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29日はジュムフリエットバイラムでした。日本でいう建国記念日のような祝日になります。長女の通う公立幼稚園では11時から式典が行われ、小雨の降る中指定の白のブラウス、ジーンズのスカート、白いストッキングで園児たちがこの日に備えて練習したお遊戯と建国の父アタトゥルクに関する詩の朗読を披露しました。式典はイスティクラルマーシ(トルコ国歌)で始まり、先日来のPKKとの戦闘で亡くなった兵士たちへの1分間の黙とう、その後4クラスの出し物と、間に園児による詩の朗読を挟み1時間ちょっとで終わりました。父兄たちは我先にと、カメラやカメラ付携帯を手にわが子のかわいい姿を撮ることに熱中。しかし、式典が終わると波が引くかのように園長の「混乱を避けるために園児が担任のそばに行ってからお子さんを連れて行ってください。」なんて言葉は聞かず、またまた我先にと子どもを連れ帰っていました…。長女のクラス、チチェッキレル スヌフ(花組)はバイラムに関する歌(これがなかなか渋い70年代ポップス調)にあわせて簡単な振り付けで踊っていました。中には参観しているお母さんたちを見てうれしくて踊りそっちのけでお母さんのもとに何度も走る子どもも…。式典の最後は園児皆で国旗を振りました。この式典のために飾り付けられた風船を、式典の最中からとって行く参観者同伴の子どももいて(近親者は見てみぬふり)それにも驚きました。9月に幼稚園が始まってわずか2ヶ月弱でこういうお遊戯ができるところまで1クラス20人強のクラスをまとめた先生の手腕にも脱帽しました。だって娘の話や、懇談会に参加した夫の話を聞くと5歳児以上のクラスなのに「ご飯を一人で食べられない園児がいる」(仕方なく先生が食べさせたらしい)「ご飯のメニューが気に入らないとお皿ごと投げる子がいる」と家でのしつけに疑問を感じさせられる子どもたちも少なくなくいて、中にはたぶんすごいヤラマズ(やんちゃな子)もいて、先生の手を焼いたりしているのでしょうが、その子達をひとつの集団としてまとめ上げたのですから。また親の側も一癖あって「外遊びさせていたら開園以来始めて遊具から転落し足を骨折した園児が出た」のですが、この治療費は担任が立て替えていまだに保護者が監督不行き届き、よって園が払うべきと支払わない。「家庭のいざこざを園に持ち込み、子どもをどちらが連れて帰るかで父母が園で喧嘩」「月謝を支払わないので担任が督促の電話をかけるが、これがなんとも時間をとるので期日までに収めてほしい」(親御さん、いい訳たくさんして時間とるんでしょうね)「月曜日は写真を家庭から持ってきて皆の前で自分の写真についての紹介説明をする授業があったが、写真を持たせない家庭、自分の写真で自分がどこにいるかわからない園児、挙句の果てには何の意味があるかわからないから廃止してほしい、という父母の要求もありこの日は廃止にします」なんて事例がこのたった2ヶ月弱で園から報告されました。担任の先生は「園は、教育するところであって、父兄への督促などの雑用や、家庭で覚えるべき最低限の生活習慣をあえて一から手取り足取り教えるところではありません。」と訴えていたそうです。(夫談)日本でも近年は同じような感じのようですよね。保育料未納、朝ごはん抜きで登校する子、食生活が乱れた子ども、給食費未払い問題国境を越えても何だかトルコと日本共通の問題を抱えている気がします。今年のジュムフリエットバイラムは先日来のPKKとの戦闘での殉職者の件もあり、各地で盛大に祝われたようです。ミリエット紙インターネット版より。一連のPKKとの戦闘の後子ども用の迷彩服が良く売れているんだそうです。週末だったかにはボスフォラス大橋でデモ行進がありましたし日一日と我が家の近所でも窓にベランダに国旗を掲げる家庭が増えてきました。ジャーミー(モスク)のそばの文房具屋でもジュマー(金曜礼拝)を終えて出てきた男性が国旗を買い求めていました。店主の女性は「ここのところ国旗が良く売れて、注文が追いつかないのよ。悪いのはPKKであるのは明らかよね。」といっていました。サバー紙インターネット版より。デモ行進の様子。29日のバイラムにはボスフォラスで花火でバイラムを祝う式典があり、それはそれはきれいでしたよ(TVで中継していました)トルコ建国84周年式典の様子。サバー紙インターネット版より。国境では今4つの作戦が進行しているそうです。先日の大量の犠牲者の出た戦闘で運よく助かったのに次の作戦で亡くなった兵士もいたようです。PKK側にも30名ほどの犠牲者が出ているようです。29日のバイラムで親戚中から集めた50YTL(5000円ほど)を殉職者のために使ってほしいと軍の最高幹部に手紙付で送った10歳の少女のニュースも流れ国境付近での作戦で銃弾を連射する様子が放映され夜の討論番組ではPKKに関することばかりちょっと国全体が越境作戦容認ムードの気がします。一方、「行き過ぎた抗議運動は、テロリストの思うつぼだ」というけん制する意見も出ていて暴動などは起きていません。この越境作戦承認ばかりが日本では大きく取り上げられている気がしないでもありませんがエルドアン首相の「PKKにアメリカからの武器が流れていることに関し、5日の会談でブッシュ大統領から説明を求めたい」という発言は日本で取り上げられたんでしょうか…。テロとの戦いを明確にしている国がテロとの戦いを実は作り上げていたとしたら…?この会談以降今の状況がどう動くか、注意深く見守って行きたいところです。市民によるデモ行進は続きます「シェヒットレル オルメズ ワタン ボルンメズ」殉職者は死なない、国民も分割できない のスローガンとともに。
2007年10月31日
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10月28日からサマータイムが終わり、日本との時差が7時間になりました。初日の日曜日はなんだか1時間得したような気分です。お天気もよかったので近くのフロリアの公園に出かけました。夏に来た時よりますます公園内の設備が充実していたのに驚き。こういう緑地公園があちこちにできるといいのですが。さて、わが長女も1月で5歳になります。 今まで私たち夫婦の寝室で家族4人で寝ていたのですが、そろそろ子ども部屋で一人で眠れるようにしよう、そして、増え続ける娘二人の洋服やおもちゃを子ども部屋に収納しようとかれこれラマザンの頃から家具屋めぐりをしてカタログ集め、相場のリサーチに精を出していました。 トルコ語で子ども部屋というのは直訳だと「チョジュック オダス」なのですが、子ども部屋の家具はモビリヤジ(家具屋)では「ゲンチ オダス(若者の部屋)タクム(セット)」というカテゴリーで販売されています。 セットの中にはカルヨラ(ベッド)ガルドロプ(洋服ダンス)チャルシュママサス(勉強机)が入っていて これプラスシフォンイェル(引き出し式のたんす)コモディン(ベッドサイド)キタプルック(本棚)入っていたりいなかったり。 洋服ダンスも3枚戸だったり2枚戸だったり、ベッドがバザル(ベッド下収納つき)を選択できたりするのですが、相場は一式で1500YTL(15万円)ほど。 それが家具屋と提携しているカード会社によって利息無しで12回払いできたり6回払いできたり、初回の支払いを家具が届いてから3ヶ月先に持ってきたり、小さい家具屋だと現金で分割払いできたりします。 なので、購入する時や、場所によってはカタログにも最初から1ヶ月あたりの支払額が提示されていて「ゲンチオダスタクム 月々125YTL 12回払い」なんてかかれていると、月々の支払額が無理のない金額だったりするから「へえ、安いじゃない?」なんて勘違いしがちなのですが結局トータル1500YTLだったりするのです。 この分割払い(タクシット)はトルコ人がよく利用する支払い方法で家電製品の広告なんかも実際の金額ではなく月々の支払い金額だけが明記されていたりします。それで月に12YTL(1200円ほど)支払い、なんて書いてあると「支払える」と買ってしまうのですが、服でも(服の値札にあらかじめ分割払いの場合の金額が印字されていたりします)家電製品でも何でも分割払いにしてしまって気づいたら月々結構な支払額に達していたり、なんてこともあります。 だから、カード破産も去年だったかおととしだったかずいぶん大きな問題になっていました。カード会社が無審査で誰彼かまわずカードを発行してしまうので、利息をよくみないで使ったりする人が後を絶たずニュースで「カードのせいで転落人生」なんてよく紹介されていました。 私がある大手の家具屋を訪れた時にも2人の従業員が電話で分割払いの支払い督促をしていました。「何を言っているんですか、奥さん!とっくに支払期限は過ぎているんです。あなたじゃらちがあかない、息子さんの携帯番号を教えてください!」とかなり荒い口調で電話先のお客さんに怒っていました。 大きな買い物からそれほど大きくない買い物まで「無利子」の範囲ならまたはそれほど利子が大きくなければ何でも分割払いしちゃえ、という感覚がトルコ人には多い気がします。 さてさて。 私が今回リサーチしたのはCilek (チレッキ、イチゴの意味)IKEABelonaKoctasHavuc MobilyaKonfor ほかにも大手、中小でIstikbalKilimYagmurKelebek家の近所にある工房で造られた組み立て式の家具屋をネット検索したり、実際に街を歩きながらお店に入ってみてみたり。 さらにイスタンブールでのママ友Etsukoさんもしばらく前に子ども部屋の家具をリサーチしていたのでEtsukoさんからもカタログを貸していただいたりAysenecoさんのところは子ども部屋を既に作っていらしたのを知っていたので、実際どんな家具をそろえたのか聞いてみたり義姉、ご近所さんなどの意見も聞いてみたり でも聞いてみればみるほど家具屋をまわれば回るほど私の容量の小さい(!)頭は混乱するばかり(!!!) 実際自分がどんな部屋をイメージしているのか、決まっていないせいで余計に混乱してしまったようです。 まず1)家具の色。2)子ども部屋セット一式の中で自分が必要としているもの3)予算(これ、大事)4)家具の質はどの程度のものを求めているのか。 これが決まってからやっと家具屋を絞り込むことができました。1)は女の子の部屋のセットだとピンク色や薄紫(リラ)を基調にしたものが多く、最初は私も薄紫で考えていたのですが、Etsukoさんの「大きくなったら、色物で飽きるかも」という意見やら、Evim(私の家)というインテリア雑誌で「娘が9歳になりピンク色の部屋に飽きてしまい、部屋を改装したい」という読者のお部屋改装の実例が紹介されていたのを見て、木目で統一することに決定。 そうすると、自然と地元トルコの家具屋さんなどは子ども部屋セットでは色物しか扱っていなかったりするのでリストから外れてきてしまうのです。 2)については、ベッドは既に購入してあったので、本棚、洋服ダンス、机を購入することに決めました。3)と4)については、できれば嫁に行くまで(!)姉妹2人で使えるくらいの質で、1500YTL以内で。結果、最終候補は東京にも支店のあるCilek (0~24歳までのお部屋が男女別にいくつかカテゴライズされていて、セットでそろえたい人にはお勧めですよ。色使いもかわいいです)IKEAKoctas の3候補に。IKEAはよかったのですが、私が気に入ったモデルのラインで全ての家具がセットできなかった(たんすが同じデザイナーのラインナップで出ていなかった)ので泣く泣く却下。Cilekは質は最高でしたが値段と(5年間保証で壊れた部品は交換してくれるのですがその分少しお値段高め。)色目で少し引っかかりがあり保留 結局koctasに決定。発注して(インターネットでも注文できるようです)1週間後到着。配送料はただでしたが(購入金額によります)組み立て式家具なので、組み立て料が別途かかりました。組み立て式、と入っても日本の組み立て式と違って本格的な重さの家具(本棚なんて25キロもありました)を電動ドリルなどで組み立てていくのです。完成した部屋。29日にジュムフリエットバイラム(建国記念日)があるのでお部屋には国旗を飾りました。 ベッドから落ちないようにベッドガードも買いました。Cocukmarket.com こちらで購入しました。こちらでも取り扱いがあるようですbebeshopこの二つとも、授乳用グッズだとか、乳幼児の安全対策グッズだとか、私が近所のお店で探してもなかなか見つからなかったもので、「やっぱりこういうのは日本でしか売ってないんだわ!」とわざわざ日本から持ってきたようなものが豊富に取り揃えられています(苦笑)カード会社にもよりますがタクシット払いも可能ですので、一度お試しを。早速長女は一人で自分の部屋で寝てくれるようになりました。先日お絵かき帳に「自分の部屋のプラン」を描いていて、2段ベッドで眠る自分と妹の絵をそれはそれは事細かに(ここに花を飾るとか、お菓子を置く場所とか!)描いていたので驚きました。まだ2歳の次女に二段ベッドは難しいなー。ちょっと女の子っぽくなってきました。日本人らしく、写真を撮る時にはやっぱりピースしてます(苦笑) 誰が教えたわけでもないんですがね。
2007年10月28日
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大分冷え込んできました、イスタンブール。今週週明けは雨の予報です。昨日(正確には一昨日夜半過ぎ)また、東トルコでPKKの攻撃によりトルコ軍に12人の殉職者が出ました。今月に入ってこのようなたくさんの犠牲者が出たのは2度目。トルコは深い悲しみに包まれています。前回はラマザン明けのバイラムにあと何日か、というあたり。バイラムで休暇を取る予定だった兵士たちも、新婚の兵士も、2人の子どもを残して兵役についていた兵士も銃弾に倒れました。今回も後7日で兵役明けだという兵士がいたようです。12人の犠牲者、そして16人の負傷者がでました。結婚パーティーに出かけた一般市民(子どもも含む)も巻き込まれたそうです。一般市民も巻き込まれています。これはテロとはいわないのでしょうか…。トルコ国内では以前からイラク北部に潜むPKKのテロリストたちの掃討作戦(スヌルオテシオペラシヨン、越境作戦)が議論されていますがこの犠牲により、首相を始め閣僚はすべての仕事をキャンセル、この事件に関しての対応に当たっています。この事件に関し、トルコ軍に志願兵として入隊しようと若い男子からそれこそ年老いた男性までがトルコ軍施設に押し寄せたんだそうです。国民も深い悲しみに包まれています。各地でこの事件に抗議する市民たちが外に出て集まったようです。ミリエット紙インターネット版より。イスタンブールでPKKの攻撃に抗議する市民トルコ軍もPKKのアジトとされる場所に向け大砲で報復攻撃をしました。ここのところ、東トルコで殉職する兵士の数が増えるにつれ日本からトルコを旅行する予定の方々に「トルコは内戦状態と聞いたのですが大丈夫ですか?」だとか「戦闘があるようですが大丈夫ですか?観光地でのテロの危険性は高いですか?」と訊かれる機会が多く毎回このようなお返事をしています。「イスタンブールで生活しているものの目からすると、生活はいつもの通り、何か変わったことがあるというわけではありません。また、小競り合いがあるのは東トルコの観光地とは関係のない地域であり、日本での報道でトルコ全体が一触即発の状態と感じていらっしゃるのであれば、それは違うような気がします。確かに、ここのところ多数の犠牲者が出ているのは事実です。しかし十数名という大きな数ではないにしろ毎日のように1名2名の犠牲者がずいぶん前から出ていましたし、越境作戦もこの事件で急に飛び出した議論ではなく、前々から議論されている問題です。また爆破未遂事件なども日本で取り上げられたようですが、これをトルコ政府のテロ対策の成果とみるのではなく、爆弾が仕掛けられた恐ろしい国という面だけで捉えられているのは残念なことです。街角には爆発物を探す警察犬、そして観光地にはずいぶんの数の警察が警備に当たっています。ただし、まったく何も起こりませんという保証は、日本にいてもやれ通り魔、やれ立てこもりと報道されているようにどの国にいても出せるものではない気がします。私から申し上げられるのは、危険だ、とわかっている地域にあえて出向かない、現地の最新情報に気を配るということが重要ということです。また、テロよりも観光地や繁華街ではスリに遭う確率のほうが格段に高い気がします。常に貴重品に気をつける、多額の現金を持ち歩かない、クレジットカードは万が一のためにキャンセルする場合に連絡する連絡先を控えておくことをお勧めします。」夫は今回、そして前回の多くの犠牲者が出た戦闘で殉職した兵士たちと同じ所属のコマンド(特殊部隊)で兵役を務めました。そのため犠牲者が出た場所も全て知り尽くしています。ニュースを見ていると、どんなところでどのような戦闘が起きたかが、(彼が兵役についた時もずいぶん大きな戦闘があったそうです)昨日のことのように思い出されて複雑な心境のようです。10月29日にはトルコ共和国宣言記念日が控えています。幼稚園ではその日発表会があるそうで長女はこんな詩を覚えてきました。「アタトゥルク ヨクトゥ ドゥシュマンラル チョクトゥアタトゥルク ゲルディ ドゥシュマンラル イェンディブ ギュゼル イェルレリ ビズレレ ヴェルディ」意味はアタトゥルク(トルコ建国の父)がいなかった、敵がたくさんだったアタトゥルクがやってきて 敵をやっつけたこの美しい場所を 私たちにくれたというもの。敵はいまだにたくさんのような気もしますが…。テレビのニュースから、新聞紙上から「もう、犠牲者は最後にしたい」と悲痛なトルコ国民の叫びが聞こえてきます。やっぱりまた、トルコ旅行を控える方が多くなるのかなー。観光業に携わるものとしてはため息ものです。
2007年10月22日
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イスタンブールはラマザン明けのシェケルバイラム(砂糖祭)3日間のうち土曜と日曜の二日間が大雨。被害の出たところもあったようです。雨が降って急に冷え込んできて、あわててコートを出したり、セーターを出したり。ウルダー(ブルサ)など初冠雪を記録したところもあったようです。バイラム明けは天気は良くなりましたが、朝晩は冷えるので娘にはフリースを着せて幼稚園に送り出しています。日本から1ヶ月遊びに来ていたお友達ご一家。日本から薄手の秋物しか持参していなかったようなのですが、もしや、と思いフリースなど「あって損はないと思うから」と娘たちのお古を半ば強引に押し付けたところ、どうやらこの天候でお役に立ったようです。この時期トルコの天候は良く変わります。ご旅行にいらっしゃる方からも「どんな服装で行けばいいでしょうか」と聞かれるのですが先週みたいに冬を思わせるような日もあれば、今日みたいに快晴で薄手のコート一枚で大丈夫な日もあるので「とにかく重ね着で調節できるように、カットソープラス、上着そしてフリースをしのばせるといいですよ。」とお話しするようにしています。雨もこの時期多くなります。冬に入るとどんよりと曇った空と雨か雪。お出かけもちょっと憂鬱になりがちです。そんな憂鬱な天気の日々、イスタンブールの私の住むあたり(空港から車で10分ほど)で子連れでどこかに出かけよう、と思うと公共交通事情の悪さとか、子ども向けの美術館や水族館など冬場でもぬくぬく過ごせそうな場所が近くにない、などでお出かけ回数がぐっと減ります。あとは、去年などは次女がまだ乳児だったのでおむつを替える場所、授乳所があるかどうかもお出かけ場所の選択の大きなポイントでした。授乳室もおむつ替えの場所もあって安心して行けたのはゼイティンブルヌにあるOlivium(オリビウム)というアウトレットモール。昨年あたりにテナント数も増えてずいぶん見るところが多くなりました。今年に入ってママ友の助けで開拓したのは日本でも人気のIKEA。託児施設があり、長女4歳半は初IKEAでは一人で遊ぶのがいやで託児所は利用しませんでしたが、2回目は一緒にお友達も託児所を利用したので大喜びで遊んでいました。託児所の横にチョジュックテアトロ(子ども用のミニ劇場)もあって、この日はお兄さんがパペットで芝居をやっていて、娘とそのお友達を見たせいか日本のことも芝居の中に取り入れてくれて(空手とか)長女には大ウケでした。私が行ったのはアジアサイドのウムラーニエにあるIKEAで、そばに新しくRealという大きなスーパーマーケットがあり、週末はずいぶんと混んでいました。11月1日には我が家のあるヨーロッパサイドのバイラムパシャにもIKEAがオープンします。このあたりの地価はIKEAとその周辺にいくつかショッピングセンターができることもあり50%値上がりしたんだとか。後2週間後のオープンです。そして最近のヒットはKoctas(コチタシュ)我が家から一番近いのはイエニボスナにあるのですが、9月15日に鳴り物入りで開通したメトロビュスのイエニボスナの停留所の目の前にあるので、とても便利です。Koctasのなにがいいかというと、私の大好きな日本でいう「ホームセンター」(DIYショップというのでしょうか)形式で、店内が広く、インテリア用品、エクステリア用品、園芸などなど、家に関するものなら1箇所で済んでしまい、置いてある商品もなかなか色使いがかわいらしくオサレな感じのところ。しかも値段が安め。日本からわざわざ持ってきた布団圧縮袋もあるし(!)、組み立て式家具もなかなかシンプルでかわいいし、照明器具も、収納グッズもなかなかセンスがいいのです。これは同じくホームセンター好きの夫を連れて行くべし、と今日早速次女と3人で出かけてきました。夫はもうそれこそ半年振りくらいのお休みだったのですが、koctasで「うおおお!これだよ、これ。日本みたいじゃん!」と大はしゃぎ。イスタンブールも最近こういう大型ショッピングモールが増えてきていますが我が家はまだまだ開拓不足で、カルフールも昨年初めて行った位。Koctasの宣伝も最近良くTVで流れていますがKoctasa gidiyorum evimi cok seviyorum(コチタシュに行くのよ、おうちがとっても好きだから)というCMソングを思わず口ずさんでしまう私が店内にいました。同敷地内にTansas(タンシャシュ)というスーパー、2階にはフードコート(Sultanahmet kofteciというファストフードのチェーン店ででキッズパークがあるのもチェック済み。)地階には電化製品店もあり、冬はここで入り浸り(?)かも。駐車場も広そうですよ。ちなみにメトロビュス、いまはただの市バスが専用レーンを走っているだけですが、交通渋滞知らずでとても快適。これもなかなかのヒットです。観光客の皆さんにはアウジラル-トプカプというあまり観光地とは関係のない路線を走っているのでご利用になる機会がなかなかないと思いますが、イスタンブール市民としてイスタンブールの慢性渋滞にへきえきしている身からするとなんとも快適な乗り物です。このメトロビュスの開通によって、E5からはミニバスなどが締め出されるのだとか。現在もミニバスでE5区間を走るものはずいぶんがらがらです。完全にミニバスなどがE5から締め出される(12月でしたっけ)頃には、ミニバスはメトロビュスに連結する形で運行したりすることになるんでしょうね。これがE5を走るメトロビュス。IETTのホームページより。バイラム中は天気も悪かったので家から一歩も出ず、親戚を夕食に招いたりして過ごしていました。プチ引きこもり状態でしょうか。空を見上げてどんよりとした雲に「ああ、冬が来るなー。」と憂鬱な気持ちになったり。家にばかりいるのでマントゥを作ってみました。えいやっと気合十分、娘2人(4歳半と2歳)も手伝って1時間半でやっとこれだけ4人分。(500g)もう少し慣れてくれば村のお義母さんのように早くできるようになるんでしょうが、新米カイセリ嫁はこんなものなのでしょう。やっぱりお手製はもちもちでおいしいです。バイラムのプレゼント、夫から私へはなんと「サルママキナス」ぶどうの葉っぱでお米や引き割り小麦を包んで煮込む、ヤプラックサルマスなどが簡単にできるという(本当か?)器具。夫が実演販売で自分が試して気に入って買ったそうです。「ブンダンソンラ バナ ボルボル ヤプラック サルルスン」(これから僕にたーくさんサルマを作ってね)ですって。いつも手でやるので、そっちのほうが早そうな気がしますが。私もこの器具、パザルで見かけましたがなんだかめんどくさそうだったので買いませんでした。近々一度トライしてみましょう。夫から二人の娘には長袖のカーデガン。最近「ペンベムーペンベムー」(ペムベ、トルコ語でピンクといいたいけれどいえない次女2歳)と何を着るにしてもピンクばかり選ぶピンクマニアの次女のためにピンクを選んだ男親心が泣かせる。マームットパシャというエミノニュ方面にある問屋街で一着10YTLで購入。(約1000円)私から長女へはベストを。次女にはあまりいいものがなかったので今回は購入見送り(ごめんよ)ベストはバイラムアリシベリシフアル(バイラムショッピング展示即売会)が開催されていたCNRで購入。10YTL。夫へは誰からもプレゼントがなかったわね(苦笑)おまけ家で過ごすことが多くなるとどうしてもTVばかり子どもに見せがちになってしまうのですが(反省)今日、子ども用にちょっといい雑誌を発見しました。Merakli Minik(好奇心旺盛なおちびさん)というAylik Okul Oncesi Bilim Dergisi(月間幼児教育雑誌)毎月1日発行だそうで、3YTL。今月は秋に関する事柄を紹介しています。対象年齢は4~6歳くらいでしょうか。なかなかいい雑誌なのでトルコ在住でこの年齢のお子さんをお持ちの方にはお勧めですよ。そして、夏頃SamanyoluTVの幼児向けチャンネルとして始まったYumurcakTV。こちらも折り紙の折り方や子ども向けのドキュメンタリー番組もあっていいです。衛生テレビで無料視聴できます。(2007年10月現在)。ヨーロッパ各国でも見ることができるようです。YumurcakTVを衛星放送で視聴する場合の周波数等は下記の通りです。Frekans: 11951 Polarizasyon: Vertical SR: 8800 FEC: 5/6 さあて、天気が本格的に悪くならないうちにカーテン洗いを済ませちゃうぞ!
2007年10月17日
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朝はどんより、お昼は晴れのお天気のイスタンブール。街行く人も、先週末のようにいいお天気だと半袖なこともありますが、大半の方が薄手の長袖を着るようになってきました。朝の時間帯の曇りがちのお天気を見ていると、「あーあ、いよいよいやな冬がやってくるなー。」と重たい気分になってきます。イスタンブールの冬はどんよりと曇った空と雨。早いと12月には初雪も見られます。去年は異常気象で暖冬でしたが初雪は11月でしたっけ。いよいよ今週末からラマザンが終わりシェケルバイラム(砂糖祭)。巷はシェケルバイラムのアリシベリシ(買い物)の人たちでにぎわっています。シェケルバイラムといえば飴、チョコレートはもちろん(これらをお客さんや家々を回って飴を集める子どもたちに配ります)お客様に振舞うコロンヤ(香りのついたアルコール)なんかも必需品です。Kent(ケント)Ulker(ウルケル)などの大手メーカーの飴の量り売りコーナーもスーパーの一角にできています。薄いコインチョコの箱もこの時期よく見かけます。シェケルバイラムは今週の金曜日から3日間がお休み。ちょっと気が早いですが、昨日のカディルゲジェスィ(コーランが人々に下り始めた日で、ラマザンの27日目にあたります。)にも飴をねだりに来た子どもや、ラマザン中サフルの時間に人々を起こすために太鼓をたたき続けていたダウルジュ(太鼓たたき)もチップをもらいに来ていました。ダウルジュはラマザン半ばにもチップをもらいに来ていたので、うちの夫は「この前あげたからあげない。」と応じませんでしたが…。ダウルジュも「もらってない」と言い張り夫も「子どもたちもいる目の前で渡したはずだ。俺をうそつき呼ばわりするのか?」と応戦しちょっともめてましたけど。ダウルジュも「俺はシェケルバイラムにも来るぜ!」と言い残して去りましたが、どうやらほかのコムシュは玄関のドアを開けてダウルジュを招き入れてしまったうちの階下の住人以外は誰もドアを開けなかったようです。(そのコムシュも怒鳴りあって結局何もあげていませんでした)ラマザン中に何度も来るダウルジュなんてはじめてみました。チップをもらいにくる偽ダウルジュもいるので、それかもしれません。バイラムのお買い物にはほかにも、子どものお洋服や、自分用のお洋服、靴なんかもあります。今日のパザルもずいぶん子ども服屋さんが多かった気がします。バイラムのために公務員にはバイラム前に繰り上げて給料が支給されることが決定されTVのCMなどではバイラムクレディ(バイラムローン)なんていって普段より安い金利で融資をするというのも流れています。CNRという空港そばの展示ホール(幕張メッセのようなところ)では11日までバイラムアリシベリシ展示即売会場が開設されているそうです。ホールの中ではピシマーニエ(ゴマ風味の綿菓子)の実演販売もあるようですよ。夏のうちにトマトとパプリカをそれぞれ4キロ買って朝食用のペーストを作ることにしました。このとき一番安い時期でサルチャ用トマトが1キロ75円ほど、パプリカは1キロ150円ほどでした。今年は野菜が高くて困ります。こんな朝食用のペーストができました。中にはトマト、パプリカ、塩、にんにく、胡桃が入っています。私はクリームチーズと一緒にパンに塗って食べるのが好きです。きゅうりのトゥルシュ(漬物)も4キロ漬けました。小さくて硬い皮を持ったきゅうりで漬けます。ラマザンの間に2キロは食べてしまい、後残りわずかになりました。カルシュックトゥルシュも漬けました。カルシュックというのは混ざった、という意味です。お好みの野菜を混ぜて漬けます。5キロ漬けたのですが、先週義姉家族とイフタルをしたら1キロは食べてしまいました。なのでちょっと上のほうが漬物のお水が足りなくなっています。中には青トマト、アジュル(瓜)、ケレッキ(メロンの熟してないもの)、きゅうり、青唐辛子、にんじんが入っています。キャベツを入れる人もいます。先週末に義姉一家を招いて家でイフタルをしました。人数が多いのでキレミット(土鍋)でクルファスリエ(インゲン豆のトマトソース煮)をしました。土鍋で作るとまろやかな味になって、あっという間におなべが空っぽに。義姉一家は12歳と8歳の食べ盛りの男の子2人。なので、いつも多めに作るのですがこの日もあっという間に食べつくしてくれました。このくらい豪快に食べてくれると作りがいがあります。この日はパプリカとナスのサラダ、にんにくレモンソースがけポテトサラダヤイラチョルバス(ヨーグルトスープ)クルファスリエピラウ(バターライス)トゥルシュ(漬物)ピデ(平たいパン)スットゥル イルミッキ タトゥルス(セリモナ粉のミルクプディング)を人数分作り、(写真撮り忘れました)さらに夫がスイカとメロンとシェケルパーレ(クッキーのような生地にシロップをかけたお菓子)を買ってきたのに8人で(うち子ども4人)あっという間になくなりました。エニシテ(お姉さんのだんなさん)が「ラマザンデイが小さくなったから食べれないよ。」なんていいながら一番食べていたのには笑いましたが。そんなイフタルもあと今日を含めて3日です。さて、今日は何を作ろうかな。
2007年10月09日
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ラマザンも後残り1週間になり、TVでもラマザン明けのバイラム(祝日)のための買い物のニュースなんかが多くなってきました。いろいろばたばたしていて、足をのばすチャンスのなかったラマザン中のスルタンアフメットへ、やっとこの日行くことができました。いよいよ11日でラマザンも終わりですので今週トルコにいらっしゃる方、お祭りのようなスルタンアフメットの屋台にぜひ出かけてみてくださいね。今年いらっしゃれなかった方。毎年ラマザン中は屋台が出ていますのでラマザン中の活気あるイスタンブールにお越しくださいね。スルタンアフメットのラマザン中の屋台炭火で淹れたトルココーヒーはいかが?装飾文字でご自分の名前を書いてもらえます。マージュン(練り飴)屋さん。作るのも難しそうですが、食べるのにもコツがいります。乾物屋さん。店先につるしてあるのはなすとピーマンの干したもの。水タバコギョズレメ屋。ギョズレメは春巻きの皮のような薄いユフカという生地の中にジャガイモのペーストや白チーズを入れて焼いたチヂミのようなもの。9月19日から10月8日まではブルーモスク内で本の展示即売会も開催されています。この日は展示即売会終了前の最後の土曜日で大賑わいでした。スルタンアフメットジャーミー(ブルーモスク)内のキタプフアル(本の展示即売会)の賑わい子ども向けの本の即売ブースラマザン期間中この展示即売会で一番売れているのはやはりコーランなんだそうです。こちらはコーランや、コーランを読むための参考書、ドゥアー(祈願)の本を取り扱うブースブルーモスクの庭もすごい人出でした。ラマザン中はあちこちで無料のイフタル(断食明けの食事、夕飯)を振舞う、イフタルチャドル(イフタルテント)がでています。ウスキュダルでは大型船の中でイフタルを振舞っているようです。そんな中で一緒にイフタルを摂る喜びを分かち合うのもすばらしい体験だと思いますよ。スルタンアフメットのラマザンの様子でした。
2007年10月06日
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長女4歳9ヶ月。9月から公立の幼稚園に通っています。トルコでは7歳から小学校が始まり、日本とは違って9月が新学期、そしてその年に小学校に入学できるのは今年ならば2001年1月生まれから12月生まれまで。と、日本での年度区切りではなく、西暦で区切って入学ができます。きくところによるとその年の中でも1月生まれと12月生まれでは約1年の差があるので、(日本でも同じですよね)たとえば12月生まれの子は親の申請で翌年のクラスに入れてもらうという融通も利くんだとか。ちょっと日本では私は聞いたことがないのですが、そこが型どおりではないトルコらしいところかもしれません。2003年1月生まれの長女は小学校まで後2年で2年後には小学校5年、中学校3年の義務教育が始まります。トルコでは幼稚園はオクル オンジェシ エイティム(就学前教育)と位置づけられ、徐々に7歳からの教育開始では遅すぎると批判する風潮が国内でも高まってきていて、公立の小学校に併設する形で「ハズルルック スヌフ」(準備クラス)という名目で幼稚部が併設されるようになって来ました。このハズルルックスヌフも6歳からの入学が基本で(場合によって5歳児なども採るようですが、家庭のやむをえない事情だったり、親が教師だったり、ワイロを贈って入れていたり…)うちの長女は家のすぐそばのハズルルックスヌフには今年は入学不可能。今後はこのハズルルックスヌフも義務教育になっていく方向のようで、まだまだ児童数に対して校舎が足りないために全ての地区では無理ですが、私たちの住む地区では公立の小学校にほぼハズルルックスヌフが併設されています。うちの長女が通っているのは、このハズルルックスヌフではなく、「幼稚園」として独立した園舎を持った1階建ての幼稚園。イスタンブールでも幸いなことに私たちの住む区にこのトルコの文部省管轄の幼稚園がたくさんあり、(区に1つ2つしかないところもあるようです)長女は昨年1年の私立幼稚園での経験を経て今年はこの公立の幼稚園に通っています。家から歩いて通えた私立の幼稚園とは異なり、朝は家の前からスクールバスで出かけ、帰りも家の前まで送ってもらえます。冬の寒い日も次女を連れて15分ほどかけて歩いてお迎えに行っていた去年よりだいぶん楽になりました。スクールバスも運転手さんとホステスと呼ばれる補助の女性乗務員がいて、乗り降りをアシストしてくれます。近々走行中の全児童シートベルト着用も義務化になるとニュースで聞いた気がします。公立の幼稚園も園によってシステムが少し違いますが基本的には~9時 登園、自由遊び9時半 朝食、トイレ、身だしなみを整える10時~ トルコ語学習時間(ものの種類分け、物語や詩の読み聞かせなど) お遊戯 歌12時~ トイレ、食事の用意、昼食13時~ 休憩時間 (ここでお昼寝をさせる園もあります) 教材を使った学習(はさみや鉛筆、クレヨンなどを使う練習ができる簡単な工作や、ぬりえ、ハン押し、対になるものを見つける遊び)15時~ おやつ16時~ 帰宅という感じのようです。朝食、昼食、おやつは園で調理して出してくれることもあれば家から持ち込みの場合もあります。うちの園はすべて園で出してくれます。朝食とおやつは今月を見る限り、曜日ごとに出るものが決まっていて、昼食は毎日主食と副菜またはスープが出ているようです。メニューはやはり私立の時と比べると、私としてはちょっと味気ない感じですが「おいしいんだよー。朝ねー、ゼイティン(オリーブ)とペイニル(チーズ)食べれたよ!メイウェ スユ(ジュース)もおやつに出るよ、サリハちゃんも来ればいいのにね。」とにこにこ報告してくれるので子どもが喜ぶのが一番よね、と今は考えています。妹の大好物のジュースが出るから、妹も来ればいいのに、なんていう長女の言葉にも思わず笑ってしまいました。先週末には宿題も出ました。入園とともに購入した教材の中から4ページ。1つは卵の絵の上に卵の殻を貼って卵を完成させましょうというもの。1つは羊の絵の上に綿を貼って羊の絵を完成させましょうというもの。1つは4本の木の絵の周りにある点線どおりに切って色を塗り、別の紙に貼り付け森を作りましょうというもの。1つはキリンの絵の周りにある点線どおりに切ってキリンの体に黒い色紙で模様をつけ、色紙を貼らない部分は茶色で塗りましょうというもの。最後の二つは日本でもありそうですが、最初の二つにはちょっと驚きました。卵の殻も捨てないでとっておいて娘と二人で悪戦苦闘くっつけました。聞けば前の私立の園でも綿を貼る工作はやったことがあるんだとか。「綿はこうやってつけるんだよ」なんて娘が教えてくれました。義姉によるとこの工作はトルコでは定番中の定番なのだそう。ほかにも水彩画の上にグラニュー糖をかけて絵を完成させるとか芋ハンなんかも定番のようです。芋ハン、そういえば甥っ子が去年小学校の宿題で必要だとかで私に作らせていましたっけ。宿題なんだから自分でやるんじゃないの?と思ったのですが、「まだ8歳で小さいからナイフで型を切るのは無理、みんな親がやってるのよ」とは義姉談。余談ですが、そういえばコムシュの高校生の娘の刺繍の宿題を手芸が得意なその子のお母さんがやっていましたっけ。うちの夫のいとこの高校の英語の宿題もはるばるオーストラリアに住む義弟の婚約者にメールで送ってやってもらっていましたっけ…。先生、出来でわかりますよね(苦笑)ご参考までに、イスタンブールの公立の幼稚園の金額は全日で月に135YTL(約13000円)送迎バスは地区によっても異なりますが、私の地区で家からキロ数で値段が変わりますが、我が家の場合バスで30分(各家庭を回ってくるので時間がかかる)で月に105YTL(約1万円)で、そのほかに衛生用品(トイレットペーパー、コロンヤ、キッチンペーパーなど)と文房具代で年間100YTL(約1万円)教材費が年間で150YTL(約15000円)衛生用品や文房具はリストを渡されて、指定のものを指定の個数購入して持っていく場合もあります。このほか園によってはスモックやトレーナーの上下を作らせて制服としたりするところがあるのでその購入費お昼寝のある園はお布団を持参うちの園では毎日水筒に水を持たせる、というのもあります。後は上履きは何を履いてもいいです。ピンクだったり、紫だったり、靴だったり室内履きだったり、サンダルだったり。去年通った私立はこんな感じの物を要求されました。通園の時のお洋服はうちの園は基本的には自由ですがトイレが自分でできるような服装、つまりボタンやチャックがなるべくないものを選ぶようにしてくださいといわれています。場所によっては上下スェットスーツで来てくださいとかいわれることもあると聞いたので、事前にずいぶんスェットスーツを購入したら、女の子はほとんどスカートで来ているんだそうで、「エショフマン(ジャージ)はいや!」とうちの長女は毎日スカートにタイツをはいて出かけています。ピアスをしている子も珍しくないトルコですが(うちの長女の耳にもピアス穴があります。長いことしていないからふさがったかも…)ピアスや髪飾りはなくなっても責任が取れませんとあらかじめ園からいわれました。私立の時と違って日本の園のようになんでも自分でできるようにする、というのが公立の園の方針なので長女にはそれがうれしいみたい。私立の時には食事が進まないと先生が食べさせたり、トイレも先生がお手伝いしてくれたり、家に帰るときの用意(靴を履く、上着を着る)も全て先生がしてくれたりで、正直4歳児には「過保護」な感じでしたが、今はそれがないので割と自主性の強い長女にはいいようです。先生も大卒の児童教育専攻の方。以前通わせた私立は値段が安かったせいか、児童教育専攻の高卒の先生に特に児童教育が専門ではない補助の10代の先生がついていたりで、やはり、教育プログラムの差が歴然としていました。私立だとイスタンブールでは最低でも400~500YTL(4,5万円)出さないとちゃんと児童教育を専攻した先生がいないこともあるような気がします。こう考えるとトルコの私立幼稚園は日本と比べて高いのではないでしょうか?私立の幼稚園も幼稚園ごとにさまざまな特色があります。外部の講師を招いてバレーをカリキュラムに入れているところ英語ををカリキュラムに入れているところ体操ををカリキュラムに入れているところリトミックをカリキュラムに入れているところ 音楽ををカリキュラムに入れているところこのあたりはそこそこの値段を出せば(月500YTL~800YTL 約5~8万)大体組み入れられていますが場所によっては空手の授業があったりするようなところもあるようです。公立でもうちの園は去年はバレーの授業があったようですが、今年はお芝居と音楽の授業が予定されているようです。私立だと年間8000YTL~10000YTL(80~100万円ほど)を一括払い、または分割で支払い、送迎代や衛生用品代などは別途必要になるというところもあります。子どもが園に慣れても慣れなくても授業料を前払いで、返金なしなんてところもあると聞きました。少ないお金ではないから驚きですよね。また、幼稚園でもいろいろな種類があってギュンドゥズバクムエヴィ(託児所的要素が強い気がしますがどうでしょう)クレシユワコレジ(これは私立校なのですがここではそのの幼稚部)なんて呼び方があるようで、法的にもいろいろな決まりがあるようです。たとえば園全体で園児が最低50人いて園の広さはこれくらいで先生の配置、預かれる子どもの年齢などなど。これは日本も同じですね。私立の場合は建物がマンションの中の一室だったり、2階建ての普通の住居を園に改装していたりで階段があったり、トイレが子ども仕様でなかったりすることもあります。園を選ぶときには、園の方針、子どもへの安全が配慮された建物の作りかどうか、台所やトイレは清潔かを特に重視しましたが、一番参考にできるのは「口コミ評判」です。園をトルコで探す際にはぜひお住まいの地域のありとあらゆる人に園の評判を聞いてみることです。これは公立も、私立も一緒です。私は文房具屋さん、公園にいるお母さん方、近所の人、タクシーの運転手さん、子ども服屋さん、とにかくいろんな人に聞きました。すると大体地域で評判のあるところは決まってくるものですよ。小学校で子どもを送り迎えに来ているお母さんの集団に聞いてみるのもなかなかいい手です。トルコ語がそんなに上手じゃなくても、とにかく聞きまくる。子どもが一日の大半を過ごす場所ですからしっかり選んであげたいですものね。後はインターネットでもずいぶん検索しましたよ。今後トルコでお子さんを幼稚園に行かせたいとお考えの方はインターネットも活用してみると、園のHPで雰囲気を見ることができます。でも実際に自分の足で行って目で確かめるのはお忘れなく。イスタンブールでは日本の保育園みたいに園庭付の幼稚園は見つけるのがなかなか難しいです。あっても砂場がなかったり、かけっこ競争ができるほどの広さがなかったり、地面がゴム地だったり。立派な園庭があっても月謝が驚くほど高かったり、郊外だったり。長女の通う園は遊具付の公園があって外で遊ぶこともあるようですが、それも全ての園でうちの園ほどの広さがあるわけではありません。私立の園は随時受け付け(人気のあるところはわかりませんが)公立の園は6月末までに仮申し込みのようです。(でもこれはその年によって変わるので政府管轄のHPでチェックが必要です)今週はカゼでお医者さんからお休みしなさいといわれている長女ですが来週一週間弱通ったら、またシェケルバイラムでお休みです。トルコの幼稚園事情でした。
2007年10月04日
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ラマザン折り返しを過ぎ、スーパーにもシェケルバイラム(砂糖祭)に向けて色とりどりの飴やキャラメル、チョコレートなどが並ぶようになってきました。今日次女が覚えた日本語は「あめ」食いしん坊なのは誰に似たのでしょうか。親子ともども風邪を引いてしまい、昨日は私、38度の熱でダウンしておりました。今日は娘2人をつれてサールックオジャー(保健所・公立診療所)へ。以前は2人の医師体制だったのが4人になり、また、一人の医師に対して今まではいなかった助手もつくようになり、会計は無料に、会計の際にバタンダシュヌマラス(国民番号)をコンピューター入力をしてやたらと時間をとっていたのが廃止に。驚くほどの速さで診察が終わり(まあそれでも1時間半ほど待ちましたが)今日も微熱のある体には助かるシステム変更でした。支払ったのは3人で薬代の一部負担分、10YTLほど。(約1000円)だんだんこういった医療福祉も充実してきているのかなーとこの5年で実感できるようになってきました。私に処方されているのはペニシリン。すぐに抗生物質を出すのもトルコらしいところでしょうか。さて。キョイから帰ってきて既に1ヶ月も経過していますが、キョイの生活の最終回です。カイセリ地方のとある村の夫の実家に1ヶ月滞在しましたが、その間村から近い(といっても車で1時間弱ですが)ネヴシェヒルにいるお友達を訪ねてきました。キョイにいる間、トルコでは大統領選があり、私たちの村の隣の町出身のチャクマックオール氏(野党第一党のCHP)と同じくカイセリ出身の当時外相兼副首相のアブドッラ・ギュル氏(与党AKP)の投票が何回か(3回でしたっけ)あり、カイセリはちょっとした大統領選祭りでした。ギュル氏が選出された後もずいぶんお祭り騒ぎのカイセリ市内だったようです。ギュル氏はうちの会社の会計顧問の先生の学生時代の友達なんだそうで、ギュル氏のことをとてもいい方だ、とおっしゃっていたそうです。ギュル氏のエピソードで笑ってしまったのは、ギュル氏にはポケットに手を突っ込んで歩く癖があり、若い頃商店街などを選挙戦で回るときについついポケットに手を突っ込んでしまうのがとてもえらそうに見えてイメージが悪いというので、ギュル氏陣営のスタッフが彼のポケットというポケットを全て縫ってしまった、というもの。そんなことは知らないギュル氏は、いつものように知らず知らずのうちにポケットに手を突っ込みそうになって、ポケットがないことにびっくりしたんだとか。ギュル氏が選ばれてからも軍部がギュル氏を歓迎しないムードを明らかに発していたりでどうなることか、でしたが。公式の挨拶で軍部が「ジュムフルバシュカヌム」(私の大統領)じゃなくて「ジュムフルバシカン」(大統領)と表現したとかなんとか。そして、ギュル氏の夫人が初めてのトゥルベントル(スカーフをした)ファーストレディーだとかで物議をかもし出したり。今も、憲法改正の審議の中で、以前から問題になっている公の場にスカーフをしてはいっていいのかどうかというのがまた議論されています。今後の行方に注目したいところです。さてさて。8月の暑いさなかにネヴシェヒルのお友達のおうちにお邪魔し、そして2泊もさせていただいた上にカッパドキアでは二人の子どもをつれてツアーにも参加してきました。あまりにも暑かったのと、下の子の体調が思わしくなかったので結局2箇所だけのツアー参加になったのですが、イタリアからいらしたお客様とお話したり、韓国のお客様に子どもをあやしていただいたり、疲れて歩かなくなった長女と、ベビーカーで寝てしまった次女を連れて途方にくれていたら本当にいろいろな方にお手伝いいただいて何とか2箇所まわることができました。もともと英語がそんなに得意ではありませんが、他国のお客様とお話して英語があんまり出てこないことに驚きでした…。もう少しお話したかったのに。でも、ツアーのバスの中で第一言語が英語ではない方同士、片言でも会話しながら交流している様子をみて、これはなかなか貴重な体験だな、と感じました。もし、日本からのパッケージツアーでお気に入りのものがなかったり他国の方とも交流してみたい、と思ったりツアーのコースにあるショッピングばっかりじゃなくて、本当に観光がしたい!と思っていらっしゃる方、ぜひ、このツアー、お勧めです。宣伝になってしまいますがうちの会社でこのツアーの取り扱いがあります。詳しくは「トルコ旅行」のHPまで。メールでツアーのご相談を承っています。回答は私がいたしますので、全て日本語でお問い合わせいただけますよ。カッパドキアの弊社提携現地旅行会社では日本人のスタッフ(オーナーの奥様)もいらっしゃいます。私が参加した時には、ガイドになりたての若い男性ガイドだったのですが、ツアーを盛り上げようとバスの中で「皆さん、何か質問はありませんか?なかったら僕から質問してもいいですか???」なんておっしゃっていて、フリータイム中もツアーに参加している人たちの質問にもとても丁寧に対応している姿勢がとても印象に残りました。この日のコースにはハイキングがありました。でも通常はこのハイキングはありません。山道をハイキングしながらローズバレーをのぞむことができます。たとえばこれに参加したくない場合はここは参加せずにハイキング終了地点でお茶を飲んでローズバレーを眺めたりということもできますハイキングコースからウチヒサールを臨む。ウチヒサールとはトルコ語で「3つの城」の意味。長女は「お姫様、いるかなー」なんていってました。ハイキングコースの両側にはブドウ畑が広がっていました。途中で農作業をするおじさんと写真を撮っている観光客の方もいました。また、ロバにまたがってきた地元のおばあさんは写真を撮ろうとしていた観光客の一人に「チェキメ!」(撮るな!)と怒鳴り、私には「ネレイェ!ネレイェ!ヤズック!」(どこに行くのさ、子どもたちがかわいそうだ)と怒っていました。確かに暑い一日でした。チャウシンという、50年代まで実際に人が住んでいた岩の住居がある村。家の中に岩を掘った階段があったりで、娘たちは大喜びであちこち探検していました。岩の中は涼しくて気持ちよかったです。ツアー客の中には私たちと同じく2人のお子さん連れのドイツ人家族もいました。子どもの様子を見ながらの参加だったので私たちは途中棄権(!)しましたが、少しオフィスで休憩してからまたツアーに戻ることもできました。また、私のように子ども連れ、または高齢者の方がメンバーにいらっしゃる場合は自分で行きたいコースを選んで回るプライベートツアーも手配できますよ。キョイから久々に町に出てきたので長女はギョレメでも、ネヴシェヒルでもウルギュップでも「ここ、イスタンブールみたいね、お店があるね、かわいいね。」なんていっていました。でもイスタンブールに戻ってきた今は「ケシケ、キョイデンゲルメセイドゥム。ダハ チャムルラ オイナルドゥム」(ああ、村から戻ってこなきゃよかった。もっと泥んこで遊んだのに)なんていっています。泥んこ遊びができない、好きな時に外にいって遊べないのはやっぱりつまらないようです。キョイで1ヶ月住んで子どもはのびのび遊ぶことができたし私は義母から家庭料理も教わることができたし行って良かったと思います。今回の滞在、実は夫は反対でした。「病院もないし、スーパーも何もない。1ヶ月もどうやって過ごすつもり?10日で十分」と。でも帰ってきたら子どもたちが一まわりも二まわりも大きくなった様子に「もっといればよかったのに。」ですって。ラマザン中、義弟が結婚のためオーストラリアに旅立ちました。最後のイフタルの食卓にもしかしたらオーストラリアでは食べれないかもと、キョイで覚えたウンキョフテ チョルバス(小麦粉団子のスープ)を作ったら夫も義弟も3杯もお代わりしてくれました。夫いわく「義母の味には及ばなかった」ようですが。(夫にとって私は人生で4番目においしい料理を作る女性なんだそうです。1番は亡くなった祖母、2番は義母、3番は義姉で4番目が私なんだとか…)こんな村の料理を振舞えたのもキョイで長く過ごしたおかげでしょうね。一番になれるように日々努力していくとしましょう。さ、今日は昨日私がダウンしてしまったせいでイフタルの食事(これがおいしかったので、長女がうっかり「お母さんのよりおいしいね」と言ってしまってあとから「でもお母さんのもおいしいよね」とフォローを入れてました…)子どものお風呂寝かしつけ全て頑張ってやってくれて、サフル(断食前のご飯)に寝過ごして食べそこね今日は胃が空っぽで断食している夫のために、おいしいものを作って待ちましょう。私はリンパが腫れていて卵雑炊が食べたい気分です…。さー何つくろうかな。
2007年10月03日
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