シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年07月20日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 秘儀参入の中間段階に達すると、植物界の奥に横たわる真の形態や存在たちの運動、流れる大宇宙が地球の表面に反射していることを知るようになる。

 鏡を覗き込むとき、自身が鏡に映し出されるのを見るが、鏡に反射されている像は、自身の外見的な形態であり、魂ではない、ということを人智学徒は知っている。

 この自身の鏡への反射と比べて、天は、地球にそれほど明瞭に反射されるのではなく、黄、緑、青、赤や白の植物の花の色として映し出される。植物は、天の反射された像、影のように微かな天の反映なのである。

 秘儀参入の中間段階に達し、1つの新しい世界を知ると、その高次世界には、「植物を統べる人間」、すなわち植物の自我意識を付与された存在を見つけることができる。

 従って、現象世界とアストラル界の他に、また第3の世界、真の精神世界をつけ加えることができる。星々は、この宇宙の雫であり、植物は、宇宙が反射したイメージである。

 植物の外見が、真実を表現しているのではない。すなわち、植物は、この地球上における、外見的な表現が、その実体ではなく、無限に多様な豊かさとの関係から、1つ1つの星々が雫のように輝き出している超越的な宇宙が反射した像に過ぎない。 

 そして、人間の場合、植物とは違い、高次領域にある植物の真の存在である自我意識を、自分の内に担っている、ということに気づく。

 植物の場合、自我意識は精神世界に滞在し、地球へとイメージを送り込み、地球によって地球の実質で満たされるが、人間は、植物が精神世界に残してきた、この自我意識を、精神世界の鏡像である地上生活へと持ち込んでいる。

 (映写機を自我意識、スクリーンを鏡像とし、映写機とスクリーンとの関係から考えると、植物は、映写機を天国に置いて、地上をスクリーンとして、映像を投影する体系だが、人間は、地上に映写機を持ち込み、個別に映像を投影する体系といえる。



 この喩えから、植物の死と、人間の死も比較できる。植物の本体、つまり映写機は、天国にあるので、死はないが、人間は、地上に持ち込んでいるので、死があり、それも個別的な死となる。

 勿論、植物の映写内容、つまり一生は、種で同じだが、人間の映写内容、つまり人生は、個人的で、多種多様となる。だから、人間の人生が多種多様なのは、自我の死があるからといえる。)

 人間の魂の本性(自我)もまた、高次世界に属しているが、人間は、それを鏡像の世界に持ち込む。人間は、植物とは違い、単なる像ではなく、地球上においては、魂を持った精神的存在でもある。

 (植物は、神の像、つまり影絵のような存在だが、人間は、神の子で、進化すれば神になれる素因をもつ。)

 人間は、地球上において3つの世界に参加している。人間は物質世界に住んでいるが、自我意識を持った動物は、ここには見つけられない。動物の自我は、同時に人間も住むアストラル界に存在する。

 人間は、このアストラル界をも物質世界の中に持ち込む。また第3の世界、真の植物存在が住む精神世界にも、人間は住んでいるが、植物が自我を反射した像だけを地球に送り込んでいるのに対して、人間は魂的生活の現実を、地球に持ち込んでいる。

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 従って、次のような結論に至る。

 地球上において、肉体と魂と精神をもつ存在とは人間である。

 動物は、地球上において、肉体と魂を持ってはいるが、その精神は物質世界に境を接する第2の世界(魂界)にあるため、現実性がない。

 植物は、魂は第2の世界(魂界)に、精神は第3の世界(精神界)にあるため、物質世界に反射された精神の像が地球実質に満たされた身体だけを持つ存在である。



 人間は、本来、精神界にあるべき自我を、物質界に、また本来、魂界にあるべきアストラル体を、物質界に持ち込んでいる。魂界と、物質界の中間領域に、エーテル界があるようだ。スウェーデンボルグが説いた精霊界だと思われる。)

 以上の事実から、いま自然における3つの世界を理解し、人間が、自身の内に、これら3つの世界をもっていることを知るだろう。人間は、植物(の自我)が、星々に起源をもつ事実をある程度感じている。植物を見るとき、秘儀参入者は、自ら次のように語る。

「この地球上に、星々が反射した像、その真実性から分離された像だけを表している存在が植物である。」

 夜、星々に眼差しを向けるほど、次第に、高次世界の中に、植物の真の存在を見るようになる。地球から天を仰ぎ、宇宙と地球が1つであることを知覚するとき、自然界を、1つの全体として包括的に見ている。

 そのとき、人間としての自身を振り返って、次のように語る。

「植物においては天に在る要素(自我)を、人間は、地球的な存在の中へと分離した。人間は自身の中に、物質界、アストラル(魂)界、そして精神界を担っている。」

 客観的で、明瞭な知覚を発達させ、様々な領域を通過しながら精神界に至るまで自然を追求することや、人間に対する洞察を、精神的な本質に至るまで獲得することなどが、精神的な探求において踏み出すべき最初の一歩である。





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Last updated  2010年07月27日 16時52分36秒
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