のらりんくらりん

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2014年04月20日
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カテゴリ: 花を愛でる
仕事からの帰り道、3キロ程の道程をたまに歩いて帰宅することがある。
季節の移り変わりを眺めながら、デジカメ片手に
道端やヨソ様の庭先にある花を見つけつつ
ぷらぷら行くのがなかなか楽しかったりする。

大好きな桜も葉桜になって、
(春なんてちょ~っと顔見せたらす~ぐドコかに行っちゃうんだよなぁ~)
とか思いつつ、小さな川に架かる橋にみつけたのが、
ブラシノキにさも似たり?!の、この花。
もう7~8年通い慣れた道でもあるのに、この花の存在を知ったのはこの日。

手書きハート手書きハート 上溝桜(ウワミズザクラ) 手書きハート手書きハート
ウワミズザクラ

歩いて帰らなかったらおそらく見ることもなく
存在すらわからないで来年へと引き継がれていただろう。
それくらい、散るのもワリと早く、おまけに樹木の高さも10m越えだから
自分の視線に入る位置ではなかったりする。

最初見た時はまさか桜だなんて思いもしなかった。
でも正真正銘のバラ科のサクラ属だという。
世に言う桜ったら、染井吉野や八重桜の様な咲き方をするのが
桜ってものであろうぽっ
数メートル先に、手にとって見れる位置に咲くものを見つけたので撮影には成功したのだった。

ウワミズザクラ

上溝桜(ウワミズザクラ)は、古事記に出てくる桜と言われているようだ。

日本の神話ともなれば子供の頃よく読んだ本の1冊なので大雑把になら覚えている。

なんでもその昔、上溝桜の木はハハカ(波々迦)と呼ばれ、
あの 天照大神(あまてらすおおみかみ) が天の岩屋に閉じこもってしまった際、
八百万(やおよろず)の神達が集まってあれやこれやと暗中模索する中、
【鹿の骨と ある木材 を使って占いをする(後の※亀甲占い)】
その時使われたのがハハカ=上溝桜だという話。

(※亀甲占い=木材の上面に溝を彫り火に焼(く)べ亀の甲羅を焼いて、
甲羅のヒビの割れ方により吉凶を占う。
この 上面に溝を彫ったというのが名前の由来とも言われている)

そんな神代の昔からあった木なのかと思うと見る目も変わってくるものだ。

ウワミズザクラ

新潟県では上溝桜の緑色の若い花穂の塩漬けを
【杏仁子(杏仁香)】 (あんにんご)と名付け食用にしたり、
果実酒にしたものを 杏仁子酒(あんにんごしゅ) と呼んで珍重している。
熟した果実も生食できるようだ。

以前、秦野市へ出かけ八重桜をつぼみのうちに摘み取るのを見学に行った。
やはり、 八重桜の塩漬け にして
桜茶や和菓子の材料等に利用されている。
私は桜御飯にしてみたけれど、美味だったなぁ♪
桜の香りが凝縮されて季節感を味わうにはもってこいの食材だ。
杏仁子も一度食してみたいものだぺろり

心の美


手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート手書きハート


以前から気になっていたのだけれど
車道脇の土手下に咲く山桜。
車が停車できそうもない中途半端な場所に咲いているので毎年見逃してきた。

我が住む山には萌え出した木々に混ざって山桜らしき姿が点々と見えるのだけれど
間近で山桜の花を眺められるのは私の行動半径の中ではココにしかない。

手書きハート手書きハート  山  桜  手書きハート手書きハート
山桜

山桜のことを調べているとちょっと笑ってしまった事があった。
【出っ歯】の事を【山桜】 と言うらしい。
古典的掛詞とか、隠語だとかあったけれど
私は落語のなぞかけじゃんと言いたかった。

<山桜> と掛けて <出っ歯> と解く
その心は 「ハナよりハがサキに出る」


一般的桜、染井吉野(ソメイヨシノ)は葉より花が咲き出すのが先だけれど、
山桜は葉が先、もしくは葉と花が同時に出るのである。

上手い!・・・大笑い座布団2枚だ。

山桜

山桜

山桜の木肌には美しいものがあるようだ。
この山桜の木肌も花に負けない程。

山桜

山桜は 家具の材料 としても人気が高く、樹皮は樺細工などに利用される。
我が家にも昔は、山桜系の桜の皮で作られたという茶筒が
茶箪笥の中にあったが、今はお茶っ葉を入れたお茶を飲まないので
必要なくなってしまった。



日本ならではの桜は山桜ではないかと思う。
現代の花見で騒ぐ日本人が見る桜の8割がたは、
江戸末期から登場したという染井吉野だ。
染井吉野が登場し、日本人の殆んどにこの桜が知られる様になるまでは
壮大なドラマがあったのを以前テレビで見た事があった。

しかし、それ以前古来日本人が愛でていたのは山桜だったりする。
奈良の吉野山に山桜を一面に植込んで盛大なお花見をしたという豊臣秀吉。
江戸時代に入ると3代将軍家光が上野に寛永寺を建てて桜を移植したのは吉野の山桜。
飛鳥山を桜の名所にした8代将軍吉宗が植えたのも山桜といわれている。

山桜

今や染井吉野の陰に隠れつつも、
華やぐ春に彩を添えている他の桜をひとつでも多く見てみたい。
また来年も桜の時季が来たらウキウキ、うずうずするのであろうなぁぽっ





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最終更新日  2014年05月04日 17時25分22秒


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