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2003年09月21日
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世上よくいわれる「マインドコントロール」というものは存在しないと思っているし、そのことは何度か日記にも書いた。ところで、この「マインドコントロール」とよく混同される概念として「洗脳」というものがある。今日の日記では、これについて考え、「マインドコントロール」との異同を整理してみようと思う。

洗脳とは英語のbrain wash の直訳で、最初に観察されたのは戦争捕虜の事例であるという。その後、学問的にも様々な研究が行われ、今では「洗脳」そのものを否定する人はほとんどいない。この洗脳のメカニズムは門外漢の私にも十分に納得ができる。捕虜などの極限状況に置かれた人間が、自己の精神の均衡を保ち、生き延びていくための適応の形態ということで十分説明がつくからである。この意味で、洗脳というものは、銀行強盗などで人質が犯人に親近感や好意を抱くというストックホルム症候群と近いものではないかと思う。確かに、捕虜にしても、人質にしても、生死を他者に支配され、しかも反抗したら殺されるというような状況下では、いっそ敵国の思想を受容したり、犯人に好意を持ったりした方が、精神の安定を保ち、生命も維持できる可能性が高い。

こうした洗脳の例は日本にもある。かってのソ連軍によるシベリア抑留の場合がそうである。あの時、多くの捕虜が社会主義者となり、帰還する際には日本で社会主義革命を起こすと公言していた人もいたという。ただ、多くの場合、そうした人達も、帰国後、またたくまに思想を変えて、日本復興そして高度経済成長を担っていく一員となっていった。あたりまえである。極限状況を脱した以上は、もはや「洗脳状態」にとどまっている必要などはないからである。従って「洗脳」と、俗にいう「マインドコントロール」とは、異なるものである。実際、元シベリア抑留者だって、収容所にいた期間を、体力と精神力で乗り越えてきた苦難の日々とは思っても、「心を操作されて我にもあらずすごした何年間」とは思っていないだろう。

こうした「洗脳」は、オウムにおいても行われていたようである。一般信者のコンテナ監禁修行がそれである。帰依を強化させるために何日もコンテナに閉じ込め、教義を録音したテープや歌を聞かせる。そして鍵をかけ、見張りを立てて、中からは決して逃げ出せないようにした。ここで少し想像してみる。もし、自分がそんな立場にたったらどうであろうか。ヨガサークルにでも入るような軽い気持ちで出家したところ、突然、わけのわからない理屈で監禁される。最初は、とんでもないところにひっかかってしまった…後悔し、動転するであろう。それでも、逃げることもできず、そんな状態が何日も続き、やがては生命の危険も感ずるようになったとしたら、もはや、とりうる途は三つしかない。最初の二つは精神が破綻するか自殺するかで、現にそういう例もあるという。そして、最後の三つ目は、どんなに荒唐無稽であっても、生きるため、精神の均衡を保つために、自分を支配するものの教義を受け入れていくのである。自分は監禁されいるのではなく修行しているのだ、今は苦しくてもこれは自分の魂を救済するために必要なことなのだと…。最初は無理に思いこもうとするだけだが、やがては本当にそう思うようになる。このようにして、「洗脳」された信者もけっこういるのだろう。ただ、「洗脳」によってできることはそこまでである。帰依、信仰をさせることはできても、こうした洗脳した信者に具体的犯罪を行わせることは、できなかったのではないか。それができるのなら、サリン撒布など、事情を知らない一般信者に、とうに行わせていたはずだからである。
※※
オウム実行犯についても、こうした「洗脳」の被害者という見方もあるが、実際にはあの教団の幹部には行動の自由がかなり認められており、一般信者とは状況が異なるので、「洗脳」により強要された犯罪というのには、やはり無理があろう。





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最終更新日  2003年09月22日 23時32分14秒
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