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工藤監督「僕の悩みが多くなる一方」とうれしい悲鳴 先発の座を巡り、投手陣が火花を散らしている。昨季の日本一、ソフトバンクのローテ競争。実績ある選手がその座を守るのか、はたまた、若手の台頭があるのか。宮崎キャンプを通じて、その争いの現状を分析してみたい。 24日のロッテとの練習試合では、先発した武田翔太が4回を投げて2安打1失点、2番手で登板した山田大樹は3回を3安打1失点。25日には韓国・斗山との練習試合。ここでは2番手の巽真悟が3回を3安打無失点だった。 圧巻だったのは、斗山戦で、巽の後を受けて3番手でマウンドに上がった飯田優也。4回から登板すると、打者10人を無安打無失点とほぼ完璧な内容。3イニング目となった7回は、空振り三振、空振り三振で2アウトを取ると、3人目の打者は、2ストライクから内角ぎりぎりいっぱいの真っすぐで見逃し三振。3回を投げて、6つの三振を奪った。「僕の悩みが多くなる一方。でも、うれしい悩みは、多いほうがいいですよね」 工藤公康監督(51)もうれしい悲鳴を上げる。21日に行われたオリックスとのオープン戦で“開幕投手”に指名された東浜も、4回で5安打を浴びたが、粘って無失点。本拠地ヤフオクドームでの今季初戦となる27日の韓国・サムスン戦での先発チャンスをもらった。相次ぐ若手投手陣の奮闘に、ローテの座の行方は混沌としている。 連覇を狙う工藤ホークスの台所はいかなる陣容になるのか。キャンプで見えた、その行方を占ってみる。 開幕ローテ当確といえる「第1グループ」は5人。4年連続の開幕投手に決定したと一斉に報じられた摂津正、そして、昨季チームトップの11勝をマークした中田賢一とスタンリッジ、シーズン終盤とポストシーズンに大車輪の活躍で日本一を呼んだ大隣憲司、メッツから9年ぶりに日本球界に復帰した松坂大輔。この右腕4人、左腕1人は、順調ならば、開幕ローテに入るだろう。火花散らすソフトバンク投手陣 どうなる? 混沌とする先発ローテ争い工藤公康監督もうれしい悲鳴【写真:編集部】残り1か月競争はさらに熾烈に、当確組が順当にローテを形成するのか、それとも…… となると、残る枠は1つ。その有力な候補となる「第2グループ」には、武田翔太と新助っ投のバンデンハークの名前が挙がる。 大きなカーブを武器に、日本シリーズで阪神打線を手玉にとった武田は、首脳陣が大きな期待を寄せる1人。オープン戦で結果を残し続ければ、その枠に滑り込む可能性は高い。昨季、韓国で最優秀防御率と最多奪三振の2冠に輝いたバンデンハークは、キャンプ序盤から他球団の007も警戒するなど、高い能力の片鱗を見せていた。だが、実戦初登板となった18日の紅白戦での登板で左内転筋を痛め、一気にペースダウン。次登板は不透明で、一歩後退したと言わざるを得ない。 上記のグループを突き上げ、ローテに割って入ろうとする第3グループが、東浜、飯田、山田、巽といった若手投手陣たち。そして、B組で調整している帆足和幸、寺原隼人といったベテラン勢も、虎視眈々とチャンスをうかがっている。 佐藤義則投手コーチは、オープン戦でしばらくは先発陣に、7から8イニングを任せる方針でいる。第1グループの投手と第2、3グループの投手が、1試合にそれぞれ登板していく計画だ。楽天戦(28日、3月1日・ヤフオクD)には摂津と中田が、阪神戦(3日・丸亀、4日・甲子園)では大隣、松坂が投げる予定になっている。 同コーチは理想形として、ローテに左腕2人を入れたい考えも持っている。となると、貴重な先発型左腕の飯田、山田にはチャンスだといえる。当確組が順当にローテを形成するのか、第2、第3グループがチャンスをつかむのか。オープン戦が本格的にスタートするこれからの約1か月。競争は熾烈なものになる。
2015.02.28
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2000年、巨人の長嶋茂雄監督(当時)が「背番号3」の復活をアピールしたように、春季キャンプは新背番号のお披露目の舞台でもある。新入団選手や移籍組以外で、今季、背番号が変わった男たちがそれぞれ背負うモノを探ってみたい。◎背番号が1ケタになった、期待される男たち 2ケタの番号から1ケタ台の背番号に若くなるのは、球団の期待の現れだ。昨季のパ・リーグ盗塁王の西川遥輝(日本ハム)は「26」から「8」に変更。日本ハムの「背番号8」といえば、昨季引退した金子誠の代名詞。今後は金子同様に、チームリーダーとしての役割も求められる。「背番号は軽くなりましたが、その分だけ責任は重くなった」と西川も自覚している。 ソフトバンクでは、昨季のリーグ最多安打の中村晃が「60」から「7」に、柳田悠岐が「44」から「9」に変更している。特にソフトバンクにとっての「背番号9」といえば、現・野球日本代表「侍ジャパン」トップチーム監督の小久保裕紀がホークス時代にずっと背負っていた番号だ。柳田をチームの顔にしようという意図がうかがえる。 セ・リーグでは巨人のセペダが「23」から「5」へ変更。そしてもう1人、異例ともいえる変更となったのが高橋周平(中日)。昨年、「31」から「9」に変わったばかりなのに、今季からは「3」に。1ケタ台から1ケタ台の変更を遂げている。中日の「背番号3」といえば、“ミスタードラゴンズ”立浪和義の代名詞。今季が入団4年目となる高橋周平にとって、新ミスタードラゴンズになれるかどうか、正念場となるシーズンになる。◎背番号が重くなった、後がない男たち 2008年のドラフト1位、DeNAの松本啓二朗は昨季までの「6」から「61」に変更。毎年、レギュラー候補と期待されながらも、なかなか定着できず、最後には便利屋的な起用法で終わるのがパターンとなっている。このオフは背番号だけでなく、結婚もしてまさに心機一転で迎える新シーズン、このまま便利屋で終わるわけにはいかない。 同様に、昨季まで「背番号1」を背負い、期待されながらも定位置確保に至らないのが中日の堂上直倫。今季からは、昨季までの兄・剛裕(今季から巨人育成選手)が付けていた「63」に変わる。この変更は自分から申し出たといい、兄の魂も受け継いで、勝負の年を戦う。 昨季途中にソフトバンクから移籍したヤクルトの新垣渚は「45」から「66」に変更。昨季は移籍後3試合で0勝2敗、防御率7.88、特に先発2試合目でセ・リーグタイ記録となる1試合4暴投を記録するなど、いいところがなかっただけに、もう見限られたのか、と見る向きもある。ただ、「背番号66」といえば、ダイエー・ソフトバンク時代に苦楽をともにした斉藤和己の番号だ。最後まで復活を目指した男の気持ちも乗せて、もう一度輝く姿を見せて欲しい。 この他にも、ケガなどの理由で育成枠に変更になって背番号が変わり、心機一転を期す選手も多い。番号の重さに呑まれることなく、軽やかなプレーを見せてくれることを期待したい。
2015.02.24
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「平成の名勝負」が9年ぶりに再現された。ソフトバンクの松坂がフリー打撃に登板し、松中と対戦。22球で安打性の当たりを4本に抑えた。【写真】松中相手に打撃投手を務め笑顔で話をする松坂 「やっぱり力が入りますね。楽しかったです」。松中は西武時代の宿敵。04年に3冠王を獲得するなど全盛期だった強打者に自己ワーストの12本塁打を浴びた。「自分では意識していた」。球種が事前に伝わる中、直球で押し込んだ。松中も「アドレナリン出た」と右中間フェンス直撃の一打を放った。だが柵越えは1本もなく「今の実力。(松坂は)いい球がきていた」と振り返った。 「死球騒動」も起きた。チェンジアップが抜けて右足のスパイクの金具を直撃。尻もちをついた松中は対戦後、ベンチで「(死球が足に)当たって骨折したらオレ、引退だったぞ」と言い寄った。これには苦笑いの松坂。だが報道陣の数えた安打性「4本」が「松坂寄り」と「6本」を主張した松中の「物言い」に対し「そんなにないと言っておいてください。だいぶ、自分へのハードル低いな」と軽くいなした。「(次回は)試合で投げられると思います」と松坂。早ければ、孫正義オーナーが視察する27日の韓国・サムスンとの練習試合(ヤフオクドーム)で実戦初登板する。
2015.02.21
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9年ぶりの日本球界復帰を果たしたソフトバンク・松坂大輔投手(34)=前メッツ=をめぐる論争が騒がしい。宮崎キャンプ序盤に新任の佐藤義則投手コーチ(60)が手取り足取りで投球フォーム矯正に乗り出すと、「松坂をさらし者にしている」「プライドを傷つけるやり方」と批判の火の手が燃え上がり、一方で球界の大物OBからは「8-2で(活躍は)難しい」と厳しい声があがった。実際、平成の怪物の復活は成るのか。“渦中”の佐藤コーチを直撃した。 (宮脇広久) ■批判の中で貫く信念 14日に打撃投手+ブルペンで計101球。15日にもブルペンで121球を投げ込むなど、調整のピッチを上げている松坂。16日は一転、投内連係、体幹トレ、ストレッチなどで軽く汗を流すと、工藤監督から「さっさと帰れ」と促され、苦笑を浮かべながら早々と球場を後にした。 今キャンプでは復活を目指す松坂の姿を、ファンや報道陣が追いかけている。西武新人時代の1999年に巻き起こった“怪物フィーバー”を彷彿させる状況の中、まるで新人に対するように手取り足取り指導する佐藤コーチのやり方に批判の声が上がっている。 それでも渦中の人、佐藤コーチは「誰が見たって投げ方はよくない。本人も直したいとは思っていたが、どうしたらいいのかわからないというので、客観的にアドバイスを送っている」と揺るがない。 日米通算164勝を誇る松坂は、右ひじを手術した2011年以降の4年間は計10勝と落ち込んだ。今キャンプ初日のキャッチボールなどは素人目に見ても右ひじが下がり、ぎこちないフォームだった。それだけに批判の矢面に立つことを覚悟で矯正に尽力しているのだ。 ■剛速球戻るのか 佐藤コーチは「持ち前の速球さえ戻れば群を抜く投手。最近は技巧派という印象だったものな」とみる。18歳だったプロ1年目で155キロを計測した剛速球をどこまで取り戻せるか。手術をへた34歳の右腕に可能性は残されているのか。 「まだわからないよ。今は『良いフォームで投げること』をテーマにやっている。体が開き、腕に頼り過ぎるフォームになっている。それができなければ(復活は)ない」と言い切る。巷では4年連続2ケタ勝利の摂津らとの開幕投手争いが話題だが、松坂の現状はそれを語るレベルに達していないのだ。 宮崎キャンプは26日まで。その間の紅白戦登板の予定はない。27日に韓国サムスンとの練習試合、28日と3月1日に楽天とのオープン戦がヤフオクドームで組まれており、この3連戦中が実戦初登板となる見込みだ。その時、フォームはどう変貌を遂げているか。 ■伯楽と理論家の衝突はない? 佐藤コーチは現役時代、阪急・オリックス一筋21年で通算165勝137敗48セーブ。引退後はコーチとしてオリックス、阪神、日本ハム、楽天、ソフトバンクと渡り歩いた。「北海道から福岡まで、日本一周しちゃったよ」とおどける。 阪神では井川(現オリックス)らを育て03年のリーグ優勝に貢献。日本ハムでダルビッシュ(現レンジャーズ)、楽天で田中(現ヤンキース)を超一流の域に育て上げ、名伯楽の呼び声が高い。今季加入したソフトバンクでは、松坂の再生だけでなく若手投手の育成も期待される。 「おれも周りから『人材豊富』と聞いているが、例えば東浜(13年ドラフト1位入団で3年目)らはなぜ結果が伸び悩んでいるのか。原因をさぐりながらじっくり観察している段階」 だが、チームには過去の指導者経験はゼロだが投手出身で現役時代から理論家で鳴らす工藤新監督がいる。意見が衝突することはないのか。 「何でぶつかるの。お互いに良いことを言っているなら認め合えばいいんじゃない」と佐藤コーチ。2人の理論が融合すれば鬼に金棒ではある。
2015.02.19
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◇練習試合 阪神1―1楽天(2015年2月17日 宜野座) 先発ローテーション入りへ猛アピールに成功した。阪神・岩本が楽天戦に先発して3回を1安打無失点と好投した。最遅92キロのカーブと最速144キロの直球。最大52キロの緩急差で打者を翻弄(ほんろう)し、“第5の男”として存在感を際立たせた。 「いい感じでいけました。最後にヒットを打たれたのは悔しかったけど、全体的に良かった。真っすぐもだいぶ走っていました。カーブでカウントを取れたらもっと楽になった。でもフォークで三振をとれたし、課題としていることはできた」 手応えはつかめた。初回、先頭の聖沢を初球142キロの直球で二ゴロに打ち取ると、続く福田の初球にはこの日最速の144キロをマーク。2球目はボールとなったが、92キロのカーブで緩急をつけ、フィニッシュは142キロ直球で二直に仕留めた。続く銀次も二ゴロで料理。2回2死はウィーラーから122キロフォークで空振り三振を奪うなど、落ち着いたマウンドさばきを見せた。 11日の練習試合・日本ハム戦(名護)は2番手で登板し2回2安打1失点と精彩を欠いたが、この日はしっかり結果を出して高評価を得た。和田監督は「きょうの内容からしたら、もう少し長く見たいと思う。直球の強さがあった。(スピード)ガンも出ていた」と評価。今春のキャンプで臨時投手コーチを務め、評論の仕事で再訪した江夏豊氏からも「文句のつけようがないんじゃないか。ちょっとずつ力をつけていると思う」と称賛され、「がんばってもらいたい」とエールを送られた。 ローテーション候補と期待されながら、プロ4年を終えての白星は12年の2勝のみ。今オフは呉昇桓(オ・スンファン)のグアム自主トレに参加志願し、右足を強く蹴る体重移動を教わったりした。その効果もあって球威もアップ。例年以上に確かな手応えと強い気持ちを持っている。 「(開幕ローテは)毎年、狙っていましたが、うまくいかなかった。今年こそ狙っていきたい。きょうのようなピッチングができれば開幕ローテに入れると思う。そこを目指して頑張っていきたい」と、さらなるアピールを約束した。
2015.02.18
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久々に見る光景である。 一人の選手が動くと、その周りを新聞記者が取り囲み、そのまた周りをテレビカメラが遠巻きにする。そしてその一団とともにファンの塊も動く。 最近でこれだけ注目を集めたのは、2010年のドラフト1位で日本ハムに入団したハンカチ王子こと斎藤佑樹投手の名護キャンプ以来ではないだろうか。この現象を見ても、やはりそれだけこの男には、スターの輝きがあるということなのだろう。 宮崎市内の生目の杜運動公園で行なわれているソフトバンクの春季キャンプ。その話題の中心にいるのは、9年ぶりに日本球界復帰を果たした松坂大輔投手である。 連日ソフトバンクキャンプには、松坂見たさにファンが詰めかけ、報道陣の多くも背番号18の一挙手一投足を追いかける。その中で主役はゆっくりとマイペースの調整を続けている。 もちろんこの右腕がどれぐらいの成績を収めるか、が連覇を狙うチームと今季から就任した工藤公康監督にとってのキーポイントであることは間違いない。期待通りに1年間、先発ローテーションの柱となって15勝近くの勝ち星を挙げてくれれば、パ・リーグの優勝争い大本命のポジションは揺るぎないものになる。ただ、その一方で長い間のメジャー生活から、もはや昔の面影もなくなった投球フォームや日本のマウンドへの対応など、不安がないわけではない。「7、8勝できれば上出来。下手をすればもっと勝ち星は少ないかもしれない」 キャンプを訪れた評論家の中には、こんな辛口の評価を下す人もいるようだ。松坂加入のプラス効果は、勝ち星だけではない。 だが松坂が帰ってきたことは、ソフトバンクにとっては、勝ち星という目に見えるプラスアルファ以外にも、その効果はあるだろう。 マスコミの目が松坂に集中することで、他の選手、特に投手陣がマイペースで非常に落ち着いたキャンプを過ごしているのが印象的だからだ。「暇だったんで……他にやることもなかったんで来ました」 その中で、練習が休みだった2月13日も休日返上トレで精力的に動き回っているのが、エースの攝津正投手だ。佐藤コーチ「昨年は球種を増やしすぎた」 再起を期す、という点では松坂同様に、今季にかける意気込みは大きい。 3年連続で開幕投手を任された昨年は、5月に右肩の筋疲労で登録を抹消。その影響もあり登球回数も134回と4年ぶりに規定回数に満たなかった。 最終的には4年連続の2桁勝利となる10勝(8敗)はマークしたが、防御率3.90、与四球59、奪三振85はプロ入りワースト。また、この右腕の優位性の一番の目安でもあった1イニングに何人の走者を許したかを表すWHIPも1.28と、こちらも自己最低の数字に終わっている。 だが昨年まで楽天の投手コーチとして相手ベンチから攝津を見ていた佐藤義則投手コーチは、この右腕の再生に自信を見せている。 キャンプ2日目にはブルペンでユニフォームの裾を掴みながら投球をさせ、重心を低く保つように指示。その後もブルペンでは体重移動の際の上下動を少なくしたりと、細かな技術的指導を行なっている。「彼の一番の持ち味はカーブとシンカー。昨年はカットボールやシュートなど球種を増やしすぎて、フォームそのものが崩れてしまっていたように見えた」 そこで今キャンプでは(1)重心を落として上下動を少なくすること、(2)しっかりとしたフォームで腕を振ること、という2点を意識させ、一昨年までの正確無比な制球力とボールの切れを取り戻させようとしているわけだ。工藤監督の大人扱いに、エースの自覚で応じる。 このキャンプでは、松坂らと共にマイペースでの調整を許されている攝津。しかし休日返上でトレーニングに励むなど、工藤新監督の大人扱いに本人はエースの自覚で応えている。「野球は年齢でやるものではないし、投手は投げる場所がなくなったら続けられない」 こう語る本人は、4年連続となる開幕投手についても言葉は少ない。「あまり大きなことは言わない。競争に勝った方が投げるということですから。まずはフルにローテーションを回って2桁勝利して連覇したい」 松坂が動くと、一つの山が動くようにメディアとファンもついて移動する。その後のブルペンでは背番号50が黙々と投げ込みを行なっていた。 攝津正もまた、松坂効果の恩恵にあずかっている、その一人だった。
2015.02.17
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右肩故障からの復活を目指すヤクルト・由規投手(25)が13日、沖縄・浦添キャンプで初めて打撃投手として登板した。西浦と田中浩を相手に41球を投げ、安打性の当たりは4本。打者に投げるのは、昨年11月16日の四国社会人選抜との練習試合(松山)以来。「久々でしたけど、打ち取りにいくつもりで、マウンドに上がれたのは良かったです」と手応えを口にした。 すでに7度ブルペン入りし、疲れが残っていたが、球速は140キロ台半ばをマーク。田中浩からはスライダーで見逃しを奪うなど、上々の内容だった。阪神・嶋田宗スコアラーは「指にかかった時はいい球が来る。このままいけば、すごい戦力」と警戒した。 22日日本ハム戦登板 沖縄入りした1月30日に、高津投手コーチにキャンプでの自らの予定を書いた「由規プラン」を提出。「いつブルペンや打撃投手に入るかとか、試合までのスケジュールを組みました」と語った。 今後は18日にもう一度打撃投手を務め、22日の日本ハムとのオープン戦初戦(浦添)で“開幕投手”を務める。「相手チームだと気持ちも高まる。熱く、頭は冷静にやりたい」。完全復活の足音が近づいてきた。
2015.02.14
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昨季3年ぶりに日本一を達成したソフトバンクといえば、強力な投手陣と打線を誇り隙がない。1つだけ弱点があるとすれば、正捕手だろう。昨季、捕手で最多の112試合に出場した細川亨だが、スタメン出場した試合数は95試合。100試合に届かなかった。そこで、最近15年のソフトバンクの捕手事情について振り返っていきたい。 ソフトバンクに在籍していた05年までは城島健司の時代だった。03年には63年の野村克也氏(南海)以来となる捕手でフルイニング出場を果たした。城島は守備だけでなく、打撃も魅力的。03年の打率.330始め、毎年のように3割を超す打率を残し、打点も03年に119打点を挙げるなど“スーパーキャッチャー”だった。 城島がメジャー移籍した06年以降は、城島の存在の大きさを感じることになる。06年と07年は山崎勝己が捕手としてチーム最多出場も、打撃は城島に比べてさっぱり。07年は100試合に出場しながら、打率.185、6打点だった。08年は、さらに深刻な状況に陥りチーム最多出場が、高谷裕亮の62試合。チームも最下位に沈んだ。 しかし、09年状況が一変する。打力が武器の田上秀則がレギュラーを獲得し、138試合に出場して、打率は.251だが、26本塁打80打点と城島に近い存在がついに現れた。このままレギュラーを不動のモノにするかと思われたが、結局田上はポジョションを掴むことができなかった。 そして11年、西武の正捕手だった細川亨をFAで獲得。ようやく正捕手問題が解決するかと思われたが、西武時代に見せた強肩は影を潜め、打撃の方も打率2割を超えた年は、1度しかない。14年に再び、日本ハムの正捕手だった鶴岡慎也をFAで獲得したが、細川が正捕手の座を守り抜いた。 15年の正捕手争いも細川、鶴岡が中心になる。近年は細川が正捕手を務めているが、工藤公康監督に就任し、再び正捕手が変わる可能性も考えられる。果たして今年、一番多く捕手として出場する選手は誰になるのだろうか。◆最近15年のソフトバンク捕手最多出場選手成績00年 城島健司 試84 率. 310 本9 点5001年 城島健司 試140 率.258 本31 点9502年 城島健司 試115 率.293 本25 点7403年 城島健司 試140 率.330 本34 点11904年 城島健司 試116 率.338 本36 点9105年 城島健司 試116 率.309 本24 点5706年 山崎勝己 試105 率.229 本1 点1907年 山崎勝己 試100 率.185 本0 点608年 高谷裕亮 試62 率.180 本2 点1309年 田上秀則 試138 率.251 本26 点8010年 山崎勝己 試77 率.210 本2 点1811年 細川亨 試97 率.201 本1 点2012年 細川亨 試92 率.157 本2 点1313年 細川亨 試112 率.194 本5 点3014年 細川亨 試112 率.190 本5 点32
2015.02.13
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サブグラウンドの一塁ベース上にソフトバンク・内川はいた。左手には借り物のファーストミット。鳥越内野守備走塁コーチの指導のもと約30分間、二塁送球を繰り返した。 「(移籍後の一塁守備練習は)初めてですよ。みんな何とかしようとやってくれる。経験しながら分かることもある」 内川は2010年の横浜(現DeNA)時代以来、実に5年ぶりとなる一塁守備を振り返った。 狙いは「終盤の攻撃力」だ。昨季まで左翼を守る内川はリードした終盤に守備固めと交代し、ベンチへ下がるケースが多くあった。だが、1点を守る作戦は一度、追いつかれたり、逆転された時、得点源を失う。鳥越コーチは「ウチは外野手に3割打者が4人(内川、柳田、長谷川、中村)いる。李大浩(イ・デホ)を入れれば5人だ。内川が一塁を守れればチームの幅が広がる」と言及した。 横浜時代は一塁で通算240試合に出場したものの、ソフトバンクに移籍した11年以降は一度も守ったことはない。ただ、工藤監督は「俺が横浜(で現役時代)の時も一塁はやってる。打つ方に関しては、内川は何があっても外せない。試合途中から内川を一塁へという方法はある」と話した。 右打者史上初の8年連続打率3割を狙う内川も「一塁を本当に守るかはこれから。でも楽しかった」と前向き。工藤流の内川一塁コンバート案は、連覇の鍵を握ることにもなりそうだ。
2015.02.11
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「真後ろにぶん投げちゃったらどうしよう」、震えが止まらなかった浦添のブルペン 誰よりもこのときを心待ちにしていた。2015年2月1日。3年ぶりに沖縄・浦添のブルペンに入ったヤクルトの由規投手は、震えが止まらなかった。「本当に緊張して、1球目が構えたところにいくかなというのはありました。(捕手の)真後ろにぶん投げちゃったらどうしようかなとか……」 かつて日本人選手最速の161キロをたたき出した男が投げた初球。「パンッ」という乾いた音とともに、捕手の井野が構えたミットに収まった。背番号11が戻ってきた瞬間だった。 この段階に至るまで長い年月がかかった。最初に右肩に違和感を覚えたのは2011年9月。症状は「張り」程度だった。しかし、その後の精密検査で出た診断結果は右肩腱盤損傷。手術をせずにリハビリを続けていたが、状態が上がらないことから、2013年4月に右肩のクリーニング手術を決断した。 過酷なリハビリを経て、昨年6月に2年2か月ぶりに実戦復帰。いきなり最速155キロを計測した。だが、同8月に再び右肩の違和感を訴えて離脱していた。 秋季キャンプからアピールを続け、ようやくつかんだ今回の1軍キャンプ。初日のブルペンで56球、2日目には80球を投げ込んだ右腕は「今は神宮で投げることしか考えていない」と開幕1軍を目指している。そして、「1軍に戻るだけならただの復帰、1年間投げて結果を残してこそ復活だと思っています。ただ投げるだけでなく、チームのために勝てる投手になりたい」とすでに復帰後を見据える。「彼の真っすぐは、特別な真っすぐ。そこを忘れてはダメ」 復活へ向け、昨年の秋季キャンプから投球前にカーブを投げることを取り入れた。大きく縦に割れるカーブを投げるには、しっかり腕を振り切らないと、指からうまく抜くことができない。「その後に直球を投げると、変な力が入らないんです。ケガをする前より、力感なく投げられるようになっていると思います」と手応えを感じている。 本人だけでなく、周囲の反応も上々。今季からヤクルトに加入し、初めて由規の球を受けた井野は「受ける前はズドンという重い感じかなと思っていたけど、シュッと浮き上がってくる、いい伸びをしていた。145キロは出ていたと思います。変化球もよく曲がっていた」とかつての剛腕のイメージとの“ギャップ”に驚きを隠さなかった。 ただ、直球中心のスタイルを変えるつもりはない。由規は「スピードを出してやるぞという感じではないですけど、スピードが出る方が調子がいいのは明らか」と認めている。球速が自身のバロメーターであることに変わりはない。 高津投手コーチも「今はケガなく投げられていることが1番」と前置きした上で、「(ケガの影響もあって)思い切って腕を振るということを彼は何年も忘れている。彼の真っすぐは、特別な真っすぐ。そこを忘れてはダメ」と指摘。完全復活にはもう一段階、ギアを上げる必要がある。 11日から始まる第3クールでは打撃投手を務める予定で、早ければ22日の日本ハムとのオープン戦(浦添)でマウンドに上がる可能性もある。「1戦目から自分の投球ができるようにしていきたい」 復活への足音は、着実に大きくなってきた。
2015.02.04
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