ)は書が自慢の娘・花霊(カレイ)にも稼がせようと企んだ。そこで花芷に一緒に連れて行くよう頼んだが、花霊は官吏の家の娘が商売など恥だと拒否する。夏金娥は苛立ちを隠せず、娘がこれまでに書いた作品を売ると言いだした。すると怒った花霊が書画を火鉢に投げ込んでしまう。花芷は慌てて書画を取り出し、母娘の喧嘩を止めた。「三夫人!どちらにしても元旦を過ぎれば対句も書画も売れない、花霊を巻き込む気もないわ」花芷は稼ぐ術なら他にもあると言ったが、夏金娥は鼻で笑った。「ふん、嫁入り前はそろばんをはじいていたのよ?商売は私の方が経験豊富 小娘に教わる気はないわ」沈淇が紫葟(シコウ)居にやって来た。大理寺の審議が終わり、花屹正(カキツセイ)たちは死罪を免れたものの、北地への流刑が決まったという。数組に分けられ北地に護送されるが、分家はすでに発ち、祖父たちは3日後の朝、皇都を出ることになった。沈淇の話では万勝(バンショウ)門を出たところで全員が身分を確認されるため、そこで面会できるはずだという。「ただし大勢は許されない、3人が限度でしょう…では3日後に迎えに来ます」北地は5月でも雪が残る極寒の地だった。老夫人・林婉(リンエン)は手元にある布や布団をばらして綿入れを縫うよう命じ、分家も含めて全ての男たちに差し入れるよう指示する。「花家の男たちを全員、生きて帰すのよ」こうして一家総出で見送りの準備が始まった。すると夏金娥は老太爺たちに酒や肉を差し入れるため、自分と娘の侍女を売ってしまう。花霊は自分に黙って売ったのかと激怒、他の侍女たちにも不安が広がった。身売り証文は三夫人が握っている。しかし夏金娥は悪びれる様子もなく、むしろここに残って一緒に苦労するよりましだと言い放った。顧晏惜は仕事が終わると芍薬(シャクヤク)を訪ねた。兄のおかげで薬を飲む必要はなくなった芍薬、しかし医者まで来なくなり、話し相手がいなくなってしまう。「猫がいるけれど話はできないし…」「なら私が毎日、会いに来よう」その時、外で悲鳴が聞こえた。顧晏惜が母屋へ様子を見に行くと、ちょうど侍女たちの亡骸が運び出されて来る。「どうした?」「世子、周(シュウ)王妃への不敬で侍女を処罰しました…蕭(ショウ)王妃の命です」焼け野になった母の寝殿に独り立ち尽くす顧晏惜。ここで母と妹と過ごした幸せな時間がまるで昨日のことのように思い出される。その時、顧晏惜は物音に気づいて現実に引き戻された。振り返ると門から慌てて逃げ出す人影が見える。すると門の前には犬の血がついた紙銭が落ちていた。一方、花家では夏金娥が綿入れに幼い息子の名前を刺繍していた。すると呉玉娘が現れ、伯瑜(ハクユ)のために余った綿を譲ってくれる。夏金娥は喜び、お返しに隠していたみかんを渡した。実は町へ出かけた時、みかんも買いたかったが銭が惜しかったという。「悲しくて行商人の後ろを長いこと歩いたわ、そうしたら籠から1つ落ちたの、ふふ」呉玉娘はそんな話を聞いた後ではとても食べられないと返したが、夏金娥は玉娘が身ごもっていると気づいていた。「私も母親よ、経験しているから分かる」しかし呉玉娘は今や貴重となったみかんをもらうことは憚られ、結局、最後は老夫人の手に渡った。夏金娥の隣の部屋では大夫人・朱盈貞(シュエイテイ)と二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)が夫の綿入れを作っていた。すると斉蕙蘭が切り詰めて残しておいた銀子を見せる。もしもの時のために夫に持たせたいというのだ。実は朱盈貞も昨日、花芷から銀子をもらっていた。「あなたの言う通りにする」そこで2人はこっそり綿入れに銀子を仕込んで縫い付けてしまう。陳情たちは司使の命で凌王府へ潜入、夜更けに焼け跡で供養していた男を捕縛して連行した。顧晏惜は誰も入ってこないよう見張りを頼み、なぜ王妃の庭で供養していたのかと聞く。男は董(トウ)と名乗り、屋敷の台所で働いていると話した。実は10年前の元宵節、賑やかな屋敷の中で周王妃の住まいだけが静かだったという。銀食器を盗んだ董大は隠し場所に困り、王妃の庭へ行って食器を埋めた。ほとぼりが覚めたら売るつもりだったが、その時、爆竹のような音がしたかと思うと、あっという間に寝殿は炎に包まれたという。殿内から助けを呼ぶ王妃の声が聞こえて様子を見ようと思ったが、火事に気づいた使用人たちが駆けつけ、怖くなった董大は逃げ出していた。結局、雨が降ったおかげで鎮火したが全焼、後になって王妃が亡くなったと知り、自責の念に駆られたという。「しばらく経ってから供養に行った時、見たのです、真っ黒な焼け跡にかかった白い霜を… 王妃の怨霊が現れたのです!」顧晏惜はひとまず男を解放することに決め、照明弾を渡した。「当時のことをしっかり思い出せ、これを使うと私に会える、役立つ情報なら褒美を与えよう」顧晏惜は当時を知っている証人がもう1人いたことを思い出した。あれは母の葬儀の時。当時、まだ子供だった顧晏惜は社交儀礼だけの大人たちにうんざりし、独り母の庭の門に座って泣いていた。すると少年が現れ、手巾を貸してくれる。「参列している大人たちは皆、嘘泣きしてた、本当の涙はあなただけ でも分からない、王妃は良い方だったのにあなた以外、誰も涙を流さないなんて…」「会ったことがあるの?」「ある晩、ここの庭に迷い込んだの、嬷嬷(モーモー)に送ってもらった」しかし母は独り住まいだったため、顧晏惜は少年の人違いだと思っていた。…花屹正(カキツセイ)と一緒に来たと言っていたが、童僕だったのか、孫だったのか今では18歳くらいだろう、嬷嬷とは誰のことだったんだ?…すると董大を送ってきた陳情が戻ってきた。念のため李猴(リコウ)が見張っているという。「花家の男たちの出発時刻は?」「卯の刻です」翌朝、花家は差し入れを荷車に乗せ、沈淇が来るのを待っていた。しかし約束の時間になっても沈淇の姿は見えない。実はその頃、花家の見送りに行くと知られた沈淇は父から罰として激しく打たれていた。つづく
2025.06.26
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惜花芷 Blossoms in Adversity第5話花芷(カシ)の一大事を知り、慌てて紫葟(シコウ)居を後にした沈淇(シンキ)。すると三房姨娘の娘・花琴(カキン)に引き止められ、花家を救ってくれるなら身を捧げると迫られてしまう。沈淇は婚姻がなくなっても花芷への想いは消えていないと明かしたが、花琴はいきなり抱きついた。「側女でも構いません!」驚いた沈淇は花琴を引き離そうとして揉み合いになり、そのまま2人で倒れてしまう。その時、ちょうど花芷が荷車を引いて戻って来た。花琴はばつが悪そうに引き返していった。しかし花芷は何事もなかったかのように沈淇に玉佩を返し、おかげで蔵書を取り戻すことができたと感謝する。「でももう来ないで、ずっと助けてもらうわけにもいかないし…自力で何とかします 私たちはもう何の関係もないのだから」三夫人・夏金娥(カキンガ)は沈淇に振られて戻って来た花琴に冷ややかだった。「普段はおとなしいのに、男に迫る時だけは兎より早いのね」その時、思いかけず花芷が帰ってくる。母・朱盈貞(シュエイテイ)と負傷した鐘(ショウ)叔は花芷の無事な姿を見て喜んだが、二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は冷静だった。「命をかける意味があるの?どうせ財産は戻らないのに…」「もちろんよ!あのままではまた別の誰かが強奪に来る 思い知らせてやったの、花家は婦女子だけでも、相手が七宿(シチシュク)司でも戦うと 1文でも奪おうとするなら晒し者にしてやるとね これで花家から強奪しようと思う者はいなくなったわ!」花芷は療養している祖母の離れに挨拶へ向かった。そこで仮面の司使から取り戻した書籍の箱を祖母に渡す。「これは大切な物なので、やはり祖母が持っていてください」林婉(リンエン)が″梅花易数(バイカエキスウ)″のふたを開けると、夫の執筆があった。「あの日、隠したのかい?…お前がこんなことをするとは夢にも思わなかった」「祖父は立言する人です、私が救えたのは祖父の書だけ」「これは不朽の作、後世に伝えねば…大手柄よ」花芷が下がると林婉は喜んだ。「ふふ、頑固なところは老太爺に、良いところは全て私に似たのね」一方、顧晏惜(コアンセキ)は凌(リョウ)府に妹の芍薬(シャクヤク)を訪ねた。相変わらず薬の研究に没頭している芍薬、兄の土産にも興味を示してくれない。それもそのはず、顧晏惜は妹をまだ小さな子供扱いし、玩具を差し入れていた。「欲しいものがあれば言ってくれ」その時、芍薬は顧晏惜の頬にある傷に気づき、自作の薬を勧めた。「使い方を教えてくれ」「バカね」すると芍薬が自ら薬を塗ってくれた。花芷が書物と誇りを取り戻したものの、それで家族の腹が膨れるわけではなかった。困窮する花家を見かねた夏金娥は四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)を説得し、老夫人に黙って実家を頼ることにする。呉玉娘は誰にも付き添いを頼めず、結局、花芷に頼るしかなかった。「実家まで歩くのは初めてなの」花芷は実の姉のように慕う四婶の頼みとあって断れなかったが、呉府が近くなると足を止めた。「やはり帰りましょう?」「だめよ、手ぶらで帰ったら三嫂に怒られる」花芷は四婶が実家に失望するだけだと分かっていたが、仕方なく黙って見守った。勇気を出して門を叩いた呉玉娘。しかし官吏の父と仕官している兄弟を守るため、母は心を鬼にして門を開けなかった。別荘への帰り道、呉玉娘は急に気分が悪くなってえずいた。花芷は空腹のせいだと思ったが、実は身ごもっていると知る。しかし花家の状況が状況だけに、呉玉娘は夫にさえ知らせていなかった。花芷はひとまず山査子(サンザシ)の実を摘んで四婶に食べさせたが、その時、小さな孫を連れた老婆が現れ、難癖を付けられてしまう。「この盗人め!私の果実を勝手に盗んで食べるなんて…」老婆は身寄りがなくこれだけが生活の糧だと嘆き、果実は1籠で3文にしかならないと訴える。驚いた呉玉娘は耳飾りを外し、果実の代金として渡した。「私、みごもっているの、空腹で気分が悪くなって、それで…」「え?身ごもっているのかい?!」すると老婆は摘んだばかりの山査子の籠に耳飾りを入れ、花芷に渡して去って行った。その後ろ姿を見た呉玉娘は何とも虚しくなってしまう。「芷R…どうして人生はこんなに苦しいの?」一方、夏宅では両親が危険を顧みず娘を迎え入れていた。しかし喜んだのも束の間、両親は手切金を持たせ、花家に渡したら花霊(カレイ)と花朶(カタ)を置いて夏金娥だけ帰ってこいという。皇商の父は花姓の孫たちを受け入れることを拒否、娘に花家とは縁を切れと迫った。夏金娥は実家と縁を切って飛び出した。「嫁いだ娘は両親であろうがもはや他人なのね…」その時、背後から現れた追い剥ぎが夏金娥の耳飾りをもぎ取って逃げて行く。夏金娥は耳が血だらけだと気づいて呆然、しかし開き直ってもう片方の耳飾りを侍女に渡した。「これで柿を買って来て…朶Rが好きなの」陳情(チンセイ)は司使に頼まれて医術書を買い集めた。「あ、頬の傷が薄くなりましたね」何気なく言った言葉だったが、顧晏惜は驚いた。どうやら芍薬の医術の腕は本物らしい。顧晏惜は早速、医術書を届けに凌王府へ帰った。しかしちょうど庭で無理やり薬を飲まされそうになっている芍薬を目撃する。「何をしている?!嫌がっているだろう?!」顧晏惜は激怒、困惑した蕭(ショウ)側妃は兄である顧晏惜が決めれば良いとあきらめ、引き上げてしまう。顧晏惜は足首をひねって動けなくなった芍薬をおぶって部屋まで運んだ。すると芍薬は幼い頃、自分を背負ってくれた兄の記憶が蘇り、ついに顧晏惜が兄だと思い出す。「哥哥…やっと帰って来たの?すごく背が高くなったね」顧晏惜は感激のあまり思わず涙ぐんだ。顧晏惜は医術を学ぶ芍薬なら自分の病のことが分かるか聞いた。しかし芍薬は病ではないという。「あの薬は駄目よ、私には分かるの 哥哥、違うの、私は病じゃない、怖いだけ 私が成長したらみんな阿娘のことを忘れてしまう そうしたら誰も阿娘を覚えている人がいなくなるから…」「大丈夫だ、私がいる、1日も忘れないよ」凌王・顧成焄(コセイクン)は息子が自分の雇った医者を帰らせたと聞いた。そこで顧晏惜を呼びつけ、苦い薬も芍薬の回復ために必要な修行だと諭す。「私が我が娘を傷つけるとでも思ったか?」「娘と思っているなら閉じ込めたりしません」「ならお前は?私を爹だと思っているか?心の爹は陛下なのだろう?!」すると顧晏惜は父に失望し、妹のことは自分に任せて欲しいと断って下がってしまう。その夜、凌王府に泊まった顧晏惜は母の夢を見て飛び起きた。すると夜も更けたというのに蕭側妃が戸を叩く。「様子を見に来たの、″阿娘″と叫ぶ声が聞こえて…今も夢を?」何年たっても母を忘れることなどできない。顧晏惜は今もあの夜、自分がそばにいれば母を救えたのではないかと悔やんでも悔やみ切れなかった。「自害する時、芍薬だけを連れて私には何も言ってくれなかった 私は要らない子だったのやも…」「そんなはずない」蕭側妃は思わず顧晏惜の手を握って慰めたが、その手の甲には火傷の傷跡があった。「火の海から芍薬を救ってもらった時、傷を負わせたことに恩義を感じています」「誰もが同じことをしたわ… 大娘は側室として王府に入り孤独だった私を姉妹のように受け入れてくれた 惜R、考え過ぎないで、爹爹と仲良くしてほしい」「ぁ…芍薬のことでひどいことを言ってすみませんでした」「気にしないで、家族なんだから」その夜、花芷と呉玉娘は庭で夏金娥を待っていた。向かいの林から明かりが見えないところを見ると、どうやら七宿司の見張りはいなくなったらしい。「もう寝よっか」花芷は身重の四婶の後を歩きながら、手をこまねいている場合ではないと悟った。…一時しのぎでも何とかしないと…花芷は早朝から出かけて行った。すると別荘に沈家の老夫人がやって来る。林婉は再会を喜んだが、老夫人が退婚書を忍ばせていると気付いた。「何か話があるのでしょう?」しかし沈老夫人は落ちぶれた林婉の姿に同情し、どうしても切り出せなかった。「姐姐の顔を見に来ただけよ」つづく( ߹꒳ ߹ )哥哥~!やだもう最終話?…いや違うw
2025.06.25
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惜花芷 Blossoms in Adversity第4話沈淇(シンキ)は破談になっても花芷(カシ)のことが忘れられず、少しでも力になりたいと考えた。そこで花屹正(カキツセイ)を師と仰ぐ学友・陳智(チンチ)と余征遙(ヨセイヨウ)3人で知恵を絞り、まずは家族を救うため差し入れを届けに向かう。老夫人・林婉(リンエン)は来訪だけで十分だと感激したが、三夫人・夏金娥(カキンガ)は思いがけず現れた君子に誰より目を輝かせた。沈淇は差し入れを運び込むため荷車の元へ向かった。すると花芷が手伝いに来てくれる。沈淇は少ししか買えなかったと恐縮し、また届けに来ると言った。しかし花芷は感謝しながらも、これで最後にして欲しいという。「遠慮はいらない、私たちはもともと…ぁ」「過ぎたことはもう忘れましょう」花芷が戻ると夫人たちが集まって宝飾品や家財を持ち寄っていた。聞けば陳智が花家の財産を預かり、質に入れて銭に替え、屋敷を探してくれるという。花芷は家を借りるなら自分でもできると止めたが、母は女子では交渉などできないと決めつけた。すると沈淇が咄嗟に自分の銭袋と玉佩を寄付し、監督役に名乗りを上げる。しかし陳智が官吏の息子である沈淇は関わらないほうが良いと反対した。花芷は監督役なら花家から選ぶべきだと訴えたが、三婶から子供が口を出すなと叱られ、結局、余征遙が監督役になってしまう。そこで花芷はこっそり鐘(ショウ)叔に陳智たちを尾行するよう頼んだ。夏金娥は陳智がまだ独り身だと知るや娘の花霊(カレイ)を焚き付けて嫁がせようとした。老夫人から頼れる男が必要だと言われたばかり、娘に婿が来れば母娘で花家を仕切ることができる。しかし花霊は全く興味を示さなかった。その夜、花芷は鐘叔から陳智が確かに質店に財産を運び込んだと聞いた。念のため明日も見張るよう頼んだが、花芷は自立しようとしない家族たちを思うと先が思いやられる。叔母たちは侍女たちの持ち物まで全て質草にしていた。…婶婶たちは聞く耳を持たない、全てを失ったらどうしよう…七宿(シチシュク)司に新しい仮面の司使がやって来た。どうやら今度の司使は良い人らしい。陳情(チンセイ)は安堵して茶を差し入れに行ったが、司使はすでに仮面を外していた。ようやく新しい司使が第1話で自分が難癖を付けた男だと知り愕然、思わず茶碗を落として割ってしまう。「ガッシャーン!はっ!お許しください!」「茶を入れ直し副司使の袁七(エンシチ)を呼んで来い、お前の件は改めて話そう」( ˶´꒳`˵ )/<はいっ!←お前ではないw顧晏惜(コアンセキ)は袁七が3日前、独断で皇帝に会いに行ったことを知っていた。しかし袁七は悪びれる様子もなく、自分が斉如海(サイジョカイ)を告発したおかげで温室育ちの世子が司使になれたと恩を着せる。袁七は顧晏惜の素性を知っていた。七宿司に入って17年、皇都を知り尽くし、凌(リョウ)王府の事情にも自分の方が詳しいという。あれは承天8年、10歳を迎えた顧晏惜は陛下の元に引き取られた。凌王は山へ修行に行き朝廷から遠ざかったが、当時、この対処に当たったのが袁七と斉如海だったという。つまり今やこの事実を知っているのは七宿司の中で自分だけだというのだ。「母方の一族が謀反を企てた件か? 犠牲者を増やさぬため陛下は公表せず、私の母や多くの官吏が救われた 陛下のそばにいたからとうに承知だ… 陛下と私を見くびり過ぎている、任務に向いていない、令牌と剣を置いて去れ」すると袁七は意外にもおとなしく司使の書卓に令牌と剣を置いた。そのため顧晏惜は一瞬、緊張を解いたが、袁七はその隙を見逃さない。いきなり机を蹴り上げたかと思うと剣を取り戻し、ひっくり返した机ごと突き刺した。激しい物音に気づいた陳情たちが2階へ駆けつけた。すると血まみれの袁七が自分の剣で止めを刺され、絶命している。陳情は次が自分の番だと震え上がったが、顧晏惜は七宿衛たちを集めるよう命じた。顧晏惜は袁七を成敗した理由を説明した。確かに七宿司は皇都の事情に精通し、袁七も職務を通じて数々の秘密を知っただろう。「しかし七宿司の任務は手柄のために機密を売ることではない! 主を噛み殺すような犬は決して許さぬ!」顧晏惜は悪名高き七宿司を改革すべく、今後は内部での争いや民への抑圧、ゆすりを一切禁止した。「質問は?」(^O^)/<はいっ!手だれの副司使をどうやって倒したのですか?まだ18歳の李猴(リコウ)は無邪気な質問をして仲間を凍り付かせた。「今度、話そう、それにしてもずいぶんと若いな」司使の気さくな返しに安堵する仲間たち、すると古株の鄭虎(テイコ)が李猴を褒めた。「司使、侮らぬよう、反射神経は抜群です」「そうか、では解散!」陳情は居残り、司使に命乞いした。「腕を切り落とすので命だけはお助けを…」驚いた鄭虎は引き返し、陳情が何をしでかしたのか聞きたいという。「殺すとは言っていない、処分については考えておく」すると顧晏惜は仲間をかばった鄭虎に副司使の座を引き継ぐよう命じた。「陳情が何をしたかは本人から聞くと良い」そんなある日、栄豊(エイホウ)賭場で遊んでいた沈(シン)家二郎・沈煥(シンカン)は偶然、給仕が運ぶ質草の中に兄の玉を見つけた。そこで銀子を渡して玉を引き取り、父に告げ口しようと企む。一方、花芷は永昌(エイショウ)質店を訪ねた。鐘叔の話では余征遙が陳智の指示でこの店に花家の財物を運び込んだという。しかし店主に確認してみると、確かに大量の絹や宝石を持ち込んだが、半日だけ入れてすぐ引き出されていた。「実家が質屋なのにうちに預けるはずがない」2日たっても陳智から何の音沙汰もなく、沈淇の差し入れも届かなかった。夏金娥は不安そうな二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)をなだめていたが、三房姨娘・秦(シン)氏は隙を見て卓の菓子をくすねてしまう。実は隣の部屋から二房長男・花柏礼(カハクレイ)が物欲しげに菓子を眺めていた。それに気づいた秦氏は菓子を後ろ手に隠し、それとなく柏礼に合図を送る。一方、陳家質店に向かった花芷は店の前で沈淇と鉢合わせになった。聞けばなぜか花家に贈った玉を弟が賭場で見つけ父に報告、罰として禁足にされたという。沈淇は事情を確かめに来たが、花芷は禁足ならすぐ戻った方が良いと勧めた。「もう誰の仕業か分かったわ…」その頃、陳智は何食わぬ顔で紫葟(シコウ)居を訪ねていた。実は不足分を補うため金策に駆け回っていたが、それでもまだ足りないという。そこで花府の蔵書なら高値で買い取りたいと申し出てくれた知人の学者がいると嘘をついた。花芷と鐘叔が町から戻ると、ちょうど陳智が荷車を引いて帰るところだった。2人は馬を阻止、花芷は見送りに出ていた母と三婶に陳智が財産を賭場に使ったと暴露する。陳智はしらばくれようとしたが、花芷には証拠があった。賭場で見つかった沈淇の玉佩、さらに正直に話せば見逃すという条件で余征遙から供述書も取ったという。「実家が質店だから換金しやすいものね?」ごまかせなくなった陳智は鐘叔を突き飛ばし、荷車に乗った。「持ち帰って燃やせば証拠はない、奴婢にされないだけ幸運と思え」陳智は強引に馬を出した。しかし花芷は祖父の書物を取り返すべく、思い切った手を使う。「七宿司!手柄を差し上げるわ!」すると花家を見張っていた七宿衛が草むらから飛び出し、馬を止めた。「手柄とは?」「家財を没収された時、財物を持ち出しました!この男が盗んで質店に…」すっかり部下たちの心をつかんだ顧晏惜。すると演舞場での鍛錬中に花家の見張りが慌てて戻って来た。「報告!花家の新たな財産を没収しました!」「どこで?」司使の部屋は花府の蔵書で埋め尽くされていた。家財を盗んだ陳智は投獄し、花府の娘も捕らえて沙汰を待っているという。事情を聞いた顧晏惜は花芷が張り込んでいる七宿衛を利用したのだと分かった。「釈放してやれ」しかし花芷は司使に会えるまで帰らないと拒否した。顧晏惜は仮面をつけて花芷と再会した。書物が没収の対象外と知っていた花芷は返却を嘆願したが、皇帝は花屹正の筆跡を1文字も残すなと命じたという。「だが調べたところ、不思議なことに既刊の古い著作ばかりで新稿が1つもない」「祖父は近年、老齢で体が衰えていたので書けなくなったのかと…」しかし花芷は肝心の″梅花易数″が司使の手元にあると気づいた。「ちょうど暇つぶしの読み物を探していた、これは面白そうだ」…はっ!まさか中身を?…花芷の表情を見た顧晏惜はほくそ笑んだ。「花芷娘子、人に貸すのも嫌なのか…まぁ良い、全て返してやる」「ありがとうございます」顧晏惜は花家の見張りを引き上げさせ、投獄した陳智を演舞場へ連れてくるよう命じた。一方、偽君子に騙されたと知った林婉は激怒。しかし今は銭のことより七宿司に連行された花芷のことが心配でならない。そこへ責任を感じた沈淇が駆けつけた。沈淇は対応に出た夏金娥から花芷が七宿司に捕まったと聞いて気が動転し、慌てて帰ることにする。「禁軍の知り合いに相談してみます、銭がたまったらまた差し入れに来ます!」花霊と花琴が庭で刺繍をしていると夏金娥が慌ててやって来た。沈淇こそ本当の君子、花霊に見送りに行けという。花霊は恥知らずなことはできないと拒んだが、突然、花琴が立ち上がった。「私が行く!」↓花霊(左)と花琴(右)つづく
2025.06.24
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玉奴娇 Enslaved by Love第4話祁硯(チーイェン)は謝蘊(シィエユン)の居所から出てきた殷稷(インヂィ)にいきなり殴りかかった。しかし殷稷は瞬時に反応し止める。「胸が痛むか?…無駄だ、謝蘊は俺の女、お前とは行かぬ」「試してみるか?かつて愛した男に保護という名目で3年も苦しめられている 今や互いの情はどれほど残っている?」痛いところを突かれた殷稷は何も言い返せなかった。すると祁硯は報告書を渡し、引き上げることにする。「謝家を陥れたのは蕭(シィァオ)家だけではなかった 3年も経ち調査はかなり難しい、続けるかどうか決めたら知らせてくれ …彼女の哥哥と母親の件を明かすのもお前次第だ」殷稷は蕭宝宝(シィァオバオバオ)が倒れたと聞いて寝所を訪ねた。医師の話では心の澱(オリ)が原因だという。「いっそそなたの前で謝蘊を殺せば気が済むのか?」「さすがは妻思いの城主大人です」侍女・沈光(シェングワン)はうっかり口を滑らせた。そこで殷稷は沈光の薬湯にわざとぶつかってぶちまけ、碗も持てない侍女など斬り捨てろと怒鳴りつける。実は昨夜の報告が遅かったのは沈光が謝蘊を見殺しにするためだったと知っていた。宝宝は警告だと気づき、慌てて沈光を見逃して欲しいと懇願する。すると殷稷は池に落とした玉佩を見つければ不問に付すと言って帰っていった。蕭宝宝と沈光は胸を撫で下ろした。沈光はこれも謝蘊が告げ口したせいだと逆恨み、仕返しすべきだと訴える。すると蕭宝宝は侍女の頬を引っ叩いた。「お黙り!稷哥哥の態度を見たでしょう?謝蘊を虐げていいのは稷哥哥だけ」謝蘊は水に浸かったせいで風邪をこじらせ、高熱を出した。その時、かつて父から殷斉(インチー)に嫁ぐよう強要され、床の儀で必死に抵抗した時の夢を見てしまう。謝蘊はうなされながら、無意識に何かにしがみついた。介抱していた殷稷は急に謝蘊に腕をつかまれ、結局、そのまま夜を明かす。まさか自分に魔の手が伸びていることも知らずに…。2つ並んだ霊位に線香を手向ける夫人。「殷稷は女に興味がなく疑り深いわ、まずは側仕えの謝蘊から手をつけるべきね あの女は殷稷と何年も関わり、因縁が深い、上手く利用しなさい」「はい、任務を遂行します」こうして王惜奴(ワンシーヌー)は侍女として城主府に入った。謝蘊は回復し仕事に戻った。蔡(ツァイ)管事は老いぼれ独りでは手が回らないと歓迎して下がったが、その時、見慣れない侍女が茶を運んでくる。「私が…」謝蘊は茶を受け取ろうとしたが、侍女はなぜか拒んだ。「病み上がりですからお休みください」手持ち無沙汰の謝蘊は下がることにしたが、侍女に足を引っかけられて転んでしまう。「謝姑娘、大丈夫ですか?わざとではないんです」しかし侍女が城主の気を引くために嫌がらせしたのは明らか。謝蘊は珍しく反撃し、侍女の胸元に熱い茶を浴びせかけてしまう。「主人の前で礼を欠くのは第1の禁忌よ?」「あなたのせいよ!」「声を荒らげるのは第2の禁忌…もっと学ぶことね、口先で通用するほど甘くないの」侍女は泣きべそをかいて出ていった。「自暴自棄になったか?」殷稷は謝蘊に芝居する必要などないと笑ったが、その理由が気になった。「ただ諦めただけ、どれだけ抗おうが家族と会わせる気も、私を手放す気もないのでしょう?」「おめでとう、ようやく現実を受け入れたのか」すると殷稷は急に謝蘊を抱き寄せ襟元をはだけると、いつものように肩にかみついて赤いあざをつけた。しかし謝蘊はもう抵抗しない。「やっと従順になった、さっきのような態度は二度と見せるな、俺は嫌いだ」「分かりました、下がります」「病が治ったなら今夜は寝所へ」「…はい、殷稷」謝蘊がふいに名前を呼んで出ていった。急に距離を縮めてきた謝蘊に驚く殷淑、その夜はいやが上にも期待が高まる。すると寝所には謝蘊が描いた絵が飾られ、寝台には謝蘊の刺繍入りの布が敷かれていた。香炉から漂う香りも謝蘊が自ら調合したのだろう。殷稷は香炉の煙を吸い込んで楽しんだが、その時、背後から近づいた謝蘊が薄絹で目隠しした。「来たか…」殷稷は謝蘊がここに残る決心をしたのだと考えた。はだけた殷稷の胸に手を伸ばす謝蘊…。「どんな手を使おうとお前は一生、私から逃げられぬ」殷稷は思わず謝蘊の手をつかんで引き寄せたが、その感触で別人だと分かった。「謝蘊ではないな?」激怒した殷稷は目隠しを外し、女の首をつかんで倒した。すると王惜奴はそもそも謝蘊から城主の世話をするよう頼まれたと釈明する…謝蘊は王惜奴が城主に取り入って地位を得たいのだと考え、取り引きを持ちかけた『頼みたいのは些細なことよ…城東(ジョウトウ)で決明子(ケツメイシ)を買ってきて』祁硯は慌てて謝蘊に会いに来た『王惜奴を使いに寄越すなんて…』『利害が一致しているから裏切らないわ』すると祁硯は謝蘊に令牌を渡した『今宵、戌の刻に親兵を城門に向かわせよう、君はこの令牌で城を出ろ』…全てを知った殷稷は寝殿を飛び出した。一方、祁硯は謝蘊の到着を今か今かと待っている。つづく( ๑≧ꇴ≦)えーっ?!やだ、続きが気になるwww
2025.06.23
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玉奴娇 Enslaved by Love第3話命拾いした祝いだと謝蘊(シィエユン)にも酒を振る舞った殷稷(インヂィ)。謝蘊は御相伴にあずかったが、その酒がかつて殷稷が自分との婚約の際に振る舞うと約束した蘭陵(ランリョウ)酒だと分かった。「さすが稷哥哥秘伝の蘭陵酒ね、私が醸したお酒はどう?」いわくつきの酒だと知らず嬉しそうな蕭宝宝(シィァオバオバオ)。すると殷稷は今まで飲んだ中で一番うまいと笑う。「腕の良い夫人で城主はお幸せですね?」「謝蘊、その言葉は誠か?」「奴婢の言葉が誠かどうかなんて瑣末なことでは?」「死にたいか?」「死など恐れませんが、この屋敷で死ぬのは嫌です… 城主大人、どうか令牌をください、外で死にます」殷稷は頭に血が上ったが傷口に激痛が走り、謝蘊を罵ることもできなかった。その代わり今夜、蕭宝宝と床入りの儀を済ませると決める。「謝蘊、これを夫人につけろ…脚にだ」殷稷は鈴のついた腕輪を蕭宝宝の足首にはめさせた。宝宝の足が動く度に鳴り響く鈴の音。謝蘊は2人が寝所へ行くと寝殿を出たが、突然、衛兵に捕まって手首と足首を縛られてしまう。「城主が今夜はここでひざまずけとのご命令だ」やがて寝殿から鈴の音が漏れ聞こえて来た。謝蘊は血が出るほど指を噛んで耐えようとしたが、やがて放心して倒れてしまう。そして夜が明けた頃、謝蘊はやっと解放された。その夜、謝蘊は母と兄に文を書いた。…城主が優しいので心配ありません…しかし再び謝蘊は使用人に連行されてしまう。庭園にかかる長い橋の上では夫人の侍女・沈光(シェングワン)が待ち構えていた。「城主のご命令よ、夫人とのよき夜をひざまずいて見守るようにと」「イカナイ…行かないっ!」謝蘊は昨夜の耐え難い恐怖を思い出し、思わず侍女の顔を引っ叩いて引き返した。その時、城主が呼びつけた蓮香(レンコウ)楼の名妓たちの長い列とすれ違う。名妓たちは手首や足首に鈴飾りをはめ、その音は途切れる事なく続いた。両耳をふさいで何とか通り過ぎた謝蘊だったが、前方に衛兵の姿をとらえ、逃げ場を失って池に飛び降りてしまう。殷稷は名妓の舞いを眺めながら謝蘊の到着を待った。またしても初夜を逃した蕭宝宝は今夜こそはと期待する。実は昨夜、寝台で殷稷はわざと傷が開くよう衣を脱いだ。そのせいで包帯に血が滲み、それを見た宝宝は失神してしまう。すると城主の命で男女が現れた。殷稷は女に鈴をつけさせ、夫妻の代わりに寝所を使わせる。その間、殷淑は窓から謝蘊が苦しむ様子を眺めていた。沈光が慌てて駆けつけ、謝蘊が乱心したと報告した。殷稷はそれほど謝蘊が嫉妬していると誤解して失笑、縛り付けてでも連れて来いと命じる。「ですが…池に飛び込みまして」蕭宝宝は溺れ死んでくれれば好都合とほくそ笑んだが、殷稷の顔色は一変した。「皆の者、総出で探せ!」…謝蘊、泳げないくせに死ぬ気なのか?!それほど俺から離れたいと?…かつて水鬼(スイキ)が苦手な謝蘊を脅かして怒らせたことがあった殷稷。心配そうに捜索を見守っていたが、そこに蔡(ツァイ)管事が駆けつけた。「謝姑娘の部屋に明かりがついています(コソッ」謝蘊は火鉢の前で濡れた体を温めていた。「水鬼が苦手で水に入れないと言っていたのに…」「人は変わるものよ」そこで殷稷は謝蘊の捜索を続けさせたまま、しばし二人だけの時間を過ごす。謝蘊のからまった長い髪を自ら櫛でとかす殷稷。「炭を足せ」「もうないわ、ここではなぜか炭がなくなるの」すると殷稷は自分の外套を火鉢に投げ込み、燃やした。殷稷は思わず謝蘊を抱き寄せ、勝手に死ぬことは許さないと命じた。「俺たちは永遠に一緒だ…回復したらまた今後も寝所に仕えよ」すると殷稷は帰ってしまう。しかし謝蘊の居所を出た殷稷に祁硯(チーイェン)が襲いかかった。つづく( ̄▽ ̄;)これコンプラ的にどうなん?w
2025.06.23
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惜花芷 Blossoms in Adversity第3話一夜にして没落した花(カ)家。屋敷を追われた婦女子たちは郊外にある紫葟(シコウ)居に移ったが、気がつけば使用人たちは出奔し、わずかな側仕えたちが残っているだけだった。しかし突然の貧しい暮らしに家族が戸惑う中、幼い頃に祖父の巡察に同行して苦労を経験した花芷(カシ)だけは適応が早い。「働かないなら出て行って!」花芷は早速、侍女たちにてきぱき指示を出し、部屋の掃除を始めた。老夫人・林婉(リンエン)はひとまず花芷に采配を任せ、嫁たちを庭に集めた。三夫人・夏金娥(カキンガ)は家財道具を売り払えばしばらく暮らせると安心させたが、林婉はこれから頼りにすべきは物ではなく、人の力だという。しかし花芷の母・朱盈貞(シュエイテイ)は体も心も弱いため、ここでは健康に留意しながら妾と子供の世話をして他の事は良いと許した。二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)はこれまで息子の事しか頭になかったが、夏金娥を手伝うよう頼む。何より嫁いで間もない四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)には同情した。「玉娘はまだ若い、皆で面倒を見てあげて…力を合わせれば乗り越えられる ただこんな事になって親戚や友人も関わりを避けようとするでしょう これは人の常、恨んではだめ、嫁いだあなたたちも肩身が狭いはず でも迷惑をかけないように実家との連絡はしばらく断ちなさい」林婉はそこで話を切り上げたが、夏金娥だけ引き止めた。林婉は夏金娥が家の切り盛りに向かないと分かっていた。確かに金勘定が得意で気が強いが、夫の庇護がなくなった今、夏金娥に家を仕切ることはできないという。「女だけでは、いずれ立ち行かなくなる もし夫君たちに戻る見込みがなければ、なるべく早く頼れる男を探さねば 使用人でも婿でもいい、家を任せられる男が要る」その頃、沈(シン)家では花家との縁談などなかったかのように一家で朝食をとっていた。沈家大郎・沈淇(シンキ)だけは今も花家を気にかけていたが、そんな長男を尻目に沈家二郎・沈煥(シンカン)は両親に甘やかされ、気楽な生活を送っている。沈煥なら遊ぶための小遣いも簡単に手に入れられたが、沈淇は花家のために父から銭を借りようとするも失敗してしまう。紫葟居での初めての夜。老夫人には個室を準備し、他の家族は侍女たちも一緒に藁の上で雑魚寝することになった。二夫人は侍女たちと一緒に寝るのかと驚き、三房長女・花霊(カレイ)は湯浴みしないと眠れないと嘆く。すると長房姨娘の娘・花容(カヨウ)が不安になって花芷に弱音を吐いた。「このまま野垂れ死にするの?」「健康で働けるなら人間は生きていけるわ」その頃、花家の捜索を終えた顧晏惜(コアンセキ)は皇帝に報告書を献上していた。花家に問題がないことは皇伯父も分かっているのだろう。しかし皇帝はもし決断を誤ったとしても天子には生殺与奪の権限があると言い放った。「敵を取り逃すくらいなら殺してしまえ」「はい」すると皇帝は久しぶりに実家へ戻るよう勧め、皇宮を出ることを許可した。顧晏惜は宮道で偶然、輿に乗って移動中の憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)と出くわした。「おや?顔に傷が…ふっ、北地で死んだと思っていたのに舞い戻ったか イエンシー、従兄として忠告しておこう 新司使の一言で陛下はお前の処刑も厭わぬ、いずれ分かる 陛下にとってお前は何者でもないとな」憲王は新たな仮面の司使の正体を知らず、顧晏惜を挑発した。「新任の司使に会ったらよろしくお伝えください」紫葟居に思いがけず鐘(ショウ)叔が現れた。男たちは大理寺で身分を調べられ、家督と帳簿係を残して他は釈放されたという。しかし他の使用人や守衛たちは引き止められず、逃げていた。花芷はともかく中の火鉢にあたるよう勧めたが、夫人たちから男を入れるわけにいかないと反対されてしまう。顧晏惜は10年ぶりに凌王府に帰った。帰京の知らせを聞いた凌王側妃・蕭(ショウ)氏はすっかり成長した世子を門で出迎え、凌王・顧成焄(コセイクン)が修行中の玉清(ギョクセイ)観から急いで戻ってくるという。「それより芍薬(シャクヤク)は?」「…年頃になったわ」蕭氏はどこか歯切れが悪い。実は知恵の遅れた芍薬がいては体裁が悪いと、凌王が表向き病と偽って娘を離れに閉じ込めていた。芍薬は心を閉ざし、成長した顧晏惜を兄と認識できなかった。部屋の中は足の踏み場もないほど薬材や医術の書物であふれ、深窓の令嬢の部屋とは到底、言い難い。しかし人との接触を嫌う芍薬も医者と医術の話をしたり、独学ながら練り薬や外薬を作れるまでになっていた。部屋にいる猫は傷だらけで屋敷に迷い込んできたが、芍薬が研究した薬のおかげで治ったという。そこで顧晏惜は妹を刺激しないようゆっくり近づいた。「薬を入れるのを手伝う、いいかい?」「…どうぞ」一方、紫葟居では思わぬ事件が起こっていた。花芷は換気のため扉を少し開けたまま奥の間で横になったが、隙間風で目を覚ました三房姨娘・秦(シン)氏が事情も知らず閉めてしまう。やがて花芷が異変に気づいて目を覚まし、家族を叩き起こした。「鐘叔!助けて!」顧晏惜は妹が寝付くまで付き添った。すると芍薬は子供の頃、自分が作った花輪を渡し、困惑しながらも頭に乗せた兄の夢を見る。「哥哥…哥哥…」顧晏惜を思い出したのか、うなされるように兄を呼ぶ芍薬。顧晏惜は居たたまれなくなって離れを出ると、辛い記憶が残る寝殿の焼け跡に足を伸ばした。そこへ急いで戻ってきた父が現れる。顧成焄は息子の頬の傷に気づいたが、あえて触れなかった。「部屋にいないのを見てきっとここだと思った あの大火からもう10年になる、最近よくお前の母の夢を見…」「感謝します、まだ覚えておられて」久しぶりの父子の再会、しかし顧晏惜は相変わらずよそよそしかった。顧成焄は他人行儀な息子の態度に落胆した。「皇兄は手段を選ばぬ、兄弟を疑うばかりかイエンシーまで取り上げようとそばに置いている イエンシーは悪くない、あれはいい子だ ただ幼くして皇宮に入ったせいで、敵味方の判断がつかぬ …そなたにも辛い思いをさせたな」顧晏惜と芍薬の母・周(シュウ)王妃が命を落とし、蕭側妃は若くして2人の継母になった。屋敷内での蕭側妃の噂は凌王の耳にも届いていたが、それ以上に2人への献身も知っている。「自ら避妊薬を飲んだこともな、後悔していないか?」「王爺の難しい立場は存じています、後継者が増えれば陛下の猜疑心も増します」鐘叔が駆けつけ家族は庭に避難した。花芷は炭を燃やす時に閉め切ると危険だと教えたが、夏金娥は最後に戻ったのが花芷だったと思い出す。「危険と知りながらどうして閉めたの?!」しかし二房長男・花柏礼(カハクレイ)は秦氏が閉めるのを見たと証言した。焦った秦氏は自分ではないと大げさに泣きわめいたが、今度は自分の息子を嘘つき呼ばわりされた二夫人が憤慨する。「お前を売り飛ばすわよ!」「ちょっと三房の姨娘よ!」「子供は正直よ!」なぜか二夫人と三夫人の言い争いに発展、すると老夫人が一喝して騒ぎを収めた。「やかましい!棒打ちするよ!」花芷は女たちの不毛な争いに嫌気が差し、しばし独りで星を見ることにした。するとふと祖父と一緒に船からながめた夜空を思い出す。『芷R、心が強く恐れを知らぬのは良い結果を生む時もそうでない時もある 力の及ばぬことまで手を出すより、分をわきまえることが大切だ… お前には長い人生が待っている 行動するべきか、なぜ行動するのか、よく考えて選択しろ 自分で選択してこそしっかり歩いて行ける… どうだ、もう一度、選べと聞いたら帆柱に登るか?』『もちろんよ、祖父を助けたいから』『すまぬ、私がお前を連れてきたせいで幼いうちから苦労させたなぁ』『なぜ謝るの?祖父のそばでずっと学んでいたい』『女子であることが哀れでならぬ、男児と偽れるのも今だけだな』『祖父、あれが北極星?木板と星を見比べている人を見たの』『それは牽星板(ケンセイバン)だ、星の位置から航路を知ることができる 目標となる星が分かれば目指す場所に着ける』そんなある日、花公を敬愛する沈淇が陳智(チンチ)、余征遙(ヨセイヨウ)と一緒に紫葟居へやって来た。驚いた花芷は七宿司に見張られていると警告したが、沈淇は気にしないという。実は沈淇たちは少しでも花家を助けたいと差し入れを届けに来たのだった。つづく( ๑≧ꇴ≦)【花家一覧】行くよ〜!当主 老太爺:花屹正(カキツセイ) 老夫人:林婉(リンエン)→側仕え:蘇(ソ)嬷嬷①長房(長男家)大爺:花平宇(カヘイウ) 大夫人:朱盈貞(シュエイテイ)→貼身侍女:蝉露(センロ)長房長女:花芷(カシ)→貼身侍女:迎春(ゲイシュン)・抱夏(ホウカ)・筧秋(ベキシュウ)・拂冬(フットウ)長房長男:花柏林(カハクリン)長房姨娘:邱(キュウ)氏姨娘の娘:花蓉(カヨウ)②ニ房(次男家)二爺:花平源(カヘイゲン)二夫人:斉蕙蘭(サイケイラン)→貼身侍女:折桂(セツケイ)二房長男:花柏礼(カハクレイ)③三房(三男家)三爺:花平彦(カヘイゲン)三夫人:夏金娥(カキンガ)→貼身侍女:銀珠(ギンシュ)・綉児(シュウジ)三房長女:花霊(カレイ)→貼身侍女:紅涙(コウルイ)三房小女:花朶(カタ)三房長男:花柏瑜(カハクユ)三房姨娘:秦(シン)氏姨娘の娘:花琴(カキン)④四房(四男家)四爺:花平陽(カヘイヨウ)四夫人:呉玉娘(ゴギョクジョウ)花家の下僕:鐘(ショウ)叔※3話まで
2025.06.21
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玉奴娇 Enslaved by Love第2話白玉(ハクギョク)城主・殷稷(インヂィ)はかつての想い人・謝蘊(シィエユン)に激しく執着していた。その日は謝蘊を家族の元へ帰すと約束した日。しかし殷稷は夫人・蕭宝宝(シィァオバオバオ)の手を借り、門に向かって走り出した謝蘊に矢を放ってしまう。謝蘊は転倒し、首から下げていた令牌が外れた。その間に正門が閉まってしまう。謝蘊はあきらめ切れず令牌に手を伸ばしたが、その時、殷稷が放った矢が直撃、令牌が割れてしまう。「約束したはずよ?家族の元へ帰すと…」「ならば俺の許しを得るんだな、さもなくばここにいる間、いつ何時も俺の奴婢だ」殷稷は絶望に打ちひしがれる謝蘊にその場でひざまずくよう命じた。しかしその夜、胸に矢が刺さった殷稷が屋敷に運び込まれて来る。城主を狙った刺客は捕縛されたが、蜜ろうで奥歯に封じていた毒薬で自害してしていた。蕭宝宝は心配で付き添うことにしたが、血を見て卒倒。そこで蔡(ツァイ)管事は謝蘊に看護を任せることにする。謝蘊は都合が良すぎる頼みに呆れたが、蔡管事は主をかばった。「謝姑娘、この3年で分かったはずだ、この屋敷の奴婢でいなければそなたは死んでいた そなたが信じられるのも城主だけなのでは? とにかく助けるかどうかはそなたが決めてくれ」やがて雪になった。すると謝蘊はふと思い立って城主の寝殿に向かう。殷稷は矢傷で大量に出血、体温が下がって今夜が峠だった。謝蘊は酒をあおってから衣を脱ぎ、殷稷の寝台に滑り込んだ。あの時も殷稷はこんな風に凍えていたのだろう…当時、謝家の令嬢だった謝蘊は突然、殷稷に別れを告げた納得できない殷稷は謝家の前で謝蘊を引き留めたが、足蹴にされてしまう『蕭公子…もう二度とお会いすることはないでしょう、お帰りを』殷稷は雪の中で謝蘊をひたすら待っていたが、そのうち倒れてしまう…謝蘊は殷稷を抱きしめ、自分の体温で温めた。「これで貸し借りなしよ」翌朝、殷稷が目を覚ますと蕭宝宝が心配そうに付き添っていた。蔡管事は謝蘊なら一晩中、ひざまずいていたとしらばくれたが、朦朧とした意識の中で、確かに謝蘊の声を聞いている。そこで殷稷は宝宝に命拾いした祝いの酒を飲みたいと頼んで追い出した。「蔡管事、謝蘊を呼んでくれ」すると蔡管事と入れ違いに友人の祁硯(チーイェン)が駆けつけた。祁硯は殷稷を襲ったのが竇(ドウ)家の仕業だったと報告した。竇家は保身に走り政争には参与しないはずだったが、新当主・竇飛楊(ドウフェイヤン)がなぜか殷稷を敵視しているという。「竇家を白玉(ハクギョク)城から追放しろ、永久に立ち入らせぬ」「謝姑娘は城主の庇護下にあるが、昨今は情勢が不穏だ、彼女を守り切れるのか?」「俺のそばにいれば守ってやれる」謝蘊とも知らぬ仲ではない祁硯。殷稷の謝蘊への仕打ちに憤っていたが、そこへ謝蘊がやって来た。「お前は帰れ」殷稷は謝蘊に昨夜、どこにいたのか尋ねた。「仰せに従ってひざまずいていました」「…なぜ真実を言わぬ?」「事実を言ったまで…」「お前は私の奴婢だぞ?!」殷稷は激高して声を荒らげたが、その時、ちょうど蕭宝宝が酒を持って戻って来た。「稷哥哥!傷にさわります…」殷稷は謝蘊に酒を注がせた。「謝蘊、お前も飲め」蕭宝宝は反対したが、殷稷は命拾いしたので奴婢を労うという。仕方なく謝蘊は一緒に酒を飲んだが…。つづく
2025.06.20
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玉奴娇 Enslaved by Love第1話白玉(ハクギョク)城主の婚礼の日。殷稷(インヂィ)は床入りの儀を拒んで妓楼にいた。奴婢・謝蘊(シィエユン)は主に呼ばれて妓楼を訪ねたが、殷稷に捕まってまたいたぶられてしまう。「お戻りにならねば夫人自らお越しになります」しかし殷稷はお構いなし、謝蘊をかついで寝台に押し倒した。「お前の床入りの様子を話せ…言えっ!」殷稷は乱暴に謝蘊に口づけしたが、謝蘊はもはや抵抗する気力もなかった。その頃、痺れを切らした新婦の蕭宝宝(シィァオバオバオ)が妓楼に乗り込んだ。うっかり知らない客の部屋を開けて怒鳴りつけられるも、ついに城主の部屋を突き止める。「稷哥哥!…なぜ妓楼へ?」殷稷は独りで寝台に腰掛けていた。「2人の婚姻は取り引き、いわば芝居だ、騒ぎ立てて満足か?」窓から脱出した謝蘊は雪の中を歩いて帰ることにした。すると城主の管事・蔡添喜(ツァイティエンシー)が荷車を引いて現れる。「城主がこれに乗れと仰せだ」「うさぎの籠と一緒に乗れと言うのですか?」蔡管事はひとまず寒そうな謝蘊に真っ白な外套を着せ、これも謝蘊を守るためだと釈明する。「城主と共にいたことが夫人に知られれば恨みを買って辛い目に遭うからな」「ご冗談を…明日は私が屋敷を去る日です、どうぞお気遣いなく」謝蘊は雪の中を歩き始めた。仕方なく蔡管事と御者が後をついて行く。その様子を妓楼の窓から殷稷が眺めていた。蕭宝宝は床入りの儀を済ませようとしつこく迫っていたが、殷稷の目には謝蘊しか映っていない。「戻るぞ」実は4年前、謝蘊と殷稷は将来を誓い合った仲だった…3年前、謝一族は逆賊の殷斉(インチー)と通じるも陰謀は未遂に終わり、謝家の当主は罪を認めて自害残る一族24名は辺境へ永久追放されたしかし護送中、何者かに襲われて一家は散り散りになってしまう一行を襲ったのは殷稷だった殷稷は謝蘊を連れ去って自分の奴婢とし、3年の年季が明けたら家族の元へ帰すと約束した『私を満足させられなければ家族もろとも殺す』『どうか約束をお守りください』…明日は約束の日、謝蘊は再び家族が揃うことを夢見ながら今日まで屈辱に耐えて来た。翌朝、蕭宝宝は初夜を迎えられなかった原因がやはり謝蘊だと知って激高した。「稷哥哥を裏切ったくせに!今さら誘惑するなんて! あの女のせいで稷哥哥は人が変わってしまった…あの女、目にもの見せてやる!」謝蘊は今朝もうなされながら目を覚ました。しかし今日はいつもと違う。「1000日と95日…ついに自由の身よ!」謝蘊は世話になった秀秀(シウシウ)に唯一手元に残った腕輪を渡し、銭と替えるよう勧めた。しかし秀秀は城主からの贈り物を受け取ることはできないと拒む。「…当時はまだ城主ではありませんでしたが」「昔の話はしないで、人は変わるの」謝蘊は秀秀になかば強引に腕輪を持たせて別れたが、そこへ夫人の侍女がやって来た。「夫人がお呼びよ」蕭宝宝は翰墨(カンボク)軒の前で弓術の稽古をしていた。しかし謝蘊はもはや奴婢ではないと拝礼しない。宝宝は殷斉が失脚すると殷稷に乗り換えた恥知らずだと謝蘊を罵り、それが謝家の家風かと挑発した。家族を侮辱された謝蘊は激怒、思わず右手を振り上げたが、ちょうど駆けつけた殷稷に腕をつかまれてしまう。すると謝恩は左手で思い切り宝宝を叩いた。宝宝はすぐ叩き返そうとしたが、殷稷が謝蘊のつかんだ手を引っ張ってかばう。「謝蘊、立場をわきまえろ」「3年経った、殷稷、もうあなたの奴婢ではない、約束を守って」謝蘊は令牌を求めたが、急に殷稷に首をつかまれてしまう。「これはなんだ…」殷稷の手には秀秀に渡したはずの腕輪があった。謝蘊は自分が金に替えるよう渡したと答えると、殷稷は腕輪を地面に叩きつけて割ってしまう。殷稷は素直に令牌を出して自ら謝蘊の首にかけた。「だがお前は我が妻の怒りを買った、その罪は償うんだな ほら、門は開けてやった、生きて出られるかはお前次第…行け!」その時、門衛が扉を閉め始めた。謝蘊は正門に向かって走り出したが、背後から殷稷が蕭宝宝を利用して弓を引く。つづく∑(⊙∀⊙)何これ〜!考えるな!感じろ!ってドラマ?w
2025.06.20
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惜花芷 Blossoms in Adversity第2話七宿(シチシュク)司使・斉如海(サイジョカイ)が告発したのは凌(リョウ)王世子・顧晏惜(コアンセキ)だった。まさか本人が聞いているとは知らず、北地の軍営を率いて軍事力を掌握した顧晏惜が太子の座を狙っているという。「ここに顧晏惜と逆賊が交わした密書がございます」しかし証拠を見た皇帝は激怒、斉如海は夜が明けるまで打たれ続け、絶命してしまう。実は皇帝は顧晏惜の育ての親でもあり、その筆跡を誰より把握していた。一方、花(カ)家では老夫人・林婉(リンエン)が宮中から戻らない夫・花平宇(カヘイウ)たちを心配しながら、勝手に外出した花芷(カシ)を厳しく叱責していた。「老爺が幼いお前を巡察に同行させたせいで教育が行き届かなかった それが官吏の令嬢らしい振る舞いなの?算術や商売には熱心だけれど…」しかし花芷が急に叩頭、祖母の話を遮って自ら罰を請う。何も言えなくなった林婉は癇癪を起こし、思わず声を荒らげた。「″女誡(ジョカイ)″の筆写1000回!祠堂で反省なさい!」四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)は花芷を心配して祠堂にやって来た。すると花芷は退屈そうにしているだけで、さほど苦にしていない。「どうせ祖母は怒ったこともすぐ忘れる、それに婚儀は年内だし、叱られるのもあと少しよ」「明日は結納なのに不安じゃないの?」「どうして?嫁に行っても私は私、人生が続くだけ」呉玉娘はあっけらかんとしている花芷に困惑したが、そこへ唯一仕官していない四叔父・花平陽(カヘイヨウ)が差し入れを届けにやって来た。まだ若く新婚のように仲睦まじい四房。しかし花芷にはまだ夫婦の情など理解できなかった。朝廷が散会し、全てを見ていた顧晏惜が御前にやって来た。成長して君臣の別を知った甥に寂しさを感じる皇帝。これも長年、苦寒の地で苦労したからだろう。「今日の災いがなぜ起きたか分かるか?」「いいえ」皇帝は2人の皇子が顧晏惜に及ばないことを承知していた。しかも先帝が3歳だった顧晏惜を腕に抱いたことを朝廷で知らぬ者はいない。「斉如海はそちへの疑念を抱かせようとしたのだ」驚いた顧晏惜は容貌に傷のある者が君主になれないことから、下賜品の匕首で自ら頬を切ってしまう。「忠義をもって育ての恩に報います」「イエンシー!そこまでする必要が?!」すると顧晏惜は落ちていた仮面を拾い、皇帝直属の諜報機関・七宿司で皇帝に仕えたいと嘆願した。「やはり朕の目に狂いはなかった… 北営で兵を統率し昭国から守るも良し、七宿司で皇都を掌握するも良し 朕が信じるのはそなた1人だ、今日からすぐ任務に就くといい、頼んだぞ」そこへ皇太后の使いがやって来た。「官家聖安~♪太后娘娘から鳳翔(ホウショウ)宮で対局のお誘いです」「まことに早耳だな」皇帝は花家の件がすでに皇太后の耳に入ったと分かった。( ˶´꒳`˵ )ふふ仮面の司使となった顧晏惜の最初の仕事はあの花家の捜索だった。花家は上を下への大騒ぎ、使用人たちは我先に目につく金目の物を盗んで逃げ出そうとする。そんな中、林婉は堂々と仮面の司使の前に立ちふさがった。「花家にどんな罪が?」すると副司使・袁七(エンシチ)が花公の罪は一族に及び、家財を全て没収すると通告する。ただし皇太后の慈悲により婦女子は特赦となった。花芷は騒ぎに気づいて祠堂から飛び出した。「祖父の身に何かあったんだわ」一方、顧晏惜は部下の捜査を静観していた。しかし副司使が使用人を始末しようとするところに出くわし、咄嗟に阻止する。「目的は捜査だ、殺しではない」新しい司使のやり方に不満げな様子の袁七。「ぁ司使、これしきの捜査なら私たちだけで十分かと…」陳情(チンセイ)は新しい司使の機嫌を取ったが、かえって睨まれてしまう。仮面の下からでも分かる司使の眼光、まさか自分が大街で投獄しようとしたあの男だとは知る由もない。…ん?どこかで会った?…顧晏惜は蔵書楼に乗り込み、陳情たちに1階の書斎を調べさせた。その間に先に階段を登ったが、偶然にも大事な製図や銅器を箱に入れている花芷を見つける。…あの時の…しかし花芷は仮面の司使を見ても泣くわけでもなく、逃げもしない。すると花芷は仮面から滴り落ちる血に気づいて手巾を渡した。「私の物を汚さないで」「君の部屋か?」「いいえ、算術や星を見に来るだけ」「星の観察で不幸は予知できなかったのか?」「星と比べたら人の一生なんて海に流れ入る塵と同じ 花家に無慈悲な陛下がいつか没落して国が滅亡したとしても天象は普遍だわ」「ではそのまま運命を受け入れるのか?」「いいえ、天道があるなら祖父は潔白、陛下を欺くことなどありえない 本当は無罪だと気づいているのでは?」そこへ書斎の捜査を完了した陳情たちがやって来た。顧晏惜は花芷を連行するよう命じたが、気高い花芷は率先して階段を降りて行ってしまう。中院に全員が集められ、婦女子は拘束された男たちと引き離された。「10歳以上は大理寺に収監し、本人性を確認のうえ審議する…まだ何人かいるぞ?」副司使は母親が連れている男子を調べるよう指示、花芷は咄嗟に弟をかばった。「柏林(ハクリン)は9歳だから免除のはずよ!」こうして柏林は免れ、ニ房の長男・柏礼(ハクレイ)は見るからに小さく無事だった。しかし三房の長男・柏瑜(ハクユ)が目をつけられてしまう。 三夫人・夏金娥(カキンガ)は息子も9歳だとごまかしたが、すでに家職が先月10歳になったと証言していた。柏瑜は母親と引き離され、大人たちと一緒に連行された。悲しみに暮れる花家、すると仮面の司使が帰り際、屋敷を閉鎖するため1刻の間に必要なものをまとめて去るよう命じる。実は花家には皇太后から下賜された別荘が城外から5里の所にあった。顧晏惜は情けをかけて2頭の馬と台車を与えることにしたが、袁七は全財産没収のはずだと反対する。「勅命を受けたのはお前か?」「いいえ…」袁七は仕方なく指示通り馬を置いて行くことにしたが、新しい司使のやり方に憤った。老夫人vs大魔神?w林婉は家族たちを集め、大事なものだけ持って出るよう命じた。誰もが慌てて荷物をまとめる中、大夫人・朱盈貞(シュエイテイ)は将来を悲観し、閨房に閉じこもってしまう。一方、花芷は蔵書楼で祖父の大事な書物をまとめていた。かつて祖父がなぜ精魂こめて執筆するのか分からなかったが、ある時、花平宇の言葉を聞いて腑に落ちる。…本は書いた人が塵になっても後世に残る…花芷は侍女たちと合流、4人とも花芷と離れないと訴えた。「今までもこれからもずっと一緒よ」そこで4人に選別した書物を運び出すよう頼み、花芷はひとまず母の様子を見に行った。しかし閨房の前で母の侍女・蝉露(センロ)が締め出されて困惑している。驚いた花芷が扉を蹴飛ばすと、首を吊り損ねた母が泣き崩れていた。「夫君が連れて行かれた…生き恥をさらすより死んだ方がましよぉぉぉ~」花芷はそんな情けない母の姿に苛立ちを隠せず、これまでの鬱憤を爆発させてしまう。「爹(ディエ)はどれくらい家にいた?あなたとどれくらい一緒に過ごしたの? 私が小さい頃はあなたと婶子だけ、彼を見かけるのはまれだった この広い内宅で女たちはみんな独りで生きている 娘(ニャン)、爹に真心があったらあなたを蚊帳の外に置いて無知なままでいさせる? 白綾さえまともに結べないじゃない! あなたに誠実なら姨娘は?なぜ妾がいるの?なぜ蓉(ヨウ)R妹妹が生まれたの?! あなたは爹が清廉さを装うためのただのお飾りなのよ!」娘に畳み掛けられ呆然となる朱盈貞。すると花芷は母のぽかんとした顔を見て言い過ぎたと気づいた。「…蝉露、あとを頼んだわ」中院に荷物を持って家族が集まった。二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は朱盈貞の首に赤いあざがあることに気づき、全てを察する。「大嫂、馬鹿なことはやめて、子供たちのことを考えないと… 私は地位が高い実家から花家に嫁いできた、夫の性格上、石や木に嫁いだも同然だったわ それでも長年苦しみに耐えたのは何のためだと? 柏礼が生まれてやっと希望を持てたの、もう私は多くを望まない 大嫂、私よりも恵まれているじゃない?こんな事はやめて」「私が馬鹿だったわ…」二夫人と大夫人その時、荷物を積み込んだ夏金娥が戻って来た。「もう1つの台車はどこ?」すると花芷が現れ、祖父の書物を積み込んでいるという。夏金娥は紙くずより自分たちの荷物だと呆れたが、花芷は子供たちに学問を続けさせたいと訴えた。これには誰も文句を言えず、老夫人の一声で出発となる。しかし一夜にして没落した花家は好奇の目にさらされ、辛い旅立ちとなった。その頃、屋敷に戻った太府寺卿・沈中行(シンチュウコウ)は慌てて結納品の処分を命じ、花家との婚約書を燃やした。沈淇(シンキ)は事情を知って屋敷を飛び出したが、都を追われた花家の一行を黙って見送るしかない。やがて花家一行は紫葟(シコウ)居に到着した。町を出た時には七宿司の2人がついて来たが、もう姿は見えない。しかし林婉はまだどこかで見張っていると分かっていた。紫葟居はかつて老夫人が皇太后から下賜された別荘だった。若い頃は避暑に来ていたが、しばらく使っていないため部屋の中は埃だらけ、寝台はおろか布団すらない。すると夏金娥の手の甲に虫が落ちて来た。( ๑≧ꇴ≦)ギャアー!驚いた夏金娥は侍女を呼んだが、駆けつけたのは側仕えの綉児(シュウジ)と銀珠(ギンシュ)だけだった。「夫人、みんな逃げてしまったようで私たちだけです」まあ@三夫人つづく(  ̄꒳ ̄)かなり端折ってこの長文…そうだ、明蘭のあらすじで挫折したことを思い出したわw
2025.06.20
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第10話「玉児の夫」涼(リョウ)州では参軍・蘇南瑾(ソナンキン)が功を焦って皇帝が遣わした西州長史を誤って投獄したと広まっていた。長安に過失を知られたくない蘇南瑾は慌てて裴行倹(ハイコウケン)を解放、牢にいた美しい胡人の女子をあてがい、機嫌を取ろうと思いつく。そこで裴行倹を引き止め、胡人の女子の尋問を手伝って欲しいと持ちかけた。裴行倹の目論見通り庫狄琉璃(コテキルリ)が詮議のため連行された。琉璃はかつて使っていた偽名″玉児(ギョクジ)″を名乗り、夫が一方的に離縁状を渡して逃げたと訴え、この機会を利用して愚痴をぶちまけてしまう。冷や汗をかきながら思わず琉璃に茶を差し出してしまう裴行倹。すると蘇南瑾は玉児が間者とは思えないと納得し、裴行倹に西州まで送ってはどうかと提案した。「西州の長史として困っている民がいれば、手を差し伸べなければ(汗」「裴長史が守ってくださるなら安心です(ニッコリ」琉璃は無事に解放され、裴行倹が用意した宿に落ち着いた。しかし裴行倹はなぜ危険な場所にまだ留まるのか分からない。阿成(アセイ)の話では郎君の性格上、夫人を辱めた蘇南瑾を許せないはずだという。すると夜も更けた頃、蘇南瑾の宴席から裴行倹が泥酔して戻ってきた。裴行倹は見送りの官兵がいなくなると急にしらふに戻った。阿成は琉璃から口止めされたが、実は酔い覚ましを作って待っていると明かす。「ではどうして言った?」「仲直りして欲しいからです」阿成は裴行倹を琉璃の部屋まで送り届けて出て行った。しかし琉璃は相変わらず、なぜ自分の部屋に来たのかと冷たいすると裴行倹は今頃、蘇南瑾が自分を弾劾する奏状を書いているはずだと明かした。裴行倹は卓に置いてある酔い覚ましを何食わぬ顔で飲み始めた。素直になれない琉璃だったが、今は裴行倹の企みの方が気になる。「蘇南瑾はどうして奏状を?」「先ほど蘇南瑾の前で、酔ったふりをして長孫無忌(チョウソンムキ)と褚遂良(チョスイリョウ)を批判した それから忠告したんだ、″岐(キ)州長史・于承素(ウショウソ)とお前は違うだろう?″と」于承素と言えば王(オウ)皇后のおじ・柳奭(リュウセキ)が岐州を訪れた際に皇室を批判したと弾劾、柳奭を辺境送りにして自分は褒美を賜っていた。裴行倹は功名心のある蘇南瑾なら同じことをすると考えたという。しかし皇帝が奏状を見れば蘇南瑾を長孫派とみなし警戒、さらに奏状は全て尚書省を通るため、長孫無忌と褚遂良の耳に入るのは必至だ。2人も蘇南瑾が朝廷の事情に通じていると用心し、帰京させまいとするだろう。「蘇南瑾は都に帰りたがっている、だが私を弾劾することで遠のくことになる… 奴のような役人は災いの元だ、己の出世のためなら、民の命も顧みない 奴の非道な行いを見過ごすわけにはいかぬ 何より琉璃を殺そうとしたのだから許しがたい男だ!」琉璃は裴行倹が奏状のせいでさらに罰せられるのではと心配した。武(ブ)昭儀の皇后冊立に反対して皇帝の怒りを買ったばかり、しかし裴行倹はどちらにしても西州へ行く予定だったと明かす。芙蓉の宴の日、皇帝は裴行倹を呼び、吏部へ推挙すると伝えた。しかし裴行倹は皇帝の悩みの種である辺境平定に尽力したいと断り、自ら西州行きを希望したという。「予定より行くのが早まっただけだ 褚遂良たちが私を西州送りにするよう奏上したゆえ、それを利用した」琉璃は裴行倹が隠し事ばかりしていたと知り落胆した。「汁物を飲み終わったのならご自分の部屋にお戻りください、裴郎君」「琉璃?…怒っているのだな、これからは言えることは隠さず話す だが軍事機密は言えない、他人の私事もな それから言えば不安にさせるような不確実なことも言わぬ」「離縁状を渡されたのよ?私たちはもう夫婦ではない」「離縁状は?どこにある?」「あの女に盗まれたのよ!」「持っていないなら君は一生、私の妻だ…もうこの手を離さぬ これからはどんな苦難が待ち受けようと君を離さない」琉璃はこの借りを忘れないと釘を刺したが、裴行倹の口づけを受け入れた。(  ̄꒳ ̄)もっと色々と語っていましたが面倒臭くなっ…ゲフンゲフン柳如月(リュウジョゲツ)は長史一行に同行することになった。実は幼い頃からの許嫁である従兄が西州の軍にいるため会いに行く途中だったという。涼州を出た一行は荒野をひたすら進み、山間を抜けて砂漠を横切り、ようやく敦煌(トンコウ)の城門へ到着。すると城門の前で司馬が胡笳(コカ)の音色で長史を歓迎した。胡笳を奏でているのは真っ白な帷帽(イボウ)で顔を隠した楽師の女たち。その姿は雲威邸(ウンイテイ)に現れた時の琉璃とそっくりだった。城門で裴行倹を出迎えたのはあの雲威邸で見かけた貴族のような男だった。実はこの男が西州司馬・麴崇裕(キクスウユウ)。客桟で一緒にいたのが妹婿で高昌(コウショウ)の県令・王君孟(オウクンモウ)だという。( ˶´꒳`˵ )<ひと目見て親しみを感じました、私のことは玉郎(ギョクロウ)と…( ̄▽ ̄;)<もちろん麹司馬の命に従います…あ、玉郎すると王君孟は挨拶がわりに美しい美女たちを側仕えとして贈ることにした。しかし怒った琉璃が馬車の窓から顔を出し、裴行倹は慌てて妻を紹介して辞退する。「挨拶は済んだの?もう行きましょう!(バタン!」慌てふためく裴行倹の様子に失笑する阿霓(アゲイ)と阿笙(アショウ)。麴崇裕と王君孟も夫人に頭が上がらない裴行倹を見て苦笑いするしかなかった。司馬が整えてくれた屋敷に到着した裴行倹と琉璃。琉璃は麴崇裕に怒り心頭だったが、裴行倹は本心を読めない相手だと警告する。実は麴崇裕には複雑な事情があった。麴崇裕は長安でも評判の貴公子で、16歳の頃になると娘たちが夢中になったという。しかし麴崇裕は娘たちに関心を持たず、むしろ美少年を好んだ。その後、妻を娶って男色の噂は消えたが、息子が生まれるとそれきり女子を相手にしなくなったという。すると皇帝は麴崇裕を脅威とみなさず、西州に帰したのだ。「つまり陛下の目を欺くために?」麴崇裕は自分が建てた豪邸を裴行倹の屋敷にした。王君孟は庫狄夫人を案内しながら、ここは静かで趣があり、温泉を備えているのが特徴だと説明する。敦煌の民は″湯泉(トウセン)院″と呼び、例え可汗の王子が来ても容易には中に入れないとか。「沙州でこんな豪邸を造るとは、本当に民を大事にしているの?」「司馬が質素に暮らしていたら何か企みがあると疑われます」「やましくなければ何も怖くないはずよ?」「夫人、それは違います、今まで多くの忠臣が讒言で失脚した そうでなければ裴長史のような君子が西州へ来ますか?」琉璃は珍しくやり込められ、面白くなかった。その夜、裴長史の歓迎の宴が開かれた。何とも幸せそうな裴行倹と琉璃の様子を見てどこか物憂げそうな麴崇裕。琉璃はふと麴崇裕の視線に気づき、聞こえよがしに揶揄した。「麴司馬の装いって孔雀みたいね」すると裴行倹は言い得て妙だと失笑してしまう。つづく(´-ω-`)まあ〜確かにナザを見るドラマではあるんだが…
2025.06.19
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第9話「北部の間者」庫狄琉璃(コテキルリ)が許嫁と出発したと知り呆然となる裴行倹(ハイコウケン)。しかしよく聞いてみると給仕が従兄の穆三郎(ボクサンロウ)を許嫁と勘違いしただけだった。安堵した裴行倹は急ぎ奴婢商人・米大郎(ベイタイロウ)を呼び出し、自分が助けた奴婢・阿紅(アコウ)を譲って欲しいと頼む。「今は連れて行けぬ、長安の長興(チョウコウ)坊にある蘇(ソ)将軍の屋敷へ送り届けてくれ 将軍には文を渡して欲しい、返書は安西(アンゼイ)都護府に持って来てくれ」今や裴行倹は命の恩人、米大郎は快く引き受けた。「裴郎君は安家の商隊を追うので?実は涼(リョウ)州では参軍が厳しく検問しています 商隊が無事に通れるかどうか、あの参軍は金にも女にも目がないので…」「涼州参軍とは蘇南瑾(ソナンキン)のことか?」「まさしく」蘇南瑾は沙州の刺史・蘇海政(ソカイセイ)の息子、蘇家は臨海(リンカイ)大長公主の一派だった。…涼州に着く前に琉璃を引き止めないと危険だ…裴行倹の不安は的中した。すでに大長公主が手を回し、安家の商隊は涼州の城門で足止めされてしまう。「安家の商隊に北部の間者がいると報告があってな… その間者は若く美しい胡人の女子で、官吏の家族を装い長安を出たらしい 軍の重要な機密を盗んだそうだ」官兵たちは安家の商隊を調べ始めた。最後尾の馬車に乗っていた琉璃は男装して穆三郎と脱出、事態を見守る安三娘の背後に立つ。「迷惑になるから、先に城内に入るわ、後で落ち合いましょう」「分かった、気をつけて」穆三郎は門衛に賄賂を渡し、男装の琉璃を連れて無事に検問を突破した。しかし物乞いの女・イスドに目をつけられ、琉璃は腰から下げていた大事な巾着を盗まれてしまう。イスドはしつこく追ってくる琉璃に手を焼き、仲間が隠れている裏道へ誘い込んだ。琉璃はこれで盗賊を追い詰めたと思ったが、物乞いたちに囲まれてしまう。その頃、裴行倹も遅れて涼州城門に到着した。運良く安家の商隊はまだ城外にいたが、琉璃は身分を隠して先に入ってしまったという。裴行倹たちは慌てて城内に入り、琉璃を探し始めた。すると偶然にも元阿監(アカン)・柳如月(リュウジョゲツ)と再会する。その時、どこかで騒ぎ声が聞こえた。「阿成(アセイ)、宿で柳阿監と待っていてくれ」穆三郎はあっさり物乞いたちに捕まり、イスドは琉璃の首に短剣を突きつけた。「銭ならやる、巾着を返してくれ」「お前を人質にしたら、もっと稼げそうだが?」「路地に入る前、官兵がいるのを見た、声をあげてもいいのか? 奴らは若くて美しい胡人の女を探している、お前のような…」その時、見張りが本当に官兵が来たと報告した。驚いたイスドは琉璃を突き飛ばして逃げようとしたが、その時、琉璃の帽子が外れて長い黒髪があらわになってしまう。「ふっ、どうやら胡人の女は2人になったね」イスドは失笑、巾着によほど大事な物があるらしいと中を確認した。すると巾着から思いがけず離縁状が出てくる。「何々?″裴行倹はここに謹んで妻と離縁いたします…″って、こんな文がそんなに大事なの?」しかしそこへついに官兵が現れ、胡人の琉璃とイスドは捕まってしまう。安家の商隊に庫狄琉璃の姿はなかった。報告を聞いた蘇南瑾は首を傾げたが、その時、牢に裴行倹の妻がいると知らせが届く。獄吏が女から取り上げた巾着の中から裴行倹が記した離縁状が出てきたというのだ。蘇南瑾は自ら地下牢へ向かった。巾着の持ち主は物乞いの姿で到底、裴行倹の妻には見えなかったが、イスドは裴行倹と別れたので無関係だと訴える。すると蘇南瑾はイスドを出すことにした。琉璃は危険を察して止めようとしたが、激怒したイスドに蹴り飛ばされてしまう。穆三郎が宿へ逃げ帰ると裴行倹がいた。長史の裴行倹なら琉璃を助けられるはず、しかし裴行倹は琉璃が投獄されたと聞いても救いに行くことができない。もし一方的に妻の釈放を求めればかえって琉璃に危険が及ぶからだ。「蘇南瑾は口封じに琉璃を殺すやも…」そこで裴行倹はある策を思いつき、穆三郎に協力を頼んだ。蘇南瑾はイスドの身分を怪しみながらも丁重にもてなした。居心地の悪いイスドは御茶を濁して帰ろうとしたが、蘇南瑾に勧められしぶしぶ沐浴することになる。しかし湯船に浸かっていたところを背後から襲われ、始末されてしまう。裴行倹は蘇南瑾が琉璃を探し出す口実を利用した。そこで変装した穆三郎が府衙に出かけ、間者らしい男を見たと密告する。「漢人のようでしたが、北部の者と密談していました」官兵はすぐ福慶(フクケイ)邸に乗り込み、帷帽(イボウ)で顔を隠している男を見つけた。「おいお前!府衙まで来てもらう!」すると裴行倹は面紗を外してわざと顔をさらした。「あとで釈放しようと思っても遅いぞ?」まさかこの男が新しい西州の長史とも知らず、官兵は裴行倹を連行した。官兵の捕り物に気づいて騒然となる民衆、その中に安三娘と阿成がいる。「本当にあの人が間者なのかしら?」「まさか、あの方を知らないのかい?あれは西州長史・裴行倹だよ 蘇参軍は間者の件で相当、功を焦っているらしいな だからってまさか長史を連行するとは…」裴行倹はわざと収監されて琉璃の姿を探した。膝を抱えて小さくなっていた琉璃は死角に入っていたが、裴行倹は運良く隣の牢に投獄される。「琉璃っ!」琉璃はかすり傷があったが無事だった。実は一緒に捕まった女が自分に成りすまして解放されたという。「止めようとしたんだけど失敗した、もう生きているかどうか…」「その女の自業自得だ、思い悩むな、顔を見て安心したよ、必ず出してやる」裴行倹は琉璃の無事を確認すると獄吏に自分の身分を明かした。それに呼応するように阿成が府衙に乗り込んで騒ぎを起こす。「ふざけるな!事もあろうにうちの郎君が北部の間者だと?! うちの郎君こそ陛下が西州長史に任命した裴行倹だっ!」蘇南瑾は部下が誤って裴行倹を投獄したと知り困惑した。配下は夫人の件と関係があるのではと進言したが、離縁状を渡したのなら夫婦の仲は冷めているだろう。その時、蘇南瑾は大長公主が文で裴行倹には全く触れていないことに気づいた。「夫人のことだけだった…」蘇南瑾は慌てて裴行倹を牢から出した。そこで琉璃は柵へ駆け寄り、裴行倹に無実の罪で捕らわれたと泣きつく。「君は西州から来たのか?私も西州へ行くところだ、奇遇だな だがここは涼州、私の一存では釈放できぬ、できるのは蘇参軍だけだ」「それはつまり…」「ふっ、米大郎に聞いたぞ?美女は全て蘇参軍に献上したと…」すると案の定、蘇南瑾は裴行倹の機嫌を取るため、琉璃を解放してあてがうことにした。つづく( ̄▽ ̄;)やっと西州かと思いきやまだ涼州長安を離れれば離れるほど盛り下がってる気がするが…
2025.06.18
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第8話「新たな出発」荘園を売る機会を利用して武(ブ)昭儀の評判を上げる策を思いついた庫狄琉璃(コテキルリ)。おかげで楊(ヨウ)夫人も裴行倹(ハイコウケン)を許し、琉璃の才能を惜しみながらも西州へ発つことを認めた。侍女の阿霓(アゲイ)と小檀(ショウダン)は急げば郎君に追いつけると喜んだが、離縁状を渡された琉璃の心の傷はまだ癒えていない。「誰が追いかけると?城外で伯父の家の商隊が待ってる 西州へは商いのために行くの、自分の力で生きるためにね」琉璃は強がっていたが、未だ夫と揃いの玉を手放せずにいた。一方、裴行倹もまた琉璃と揃いの玉を手に西州への旅を続けていた。長安から離れれば離れるほど募る琉璃への想い、この愁いはどんなに酒を飲んでも消えそうにない。阿成(アセイ)は今すぐ引き返して夫人と行くべきだと助言したが、裴行倹は唐で最も危険な場所に琉璃を連れて行くことはできなかった。琉璃は親戚の安三娘(アンサンジョウ)と穆三郎(ボクサンロウ)と合流、先を急いだ。安三娘は食事も喉を通らない琉璃を心配していたが、琉璃はろくに休みも取ろうとしない。「阿娘の故郷にずっと憧れていた、西州で商売を始めたら大きな成果があるかも」「分かったわ、でも具合が悪くなったら言ってね」安三娘は琉璃が裴行倹を追いかけて来たと分かっていたが、何も言えなかった。( ー̀ωー́ )琉璃は病弱…琉璃は病弱…裴行倹は二度と長安に戻れないと覚悟していた。離縁状を渡したのも自分と縁を切ることで武昭儀や楊夫人の怒りの矛先が向かないためだという。裴行倹は琉璃が荘園を大長公主に安値で売り渡し、これで長安で安全に暮らせると思っていた。「主の巻き添えとはお前もついていないな」「口では潔いことをおっしゃっても、誰のために馬を急がせないのやら…」阿成は自分への憎まれ口も主の精一杯の強がりだと知っていた。裴行倹たちは人里離れた山間にある客桟に到着した。そこで偶然、奴婢商人・米大郎(ベイタイロウ)に殺されそうになった女奴婢を救う。米大郎は助けたからには買い取るのか聞いたが、″裴九″と名乗る男が役人だと知って急に丁重になった。「ちょっとした誤解でして…まあ中で酒でも…」すると米大郎はひとまず生意気な娘を厩に閉じ込めた。裴行倹は店の中でひときわ豪華な料理を並べる客人に目を止めた。店主の話ではあの料理は全て客人が自分で持ち込んだ物だという。…どれも長安の高官や貴族が好んで食べる料理だ都では珍しくないが、ここでは簡単に手に入らぬはず装束からすると西疆(セイキョウ)の者のようだが、立ち振る舞いはまるで都の貴族のようだ上品で鷹揚なうえに容姿もあか抜けている荒地の店になぜこんな人物が?…すると貴族のような男の連れが皇帝に西州送りにされた裴行倹の噂話を始めた。「奴は才を鼻にかけた傲慢な男で素行も悪く、銭と女子に目がないとか そんな役人がきたら西州はどうなるやら」しかし裴行倹は挑発に乗らなかった。その頃、厩の柱に縛り付けられた娘は縄を解いて脱出。何も知らずに店を出て来た米大郎に襲いかかった。しかしあと一歩というところで失敗、逆に捕まってしまう。娘は首を締め上げられたが、米大郎の佩剣に気づいて剣を引き抜き、振りかぶった。その時、外の騒ぎに気づいた裴行倹が駆けつけ米大郎を救う。「どうして助けたの?そいつは多くの娘を苦しめる大悪人よ?!」「君を助けたんだ」その様子を例の客人たちが見ていた。( ー̀ωー́ )容姿もあか抜けている…容姿もあか抜けている…米大郎はどちらにせよ命を救ってくれた恩人に感謝し、裴行倹に奴婢を譲ると申し出た。「言ったはずよ?!狼の末裔は決して人に膝を折らない!」娘の素性は分からなかったが、気位が高いらしい。すると米大郎は裴行倹が要らないのなら生かしておけないと言った。娘は死ぬにしても米大郎の手にはかからないと剣を首に当てたが、裴行倹に剣を吹き飛ばされてしまう。「なぜ己の命を大切にせぬのだ?!」思い詰めた娘は柱に頭を打ちつけようと勢いよく飛んだが、裴行倹は咄嗟に娘の足をつかんで引き寄せた。その時、雲威邸(ウンイテイ)に小隊が到着、琉璃たちが入ってくる。「琉璃…」裴行倹はすぐ琉璃だと気づいたが、運悪く腕の中に女子がいた。「人違いでは?私はあなたを存じません」すると琉璃は裴行倹を無視して客桟に入ってしまう。裴行倹は慌てて義従姉に挨拶したが、安三娘は気安く呼びかけるなと冷たかった。琉璃は裴行倹が女子を助けただけだと分かっていた。しかし裴行倹が釈明に訪れると素直になれず、戸を開けずに追い返してしまう。「私たちはもう他人のはず、自重すべきでは」「琉璃…(コンコンコンコン!」すると運悪く米大郎が現れた。今夜は恩人のために女子を侍らせた宴席を準備したという。その夜、琉璃は身支度を整えて部屋を出た。しかし宴席で助けた女子を侍らせて酒を飲んでいる裴行倹を見ると引き返してしまう。結局、部屋にこもったまま夕餉も取れなかった琉璃。阿霓と小檀は雲呑なら食べられそうだと考え部屋を出たが、ちょうど廊下に裴行倹がいた。「中に入れてくれないか」「簡単にご機嫌が直るとは思えませんが…」「分かった」裴行倹は何も言わなくても琉璃に雲呑を差し入れた。「琉璃…ずいぶん痩せたな」「…出て行って、食べるから」すると裴行倹は素直に出て行った。拍子抜けする琉璃だったが、裴行倹は廊下で静かに待っている。その姿を向かいの部屋から例の客人が見ていた。実は貴族のような男の正体は麴崇裕(キクスウユウ)だった。長安から来る長史がどんな男か見たいと敦煌(トンコウ)からここまで来たが、王君孟(オウクンモウ)は奴婢商人と酒を酌み交わす程度の男だと揶揄する。「あれが裴行倹の真の姿だと本気で思っているのか?」麴崇裕の話では唐軍が近々、西域に出兵するという。驚いた王君孟は思わずもう一度、廊下の様子を見たが、すでに裴行倹の姿はなかった。裴行倹は時間を見計らって再び琉璃の部屋に入った。すると雲呑が減っていることに気づいて安堵する。しかし琉璃のわだかまりが解けたわけではなかった。「私たちは何の関係もない他人よ? でも今後、私は西州で暮らすのでお世話になることもあるかも… ここで会ったのは偶然、どうか気にしないで」「琉璃、私が悪かった…私は自分を買いかぶっていた 今生の別れになったとしても君に幸せでいて欲しいと願ったが愚かだったよ 君と離れることがこれほど耐え難いとは…許してくれないか?」裴行倹は眠れぬ夜を過ごした。そして早朝、琉璃の部屋を訪ねたが、すでに給仕が空き部屋を掃除している。「こちらの娘子ならもう発ちましたよ?商隊の朝は早いですから でも仲の良い許嫁がご一緒なら苦しい行商も耐えられますね」「許嫁?」つづく(  ̄꒳ ̄)大事なことなので2回、繰り返していますw
2025.06.18
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第7話「賢い選択」皇帝の逆鱗に触れ、危険な西州に左遷されることになった裴行倹(ハイコウケン)。険しい表情で屋敷へ戻るも、正門で待っていた庫狄琉璃(コテキルリ)はあっけらかんと言った。「夫が行く所ならどこへでもついて行くわ!」一方、臨海(リンカイ)大長公主も皇帝が朝議で裴行倹を西州に遣わしたと知った。何でも裴行倹が皇帝に妄言を吐き、直ちに出立するよう命じられたとか。もはや裴行倹が荘園に構っている暇はなくなった。大長公主は小躍りし、後ろ盾を失った裴行倹に大金を支払う必要などないという。裴行倹は武媚娘(ブビジョウ)の母・楊(ヨウ)夫人に呼び出された。用件は明らか、そこで琉璃には東市(トウシ)ではなく県衙に行ったと伝えるよう口止めしておく。楊夫人と言えば裴行倹にとって実の伯母も同然だった。そもそもシーズン1で武媚娘が琉璃を助けていなければ、こうして夫婦の幸せを享受することはできなかっただろう。すると楊夫人は一時の気の迷いなら見逃すと寛大さを示し、御前で発言を撤回するよう迫った。その頃、裴府では河東(カトウ)公府の二夫人・盧(ロ)氏が琉璃を訪ねていた。荘園の代金20貫を西州まで運ぶのは容易でないだろうと大長公主が金や銀の器を3箱ほど用意したという。「1万貫ほどの価値があるわ、手付けとして受け取って、残りは都に戻ったら払うわ」「…大長公主のお手は煩わせません、荘園は売らずに一族に任せます」「忠告しておくわ、もう後ろ盾を失ったのよ?大長公主に従えば西州で一生を終えずに済む 賢い選択をするのね?」そこで琉璃は引き渡しの際に中眷(チュウケン)裴家を同席させることを条件に了承した。一方、裴行倹は楊夫人の逆鱗に触れていた。私事であれば夫婦で恩人に報いるが、国事となれば話は別だという。「私事のために公義は害せませぬ」楊夫人は憤怒、裴行倹ひとりならまだしも琉璃はどうなるのかと脅した。「過酷な西州でお前と共に苦しむ姿を平然と見ていられるの?死なせてもいいと?」すると楊夫人は昔からのよしみで忠告したまでだと言い捨て、出て行ってしまう。裴行倹はその足で師匠を訪ねることにした。しかしそこでも琉璃を心配する于(ウ)夫人の話を立ち聞きしてしまう。蘇定方(ソテイホウ)は裴行倹が西州の長史に任じられ、驚きを隠せなかった。西州は情勢が安定せず、誰が軍の長官を務めても変わった試しがない。しかも都護・麴智湛(キクチタン)は元は高昌(コウショウ)王族で相当な有力者、先が思いやられるという。于夫人は身体の弱い琉璃を思うと涙が止まらなかった。「砂ぼこりの舞う西州で琉璃は身体こと飛ばされるやも… ←( ̄▽ ̄;)え? 琉璃だけでも長安に残るべきよ、私たちのそばにいれば安心だわ」「だがもし守約(シュヤク)が戻れなかったら?」「なおさら琉璃を行かせられない」于夫人は陸琪娘(リクキジョウ)の時のように琉璃まで失うわけにいかないという。その時、回廊にいた裴行倹は楊夫人の言葉を思い出していた。…琉璃に罪がないとは言えない、夫婦は一心同体だからね、そもそも恩知らずなお前に非がある、私を恨まないでちょうだい、多くの荷を運ぶ必要はない、棺を2基だけ用意して発つのね…裴行倹は結局、師匠への別れの挨拶をあきらめ、屋敷へ戻った。すると中院でちょうど引っ越しの支度を指示している琉璃を見つける。裴行倹は思わず琉璃の手を引き、長安の街を案内すると言った。煩わしさをしばし手放し、恋人同士のように夜市を楽しむ2人。こうして美しい妻との思い出を胸に焼き付けた裴行倹は翌朝、ぐっすり眠っている琉璃を残してこっそり旅立ってしまう。翌朝、琉璃が目を覚ますと朝餉と一緒に裴行倹の置き手紙があった。…琉璃、西州は危険な地ゆえ長安で待っていてくれないか…琉璃は身支度も整えず、裸足で閨房を飛び出した。しかしすでに裴行倹の姿はなく、正門の前で泣き崩れてしまう。「何も分かっていないのね…離縁状さえあれば私が納得すると思ったの? これで長安で楽しく暮らせるとでも?!」すると琉璃は阿霓(アゲイ)に馬車の準備を頼んだ。「武昭儀にお別れに行くわ」荘園の引き渡しのため裴氏の祠堂に一族が集まった。宮中への挨拶を終えた琉璃は遅れて到着、なぜか陸瑾娘(リクキンジョウ)を同行している。大長公主は琉璃を警戒したが、自分に対抗できる相手などいないと高を括っていた。すると琉璃はもはや夫婦で荘園を管理できず売るしかないと中眷裴家に説明し、最も高値をつけた人に譲りたいという。当然、誰も名乗りを上げず、大長公主は自分が1万貫で買い取ると言った。しかし思いがけず陸瑾娘が2万貫を提示する。大長公主ははったりだと疑ったが、驚いたことに陸瑾娘は使用人に命じて本当に2万貫を運び入れた。琉璃は陸瑾娘に荘園の証文を渡すことにした。しかし大長公主は武官の妻が1日で大金を集められるはずがないと訝しみ、裏があると言いがかりをつける。もし何処の馬の骨ともわからない輩に荘園を奪われたら裴家に顔向けができないというのだ。「今日のところはこれで終わりよ、日を改めて話し合う」大長公主は琉璃が出立するのを良いことに陸瑾娘から証文を奪おうとしたが、その時、黒幕が現れた。「琉璃、楊夫人にご挨拶を…本日はご足労いただき感謝したします」実は裴家の荘園を密かに落札したのは武昭儀の母だった。楊夫人は美しく成長した琉璃との再会を喜んだ。実は琉璃が裴家の荘園を手放すと聞いて急ぎ工面したが、まさか大長公主から陰口を叩かれるとは心外だという。「もしや私の身分でも問題が?」「まさか、楊夫人は徳望が高く名家のご出身、武昭儀のご生母です 陛下が誰にも文句を言わせません」すると琉璃は楊夫人を大長公主が座っていた上座に案内した。まさか武昭儀が裴行倹に手を貸すとは予想外。大長公主と盧夫人は動揺を隠せなかったが、その時、琉璃が裴行倹の残した文書を公開した。裴行倹は辺境を守る軍費に充てるべく、洛陽の荘園を売って得た代金は中眷裴の名義で朝廷に献上するという。そこで琉璃は楊夫人に2万貫を宮中に届けるよう頼んだ。楊夫人は了承したが、そもそも裴家の窮地につけ込んで荘園を奪い取る気など毛頭ないという。「武昭儀が私をここへ来させたのは琉璃と守約の国を思う心に感嘆したからにほかならない」 武昭儀は名声を高めるためだと疑われぬよう誰にも知られず善行を積みたかった しかし大長公主が裴氏の名声を気にしたため、名乗り出るしかなくなった 大長公主、どうか寛大な心で許してちょうだい」すると楊夫人はなかば強引に証文を取り上げた。琉璃は楊夫人を見送りに出た。「琉璃、お前の人柄と才能を武昭儀が称賛している、言づてがあるの ″守約が西州へ行ったのなら宮中で私に仕える気はないか″と… 陛下と顔を合わせたくないのなら武府にいてもいいそうよ?」武昭儀も楊夫人も琉璃が裴行倹より出世できると期待した。「その意味が分かるわね」しかし琉璃はその場でひざまずき、西州へ行くことを許して欲しいと嘆願する。「このご恩は決して忘れません」「お前のような妻を娶れて裴守約は本当に果報者ね」 つづく( ̄▽ ̄;)いやどうみてもグリナザの方が健…ゲフンゲフン
2025.06.16
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惜花芷 Blossoms in Adversity第1話…ある夜、皇都の御史・花屹正(カキツセイ)が乗った船が嵐に巻き込まれたしかし帆綱が絡まって下ろすことができなくなり、転覆を恐れた船員たちは我れ先に持ち場から逃げ出してしまうそんな中、まだ幼い御史の孫が落ちていた匕首を腰に刺し、果敢にも帆柱を登って行った孫はついに帆綱を切断することに成功、船を危機から救う…『何年、経ってもあの時、柱の上から見た光景は忘れられない 暴風雨で天と海が1つになり、湧き起こった巨大な波が稲妻に引き裂かれ海へと消えた 幼い頃に見たあの壮麗な風景を、私はその後の苦難の人生で何度も思い出すことになる』当時、少年として祖父の巡察に同行したのは花家長房長女・花芷(カシ)だった。そんな活発な少女も今や年頃になり、縁談が決まっている。明日に結納を控えて花家は大忙し、しかし当の本人は全く興味がなかった。花芷の侍女・抱夏(ホウカ)は夫の顔も知ろうとしない主に呆れ、相変わらず訳の分からないがらくたにかまけていると嘆く。「親の意向には逆らえないわ、でも嫁いだとしても好きなことをやる!」広い世界を知ったおかげで美しくも自由を愛し、勇敢で実直な娘に育った花芷。そんな彼女にとって花府はふたのない鳥籠のようなものだった。すると侍女・迎春(ゲイシュン)が主を迎えにやって来る。「皇宮から祝いの対句が届くまで夫人たちが澄園(チョウエン)へ…」「みんな行くの?!…じゃあ西門へ!」花芷は夫人たちが観劇中の隙に屋敷を抜け出し、鐘(ショウ)叔の馬車で銅器屋へ出かけた。鐘叔は完成した銅鳥を受け取り、新たに鋳造して欲しい製図と前金を職人に渡して店を出た。その時、賑わう大街に突如、役人たちがなだれ込み、一方的に捜査を開始する。車から外を見た花芷は配下に指示する男が七宿(シチシュク)衛だと気づき、ただ事ではないと分かった。七宿司と言えば皇帝直属の諜報機関。皇帝だけに忠実で、その恐ろしさは民の間でも有名だった。七宿衛の陳情(チンセイ)は銅器屋にあった見慣れない製図に目を止めた。「んっ?!これはどこで?」「あの男です」するとちょうど馬車を出そうとしていた鐘叔が七宿衛に止められてしまう。陳情は車に乗っている主に降りろと怒鳴った。鐘叔は嫁入り前の娘ゆえ顔をさらせないと丁重に断ったが、たとえ王族の夫人だとしても協力させるという。「この奇妙な絵はなんだ?謀反を画策しているのでは?!降りろ降りろ降りろっ!」すでに馬車の周りには人だかりができていた。花芷は正々堂々と車から出ようとしたが、その時、偶然、居合わせた青年が駆け寄り、帳を押さえて止める。「ここは私にお任せを(ボソッ)…深窓の令嬢ひとり守れねば男として面目が立たぬ!」実はその青年こそ花芷の許嫁・沈淇(シンキ)だった。陳情は青年が太府寺卿沈家の郎君だと気づいたが意に介さず、突き飛ばして退けた。「天子のお膝元では七宿司こそが正義!」「なんと嘆かわしい…その娘子に恥をかかせたいなら私の屍を踏み越えよ!」憤慨した沈淇は陳情が抜いた剣に自ら向かって行ったが、その時、見知らぬ男が現れ、沈淇を制止した。♪───o(≧∇≦)o────♪男は陳情がうっかり落とした花芷の製図を拾って中を見た。「風見鶏か…これは風向きを見て気象を観測するものだ」すると鐘叔が咄嗟に受け取ったばかりの銅鳥を見せて証明、面目を潰された陳情は素性の分からない男に矛先を向けた。男が軍営から帰省したばかりで身分証もないと知るや、見せしめに七宿司へ連行するという。実は七宿司は皇都で武器を密造する昭(ショウ)国の間者を探していた。驚いた沈淇は抗議したが、男は抵抗する様子もなく大人しく従う。その時、成り行きを見守っていた花芷がついに馬車から飛び出した。「…七宿司に行くだけだ、心配ない」「いかに強者でも無傷では戻れない所よ?」花芷は確かに男が大慶の民で軍営にいたと証明することにした。男の指に凍傷があるのは昆(コン)山より北にいた証拠、また指のたこと傷は軍営で手綱と弓を引いていた名残と思われ、射術と乗馬に長けるのだろう。「3本指で弦を引く昭国人にこんな傷はない それに彼の上着は熊皮だけど、熊を崇める昭国人が皮を剥ぐはずないわ」陳情は生意気な娘にまず名乗れと迫った。そこでようやく自分が足止めしたのが花家の馬車で、娘は七宿司の天敵である花公の孫であり、花舎人の長女だと知る。「はっ!イヤイヤイヤ、誤解でした~花公の姑娘でしたか! まだ捜索すべき場所がありますのでこれで…」すると陳情は配下を連れて慌てて引き上げてしまう。花芷は急いで車に戻った。その姿を黙って見ていた沈淇は、あの勇敢で美しい娘が自分の妻になると思うと頬が緩む。一方、馬を引いて歩き出した男は深窓の令嬢とは思えぬ花芷の姿に不思議な感慨を覚えていた。その夜、皇帝が急に朝廷を招集。花芷の父で花家長男・花平宇(カヘイウ)は父の身支度を手伝っていた。澄園からは曲芸を楽しむ夫人と子供たちの賑やかな声が聞こえる。「なまりを直す前に贅沢な悪習を身につけたようだな」「年越しに数日、楽しむだけで出費もわずかです 四弟を除く3兄弟が仕官していますし、そこまで倹約せずとも…」その代わり家訓に従い、年越しの贈り物はどんな名目でも全て断っていた。澄園での観劇が終わった。三夫人・夏金娥(カキンガ)は明日の結納も賑やかになると報告したが、老夫人・林婉(リンエン)は娘の結納まで三婶母任せかと呆れる。実は花家の家事を取り仕切っているのは三夫人だった。花芷の母で大夫人・朱盈貞(シュエイテイ)は口下手で病弱、気が弱くて使用人に指図することもできない。夏金娥は表向き大嫂を庇ったが、どれほど自分が采配を振っても結局、大事な長男は長女にあてがわれてしまうと嘆いた。しかし老夫人は針仕事も料理もできない花芷が婚家で苦労しないか心配だという。夏金娥は苦労知らずのお嬢様だった四夫人・呉王娘(ゴギョクジョウ)も今や何でもできると安心させたが、余計な一言も忘れなかった。「あとは息子を産むだけね~」その時、老夫人は花芷がいないことに気づいた。実は大街で花芷と沈淇を助けた男は凌(リョウ)王世子・顧晏惜(コアンセキ)だった。北地から呼び戻された顧晏惜は伯父の大慶皇帝・顧成燾(コセイトウ)と承露(ショウロ)宮で再会。皇帝はすでに自分の身長をはるかに超えた甥の姿に目を細める。「皇伯父…」「イエンシー、今宵はしかと聞いておけ」垂拱(スイキョウ)殿には大臣だけでなく憲(ケン)王・顧晏恭(コアンキョウ)と惠(ケイ)王・顧晏睿(コアンエイ)まで呼び出されていた。今日の議題は2つ。1つは立太子について、2つは七宿司が調べた武器密造についてだという。「立太子を勧める奏状が朕の机に山積みになっておる 憲王は人望があるようだ、恵王とて負けていない 立太子と武器密造は関係していると思うか?」皇子たちは誤解を解くため徹底的に調査したいと申し出たが、皇帝は七宿司があるため皇子の出る幕などないという。すると皇帝はこの機に花公への日頃の鬱憤を晴らすことにした。「しばしば朕の誤りさえ正すのに、密造については一言も申さぬな 花公でも口にできぬことがあるのか?」「陛下は七宿司の話しか信用なさいません、立太子についても私事だと思っておられる 私が諫言したところで無意味です」一方、花家では夫人たちが花芷の帰りを今か今かと待っていた。なぜか皇宮からの対句はまだ届かない。その時、老夫人はふとまぶたが痙攣し、嫌な予感がした。花屹正は七宿司が法を顧みず私刑や虐殺を行うため、官民が戦々恐々としていると糾弾した。また皇太子の座が定まらないせいで臣下が派閥を作り争っているという。「腐敗を根絶し、皇太子をお定めに…″腫れ物″を育てることは天下の私物化です ご指名がなくば黙っていました、かくなる上は最後まで申します」「花屹正…そなたに幾年、耐えてきたか知っておるか? だが忘れるな、大慶の氏は″顧″である、″花″ではない 望みを叶えてやろう、花家の者は全員罷免だ、その籍を北地に移し、2度と登用はせぬ」驚いた花家の3兄弟は御前に出て許しを請うたが無駄だった。花屹正は潔く拝命、そのまま息子たちと追い出されてしまう。脇殿から一部始終を見ていた顧晏惜は花家の娘のことを思うと胸が痛んだ。すると皇帝は幸いまだ忠実な臣下が残っているという。「承天4年、9年、11年、5人の宰相が次々と投獄された 17年には斉(サイ)王が謀反を企て庶民に降格、全てその者の手柄だ」そこで皇帝は七宿司使・斉如海(サイジョカイ)を呼んだ。仮面の司使が現れた。すると斉如海は武器密造の黒幕を発見したと報告する。「凌王の世子・顧晏惜です!」つづくキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
2025.06.15
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第6話「陛下の怒り」芙蓉殿での宴席。臨海(リンカイ)大長公主は庫狄琉璃(コテキルリ)が荘園の利益を独占しているかのように語り、早々に引き上げた。これまで裴行倹(ハイコウケン)の荘園の利益を頼りにしてきた中眷裴(チュウケンハイ)一族。新婦のせいで財源を断たれると知れば黙っているはずがない。しかしそんな大長公主の思惑はまたも外れた。琉璃は洛陽(ラクヨウ)の荘園の利益を宗廟の修築や祭田の購入、学費や科挙の際の滞在費など、一族のためだけに使うと宣言する。「これまで一族が命を懸けて守って来た荘園を自分だけの物にはできません だから守約(シュヤク)は貧しい時でも決して売らなかったのです」裴行倹は鑑定を頼まれた張伯英(チョウハクエイ)の字帖(ジジョウ)を一向に返す気配がなかった。琉璃は自分に何か隠し事があると気づいたが、裴行倹に尋ねても話をそらされてしまう。「今日の宴はどうだった?」「泣き寝入りする私だと思う?ふふ」「荘園は君の好きなようにすればいい、私が付いているよ」確かに大抵のことなら裴行倹は隠し事をしない。しかし武(ブ)昭儀に関わる事となれば話は別だ。皇后の冊立は私事ではなく国政に関わる重大問題、恐らく裴行倹は反対なのだろう。武昭儀を恩人と慕う妻を思って話題を避けているだけならいいが、琉璃は裴行倹が重大な何かを企てているような気がしてならなかった。洛陽に戻った荘頭たちが長安へとんぼ返り、裴府にやって来た。すると琉璃に自分たちの身売り証文を差し出し、大長公主の命で今後は庫狄夫人に仕えるという。しかし荘頭たちは代々、河東(カトウ)公府の奴僕のはず。大長公主が荘頭たちの身柄と証文を渡したとは言え、河東公府に残った家族は人質も同然だ。「どうか私たちを売るのだけはご勘弁を、家族が離散してしまいます」仕方なく琉璃は真面目に仕えてくれるなら過去を水に流すと言ったが、荘頭たちは早々に罰を請うた。聞けば確かに春夏は上々だったが、水害に遭ったため秋冬の収穫は望めないという。「今年はだめでも次があるでしょう?」「力は尽くしますが、毎年、豊作が望めるとは…」「ならば持っていて何の得があるの?」大長公主は荘頭たちに利益をくすねさせ、自分の手は汚さないつもりだろう。そこで琉璃はこの機に荘園を手放すと伝え、証文を返した。「これを持って河東公府にお帰りなさい、売ると決めたら早い方がいいわね 価はざっとみて40貫だけど、大長公主がお望みなら20貫で譲ってもいい」大長公主は荘頭からの報告を聞いて目を丸くした。荘頭は20貫なら荘園の総額の3割、またとない買い物だという。しかしこれまで1文たりとも身銭を切らずに利益だけを享受してきただけに、大長公主は納得がいかない。そんな中、裴行倹の師匠であり琉璃を養女に迎えてくれた将軍・蘇定方(ソテイホウ)が凱旋した。裴行倹と琉璃は蘇府で義両親と祝いの酒席を囲んだが、蘇定方は口が重い裴行倹の様子から朝廷で問題があるのだと気づく。すると裴行倹は皇后の問題ですでに一触即発の状態だと明かした。「もちろん陛下の政権をお支えするつもりですが、武昭儀の立后については…」裴行倹は琉璃の手前、言葉を濁したが、蘇定方は裴行倹が情と義の板挟みで苦しんでいると分かった。「己に恥じることがなければ結果がどうなろうと恐れる必要はない…己の心に問うのだ」「感謝します、師父!心が晴れました!」後宮では王(オウ)皇后がついに禁足となり、事実上の主は武昭儀になった。大長公主は二儿媳・盧(ロ)氏から琉璃を寵愛する武昭儀が皇后になる前に荘園を取り返すべきだと助言され、ついに買い取る決意を固める。しかし大金を用意するには時間がかかると言い訳し、もう少し引き伸ばすことにした。東北の辺境を平定して凱旋した蘇定方だったが、それより心配なのは西疆(セイキョウ)だった。西疆北部では反乱が頻発し、吐蕃(トバン)が侵略の隙を狙っているという。裴行倹は皇帝も近々、出兵を考えていると明かし、その時は自分が先鋒を務めるべく西征に備えるつもりだと伝えた。師匠のおかげで迷いが吹っ切れた裴行倹は書写を切り上げた。琉璃はようやく裴行倹の心が決まったと気づき、どんな道を選ぼうと妻として力になると告げる。「ただこれだけは約束して、決して隠し事はしないと…」すると裴行倹は琉璃を抱きしめ、妻の命に逆らうわけにいかないと言った。翌日、裴行倹は屋敷に戻っても朝服を脱ごうとしなかった。琉璃は寝支度を始めたが、母屋の門前に立って外を眺めている裴行倹の様子が気になって声をかける。「どうしたの?また参内するの?」「…琉璃、君は今でも西州に行きたいかい?」「当時、阿娘が私を西州に行かせようとしたのは朝廷の争いから逃して無事に暮らさせるため 阿娘の冤罪を晴らした今では必要ないわ、でもあなたが行きたいなら話は別よ?」その時、阿霓(アゲイ)が慌てて駆けつけた。「宮中から使いが…正門でお待ちです」裴行倹を迎えに来たのは皇帝の側近・王伏勝(オウフクショウ)だった。実は武昭儀の母・楊(ヨウ)夫人が血相を変えて参内したあと、皇帝がたいそう立腹して裴行倹を呼ぶよう命じたという。「まだ朝服とは…どうやら想定しておいででしたか」夜が更けて静まり返った皇宮。太極殿には高宗・李治(リチ)はもちろん、御簾の奥には武媚娘(ブビジョウ)の姿もあった。その日、裴行倹は朝議のあと字帖を届けに向かった。すると東堂を訪ねるよう言われ、そこでちょうど会食中だった長孫(チョウソン)太尉と褚(チョ)宰相に会ったという。2人から武昭儀の皇后冊立に関して考えを聞かれた裴行倹は、″無理に立后すれば国が乱れる″と正直に答えていた。李治は腹心である裴行倹の裏切りに激怒したが、裴行倹は釈明もせず自ら罰を請う。「よかろう、西州に遣わす!西州は危険だが自業自得だ!」しかし裴行倹は一言も弁解せず、別れを告げて引き上げることにした。「待て…守約、そちが蘇定方の愛弟子なのは有名だ だが名師に占術を習ったことを知る者は多くあるまい、遠慮なく申せ 武昭儀に皇后たるべき相があるか?」「高貴な相ながら…子宝にだけは恵まれません、皇后たり得ぬかと」夜が明けた。裴行倹は馬をかけて屋敷に到着、すると正門でずっと夫の帰りを待っていた琉璃を見つける。「起きていたのか?!身体が冷えているぞ?」「いつ出発なの?」琉璃はすでに裴行倹が皇帝の意に背いたせいで西州へ送られると想定していた。「すべてお見通しか」つづく( ๑≧ꇴ≦)やっと本題きたわ!
2025.06.15
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第5話「身売り証文」陸琪娘(リクキジョウ)の命日を忘れて行楽にでかける夫婦を咎めた雨奴(ウド)。しかし庫狄琉璃(コテキルリ)が裴行倹(ハイコウケン)と一緒に行きたかったのは陸琪娘の墓参りだった。雨奴は墓参りに同行するはめになったが、そこで琉璃の妻としての度量の広さを見せつけられる。「亡き妻を想い続けるそんなあなたが好き、これからもまた一緒に来ましょう」裴行倹は琉璃の優しさに心を打たれ、陸琪娘の二の舞にならぬよう決意を新たにした。…十数年前、母が婚姻を決めて妻を迎えることになった裴行倹大長公主は陸琪娘を自分の養女に迎えて嫁がせ、約束通り預かっていた荘園を返した当時、蘇(ソ)将軍に弟子入りした裴行倹は荘園の管理を琪娘に任せたが、琪娘は大長公主の企みにより大きな損失を出し、持参金で補うも足りず、追い詰められて身ごもったまま自害してしまうそして大長公主は琪娘が養女であることを口実に再び荘園を取り戻すことに成功した…裴行倹は器用な琉璃に印字を彫って欲しいと頼み、雨奴の身売り証文を偽造した。そして雨奴を連れて河東(カトウ)公府を訪ね、賊の巣窟で無事に証文を取り戻したと報告する。大長公主は嘘だと分かっていたが、世子夫人が別院に侵入した賊に証文を盗まれたと説明した手前、雨奴を手放すしかなくなってしまう。そこで短くとも主従関係だった雨奴に化粧箱を贈り、中には装身具が入っていると教えた。「どこへ行っても河東公府のことを忘れては駄目よ」「はい、肝に銘じます」帰りの馬車の中、琉璃は夫の奇策に感謝した。すると裴行倹はこれも夫婦の信頼関係あってこそだという。雨奴が県衙に現れた時も裴行倹は激怒して追い返していた。しかし激しい雨でびしょ濡れになったため、阿成(アセイ)は雨奴が届けた着替えを使ってしまう。屋敷に戻って匂いに気づいた阿成は咄嗟に茶をこぼして汚すことを思いついたが、裴行倹は隠し事を嫌って琉璃に正直に報告するよう命じた。事情を聞いた琉璃は裴行倹を信じ、雨奴に聞こえるようにわざと茶碗を割って夫婦の仲違いを演じてくれたのだった。琉璃は雨奴が身の程をわきまえるなら、いずれ良い嫁ぎ先を見つけると約束した。しかしその夜、雨奴は琉璃の帰りが遅くなると耳にし、裴行倹の湯殿に忍び込む。雨奴は裴行倹を誘惑すべく肩に手をかけたが、湯船につかっているのは男装した琉璃だった。大長公主が雨奴に贈った化粧箱の中身は土地証文の半分だった。策略が成功した暁には広い土地がもらえたのだろう。全て暴かれてもふてぶてしい雨奴。琉璃が大長公主の贈った奴婢に手出しできないと分かっているからだ。しかし琉璃には大長公主より高貴な後ろ盾がいた。「大長公主が遣わした奴婢でも武(ブ)昭儀の身分であれば問題ない、そうでしょう? あなたを皇宮に連れて行き、不禄(フロク)院に送るよう頼むわ 不禄院って知っている?宮中の葬儀を行う場所で、相手にするのは死人だけ」焦った雨奴は急にしおらしくなり、解放してくれるなら二度と長安の地を踏まないと訴えた。「育ての親こそ妓女ですが私は良家の子女なのです、教坊には入っていません! 陸娘子に似ていると大長公主に見込まれ、奴婢にされました」すると琉璃は県衙で本当の身分を調べさせ、事実なら良民に戻すという。雨奴はその意味を悟って叩頭、もし助かるなら琉璃から受けた恩に報いると誓った。裴行倹は県衙に訴え出た雨奴を奴婢から解放した。夫婦仲を壊す大長公主の策は敢えなく失敗、すると今度は裴府に荘園の土地証文が届く。一体、次はどんな魂胆なのか。琉璃はこの厄介な問題にけりをつけるため、洛陽の荘園を大長公主もひるむ人物に預けたいと考えていた。すると裴行倹は証文に一筆したためておいたと明かし、琉璃にそれを役立てて欲しいという。裴行倹は琉璃に貴重な張伯英(チョウハクエイ)の真筆を見せた。皇帝さえ一枚も持っていないお宝だったが、思いがけず褚遂良(チョスイリョウ)から鑑定を頼まれたという。琉璃は褚遂良がこの字帖を差し出し、昭儀と近しい裴行倹を牽制していると疑った。実は皇帝が皇后を廃して昭儀を立后すると言い出し、重臣の褚遂良や長孫(チョウソン)太尉たちが猛反発している。しかし裴行倹は考え過ぎだと笑った。「すぐ返すさ、数日ほど預かって臨書するつもりだ」洛陽の荘頭が大長公主の命で山のような年貢を裴府に届けた。一行がこれ見よがしに何台もの荷車を引き連れて大街を歩いたことから噂になり、恐らく半日も経たないうちに中眷(チュウケン)裴家の耳に入るだろう。琉璃は仕方なく荷物を受け入れたが、大長公主に何か思惑があるのは明らかだった。実は明後日、琉璃は中眷裴一族の夫人たちと共に大長公主の宴に招かれている。しかも宴の翌日は廟見の礼の日。儀礼にのっとれば新婦は嫁いで三月後に宗廟で拝礼し、ようやく中眷裴の一員と認められる。大長公主が宴をわざわざ前日に決めたのなら、恐らく何か仕掛けてくるつもりだろう。芙蓉閣に中眷裴一族の婦人たちが集まった。大長公主はまず琉璃に″芙蓉の宴″での一件を謝罪し、いよいよ本題に入る。「知っての通り、唐の高祖はその昔、洛陽の荘園の管理を魏(ギ)国公に託したわ その後は河東公と私が数年間、管理してきた でも十数年前に守約(シュヤク)が所帯を持って一人前になったため荘園を返したの 今日ははっきり言っておく、かつて守約の父と兄は不幸な死を遂げた その死を悼んだ先帝が特例として守約と母親に荘園を返したわ つまり中眷裴家と荘園にはそもそも何の関わりもない 今後一切、中眷裴の者は荘園が生む利に頼ろうとはしないことね」驚いた夫人たちは口々に不満を漏らした。守約の父と兄が反乱を企て失敗、一族も巻き添えになって多くが惨死している。先帝の即位後に荘園を取り戻したのなら、中眷裴の跡継ぎである守約が一族の面倒を見るのは当然だ。すると大長公主は確かに一族の苦労を知っているからこそ、これまで荘園について曖昧にしてきてしまったと反省する。「でもそのせいで河東公府と中眷裴一族が今や非難の的となってしまったわ そう言えば大娘、2日前に年貢を受け取ったわね、今夏の利益は数千万銭に及ぶとか 荘園を任せられたばかりだというのにうまく切り盛りしているのね、安心したわ~ 今後の荘園の管理は守約とあなたの問題よ?私は口出ししない これからは庫狄夫人が中眷裴家の宗婦、何かあれば今後は庫狄夫人に頼ることになるわね」つづく( ゚ェ゚)イマイチ分からないけれど裴行倹はモデルがいるので詳しくはウイキでw
2025.06.12
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第4話「怪しい匂い」裴行倹(ハイコウケン)の留守を狙って荘頭(ショウトウ)たちを裴府へ送り込んだ臨海(リンカイ)大長公主。しかし庫狄琉璃(コテキルリ)は根を上げるどころか、自分が墓穴を掘ることになった。琉璃は慣例を破って衝立を使わず、堂々と荘頭たちの前に顔を出した。「市場の掟に従えば、しがない雇い主である私が頭を下げるべきね」琉璃は挨拶代わりに武(ブ)昭儀から賜った貴重な延命紐を配り、殿内でもてなした。「私は胡商を先祖に持ち、金勘定にも長けています 荘園で何かあったときは遠慮なく相談してください、これでも目端が利くほうなの」すると荘頭は日照り続きのため税を納められないと嘘をつき、荘園内の農民も飢えに苦しむだろうと大袈裟に伝えた。「荘園に住む農民の数と足りない米の量は?米を支給するわ」「荘園の農家は500戸ほどで2000人を超えます、800石の米があれば飢えずに済みます」「500戸?思ったより数が多いのね、荘園の広さは?」「それは…」荘頭は言葉に詰まった。「ひと月の猶予をあげるから調べてちょうだい できなければ大長公主に報告して田地を把握できる荘頭に代えてもらうしかない」憤慨した荘頭は河東(カトウ)公府に訴え出ると息巻いたが、新婦を甘く見過ぎていた。「構わないわ、帳簿を見たところ去年は豊作だった 農家が500戸で2000人?まさか1頃(ケイ)の田地を数百人で耕しているの? 本来なら私腹を肥やしていると今すぐ役所に突き出すところよ せっかく大長公主に免じて機会を与えてあげたのに…大事になってもいいの?」荘頭たちは焦った。大長公主は私腹を肥やしていたことを絶対に認めないはず、自分たちに罪を着せて終わりにするだろう。結局、荘頭たちは庫狄夫人と和解して河東公府に戻った。大長公主は荘頭と琉璃が交わした証書を見て呆然、毎年の収益3割を奪われたと知る。【過去の収穫量が不明ゆえ、今年は裴行倹に絹5万匹を納める】荘頭は大長公主の逆鱗に触れたが、一切合切を清算するより絹5万匹の方がましだとなだめた。ギギギギギギ…💢夫を守るため荘頭たちをやり込めた琉璃。しかしその夜、話を聞いた裴行倹から危険を冒さぬよう釘を刺されてしまう。「まあ良い、過ぎたことだ…だが約束してくれ 今後は無謀なことをするなら前もって相談するとな」「あなたの威を借りて荘頭たちを叱っただけよ?ふふ」そんなある日、裴行倹は琉璃が部屋にこもっていると知って心配になり、早めに帰宅した。すると琉璃は挿屏(ソウヘイ)の図案にする庭園の絵を描いている。「散歩へ行かないか?続きは裏の庭園を見ながら描けばいい」「…それより数日後の休みに出かけたいところがあるの、一緒に行ってくれる?」裴行倹は散歩をあきらめて房間を出た。阿成(アセイ)が小檀(ショウダン)から聞いた話では、琉璃が庭園を避けているのは雨奴(ウド)のせいだという。実は雨奴は庭園の絵を描いている琉璃に張り付いて陸琪娘(リクキジョウ)の思い出話を聞かせていた。雨奴が言うには夢枕に陸琪娘が立って郎君との思い出を語ったという。この話を知った大長公主は雨奴に褒美を与え、まさに陸琪娘の生まれ変わりだと持ち上げた。これに気を良くした雨奴は以前、僅かな香りで夫婦の不和を招いたことを思い出し、今度は大量の香粉を使って夫婦を離間させることにした。そこで洗い粉の中に香粉を仕込み、裴行倹が使う洗い粉とこっそり入れ替えておく。すると翌朝、期待通り雨奴は使用人たちの噂の的になっていた。雨奴は琉璃に呼ばれて母屋へ参上した。「2人のことは屋敷中の噂だからしらばくれても無駄よ?」「こうなったら恥も外聞も捨てます、愛し合う私たちが結ばれることをお許しください」「…あんなにもあなたの匂いをまとわせるなら深い仲なのね? でも相手はあなたとは何の関係もないと言っているけれど?」その時、奥殿で琉璃と雨奴のやり取りを聞いていた裴行倹が現れた。「やはり双方の言い分を聞くべきだろう」琉璃は今一度、雨奴の香りが金銭で買えるような香粉ではないのか確認した。すると雨奴はあくまで自分だけの体臭だと否定、大長公主も世子夫人も承知しているという。そこで裴行倹は阿成を呼んだ。「阿成、今の話を聞いて何か言うことは?」奥殿に控えていた阿成がやって来た。阿成はふしだらな真似などしていないと釈明し、初めてこの匂いをまとったのは県衙で雨奴から差し入れを渡された時だったという。「ですから思いますに…私は雨奴に陥れられたのです! 何が生まれ持った体臭だ!こんな濃い体臭があるわけない!」雨奴は例の洗い粉を使ったのが裴行倹ではなく阿成だと知った。目を白黒させる雨奴に思わず吹き出す小檀。そこで裴行倹は阿霓(アゲイ)と小檀に雨奴の房間に行って匂いの元を探してくるよう命じた。「なければ雨奴を信じよう、その時は阿成に責任を取らせる」( ゚д゚)はあ?小檀は雨奴が巾着に隠していた香粉を発見した。念のため使用人たちに匂いを嗅がせたところ、皆が雨奴が漂わせる匂いだと認めたという。こうして阿成の身の潔白は証明された。「特殊な香粉だから長安では手に入らない、これを体臭と偽るなんて… 悪事はいずれ露見するものなのよ?」琉璃の言葉を聞いた雨奴はようやく自分が騙されたことに気づいた。てっきり夫婦は自分の移り香が原因で喧嘩になったと思ったが、まさか2人で示し合わせて罠を仕掛けていたとは。実は琉璃は雨奴を泳がせ、小檀に見張らせていた。昨夜、雨奴が郎君の洗い粉を入れ替えるのを目撃した小檀はこっそり回収、阿成に使わせる。案の定、翌朝、阿成は雨奴の匂いをまとって現れた。そこで小檀は阿成を捕まえて使用人たちを集め、さも2人に何かあったと匂わせたのだった。琉璃は河東公府を訪ね、大長公主に事の顛末を話した。すると侍女が外で控えている雨奴を呼びに行く。「大長公主の後ろ盾が欲しければ事実を認めないことよ…(コソッ」そこで雨奴は誤解があったと言い訳し、償う機会が欲しいと嘆願した。大長公主は養女の陸琪娘に似ている雨奴を許してやって欲しいと訴え、身売り証文が見つかったら遠くへ追いやると約束する。情に訴えられた琉璃はそれ以上、追及できず、結局、雨奴は陸琪娘を供養するという名目で裴府に戻された。(  ̄꒳ ̄)クソッ!裴行倹は陸琪娘の供養という口実を逆手に取った。朝から琪娘の好物だった料理を何皿も届け、残さず食べるよう強要。腹が膨れたところで今度は武術の稽古で鍛えるよう命じ、次に祠堂を独りで掃除させた。午後は写経、夜は苦い滋養薬を飲まされ、息つく暇もない雨奴。小檀はこれで雨奴も悪さする暇がないと琉璃に報告し、そろそろ散歩に出てはどうかと勧めた。しかし琉璃は急いで挿屏を仕上げるために出かけないだけだという。裴行倹の旬休、琉璃は約束通り裴行倹と出かけることにした。「琉璃、どこへ行くつもりだ?」「ずっとあなたと一緒に行きたかった場所よ」すると雨奴が現れ、こんな日に行楽に出かけるのかと意味ありげに笑う。「私が裴府にいるのは陸娘子の供養のため、今日が命日だとお忘れですか?」阿成は郎君が夜が明けてすぐ祠堂にお参りしたと言ったが、雨奴は琉璃の手前こそこそしていると揶揄する。しかし琉璃はこれからちょうど墓参りに行くところだと教えた。実は琉璃が部屋に閉じこもっていたのは雨奴を避けるためではなく、今日までに陸琪娘が愛した風景を刺繍して墓前に供えるためだった。裴行倹は今日の行き先を知って胸がいっぱいになり、思わず琉璃の手を握りしめる。「雨奴、あなたも墓参りがまだでしょう?連れて行ってあげるわ」つづく( ˙꒳˙ )・・・・・西州はどこ行った?w
2025.06.10
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″冷面戦神″宋威龍と″将門貴女″包上恩の結婚から始まる愛の物語!韶华若锦 Youthful Glory 全30話久しぶりにツンデレ友の会認定ドラマのご紹介です(^ꇴ^)ハイスペ宋威龍に一体いつになったらハマれるのかと思っていましたが、ここにきてついに来ました!毎日が楽し過ぎる!そして現在YouTubeで2巡目wウエイロンものはアンジェラベイビーとの共演でやっと完走したものの、相変わらず演技は硬かった印象wでも今回は女主との相性が良いのか、個人的に包上恩が好きなせいかハマりました!友の会会員の皆様には今季マスト作品となっております男主と女主のシーンだけでも十分に楽しめますw〓イントロダクション〓令国公府と靖安侯府の結納の日靖安侯府の四小姐・明檀はわざとゆっくり支度をして結納品を届けに来た令国公夫人を待たせた梁家の目的は一目瞭然、父の兵権しかも世子・梁子宣は表妹と恋仲で、彼女はすでに身ごもっているという「こんな結婚に応じると思う?」明檀は婚約書を受け取る際に侍女に目配せすると侍女の合図で使用人がわざと衝立を倒して結納品を台無しにした「突然、衝立が倒れ、祝いの雁が逃げてしまった…これは延期せよとの天意です」姥は老爺の留守中に不手際は許されないと訴え、あらためて日取りを決めてやり直して欲しいと夫人を追い返した明檀は父の帰京を待たずに急いで縁談を進める梁家に不信感があったともかく梁子宣と表妹の関係を暴いて破談にするしかないすると2人が寒烟寺に祈願へ向かったと知らせが届いた「すぐ馬車を用意して!」その頃、辺境から密かに京を目指していた定北王・江緒は郊外の森で刺客に襲われた「背後にいるのは梁家だな?」剣術に長けた定北王は独りでも刺客を蹴散らしたが、東州での一戦で負った肩の傷が開いてしまうしかし鎖で拘束されても見事な武功で敵を退け、何とか逃げ出した∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!無精髭ウエイロン!明檀は世子たちが祈願を終えて帰ったところで侍女に見張りをさせて本堂に入った目的は2人が祈願したお札を見つけ、これを証拠として持ち帰ること明檀は無事にお札を見つけたが手が届かず、記帳用の書卓を移動して台にしたしかし履き物を脱いで上がったせいでうっかり足を滑らせて落ちてしまうその時、本堂に隠れていた江緒が思わず飛び出し、明檀を抱き留め、助けた「あ、ありがとうございます」「どういたしまして」すると外から県尉たちの声が聞こえてきた(  ̄꒳ ̄)濃い濃い濃い濃い濃いい濃い濃い濃い濃いい濃い濃い濃い濃い…侍女は靖安侯府の小姐が参拝中なので本堂には入れないと止めたしかし役人たちは盗賊が寺に隠れているため捜索するという焦った江緒は剣を抜いて物陰に隠れた明檀は恩人を救うため捜査令状があるか聞いたが、県尉は急だったので持っていないというならば規則違反、明檀は名家の貴族が通う寺で参拝を邪魔すればどうなるかと脅した仕方なく役人は指で窓紗に穴を開けて中を見たが、確かに令嬢しかいない県尉は密かに定北王を捕まえるよう指示されたことを思い出し、騒ぎになることを恐れて引き上げた侍女は安堵して本堂へ入ったすると柱の影に本当に盗賊がいたが、明檀は何も言わず足早に帰ってしまう江緒は剣を収めると、明檀が落としていった玉佩を見つけた…靖安侯府?…江緒は警戒中の役人の目を盗んで靖安侯府の馬車の下に潜り込み、寺から脱出したしかし肩の傷が傷んで途中で落ちてしまう御者は慌てて馬車を停め、小姐に報告した「あなた…はっ!怪我しているの?」「小姐の馬車で一緒に京に入れてくれないか?」その時、再び刺客が現れた江緒は咄嗟に明檀を抱えて助け、逃げるよう促したしかし驚いた御者がどこかに隠れたまま出てこないその間にも江緒はたった独りで無数の刺客を始末していたやがて林は静かになった明檀は恐る恐る馬車の陰から様子を見ようとしたが、突然、男が顔を出す「うわ!」「小姐の馬車に乗せてくれるか?」「…あなた、命の危険があるの?」「いや死にはしない」「ホッ、良かった、大显では名節が大事なの、見知らぬ男と一緒に車に乗るのは名声が傷つく それにあなたの素性も知らなければ…」「つまり?」「お断りします」「へ?私が悪人に見えるか?!」「…ミエル」すると明檀は御者を呼び戻し、江緒を置いて出発してしまうしかし念のため窓から水と傷薬を落として行ったYouTubeで毎日2話ずつ更新中です1話、見終わるたびに笑顔になってしまう…可愛い〜❤️( ˶´꒳`˵ )日本上陸を期待しています!↓( ๑≧ꇴ≦)片手抱っこキタキタキタキタ━━━!↓(  ̄꒳ ̄)←ウエイロンの顔w※【Hello Saturday】から包包がデート相手に求めるのは″安全感″→その見本としてロンロンが呼ばれ″公主抱っこ″を披露
2025.06.08
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第3話「 妹よ」世子の側室に迎えた庫狄珊瑚(コテキサンゴ)を利用し、庫狄琉璃(コテキルリ)と裴炎(ハイエン)の密会を画策した臨海(リンカイ)大長公主。琉璃は池を渡って向こう岸に逃れたが、そこへ騒ぎに気づいた世子・裴如琢(ハイジョタク)が友人たちと駆けつけた。世子は河東(カトウ)公府の面目を守るため泥酔した裴炎を部屋に送ることにしたが、珊瑚が皆に知らせたせいで客人たちが続々と裏庭に集まってしまう。すると侍女が世子に密会の証拠となる書画を差し出した。世子は確かに琉璃の衣に描かれた蓮の花と同じ絵だと確認し困惑してしまう。実は琉璃が描いた蓮の絵に″会いたい″と書き入れたのは大長公主だった。世子妻・崔(サイ)氏と次男妻・盧(ロ)氏は騒ぎを大きくしようと大袈裟に庫狄夫人の不貞を嘆いた。すると知らせを聞いた裴炎の妻・崔岑娘(サイシンジョウ)と妹・裴八娘(ハイハチジョウ)が到着する。しかし見識ある崔岑娘は友人である琉璃と夫が陥れられたに違いないと考えた。「誰の思惑なのかここで明らかにするわ」珊瑚は姉の書画を拾って中を確認後、妙に思って数歩も行くと桃林の中で密会する2人を見たと証言した。しかし裴八娘は姉の醜態をわざわざ大声で泣き叫びながら言いふらし、その上、大長公主にまで自ら伝えたのかと首を傾げる。そもそも世子が珊瑚の声を聞いてから池に到着するまでほんのわずか、桃林にいた琉璃が衣を整えてから世子より先にここまでたどり着き、池を渡れるはずがない。すると静観していた琉璃が侍女の翠竹(スイチク)がどこにいたか覚えているか珊瑚に尋ねた。「あなたの侍女だもの、林の外で見張っていたわ!」「翠竹、何があったのか皆さんにお話しして」翠竹は主の前にひざまずき、これまでの経緯を説明した。「私と阿霓(アゲイ)姐姐は庫狄夫人にお供して大長公主府へ参りました そこでお描きになったのがまさにあの蓮の花です 私たちが大長公主府を出ると庫狄二娘が見送ると言って庫狄大娘をここへ案内しました すると前から酔った郎君を連れた侍女が現れたのです しかしそばにも寄らぬうちに庫狄二娘が騒ぎ始め、程なくして世子がお見えに…」珊瑚は琉璃の侍女の言葉など信用できないと反発した。崔氏も盧氏も自分の主を庇うのは当然だと呆れたが、その時、崔岑娘が翠竹は崔氏で育ち、嫁ぐ際に伴って15年になると明かす。「庫狄夫人が大長公主に呼ばれた際、墨をする侍女がいなかったので翠竹を行かせたのよ あれから一時(イットキ)も経っていないのに私の侍女が他人を庇って嘘を吐くと? しかも私の侍女が夫の密会の見張りをするかしら… 皆に分かるように説明してもらいましょうか」形勢は一気に逆転した。焦った崔氏は自分の落ち度になるため事を荒立てないよう懇願したが、憤慨した崔岑娘は白黒つけると突っぱねる。その時、琉璃が池を渡ってようやく戻ってきた。崔氏は琉璃に泣きつき、穏便に収めてくれるなら荘園の土地証文を渡すと懐柔する。「何を言っているの?これは裴氏の名誉の問題、守約(シュヤク)の荘園と何の関係が?! こんな取り引きがある?」琉璃はわざと皆に聞こえるように大声を出し、裴氏の財産問題を公にしてしまう。大長公主は庫狄琉璃を排除するどころか河東公府の面目を潰され激怒した。そこで家法にのっとり崔氏と珊瑚に罰を与え、後始末を盧氏に任せることにする。「この件を全て珊瑚にかぶせる、姉妹の不仲が生んだ茶番とすればいい」こうして珊瑚が宴で実の姉を陥れようとしたという噂はあっという間に広まった。宴の一件を知った裴行倹(ハイコウケン)は大長公主を警戒していた。すると河東公府の見張りから動きがあったと報告が届く。何でも大長公主の御医の往診の回数が減り、新たに外傷の医者がやって来たという。庫狄延忠(コテキエンチュウ)は裴行倹が来ると聞いて珊瑚の件だと焦った。そこで火に油を注がないよう曹(ソウ)氏を部屋に閉じ込めてしまう。しかし裴行倹の用件は暑気払いの冷菓を食べに屋敷へ来ないかという誘いだった。喜んだ庫狄延忠は出かけることにしたが、その時、曹氏の悲痛な叫び声が聞こえて来る。「どうか娘の命だけは助けて!あの子は琉璃の妹なのよ?! 実の妹を見殺しにしたら必ず報いを受けるから!」庫狄延忠は無視しようとしたが、裴行倹は曹氏の言い分を聞きたいと言った。裴行倹は大長公主に従ったのなら珊瑚に命の危険などないはずだと言った。しかし曹氏は噂を聞いて娘を訪ねたが、会えなかったという。「それで銭を渡して侍女に聞いたのです あの子は大長公主を怒らせたので命はないだろうと… 二度と琉璃にあこぎな真似はしません!誓いに背けば畜生道に堕ちるでしょう!」「こうなったのは誰のせいだ?この前も私に誓ったな? その場しのぎの誓いでも天は見ている、まさに因果応報だ」裴行倹はこれから屋敷に招かれざる客が来ると予見し、岳父を連れて裴府に戻った。裴行倹の予想通り盧氏が珊瑚を連れて裴府にやって来た。家法で裁かれた珊瑚は長椅子にぐったり横たわり、なぜか声も出せない。すると盧氏は宴の一件が珊瑚の仕業だったと明かし、大長公主の命で離縁状を届けにきたと説明した。庫狄延忠は哀れな娘の姿に呆然、これも欲に目が眩んで嫁がせた自分のせいだと涙する。「無道な河東公府に戻る必要などない!」そこへ裴行倹が呼んだ蕭(ショウ)医者が駆けつけた。一見、大事ないように見えた珊瑚だったが、医者は人参湯が一時的に効いているだけで実際は手遅れだという。実は大長公主は盧氏に珊瑚を死なない程度に痛めつけて人参湯で長らえさせ、裴府に届けて琉璃に任せるよう命じていた。『珊瑚が裴府で死ねば琉璃が宴の件で妹を恨んでなぶり殺したと誰もが思う 琉璃の庶母はあばずれよ、黙っているはずがない 庫狄家で争いが始まればますます誰もが河東広府には何の関係もないと分かる これで名誉を守ることができるわ』珊瑚は大長公主のただの駒に過ぎず、あっさり捨てられた。悔し涙を流すも、もはや何も言い返すことができない珊瑚。琉璃は大長公主が自分に妹殺しの罪を着せるつもりだと気づいたが、盧氏は琉璃の敵を討ったのだと恩を着せて帰ってしまう。大長公主の計画はまたしても失敗した。本来ならのどを潰して人参湯で長らえさせた珊瑚を裴府に届け、庫狄家に琉璃が殺したと思わせるはずが、裴守約が先手を打って父親を裴府に呼んでいたという。「そのせいで珊瑚の様子を見られてしまったのです 裴守約が呼んだ医者が重症で数日の命だと見立ててしまい…」憤怒した大長公主は次の手を打つべく、ちょうど荘園の帳簿を届けにきた荘頭(ショウトウ)たちを呼ぶよう命じた。珊瑚は数日後に息を引き取った。曹氏は弔問に来た琉璃に怒り心頭だったが、庫狄延忠がなだめる。「もうやめなさい、これも報いだ」その夜、琉璃は庭園の涼亭で独り悲しみに暮れた。珊瑚が自ら選んだ道だと割り切ろうとしてもやはり実の妹、別れは辛い。すると裴行倹が現れ、そっと琉璃を抱きしめた。つづくヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノまさか珊瑚がもう退場なんて…カタ:(ˊ・ω・ˋ):カタ
2025.06.08
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第2話「芙蓉の宴」泊まりがけの参拝を終えて無事、帰宅した庫狄琉璃(コテキルリ)。正門で出迎えた小檀(ショウダン)は雨奴(ウド)が昨夜から出かけたまま帰って来ないと報告したが、その時、雨奴が涼しい顔で戻ってきた。「昨夜は大雨だったので郎君の着替えや食事を県衙へお届けに… でも激しい雷と雨で足止めされ、やむなくそのまま泊まったのです ハァ~あまり休めず疲れてしまいました、ご用がなければ失礼します」裴行倹(ハイコウケン)が屋敷へ戻ると、書斎の前で雨奴が待っていた。「何か用か?」「おわびしたいのです、昨夜は雷が怖くて…」「もうよい、どうせ同じことを夫人にも吹き込んだのだろう?」すると裴行倹は憮然として書斎に入ってしまう。一方、小檀は従者の阿成(アセイ)を引き止め、昨夜の様子を聞き出していた。その時、ふいに阿成から雨奴と同じ匂いがすると気づく。阿成は慌てて主を着替えさせることにしたが、運悪く書斎に琉璃がやって来た。回廊で夫婦の様子をうかがう雨奴。その時、書斎から庫狄琉璃の怒号と共に何かが割れる音が聞こえた。「阿成、答えなさい!昨夜は何があったの?!なぜ衣に雨奴の匂いが?!ガッシャーン!」雨奴は琉璃が怒って書斎から出て来るのを見た。…思いのほか効果があったみたい、しばらくは静かにしてようっと…しかし琉璃は嬉しそうに引き上げる雨奴に気づいていた。臨海(リンカイ)大長公主は世子妻・崔(サイ)氏から雨奴の身売り証文を預かった。崔氏の話では今日の裴府は大騒ぎだったとか。そこで大長公主は追い打ちをかけるべく次なる一手を講じた。大長公主に呼ばれて裴行倹は琉璃と一緒に河東(カトウ)公府を訪ねた。琉璃と犬猿の仲である腹違いの妹・庫狄珊瑚(サンゴ)は世子との縁談がまとまっていたが、実は昨日、庫狄府に結納品を届けたという。「今年もまた″芙蓉の宴″が開かれる、宴で賑わう河東公府で姉妹が顔を合わせるなんて楽しみね」「珊瑚は私より賢いものの礼儀知らず、ご迷惑をおかけしなければ良いのですが…」「謙遜しないで~私の養女だった陸琪娘(リクキジョウ)よりあなたは美しいし、ずっと賢い 一途な守約(シュヤク)は琪娘の死後も後妻を娶らず、今も忘れられずにいるはず でも前を向けたのはあなたのおかげよ~」裴行倹と琉璃は帰りに庫狄延忠(コテキエンチュウ)を訪ね、珊瑚の縁談を考え直すよう説得した。「珊瑚がもし問題でも起こせば身を滅ぼすのは岳父大人です 正室と側室の争いはもうこりごりでしょう? かつては庫狄家が滅びるところだったとか、同じ過ちを繰り返すおつもりですか?」その話を崔氏が回廊で聞いていた。母から琉璃が自分の縁談を潰しに来たと聞いた珊瑚は激怒。ちょうど帰ろうとしていた裴行倹と琉璃を引き止め、暴言を吐いた。「側室の何が悪いの?!阿娘のどこが正室に劣っていると?! 劣っているどころか正室を始末したわ!」「どこの家でも側室は正室を害せると? 河東公府で今のご高説を垂れれば大長公主と世子夫人はさぞ感動するだろうな」すると焦った曹氏がひざまずき、夫と裴行倹にすがりついた。「過ちを認めるわ、安(アン)氏を死に追いやって琉璃から母を奪い、長年、苦労させた でも今は幸せになったのよね?…私が悪かった 珊瑚が嫁いだらもう2度と琉璃に無礼を働かない 再び陥れるようなことがあったら母娘は地獄に落ちる」「これまでのことは水に流そう、今後は真っ当に生きるように」こうして裴行倹は悪辣な母娘を戒め、誓いの言葉を引き出して琉璃を守った。しかし…。大長公主が開催する″芙蓉の宴″は長安一の規模を誇り、招待客は名の知れた人物ばかりだった。裴行倹は宴席が男女で別れるため琉璃をそばで守れないと心配していたが、到着して早々、皇帝から火急の用で呼び出されてしまう。しかし琉璃は顔見知りの都尉府女主人・崔岑娘(サイシンジョウ)もいると安心させて裴行倹を見送ることにした。そこへ席次の確認に向かった侍女の阿霓(アゲイ)が戻って来る。琉璃は上座の席だったが、隣には知らない名前があった。「陸瑾娘(リクキンジョウ)というご夫人です」実は陸瑾娘は陸琪娘の妹だった。裴行倹の話では陸姉妹は仲が良く、そのため瑾娘は姉を死に追いやった河東公府を恨んでいるという。「来ないと分かっていて招待状を送り、席を割り当てたのか…」「私なら大丈夫、用心するから安心して」開宴の時刻になった。大長公主はさも初めて陸瑾娘の欠席を知ったような振りをして、その原因が琉璃にあるという。「きっと奴婢たちの間で広まった噂を耳にしたのね 何でも新婦は陸琪娘の出した損失のことで裴守約(シュヤク)に小言を言ったとか ″荘園が手元に戻ったら帳簿を良く調べる、二の舞は演じない″と… きっとそれであなたを誤解したんだわ~ふふ」大長公主は招待客たちの前で琉璃を辱めたが、予想外に陸瑾娘が現れる。「姐夫が新しく迎えた夫人を見に来ました」すると陸瑾娘は琉璃の隣に座り、自ら誤解を解いてくれる。「私は姐夫と庫狄娘子の人柄を信じているわ、思う存分、帳簿をお調べください」面白くない大長公主は裴行倹の留守を良いことに琉璃の名節を傷つけようと企んだ。かつて琉璃を得ようと河東公府と都尉府が争ったのは有名な話@シーズン1。そこで侍女に命じ、都尉府の裴炎(ハイエン)に薬入りの酒を飲ませた。琉璃は陸瑾娘と友好を深めた。実は瑾娘は裴行倹の文で大長公主と琉璃の確執を知っていたという。「恐らくあなたのような人だけが臨海大公主に対抗できる…悲劇を繰り返さないで」その時、侍女が現れ、大長公主が琉璃の書画を気に入り、技法を知りたいので説明に来て欲しいと言う。困惑する琉璃だったが、ちょうど涼亭で絵を描いている崔岑娘に気づき、阿霓に夫人の侍女を借りてくるよう命じた。大長公主の部屋には珊瑚がいた。阿霓は侍女に足止めされたが、琉璃は手伝いには翠竹(スイチク)が必要だと訴え、かろうじて二人で部屋に入ることに成功する。すると大長公主は目の前で絵を描いて欲しいと頼んだ。翠竹は琉璃の横に立って墨をすったが、侍女が逆側からこっそり琉璃の衣を墨で汚し、珊瑚はわざとらしく姉の衣が汚れてしまったと知らせる。そこで大長公主は着替えるよう勧めたが、琉璃は頑として断った。琉璃は墨の跡を利用して蜻蛉の絵を書き加え、部屋を出た。外で控えていた阿霓は安堵したが、主の衣の柄を見て何かあったのだと察する。すると見送りに出た珊瑚が琉璃の腕をつかみ、庭を案内したいと言い出した。珊瑚は姉を連れて人目のない裏庭へ出た。すると前から侍女が泥酔する裴炎と一緒に歩いて来る。阿霓は罠だと気づいて裴炎の行く手を阻んだが、珊瑚は琉璃の腕を離そうとしなかった。「翠竹!主を止めて!」琉璃は阿霓と翠竹が裴炎を阻止している間に珊瑚の足を踏みつけ逃げようとした。しかし今度は大長公主の侍女に道をふさがれてしまう。追い詰められた琉璃は仕方なく池に入り、そのまま向こう岸まで歩いて渡った。珊瑚と侍女は琉璃に逃げられないうちに大声で叫びながら走り出した。「一大事よ!誰か!白昼堂々と密会だなんて恥知らずな女ね!」するとちょうど近くの回廊を友人たちと歩いていた世子・裴如琢(ハイジョタク)が様子を見にやって来た。裏庭には酔った裴炎がいたが、聞けば侍女から庫狄夫人が呼んでいると言われたという。つづく( ̄▽ ̄;)池、浅っ!www演者がシーズン1と微妙に違うのでピンとこない世子はもっと意地悪そうだったし、何より裴炎が酷すぎるw
2025.06.07
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风起西州 Weaving a Tale of Love II第1話「 大長公主の贈りもの」シーズン1で母の敵討ちを果たし、晴れて愛する裴行倹(ハイコウケン)と夫婦(メオト)になった庫狄琉璃(コテキルリ)。しかし幸せの絶頂にいる2人にさらなる危機が迫りつつあった。2人の新婚生活は河東(カトウ)公府の女主人・臨海(リンカイ)大長公主から贈られた屋敷で始まった。皇帝の叔母であり裴氏一族の頂点に立つ大長公主。大長公主を警戒する裴行倹は琉璃に内緒で新しい屋敷を探していたが、その情報が大長公主の耳に入ってしまう。「ふん、守約(シュヤク@字)は新婦にまだ隠しているんだわ あの屋敷を贈った理由を庫狄氏に隠すのなら雨奴(ウド)に案内させましょう」大長公主は嫁の世子妻・崔(サイ)氏に命じ、裴行倹の亡き前妻・陸琪娘(リクキジョウ)にそっくりな女人を準備していた。裴行倹が婚礼後、初めて参内する日の朝、長安県令裴行倹府邸に大長公主が贈った奴婢がやって来た。雨奴は早速、裏庭で簫を奏で始めたが、案の定、裴行倹が現れる。実は雨奴は陸琪娘の生き写しであるだけでなく、簫の音色までそっくりだった。「琪娘…」その様子を回廊から琉璃が見ていた。阿成(アセイ)から事情を聞いた琉璃は雨奴の身売り証文があるか確認する。しかし証文はなく、大長公主から賜った奴婢のため主と同等の扱いとするのが慣例だった。「娘子、雨奴を売ることはできません」「売らないわ」すると琉璃は婚礼後の挨拶のため裴行倹と2人で河東公府に向かうと決めた。庫狄琉璃は雨奴も河東公府に同行、崔氏が奴婢を裴府に忘れていったと説明した。「こちらに伺う予定でしたので連れて参りました」焦った崔氏は大長公主からの贈り物と伝えたはずだと釈明したが、琉璃は身売り証文がなかったので賜ったと思わなかったとやり返す。面目上、雨奴の身売り証文を持って来いと命じるしかない大長公主。しかし崔氏は本当に証文を琉璃に渡せば大目玉を食うと分かっていた。そこで証文を取りに向かった振りをして戻り、実は他の書類に紛れて証文も別院にあると嘘をつく。「取り寄せ次第、裴府にすぐ届けます」「お手間をおかけいたします、世子夫人 では琉璃から大長公主に感謝を、雨奴はありがたく頂戴いたします」雨奴が裏庭で奏でる簫の音色が裴府に響き渡った。するとふいに音が途切れてしまう。雨奴は不自然に吹くのを止めることで裴行倹が自分に会いに来たと匂わせたいのだろう。琉璃は夫婦を離間させる策だと頭では分かっていたが、それでも心は乱れた。陸琪娘の思い出を利用して裴行倹の罪悪感につけ込もうと企む雨奴。一方、大長公主は知恵が回る庫狄琉璃を警戒していた。しかし崔氏は庫狄琉璃がどんなに賢くても大長公主に勝てるはずないと機嫌を取る。「陸琪娘より多少は骨があろうと最後は同じように…」「同じように何?!私が殺したとでも言うの?!」大長公主が急に声を荒らげ、驚いた崔氏は慌てて起立した。「守約の母親は私が管理していた守約の荘園を約束通り取り戻すため息子を結婚させた でも中眷(チュウケン)裴家の者たちは強欲だった 守約の荘園をめぐる争いが陸琪娘を死に追いやったのよ?」「その通りです」すると大長公主は裴府に行って雨奴を助けるよう命じた。崔氏は裴府に庫狄琉璃を訪ねた。話は2つ、ひとつは別院に賊が入って身売り証文まで盗まれてしまったという。琉璃は崔氏の見え見えの嘘に呆れたが、仕方なく2つ目の話を聞いた。実は最近の大長公主が疲れやすく、御医を呼んでも回復しないという。「そこで泊まりがけで祈願することになったの、大娘にも付き添って欲しいそうよ」「分かりました、では雨奴を連れてお供いたします」「ダメダメダメ〜雨奴と阿家は干支の相性が悪いの、雨奴は屋敷で守約の世話をしてね」その夜、裴行倹は閨房で瑠璃の髪を梳かしながら話を聞いた。「心配ない、明日は県衙に泊まるよ 私たちの荘園を狙って大長公主は悪辣な手を使ってくるだろう 父が残してくれた荘園とは言え、君が傷つけられるくらいならいっそ手放したい」「守約、あなたを信じている、私は内助の功を果たすわ、家のことは私に任せて」しかしそんな2人の仲睦まじい会話を回廊で雨奴が聞いていた。翌朝、庫狄琉璃は大長公主のお供で祈願に出かけた。しかしその夜は激しい雨となり、琉璃は裴行倹が心配で上の空になってしまう。「拝む時は雑念を払い、心を鎮めることが肝心よ? なぜそんなに落ち着かないの?せっかく私のそばで学ばせようと思ったのに無駄みたいね」「若輩者ゆえ大長公主のように周囲に目を配れません 私を気にしながら拝んでおられたのですか?」「ゥッ…新婦だから家が心配なのね、でも雨奴がしっかり守約の世話をしてくれるから安心なさい」一方、務めを終えた裴行倹はびしょ濡れになって長安県衙に戻った。すると書斎になぜか酒肴(シュコウ)が準備されている。そこへ雨奴が着替えと生姜汁を持って現れた。「郎君が県衙に泊まると聞いたので…」翌日、裴府に庫狄琉璃が戻った。侍女は裴行倹が確かに県衙に泊まったと報告したが、なんでも雨奴が昨夜、出かけたまま戻っていないという。つづく※【風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~】の続編になります
2025.06.06
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