シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年08月21日
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カテゴリ: 軟弱日本を斬る!
 前回の続き

 ☆  ☆  ☆

セッション513 1970年2月5日(木曜日)午後9時10分

 この本という事実こそ、自我が人格の全体像ではないことの証しになるでしょう。なぜならば、この本が、文筆家として知られるジェーン(霊媒)以外の人格もつ存在によって書かれていることは、疑う余地がないからです。

 そのジェーンは、人類という種全体が本来もたないはずの能力をもっているわけではなく、それを最小限に見積もっても、通常考えられているより多くの能力をもつことを認めざるを得ないでしょう。

 私はそうした能力とは、どのようなものなのかを説明したいと思います。そして、一人一人がそうした潜在能力を解き放つために有効利用できる方法を開示していきたいのです。

 人格というのは、常に変化する知覚結果のゲシュタルト(総体)であり、自己自身を知覚する部分です。しかし、私が自らの知覚結果を、口述者であるこの女性(霊媒)に押しつけることはありません。

 また彼女の意識は、このコミュニケーションがなされる間、消されているわけではありません。逆に意織が拡大して、そのエネルギーは三次元の現実(リアリティ)を超えて投射されています。

 意識を物理的体系へ集中させることからはずれた彼女の在り方は、ともすればその意識が抹消されているかのように映るかもしれません。しかし実際は抹消されるどころか、彼女の意識は一層豊かになっているのです。



 第一に、あなたがたの知るところの言語は、たいへん手間のかかる代物(しろもの)だと言わねばなりません。まず文字が数珠つなぎになって単語を作ります。また単語も一列につながって文を作ります。これらは直線的な思考パターンによるものです。

 あなたがたの知る言語は、部分的に見ても文法的観点から見ても、あなたがたの物理的時間の連続の最終産物なのです。あなたがたが一度に焦点を合わせられるものは限られています。言語の構造は、複雑に入り組んだ物事が一斉に起こっている、といった体験を伝達できるようにはなっていません。

 (2つ以上の同時刻の出来事を同時に伝達できない。)

 私は直線的な体験とは種類の異なる、無限の多様性のうちに同時発生進行する出来事の全てに、一度に焦点を合わせて応じられるといった体験が、実際に存在することを知っています。

 しかし、かような体験はルバート(霊媒)にはうまく表現できませんから、それを今ここで伝えたいと思えば、直線的表現にひらたく置き換えねばならないのです。

 無数の同時発生進行の出来事をことごとく知覚し、そのどれもに反応していくという能力は、全ての全体自己すなわち(存在)に備わる、ごく基本的な特質です。従って、そうした能力が、私にだけ許された離れ技であるなどと主張するつもりは毛頭ありません。

 現在、読者の方々はそれぞれの物理的形態に落ち着かれているわけですが、思うに(ユーモアをこめて)先ほど私がお話したように、自らのほんの微々たる部分について知っておられるにすぎません。

「存在」とは、その部分としての現われである人格の全てを含む、全体としての自己なのです。そしてそれは永劫の存在根拠をもち、それ自体また独立した部分でもあります。

 したがって、ルバート(霊媒)の意識はこうしたコミュニケーション(憑依)において拡大しており、しかし同時に今こことは別の、ルバートの次元と私の次元の中間に位置する次元に焦点を合わせているのです。

 その次元は比較的、意識の集中を妨げる要因の少ない場であると言えます。私はここで本人の許可と同意を得たうえで、ルバートに1つのある概念を植え付けています。その概念は中立的な性質のものではありません。なぜなら、全ての知識や情報は、それらを携えたり伝えようとする人格存在の性質を帯びてくるものだからです。

 ルバートは彼自身の語り部としての知識を、私たちのために役立ててくれており、私たち二人はかなり機械的に、音声として発せられる様々な言葉をともに紡ぎ出すことができます。



 私のエネルギーもまたルバートを通して投射されているので、セッション中、今ここで私が話しているそばからも、彼(霊媒)と私両方のエネルギーが彼の物質的肉体の形状を動かすことがあります。他にも関連してお話したいことが多々ありますが、それらについては後日、取り上げたいと思います。

 従って、ルバートが私の潜在意識の産物でないのと同様に、私はルバートの潜在意識の産物ではありません。また私は、ルバートの不安定な自我を徐々に弱らせようとたくらむ、ずるがしこい第二の自己といった存在でもありません。実際、ルバートの人格の全ては平生から恩恵を授かり、敬意を向けられ、常にその統合性が保たれています。

 ルバートという人格存在にはいささか希有(けう)な能力があり、そのおかげでこうしたコミュニケーションが可能になっています。この能力について、できるだけ簡潔にご説明しましょう。

 ルバートの魂には、透き通るほど薄い次元の歪に相当する部分があり、その部分を通して他の現実(高次元)を知覚できるという、開いた窓のような役目をしています。その開口部は多次元的性質を帯びており、物質への意識の集中によってもたらされる陰に暗く覆われてしまうことを、ある程度まぬがれた部分でもあります。

 普通、体の感覚はみずからの概念像の範囲内でのみ現実(リアリティ)を知覚しますから、あなたがたにはそれらの開いた回路が見えなくなっています。



 実在する次元間にこうした超自然的な心理的ひずみが在ることは決して珍しくありません。ただ、それらは知覚されることが滅多になく、利用されるに及んではいっそう稀なのです。

 私はみずからの非物質的な在り方について述べたいと思います。それによってあなたがた自身の基本的個性もまた、私と同じような非物質的在り方であることを思い出していただきたいのです。

 これで第1章を終わります。

 ☆  ☆  ☆

 次回に続く。





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Last updated  2013年08月21日 15時13分36秒
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