シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年03月26日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 さて、地球での生存において、人間と結びついている動物、植物、鉱物の存在に対する考察に移る前に、今回は、人間自体の進化に着目し、幾つかのイメージを思い描く。これらのイメージ形成法は、講義、もしくは著書で行なってきた、様々な説明から周知だが、一度、ここで改めて再考する。

 今日、外(唯物)的な科学から学ぶなら、通常、次のようなことが考慮される。

「植物界、次いで動物界、人間界、いわゆる高等生物が、生命のない、いわゆる無機的な物質、或いは力から、どのように発生してきたか、を探究しなければならない。」

 進化を、真相から観ると、根本的に、この考えとは別種の事実が明らかになる。いわゆる著書『神秘学概論』から読み取れるように、今日、人間は、(地上の存在のなかでは)最長の進化を経てきて、その進化は土星紀まで遡れる存在であることが明らかになる。

 従って、人間は(上記の存在のなかで)、この地球進化のうちで、最古の被造物である。太陽紀になって、ようやく動物界が、月紀になって、植物界が、人間界に付け加えられ、そして今日、存在する鉱物界は、本質的に、地球の成果であり、地球進化期になって、はじめて付け加えられた。

 さて、今日の(鉱物的)形態をとっている人間を見て、次のような問いかけをする。

「では、進化史上で、人間のなかで、最古の部分は一体何なのだろう?」

 人間の最古の部分とは頭部である。人間の頭部が、最初の原基(素質)を受け取ったのは、地球がまだ土星変容(土星紀の段階)にあった時期であった。言うまでもなく土星変容(土星紀)は、ただの熱実質からのみ成立し、人間の頭部も、沸き立ち、息づき、波打つ熱の存在であった。

 その後、太陽紀には気体の形状をとり、月紀の間は液体状に流動する実体であった。そして、地球紀に骨の含有物を伴った固い鉱物の形態を獲得した。



「今日、勿論のことながら、外(唯物)的認識では思い描くのが困難な、人間の頭部の実体は、この熱からなる実体の後裔である。」

 以前の話から察知できるが、この人間の頭部の形成と同時に、(古)土星紀の間に、蝶の原基が生じた。蝶以外の他の昆虫も、後に更に詳細に考察するが、まずは蝶にとどめる。

 従って、土星紀から今日の地球紀までの進化を追求すると、次のような結論に到達する。

「人間の頭部の精妙な物質的形姿(フォルム)が原基として形成され、同時に、空中を飛び交う蝶全てが形成される。」

 (人智学では、地球紀前半を火星紀、後半を水星紀とも呼ぶ。物質的に降下するのが火星紀、霊的に上昇するのが水星紀で、アクエリアスの時代といわれている。仏陀は水星人と呼ばれ、仏陀の思想が復活し、弥勒菩薩に受け継がれるという説もある。)

 更に、この両方(人間の頭部と蝶)の進化は進む。人間は内面化し、その結果、益々、魂的存在を顕現させる存在、つまり内から外へと進む存在となり、それをイメージ的に表現すると、自らを内から外へと放射しながら進化する存在である。

 対して、蝶は、宇宙が、美という積み荷を、外面的に、蝶として降ろしている、とでもいうべき存在である。蝶の翅の鱗粉には、以前述べた形で、いわば宇宙における美と荘厳として存在する全てが飛来し付着している。

 つまり、蝶という存在は、いわば上なる宇宙の美の鏡像のように思い描くべきである。

 人間は上なる宇宙を、自らのなかに受け入れ、自らのうちに閉じこめ、その内部で魂となり、いわば宇宙の収縮から、人間の頭部としての形姿を得て、魂となり、その後、外に向かって放射することで、その結果、内から外へと形成された頭という宇宙言語が得られるが、他方、蝶においては、外から内へと形成された宇宙言語が得られる。


 蝶;外から内への宇宙言語





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Last updated  2010年03月31日 13時15分02秒
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