シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年05月26日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて、以前、取りあげた事実に基づき、この事実を扱える範囲内で、まずは、全体に正しく光を投げかけ、この事実を実り多いものにする幾つかの事例を紹介する。だから、全てが、その取っ掛かりだけになるとしても、更に時間があればよいが、以前述べたことに続いて、今回は、歯の発達(進化)と退化に関しても、幾らか述べたいが、これは健康な人と病気の人の双方に、多少とも、光を投げかけるのに適している。

 以前、議論したような事実は、あまりに唯物論的な意味に解釈されると具合が悪い。というのも、この場合、真に重要なことは、外見的に生じること、いわゆる歯が損なわれるなかに見られる、ある内的なプロセスであり、本質的には、外見的な知覚には隠され、外見的に発生する事項は、内的プロセスの結果であり、その外的徴候に他ならないからである。

 歯の形成プロセス全体の理解には、根本的に、一見、歯の形成プロセスからは遠く隔たっているように見える人体組織の別のプロセス(経過)も視野に入れて見ていくことが必要である。

 例えば、充分知られている知見を、歯の形成プロセスと結びつけ、正しく考察し、理解し、はじめて正しい評価を下せるような現象と、歯の形成プロセスを結びつけていかなければならない。

 充分に知られている現象というのは、全く健康な歯を持っている婦人が、最初の分娩を経た後に、歯がダメになる、という現象である。

 この現象から、歯痛や、歯の損失と、生体組織の構成全体との関連を、徹底的に解明できる。更に、歯で起こっていることと、人間の痔疾への傾向との究めて興味深い関係についても、考慮できる。

 この事実は全てに関連し、この関連は、人間での、鉱物化の模範的なもので、それがどのように作用するか、他方、それが人体の組織化全体といかに密接に関わり、いわば依存関係を構築し、人間のもう一方の端(対極)との関わりのなかに、いかに現われているかを証明する。

 歯の形成プロセスの評価に関しては、実際、次のような否定できない事実に非常に影響を受ける。

「歯の形成プロセスは、外側の、歯肉の外にある、歯のかぶさった部分にまで至り、このプロセスの終結部では、人間の生体機構が鉱物として、実際に外界に委ねられ、そこでは、歯の被膜、エナメル(ほうろう)質のなかのものが、ほぼ完全な形で閉じられ、もはや、栄養摂取プロセスが生じず、いわば全くの非器官的性質となる事実」

 さて、既に以前、暗示したが、歯形成においては、このいわば形成(上昇する)プロセスよりも、全生涯にわたって絶えず生じる解体プロセスの方が重要である。

 しかも、歯の最も外側の部分が発達(進化)するように、人間の生体機構の末端部構築では、内的な組織化がほとんど行なわれない一方で、この内的な組織化が、解体つまり破壊プロセスと関連していることは非常に重要で、この事実からくる次の問いは最重要である、

「人間(人体)での解体プロセスの傾向をいかに遅らせるか」 、という問いである。

 というのも、この解体が、外からの攻撃だけによって生じると考えるなら、完全な錯誤だからである。この事実は充分に考慮すべきことである。

 更に重要なのは、前回、歯の形成に関連して、フッ素の機能について述べたが、本質的に見て、それが幼児期に関連するのは当然で、幼児期には歯の形成プロセスは、まず準備されたなかで内から外に進む。というのも、歯の形成プロセスは、第二の歯(永久歯)が生えてくる前に、生体組織の奥深い内部、全生体組織において準備されるからである。

 このフッ素形成プロセスは、いわば歯の表面物質のなかで、フッ素が一種の安定した平衡状態に至り、フッ素がその物質と結びついて、ある意味で静止するような安定状態で、存在することで、その頂点に達する。

 しかし、歯が退化すること、歯が破壊プロセスに向かうことで、この静止状態は揺さぶられる。この現象には、歯から発し、フッ素を通じて生じる形成プロセスに関わる精妙なプロセスが存在し、この精妙なプロセスは、生体組織全体を満たしながら、人間の全生涯のために維持され続けるプロセスでもある。

 さて、今述べたことは、予防的措置の考慮を生み出す。例えば、以下のことが挙げられる。

 「ヴァルドルフ学校(シュタイナーが設立した学校)での教育に取り入れられている、カリキュラムのなかには、子供の健全な発達(成長)に作用する他の予防措置に加えて、ヴァルドルフ学校にくる子供たちの歯が早期に損なわれるのを阻止する予防的措置も計算に入れている」

 なぜなら、この人体の末端部ともいえる歯の(フッ素の)条件に関しては、幼児期の正しい教育に左右することが究めて多いからである。残念ながら、実際、ヴァルドルフ学校を通じて、作用を与えることができるようになる時期には、歯の形成の為に、本質的な予防的措置を行うには既に少々遅すぎる、というのが目下の現状(1920年代)で、この予防的措置は、もう少し早く始める必要がある。






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Last updated  2009年05月26日 21時52分30秒
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