愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2007/03/31
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◆( ̄ー ̄)己の信念と

      ……会社人事[下]

志時 「……考えてもみろよ

    例えば法治国家で

    法そのものに疑念を

    抱くみたいなもんだろう?

    それじゃ……、とても

    やってられないよな……。

    自分で変えられりゃ良いけどよ、

    ……変えられないとなりゃー……、国を出るか、

    それとも反逆するかだろう………。

    俺みたいに気の短い奴は……特にな……」

シゲ 「……………………うーん」

ゆり 「ひゃ~~……」

志時 「………だから逆に、人事措置に関しては、

    人一倍シビアにチェックしていたがな……。

    自分なりに、あれこれ調べて……」

ゆり 「……それでもですよ、明らかにおかしな人事だって、

    あったでしょうに……ふぅぅ……」

志時 「ウン、あった……。その時点でそう思うものは確かに

    あったな……。しかし、後になってみると、なるほどと

    思う事が多かった。………たいしたもんだったよ当時の

    人事屋は……」

ゆり 「それはねセンパイ……、諦めて……、良い方に良い方に

    解釈してたんじゃな~い……?」

志時 「……!」


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シゲ 「………それも、ひとつの生き方だ。

    所詮、自分で自分の事を決められない世界だから……。

    全部、向こう側が決める訳だ…………」

志時 「ひとごと――ひと事――人事だ。ハハハッ……」

ゆり 「自分の思う通りにしたかったら、自分で会社経営する

    しかないってこと………………?」

志時 「それだって、限界あるぞ。企業は社会的な存在だから、

    何もかも自分の思う通りに決めると言う訳には

    いかない………」

ゆり 「そっか……だから、だからぁ先輩、……諦めて……、

    ついて行ったんだ」

志時 「諦め……?おいおい、まさか……」

ゆり 「先輩…………! 観念して白状したら…………?」

志時 「フフフッ、ゆり、……諦めたっていうのは当たって

    いないよ。自分の生き方や考え方と、折り合いを

    つけたっていう感じかな?……7勝3敗か、

    6勝4敗辺りでな…………」

ゆり 「あっ、それって、詭弁、屁理屈、言い訳、妥協……、

    えーと、あと何だっけ……結局、アキラメじゃん…」

シゲ 「こらっ、ゆり!……………もう」

志時 「ハハハッ、まいるよなぁ……ゆりには、いつもながら。

    ……なあ、ゆりチャンよ……むしろ、自分より遥かに

    大局感があって視点の異なる判断をする人達を、

    沢山見つけたっていう感覚に近いんだ……。

    俺はその時、成長したのかもしれん……」

ゆり 「わぁー!チョー前向き…………。

    コワーイ…………」


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志時 「人事部門だってさ……、人事を最終決定する為の材料

    とか、要素の大部分は、現場から貰ってるわけだ。

    なっ……、俺の周辺に居て、俺の事を良く見ている

    管理者から、人事部門に対して提案や情報提供が

    あるわけよ……な」

シゲ 「でも……そんな風に冷静にみれるってどうしてかなぁ。

    30才ちょっと過ぎた位の時でしょう?」

志時 「ああ、33才位だったかな……大体、

    …………そんなもんだろう」

ゆり 「えっ?若い!そんな年?……それで古参社員ですか?」

志時 「ああ、担当者としては……な。古参だな。二歳上の人が

    管理職だったかな……」

ゆり 「………33才?………………コワイ!」

志時 「おいおい……化け物じゃないぞ。……明治維新の

    立役者達と比べてみろよ。彼らは、ほとんどが

    20代だった………」

シゲ 「おかれた環境で人の色や形は変わるって事ですかね…。

    うーん……ウーン……」

ゆり 「シゲさん、何悩んでるの?……?」

シゲ 「お前は、良いよな……。能天気で……。

    羨ましいよ……。先輩、会社の人事って、

    色々な立場の人達の意見や判断の集約みたいなところが

    ありますよね。……志時さんが理解された意味……、

    分かるような気がします………」

ゆり 「そっかなあ?人事ってさ。好き嫌いや、えこひいきが

    一杯入ってるように思うけど……。それと、上の人の

    我がまま満載トラック…………」

志時 「うん、ちょっと見には、そんな風にしか見えない時代も

    あったけどな……」

シゲ 「………それにしても先輩、私の感覚だと、その職場は、

    すごく古典的な職場ですよ。前近代的っていうか……」

志時 「そうか?……ウーン、でも人は育つ職場だった。

    少数だが本物がな……」

ゆり 「……落ちこぼれてさぁ、挫折するって

    人もいたんじゃー……?」

志時 「フム、確かにいた。………数人な……」

ゆり 「やっぱり……少数でも居た訳だ……。

    可愛そうに………」

志時 「しかし、浮きこぼれは……皆無だったぞ」

ゆり 「えっ!?………? 浮きこぼれ?」

志時 「ああ、落ちこぼれの逆だ………。企業にとって、

    重要な存在だが、変な民主感覚の犠牲になって、

    伸び悩む場合が多い」

シゲ 「………変な、平等感覚ですか?」

ゆり 「またぁー……、先輩達ィ!職場のどこに、

    平等があるって言うんですかぁ?

    ………もう」

志時 「一般に、真の抜擢人事なんて、希なことだからな……。

    みんなに説明がつくような人事しかしようとしない

    傾向が強い。

    そんな事がまかり通っている…………」

シゲ 「……管理職の勇気と決断の問題ですか?」

志時 「真の責任感の問題だろう……。過去に革新的に、

    世の中や会社を発展に導いたもののほとんどは、

    その時点では、みんなが納得しなかったものばっかり

    じゃないか……。物理学の世界でも、医学の世界でも、

    文化芸能の世界でも、政治の世界でも言える………。

    ――――そういう意味で、まぁ、なかなかの

    職場だったよ」

ゆり 「………………」

        <この章完>




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Last updated  2007/04/02 12:08:18 PM
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