シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年08月10日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 秘儀参入の教師と弟子との会話は続く。



 ペルセポネが幻覚なのではない。山や植物、雲、そして星々における彼女の創造的な活動が幻覚なのではない。それらを見る、お前の認識が幻覚なのだ。そして今、眠るときが来た。

 生命の神秘の器官である、お前の眼を通って、コレー-ペルセポネがお前の中に入ってくるだろう。」


 上述の会話は、活力をもって経験された為に、活力をもって描写された。そのため、睡眠中でも、その光景を感じ取れたばかりでなく、聴覚や感覚が消滅する中で、ペルセポネが参入者の目を通り、魂と精神が退いた参入者の肉体とエーテル体の中に潜入してくるのがわかった。

 人間は、覚醒時、下方の世界に生き、睡眠中は、上方の世界に生きる。睡眠中の参入者の目を通って、ペルセポネが参入者の肉体とエーテル体の中に入ってきた。

 彼女は、眠りの支配者プルートとともに、参入者である弟子の肉体とエーテル体の中に滞在した。弟子は睡眠中、ペルセポネとプルート(ハーデース)の活動を経験した。弟子は、受け取っていた教えにより、コレーが目という通路を通って入ってくるのを知覚するようになった。

 弟子にとってこの出来事は、生きた現実となった。そして、弟子は睡眠中のプルートとペルセポネの行為を経験した。弟子がこの出来事を経験している間、教師は形態の世界に関係する相応の経験を持った。

プルート
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88

ハーデース
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%B9

 (神話によると、ペルセポネは、ハーデース、つまりプルートに冥界に連れ去られたという話になっているが、これは、上述の、秘儀参入者の睡眠中の体験を物語っているのだろう。つまり、神話とは、秘儀参入者が、秘儀参入時の経験をそのまま記述したものなのだろう。)

 そして、教師と弟子がこの世で再会するとき、各々が自身の特別な洞察をもっていた。師と弟子が植物や木々について議論するとき、師は、植物の形態がいかに生じるかを記述した。

 何故なら、その情報は、睡眠中、師に明らかにされていたからである。師は葉や茎の配置や、自然界の全てについて、天の上方から地上に下って働く形成力(エーテル力)について詳細に議論した。

 弟子は、大抵、師と異なる洞察を経験したが、師が植物の、例えば、クロロフィルや浸透圧の神秘について語る事実を追っていくことができた。このように、会話はお互いを補強し合った。

 これらの秘密は、この女神ペルセポネの活力ある描写の中に、下方世界での睡眠中に明かされ、上方世界とは違う彼女の別の側面が、人間の魂に明らかにされると同時に、その中に参入していった。

 このように遥かな太古の時代には、弟子は教師から、教師は弟子から学んだ。その教えは、一方では、精神から魂に関するもの、他方では、魂から精神に関するものだった。この共通となった経験を相互に交換することで、師と弟子は、知識の最高度の飛躍に触れた。

 この最深の洞察を分かち合い、荘厳な並木道を歩きながら、森の最深部へと徐々に向かい、並木道が視界から消え去り、やがて暗い緑の森の上に、東の空に輝く夜明けの星から光の矢が投げかけられるとき、師と弟子の心は喜びに満たされた。

 秘儀参入の師と弟子は、現代人が自然と呼ぶ領域に、短い時間とはいえ、滞在していた。そして、師と弟子が、上記の事柄に関して話し合うときは、確かに、ペルセポネと会話していた、という意識があった。

 また、秘儀参入者は、後にペルセポネの神話になったイメージ全てが、実際に、人間の自然に関する知識の隠された源泉である、ということを知っていた。

 ペルセポネに関する生きた知識に染まっていたエフェソスの秘儀に関連した会話がいかに心強いものであったかは、いまはただ不完全にしか示すことができない。けれども、時を経るに従い、このような知識は、今日、自然として知るような抽象物へとトーンダウンしていき、フィオーレのヨアキムのような人物が、このような知識の悲劇的な喪失を嘆いた。



 また、エフェソスの神殿で秘儀に参入していた秘儀参入者の会話に情報を与えていた知識が、現代人の知識とはいかに異なっていたか、そして、フィオーレのヨアキムやアラヌス・アブ・インスリスのような人物と交わされた会話が、現代とは、いかに異なっていたかを、また、現代人が精神的な訓練を通して、今日再び達成し、獲得しようとして苦闘する知識、その知識は、外から内へと、上方から下方へと、そしてまた逆に、内から外へと、下方から上方へと導く形態を有するが、その知識が、現代とはいかに異なったものであるかを理解しなければならない。





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Last updated  2010年08月17日 16時51分29秒
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