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素朴な信仰と四方拝(しほうはい)
私が昔、お地蔵さま巡りを朝早くしていた頃の体験なのですが、朝の6時ごろだったでしょうか、家を出たときに目にしたことなのですが、近所のおばあさんがお参りされていた光景が今も記憶に残っています。
この方は同じ町内に住まれてますが滅多に顔を合わさない人でした。先ず町内にある神社へお参りをされ、それが終わってから道路に出て、東西南北を向いて順番に拍手を打って拝んでおられました。
こんなに朝早くからこういう信仰を続けている人がいることにビックリしたものです。その後も何度かこの光景を目にしましたので、きっと毎日続けておられるのだと思います。
多分、町内の神社の神様や方位の神様に感謝の御礼と、今日一日の家族の家内安全や無病息災を願っておられたのでしょう。
大分お年をめされていましたが、とても穏やかな顔をされておられたのが印象的でした。
私は、こんな拝み方もあるということをその時はじめて知りました。
後で解ったのですが、東西南北の四方を順番に向いて拝みますから、神道でいう四方拝(しほうはい)にあたります。
神道ではお正月の元日に、明け方に天を拝し、地を拝して、四方八方の主要神社を遥拝するという行事があります。
そして、四方の神々を拝してから、井戸や泉に行って若水を汲む習慣があります。これを四方拝といいます。
四天王
東は持国天、南は増長天、西は広目天、北は多聞天(毘沙門天とも言います)です。
そして、四神(しじん)といって中国、朝鮮、日本においては天の四方の方角を司ると信じられた神獣(しんじゅう)がいます。
東は青龍、南は朱雀(すざく)、西は白虎(びゃっこ)、北は玄武(げんぶ)です。
四方拝はもともと平安時代に宮中で始まったものですが、その後、貴族や庶民の間でも行われ、豊作と無病息災を祈ったものです。
所で、この近所のおばあさんのことですが、どういう家庭環境で生活されていたのかは知る由もありませんが、特に裕福な生活をされていたようにはお見受けできませんでした。
でも、こういう素朴な信仰ができる人というのは、何でも神様のことを頭において生活出来る人だと思います。
つまり、生かされていることに対し素直に感謝ができる人であり、家族の者が健康で無病息災で暮らせますようにと神様にお願いできる幸せな人だと思います。
そして、ものの考え方にもおいても、人間としてやってはいけない事や物事の判断が出来る心豊かな人であるといえます。
こういう神と共に歩む生きかたこそ大切にしたいものです。
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