シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年10月09日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 人間の発達が人生の最初期にどのように起こるかを講義でしばしば説き明かしてきた。随分前に、歯の生え変わりまでの時期に、子供は、ほとんど模倣する存在として、どのように振舞うかを、はじめて指摘した。子供は、本能的に(強烈に)、多少とも環境で起こる事象全てを経験する。

 外界の過程(プロセス、現象)を、子供のように強烈に経験するのは、後年になると、感覚器官においてだけだが、この事実を、人間は、意識していない。例えば、眼のなかでは、ある意味、外界で起こる事象を模倣する過程(プロセス)がある。その模倣過程(プロセス)は、カメラが、レンズの前にある対象を何でも複製するように、複製するようなものである。

 人間の眼は、カメラのように模倣的に複製された対象を意識し、外界に関する情報を獲得する。他の感覚器官の場合も同じだが、模倣の原理が、人間の末端(皮膚表面)だけに限定されるのは、子供期を過ぎた人生の後の段階に起こる。

 歯の生え変わりまでの幼児期には、身体全体が、少ない程度とはいえ、この模倣過程(プロセス)に参与する。この段階での身体全体は、ある点で、人間が生きている間継続して、感覚が保つ同じ関係を、外界と結んでいる。だから、幼児は、まだ主に模倣的存在である。

 外的な事物が、幼児に作用する道程を、幼児は辿り、内的に模倣する。このため、幼児の環境では、思考や感情の形成においてすらも、正しく吸収し、生起した全てを自分のものにする、ということは非常に重要である。

 歯の生え変わりとともに、幼児は、以前の感覚器官のように振舞うことをやめ、理念の性質において、対象に同化できるようになる。子供は、言われたことを指導指針として、受け取り始める。以前には、周囲の振舞い全てを指導指針として受け取っていたが、歯の生え変わりを境として、言われることを把握し始める。

 このように、指導指針としての権威は、歯の生え変わりの時期から思春期までの間で、決定的因子になる。子供は、言われたことに、ごく自然に従い導かれる。勿論、言葉は模倣により学習するが、言葉により表現された伝達内容は、歯の生え変わりの後だけ、子供にとっての決定因子となる。

 そして真の判断力、つまり、自分の判断能力を感じるようになるのは、思春期である。そのとき、初めて子供は自分の真の判断を形成し始める。

 ここまでは、ごく単純に、外見的観点から、子供が、この世界の中で、どのように成長するかを述べてきた。これらの事実は、偏見を持たない、真理への感覚をもつような人なら観察できる。しかし、これらの事実は高度に意義深い内的な過程(プロセス)と関連しているので、これから述べることは、その内的な過程(プロセス)である。



 では霊界の人間を考察してみる。肉体的な受肉に降りる傾向を発達させる遥かに前の人間である。そこでは、霊魂の世界にある、霊魂の存在としてみれる。人間は(霊界では)皆、霊魂の存在だった。

 人間の転生のために、母体に準備された肉体の原基と結合するために、降りる前、人間は純粋な霊魂の存在だった。それから、この肉体と結合して、地球で、誕生と死の間の期間を経験する。だから、生まれる前の人間は霊魂の存在だった。

 生まれる間の人間が、経験したものは、この地上の誕生と死の間に経験するものとは、非常に異なる。だから、(前世での)死と(転生での)新たな誕生の間の経験を描くのは非常に困難である。地上の状態とは全く異なるからである。

 人間は、地上での自身の経験に基づいて理念を生み出す。描写する際に、必ず頼みとするのは、この地上の理念なのだが、いまは、霊魂の世界内での人間の性格にあまり拘らないことにし、むしろ、まず、新たな肉体に浸透するために地球に接近するときの、降下中の人間を眺める。

 肉体に(より正確には、その胚、つまり胎児に)接近する前、人間は自身にエーテル宇宙の様々な力を引き込む。この地上では、人間は物質界に生きている。この世界は感覚で見て、地上の知性で理解した全てにより特徴付けられるが、この世界では、エーテル世界によって浸透されていないものはない。

 人間が(胎児を通じて)物質界と結合するような傾向を得る前、人間は自らにエーテル世界の様々な力を引き付け、その際、自らのエーテル体を形成するが、人間がエーテル体を纏うといっても、それだけでは、ほとんど何も言っていないのと同じで、このエーテル体の性質と組成にもう少し詳しく述べる。

 人間において、エーテル体は自らを形成発達させ、それ自体が宇宙でもある。いわば、宇宙を、絵に描いたような形態と言える。エーテル体の縁周辺には、天体の性質を開示させ、その奥には地球のイメージで現れる性質を開示させ、またそこには、太陽の性質と月の性質のイメージのようなものも存在する。

 このエーテル体の宇宙的特徴は、大きな意義を秘めている。地上の世界に降下するとき、宇宙にあるエーテルの様々な力を自らに引き付け、実際、人間は自らのエーテル体に一種の宇宙のイメージをもっている。肉体と結合する瞬間に、人間のエーテル体を抽出できるなら、球となるだろう。それは、機械的な手段でつくり出されるものより遥かに美しい球で、天体と獣帯と太陽と月等全てを備えた球である。





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Last updated  2009年10月09日 16時56分19秒
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