シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年09月18日
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カテゴリ: 神秘体験空間

精神的探求のなかで陥る過ち


 既に述べた意識レベルを発達させる際、各レベルにおいて、宇宙のある特別な領域への扉が開かれる。人間がもつ知覚の本性と適切な意識状態を発達させることで、到達できる様々な領域との関係を概略的に記述する。

 上記の領域は、実際、互いに重なり合っているが、隣接したものとして描くしかない(下図参照のこと)。月と水星(金星)の領域が、地上の人間の領域にも浸透している事実については既に示した。

 死後、数年以内の死者との関わりを可能にする意識レベルを発達させた場合を想定する。その死者の世界は、人間の(物質)世界と境を接している。

rightway8-1.gif

 次の意識レベルは、死者が、カマロカ(欲界)において、地上生活を逆向きに辿り体験した後に入る生活への参入を可能にする。以前、その意識を、「空の意識」と呼んだ。

 しかし、その意識は物質世界との比較では、(更なる)覚醒意識である。参入者が次に参入する世界は、広い領域であり、そこでは水星(金星)の存在、すなわちラファエルの領域に特徴的な事象や出来事と密接な関係を持つ。特に、人間に本来備わっている(自然)治癒力を意識するようになる。

 このように、秘儀参入者は、各意識状態により、固有の宇宙領域に参入し、参入毎に、これらの領域に属する存在たちを知るようになる。もし、死後間もない人間の状態を知りたければ、死者が住む世界への参入に適した意識を発達させる必要がある。

 霊的存在の真の姿は、その存在が属する世界でのみ参入者に示される。もし、水星(金星)の霊的存在を観察したければ、水星(金星)の世界の意識に与る必要がある。従って、上記の霊的な世界は、ある意味、各々切り離され、当然、各世界には固有の意識状態がある。

 実際、これは、人間が正しく宇宙を理解するための必要条件である。何故なら、上記のように考えることではじめて、上記の霊的存在たちを、その真の性格において知る準備ができるからである。



 例えば、葉や花をつけた植物が、眼の前にあることをイメージする。以前、植物とは、精神世界(下位神界)に存在する元型(モナド)の地上での反射像である、という事実を学んだ。

 そして、秘儀参入者が、この元型(モナド)の世界(下位神界)へと意識を上昇させ、植物世界の認識を獲得するとき、決定的に重要な認識、すなわち地上に見られる植物の種類を、明確に区別する必要がある、という真実が明らかになる。

 適切な精神(霊)的な知覚力で、ある特別な植物、例えばチコリを検証すると、その外観は他の多くの植物とは異なっている。

チコリ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%BC

 典型的な例として、よく見られるスミレを取り上げ、ベラドンナと比較する。

 以前述べたような方法で、植物の世界を探求しながら、スミレが属する世界に参入すると、すなわち「空になった覚醒意識」で参入すると、スミレは、その全く無垢な姿で精神の目(霊眼)に映ることがわかる。

 他方、ベラドンナは、その存在を、スミレとは別の世界から導出する。植物は物質体とエーテル体をもち、そして、その花と実は宇宙の普遍的要素に覆われている、という事実を知覚すると、日常の植物という存在を理解できる。

 地球から芽生える植物の有機的な生命や、その周囲のエーテル体、そして、一見、雲のようなアストラル的要素が、至る場所に見つけられる。スミレのような植物の性質とは、「全く無垢な姿」である。

スミレ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%83%AC



 ベラドンナの実は、アストラル的要素を同化しているため、毒を持っている。大宇宙のアストラル性を、特定の部位に同化している植物は全て毒を持っている。動物の中に入っていく力、すなわち動物にアストラル体を付与し、動物を、感覚的な存在へと内的に形成する力は、植物では有毒な要素源でもある。

ベラドンナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%8A

 動物に感覚を与えるアストラル的要素が、植物では毒となるという事実は非常に興味深い。人間のアストラル体は、植物により同化されると、毒性を示す力の担い手になる。毒に関しては、上記のように考えるべきである。

 人間のアストラル体が実際に、あらゆる毒の力をも含んでいる、という事実に気づくときだけ、毒に対する内(霊)的な理解を獲得できるが、それは、毒性を示す力が人間を構成する1つの重要な要素になっているからである。



 では、スミレとベラドンナの例から何を学ぶことができるのか? 

 各々の植物界に適した意識を発達させたなら、スミレは、スミレ自身の世界の内側にとどまり、外の未知なる世界からは、何もひきよせない(奪うことのない)存在である、ということがわかる。

 (スミレの花言葉は、「純潔」「慎み深さ」「誠実」である。)

 他方、ベラドンナの場合、未知の世界から自分に何かをひきつける。その特質は、植物界ではなく、動物界の特権で、その何かを同化する。このような特性は、有毒な植物全てに当てはまる。有毒植物は、植物には属すべきではない特性、実際には、動物界に属する特性を同化している。

 (ベラドンナの花言葉は、「沈黙」「移り気」「汝を呪う」である。)

 (有毒というのは自分のなかで確立せず、すなわち自立しておらず、他者から何かをひきよせ、奪う存在といえる。このことは人間にも当てはまる。与えず、奪うだけの存在といえる。)





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Last updated  2010年10月01日 11時22分07秒
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