シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年08月30日
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カテゴリ: 軟弱日本を斬る!
 前回からの続き。

 ☆  ☆  ☆

 さて、自我は、しばしば他の全ての知覚結果を堰き止めるダムのような働きをすることがあります。それは自我が故意にしているのではなく、そのような行動をとるのが自我の性質だからで、それが自我の主要な機能とさえ言うことができます。

 しかし、それは単に、貴方がたが自我の目的について、発展的というよりも限定的であると教えられてきたからなのです。

 実際、貴方がたが、自我は自己の極めて弱い部分である、と考えているために、遥かに強力で説得力があり、危険でさえある(自己の)他の領域から、自我は自らを防御する必要があると思っています。

 (自我が勘違いしている。)

 また、 貴方がたは自我に目隠しすることを教え込んできましたが、それは自我本来の傾向に、全く反しています 。

 自我は、物質的現実を理解し解釈を試みて、できれば順応したい、と思っています。しかも貴方の物質存在の存続を助けようとしているのです。しかし貴方がたは、自我に目隠しを強いることで、自我の知覚や生得能力の柔軟性を奪ってしまいます。



 (本当は知らないのに、知ったふりをする。)

 自我は、貴方が、知覚を許していない現実には順応できません。自我は、自分の管理する場の嘘偽りのない状況を見抜くため、自己の能力を全て使うことを貴方が容認しない限り、自我は、貴方の存続を、いい加減に(中途半端に)援助することしかできません。

 貴方がたは自分で自我に目隠しをしておきながら、自我の洞察力のなさを嘆いているのです。

 (俗にいう火事場の糞力をもっているのに、それがないものと錯覚し、制限している。)

第8章

セッション532……1970年5月27日(水曜日)午後9時24分

 睡眠時間がどれだけ必要かは人によって違います。如何なる薬を用いても、全く眠らずに暮らすことはできません。それは、 睡眠状態のなかで多くの仕事がなされているからなのです 。しかし、それらの仕事を効率的にこなすには、1回の長い睡眠よりも、短い眠りを2回とるほうがよいのです。

 睡眠前に適切な暗示がなされていれば、ほとんどの人が1回3時間の睡眠を2回とれば充分のようです―この暗示とは、これから眠る人の肉体が完全に回復することを保証するようなものです。

 多くの場合、例えば10時間もの睡眠時間は、結果的に心と体の不活性化に繋がるため、実際よいとは言えません。この場合、霊が肉体から長いあいだ離れすぎているため、筋肉の柔軟性が損なわれることになるのです。

 (スポーツ選手は短時間睡眠が望ましいようだ。)



 短い睡眠では、意識的自己が、夢境での冒険を当然ながら沢山思い出すことができ、それらは徐々に、自我が考える体験の完全性を拡大します。

 短時間の睡眠を頻繁にとることで、意識の焦点のピークも高まることになり、肉体と精神双方の機能の蘇生がむらなく行われます。また、自己の多様な領域(世界)や次元レベル間の区別が、さほど明確でなくなります。

 その結果、エネルギーの消費が節約されることになり、さらに栄養も効果的に行き渡ることになります。貴方がたが知る意識もまた、柔軟性や流動性を増すことになります。

 このことで、意識やその焦点が鈍ることはありません。むしろ代わりに、意識の見事な柔軟性によって、意識の焦点を完全に集中させることが可能になります。目が醒めている自己と眠っている自己の間の、見かけ上は御大層な区別の存在にしても、主として機能の分業の結果なのです。

 大きく乖離させられた、この2つの自己の、一方には大きな時間の塊があてがわれ、もう一方には更に大きな時間の塊があてがわれています。そのようにして2つの自己が引き離されたままでいるのは、貴方がたの時間の使い方に原因があるのです。



 顕在意識で目を醒ましている貴方がたの暮らしは、原初、昼の明るさを頼りに営まれていました。現代では人工灯の発明によって、その必要はありません。更に、そのお蔭で、人類がまだ活用に至っていない有効な技を使う機会を得ることが出来ます。

 それは昼間眠って夜働くといったことではありません。これでは、貴方がたの習慣を逆転させただけです。その技とは、一日24時間を従来とは違う方法で区切ってみることで、非常に効率のよい生活が期待できるというものです。

 この技は、現行の体系より優れ、実際、多くのバリエーションがあります。理想的には1回5時間の睡眠が、睡眠の効果を最大限に引き出せ、それより長くなると、何時間眠っても同様の効果は全く望めなくなります。

 (五行説にも通じる。)

 それ以上の睡眠が必要なら、加えて2時間の仮眠をとられるとよいでしょう。その他に、2回の4時間の睡眠に加えて、2度の仮眠をとる、という非常に効果的な方法もあります。

 適切な暗示が与えられていれば、現在の睡眠に費やしている時間の半分で肉体は回復します。いずれにしても8時間から10時間という連続した時間を不活発な状態にあてるより、(短時間に複数回の時間で)活発な状態にあてるほうが、物質的肉体は遥かによく統合され、効率よく機能します。

 貴方がたは、特定のパターンを意識が踏襲するように訓練してきましたが、それらは必ずしも意識にとって自然なパターンとは言えず、目を醒ましている自己と夢を見ている自己とが、それぞれ異質なものである、という感覚を増大させてしまいました。

 貴方がたの体は、暗示によってある程度麻痺させられてしまうため、一定時間を連続した睡眠にあてねばならない、と信じ込まされているのです。動物は疲れれば眠り、ヒトよりも自然な状態で目を醒まします。

 (睡眠中の自己と覚醒中の自己の統合が重要。)

 現在の睡眠時間のパターンを変えることで、貴方がたは主観的体験の記憶を大幅に増やし、それらの保持が可能になる上、身体的にもより健やかになります。仮眠の時間はきちんと別枠でとることも含めて、睡眠時間の総計は6時間から8時間あれば充分です。

 自分の睡眠時間はもっと長く必要だと、いま思っている人も、このパターンを試された後では、実はそうではなかったことに気づかれるでしょう。ただし、この6~8時間を、連続して一度にとらないことが大切です。この睡眠パターンは、肉体、観念、霊といった全ての機構に利益をもたらします。

 自己のなかの区分が全く厳格なものではなくなります。肉体への働きかけ、あるいは精神の治療のための作業は容易になり、肉体にしても、休養と充電のために、一定の時間を規則的に何回も得ることになります。

 すると通例では、状態の善し悪しに関わらず、少なくとも16時間ほどで効果がわかります。夢見の状態で生じる化学反応に起因する、その他の理由からも、肉体の健康の向上が期待できます。

 また、この睡眠の特定の時間割は、精神分裂症の患者や抑うつ状態の問題を抱える人、あるいは精神的に不安定な人の状態を改善するのにも効果があります。

 時間に対する感覚も、これまでほど頑なでも厳密でもなくなります。創造に結び付く能力は活気づき、多くの人々を悩ませる不眠症の問題も大かた克服されるでしょう。なぜかと言えば、往々にして人々は、あまりに長い睡眠時間のあいだ、自分が意識であると信じているものが断絶してしまうかのように見えることを恐れているからです。

 (長時間の睡眠をとると、日常の覚醒意識を失うものと自我が錯覚してしまうため、眠るのが怖くなるのが不眠症の原因だという。

 結局、唯物論に染まっていると、寝ている間に財産や獲得した物質を失うのではないか、という恐れの錯覚に陥るから、現代病の特質といえる。

 株取引のディーラの不眠症なんかも、寝ている間に暴落するのではというのが原因なのだろう。つまり恐怖で眠れなくなる。だから唯物論は、なんらかの現代病の元凶となっている。)

 さて、目が醒めた直後には、軽い食事をとるようにしましょう。この食べ物の摂取は、様々な代謝関連の障害を乗り越える際に大きな助けになるだけでなく、超自然的、あるいは霊的能力の向上にも貢献します。

 肉体的な運動は、夜間と昼間とでは肉体への影響が異なります。その理由は多々ありますが、理想的には、その両方の影響が必要です。

 その例を挙げますと、夜間のある時間帯には空気中のマイナス(陰)イオンが昼間より強くなり、数量も増加します。この特定の時間帯に運動を行えば、健康管理という観点から非常に得るところが大きいのです。特に散歩や、それに匹敵する野外活動が効果的です。

 現在、夜明け直前の時間帯は、重病人にとってしばしば危険な時間帯とされています。その時間帯は極めて長時間肉体を離れていた意識が肉体に戻る時なのですが、その際、当人の病態である肉体機構を扱うわけですから、帰還はそれだけ困難なものになります。

 (飛行機の着陸と同じ。)

 従って、患者が夜中に目を醒ますことのないように、と投薬を施す病院側の習慣は、有害と言う他ありません。肉体に戻ろうとする意識にとって、病んだ肉体を再びまとうことは、大変に過度の骨折りである場合が多いのです。

 (肉体から長く離れていると戻るのも大変になる。)

 同様にそうした投薬は、しばしば肉体の回復を助けるのに不可欠な特定の夢の周期を妨害するため、その結果として意識をかなり混乱した状態にさせます。従って、自己の異なる局面を隔てる区分は、根本的には無用の長物であり、習慣、あるいは便宜上からもたらされたものなのです。

 過去(便宜上)の時代においても、電灯がまだ発明されていなかった時でさえ、当時の睡眠は決して長時間でなく、夜通し、連続してとられることはなかったのです。それは睡眠をとる場所が今ほど安全ではなかったからです。

 例を挙げますと、石器時代以前の穴居人たちは、睡眠時間といえども捕食動物に対する警戒を疎かにできませんでした。洞窟の外に張り詰める自然の夜の神秘は、穴の中の人類をして、意識の一部は常に警戒態勢にあるよう仕向けたのです。彼らは夜中でも頻繁に目を醒まし、自分たちのねぐらやその周辺を見回ったのでした。

 穴居人たちは、貴方がたのように長く連続した睡眠をとることはありませんでした。代わりに、黄昏時から夜明けまでの時間のなかで2~3時間が睡眠にあてられ、機敏な活動が可能な覚醒時間と、睡眠時間とが交互に訪れました。

 (アトランティス時代を超えない古代の話に思われる。いわゆる旧石器時代。)

 彼らには、捕食動物たちが眠っていると思われる時間に、ねぐらを後にし、食べ物を捜す必要があったのです。

 そうしたことが、意識に流動性をもたらす結果となり、肉体の存続が確実に約束されることになりました。また、彼らが夢見の状態の時に感じた直感は記憶され、目が醒めている間に効果的に利用されたのでした。

 ☆  ☆  ☆

 次に続く。





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Last updated  2013年08月30日 14時20分13秒
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