シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年01月20日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて続いて、膀胱の働きが不充分なときの、人間の生体組織に出現する事象へと移る。この点について述べる事は、多少素人じみた表現に思えるかもしれないが、今日の科学用語と称する言葉以上に科学的である。

 膀胱は元来、その本質において、1つの吸引手段である。膀胱はいわば、人間の生体組織における空洞として作用し、(空洞のなかに周囲を)引き寄せるのである。

 膀胱は根本的に、人間の生体組織が、その場所において空洞化されることに依拠している。膀胱の他の生体組織に対する作用は、水中のガス球による作用のようなものである。水中のガス球は希薄な物質から成り、全面を水、つまり、より濃密な物質に取り囲まれている。

 この希薄化されたガス球から生じる作用は、人間の生体組織に膀胱が及ぼしている作用に類似する。その結果、膀胱がもたらす全事象に関して、人間が患う事になるのは、次のような場合である。

「正しい内的運動をする機会が少なく、つまり、食物を噛まずに飲み込み、食べる事自体に正しく注意を払わない場合や、消化の間、休息と運動の節度を守らずに、消化プロセス(経過)全体を妨げる場合である。」

 内的運動を、内的に妨げる事は、膀胱生活とでも呼べるプロセスをも妨げる。さて、人間は、心臓に、ある不規則さを予感したら、恐らく、何かしら、活気ある運動を適用できるが、当人の内的運動を調整しようとしても、当人の習慣から、運動を受け容れるのは容易ではない。

 とはいえ、次のような場合は上手くいく、

 つまり、 「食物を噛まずに飲み込み、その他消化を妨げる習慣により、身体に必要な休息を与えない傾向の人物を、気象的に治療するというような、つまり、より酸素の多い空気のなかに連れていくというような試みを行う場合である。」

 このような空気のなかでは、当人は、より多く呼吸せざるを得なくなり、つまり呼吸プロセスに対して無意識に、より慎重にならざるを得なくなる。すると、この呼吸プロセスの調整が、他の器官プロセスの調整へと移行する。



 特に重要なのは、最も広義での外界の気象に関連する第三の器官に注意を払うことである。この第三の器官とは肝臓である。人間の生体組織のなかでは、一見、肝臓は、外界と遮断されているように見えるが、肝臓は、高度に外界に組み込まれている。

 肝臓が外界に組み込まれている事実は、肝臓の状態が、いわば常に、当該の場所の水の状態に左右されるという事を確かめれば、わかる。そもそも、ある場所に住んでいる人の肝臓の状態を正しく見ることができるには、その場所の水の状態を、常に研究する必要がある。

 味覚(プロセス)は肝臓の発達を促進させるが、過度に起こると、肝臓を退縮させる。つまり、多飲食、過飲食が、肝臓を退縮させるのと同じである。内的な飲食というか、口蓋と舌に限定される消化(よく噛まずに飲み込む)が継続したプロセス、楽しく、共感的に、或いは反感をもって不愉快に、食事を取るにせよ、消化に負担をかけることが、より内面へと継続し、肝臓の退縮をもたらす。

 従って、是非、この事に目を向け、実際、この事を確かめるのは非常に困難だが、肝臓生活に何らかの支障がある人々の味覚を研究し、味覚のなかに、何かを見つけるように習慣づける試みを行うことである。

 肝臓生活と、いずれかの場所の水の状態との内的関係を、徹底的に研究することは、究めて困難である。なぜなら、その依存関係は究めて精妙で、例えば、そこの水が非常に石灰を含む場所では、水が石灰をあまり含まない場所とは、異なった肝臓疾患が発生する、といったことも考慮しなければならないからである。出来る限り、水から石灰を遠ざけることにより、肝臓生活が促進される、ということに注意し、常に注目すると良い。勿論、水から石灰を遠ざけることを実現する手段と方法を見つける必要がある。

肝臓生活と関係するもの;水質

 また肺生活と密接に関連するのは、住む場所の土地の組成によって端的に提供される地質等全般である。例えば、非常に石灰質に富む土壌の地域か、或いは石英質に富む土壌(珪質土壌)、つまり始原岩層か、といったことである。

肺生活と関係するもの;地質

 この地質に応じて常に、しかも、かなりの程度まで、人間の肺生活は異なってくる。肺は本質的に、その土地の、固体的な土壌性質に左右されるからである。実際、ある地域で開業を始める医師の最初の課題の1つは、その地域の地質学を徹底的に研究することである。

 その地域の地質を研究する事は、そもそも当の地域の肺を研究することに他ならない。だから、肺が環境に全く適応できないのは、(そこで暮らすには)かなり不都合であるということを明確に知っておく必要がある。

 さて、このような関連で述べた事を、誤解しないで欲しい。肺と環境とのこの依存関係を確認するにあたって、いま述べているのは、肺の内的構造であって、呼吸のことを言っているのではない。当然、呼吸もまた、(肺の)内的構造に起因し、その機能に左右される。



 以上の諸関連が、肺、肝臓、膀胱、心臓のような、体内から、外の気象に向かって開く諸器官の依存関係へと広義に導いていく。従って、これらの器官に発病があったら、治療の為に、常に物質的手段の獲得を試みなければならない。というのも、これらの器官に発病があったとき、物質的手段で獲得できる薬剤は、何らかの形で持続するからである。

 だから、肺が弱い傾向にある人が、特定の土地に全く合わない事が確認された場合、別の、より適した土地に住所を定めるように指示するなら、実際、当人にとって最良となる。同様に、肺より上部に位置する器官の為には、住む場所や生活様式を変える事が、素晴らしい成果をもたらすこともよくある。

 心臓より下部に位置する器官に対しては、住む場所や生活様式の変化によっては、それほど成果を挙げることはできないが、肺、及び肺より上部に位置する器官組織全般に対しては、住む場所や生活様式を変えることで、素晴らしい成果を挙げることができる。

 ただし、生体組織においては、全てが相互作用しているので、普段と異なるものが存在するなら、通常見られない隠れた相互作用が存在していないかどうか、充分に考慮する必要があることは言うまでもない。

 例えば、心臓の血管に退縮が見られたら、次のような疑問を提示しなければならない。

「もしかすると、肺の退縮傾向も存在するのではないか? この肺の退縮傾向から、この病気を把握する必要があるのでは等である。」

 この事によって少なくとも、人間と気象との関係が暗示される。外界において、天体は、気象の背後に、いわば気象に覆われた形で存在し、人間の内部にも天体(の作用)が存在している。





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Last updated  2009年01月20日 20時53分56秒
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