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2006年01月07日
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カテゴリ: 雑感
「国家の品格」という本が売れているらしい。書店で立ち読みした限りでは、あたりまえのことをあたりまえにいっているというだけで、特段買いたいという気も起こらない。人を殺してはならないということは理屈ではない。そりゃそうだろう。卑怯を憎む心を教えるべきだ。異議なし。まあ、こういう本は2~3日でさっと読んで後はBOOKオフに直行だろう。

それにまた、この著者があちこちで書いていることだが、どうしても賛成しかねる部分もある。例の国語は重要であるから国語教育に力をそそぐべきで、初等教育からの英語は必要ないというくだりである。国語が重要だから英語は必要ないという議論は、水が重要だからコーヒーはいらないというのと同じで、とんでもない愚論だと思う。
同じ言葉といっても、母国語の国語と外国語の英語とでは、学校で教える意味も方法もまるで違う。母国語は日常生活の中で五感を使って習得するもので、学校の授業はその補助的な意味しかない。古典は別として、現代国語の授業など大幅に削ってもよいとさえ思っている。無毒化された文学作品の抜き出しや感想文の強制などは、読書嫌いの子供を量産しているとしか思えないし、多くの時間を使って教える現代語文法などは、なぜ教えるのか全く趣旨不明である。国語力向上のためには、現代国語の授業時間を増やすよりも、図書室を充実させ、作文指導を行なって、読む楽しさ、書く楽しさを存分に教えてゆけばよいのではないか。

これにたいして英語は違う。基本的に学校でしか教えることができないし、数学などと違って先天的な能力による要因もそれほど大きくない。理解の遅い子供にも、それなりに楽しく勉強させることのできるありがたい教科が英語である。初等教育での英語が効果がないからやるなというのならわかる。しかし、国語が重要だからやるなという議論はどうにも理解に苦しむ。英語に関しては、初等教育のみならず、中等教育でも、もっともっと時間をかけて教えるべきではないかと思っている。

そしてまたこの著者も含めてであるが、英語教育不要論を唱える論者には、どこかで選民思想、愚民思想をもっている人が多いのではないか。日本人すべてに英語が不要だなどという人はまずいない。結論が分かれるのは、一定以下の層にも英語が必要かどうかということである。フィリピンで家政婦が出稼ぎに行くように、英語ができれば海外で働くという道がひらける。人生選択が大きく広がるわけである。それだけではない。今後の国際競争を考えた場合、普通に英語が通じるということがその国の大きな強みになる。外国のビジネスマンが安心して床屋にも行けない、食堂にも入れないという国の空港や港がどうしてハブになれるのだろうか。そういう国の都市がどうして国際ビジネスの中心になれるのだろうか。これからは普通の人にこそ一定レベル以上の英語力が必要なのではないか。


あのたいくつな現代国語の授業を増やしたり、愛国心教育を行なうことよりも、多くの子供や父母が望んでいるのは、豊かな情報に接し、広い視野と人生の可能性をきりひらくことを可能にする充実した英語教育である。





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最終更新日  2006年01月07日 12時03分57秒
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Re:国家の品格(01/07)  
alex99  さん
大・大賛成です。

インターネットの情報の大部分は英語です。
それに、例えばコンピューターエンジニアの大部分は現在インド人ですが、彼等の論理的思考力だかではなく、英語がしゃべれるというアドバンテージがあります。
英語がしゃべれない日本人は、将来国際的な社会から取り残されるのではないかとさえ思います。



(2006年01月07日 18時21分41秒)

Re:国家の品格(01/07)   
この本を読んでいないので、エラソウにはいえないのですが、私も七詩さんと同様、初等中高等英語教育機関での、英語不要論を唱えることには懐疑的です。英語が第一公用語である英米諸国に加え、アジアでもヨーロッパでも米英語が共通語になっています。これほど世界的需要があって、かつ日本の学校で英語教育をしないとなると、金銭的に余裕のある家庭の子弟だけが、民間の高い英語学校に通い、そうでない子供達は、英語を低価格で勉強する機会が奪われ、教育機会の不平等や収入格差がますますひろがると思います。確かに一部の(多分高い)保育園や初等教育でしているような、「子供にずっと英語漬けにしましょう。日本語を母国語とする親も、英語で子供に話しかけましょう」といったやり方も極端で不適切と思いますが。 (2006年01月07日 19時20分47秒)

Re[1]:国家の品格(01/07)  
七詩  さん
alex99さん
ただでさえ日本人の英語力は大きく劣っています。かけ離れた文法や単純な発音などハンディがありすぎるのです。それなのに英語教育が中学校からの週3時間だけなんて…。
>大・大賛成です。

>インターネットの情報の大部分は英語です。
>それに、例えばコンピューターエンジニアの大部分は現在インド人ですが、彼等の論理的思考力だかではなく、英語がしゃべれるというアドバンテージがあります。
>英語がしゃべれない日本人は、将来国際的な社会から取り残されるのではないかとさえ思います。
-----
(2006年01月07日 22時04分20秒)

Re[1]:国家の品格(01/07)  
七詩  さん
パティターニさん
そうした階層化はすでに始まっていると思うのです。今の時代、ちょっとしかエリートならたいてい海外赴任や留学の機会があります。帰国子女ではなくてもそうした親の子供は英語の発音になじむ機会は与えられる。幼稚園や小学校のときに英語に接したことがあるかないかはやはり大きいですよ。小学校からの英語教育というのは、そういう機会のない子供にも英語に慣れさせる機会を与えようというものできわめてまっとうなものだと思います。
>この本を読んでいないので、エラソウにはいえないのですが、私も七詩さんと同様、初等中高等英語教育機関での、英語不要論を唱えることには懐疑的です。英語が第一公用語である英米諸国に加え、アジアでもヨーロッパでも米英語が共通語になっています。これほど世界的需要があって、かつ日本の学校で英語教育をしないとなると、金銭的に余裕のある家庭の子弟だけが、民間の高い英語学校に通い、そうでない子供達は、英語を低価格で勉強する機会が奪われ、教育機会の不平等や収入格差がますますひろがると思います。確かに一部の(多分高い)保育園や初等教育でしているような、「子供にずっと英語漬けにしましょう。日本語を母国語とする親も、英語で子供に話しかけましょう」といったやり方も極端で不適切と思いますが。
-----
(2006年01月07日 22時07分44秒)

Re:国家の品格(01/07)  
slash555  さん
夫の赴任で香港~上海で暮らす同級生はフィリピン人の家政婦を雇っていますが、彼女とは英語で話してましたね。
そのフィリピーナを見て羨ましいと思いましたよ!
けしてうまい英語ではなかったようですが、生活に困らない程度の会話をこういった人達もできるというのは。
小さいうちに英語になじんでおけるなんて憧れです。
でも楽しくやれる範囲でいいと思います。単語や簡単なやりとりがわかれば。
ただ書かれているように私の周りでも既に保育園から
英語やらせる親は増えてますね。
小学校から「やらなくていい」という考えはおかしいです。
(2006年01月08日 08時35分24秒)

Re[1]:国家の品格(01/07)  
七詩  さん
slash555さん
韓国でも新聞に毎日のように移民あっせんの広告が掲載されています。自動車修理の技術をみにつけ、カナダやオーストラリアへの移民をサポートするといったような内容が多いですね。日本人の場合に、海外移住をはばむ要因として、やはり英語の壁が
>夫の赴任で香港~上海で暮らす同級生はフィリピン人の家政婦を雇っていますが、彼女とは英語で話してましたね。
>そのフィリピーナを見て羨ましいと思いましたよ!
>けしてうまい英語ではなかったようですが、生活に困らない程度の会話をこういった人達もできるというのは。
>小さいうちに英語になじんでおけるなんて憧れです。
>でも楽しくやれる範囲でいいと思います。単語や簡単なやりとりがわかれば。
>ただ書かれているように私の周りでも既に保育園から
>英語やらせる親は増えてますね。
>小学校から「やらなくていい」という考えはおかしいです。
-----
(2006年01月08日 10時37分07秒)

Re[1]:国家の品格(01/07)  
七詩  さん
slash555さん
韓国でも新聞に毎日のように移民あっせんの広告が掲載されています。自動車修理の技術をみにつけ、カナダやオーストラリアへの移民をサポートするといったような内容が多いですね。日本人の場合に、海外移住をはばむ要因として、やはり英語の壁があるように思います。日本を離れろということではなく、人性の選択を広げるためにも英語は重要です。

>夫の赴任で香港~上海で暮らす同級生はフィリピン人の家政婦を雇っていますが、彼女とは英語で話してましたね。
>そのフィリピーナを見て羨ましいと思いましたよ!
>けしてうまい英語ではなかったようですが、生活に困らない程度の会話をこういった人達もできるというのは。
>小さいうちに英語になじんでおけるなんて憧れです。
>でも楽しくやれる範囲でいいと思います。単語や簡単なやりとりがわかれば。
>ただ書かれているように私の周りでも既に保育園から
>英語やらせる親は増えてますね。
>小学校から「やらなくていい」という考えはおかしいです。
-----
(2006年01月08日 10時39分14秒)

Re:国家の品格(01/07)  
eba3515  さん
『国家の品格』読みましたけど、藤原氏のいう「英語が出来る」という意味が日常会話ではなくて、国際会議で英語で討論が出来るとか、英語で論文が書けるとかの高度な英語のことを想定して言っているような気がします。ここまでの英語レベルは日本人全員に必用かとの議論ではないかと思いますが。

それといくら英語が出来ても、欧米の知識層と話す時、教養として日本文化、日本史のことを聞かれても知識がないから説明出来ない。これでは絶対日本人はバカにされるから、国語・歴史を重視した方が良いということだったように思います。

個人的に言えば、英会話は出来た方が良いと思います。だから小学校でも英会話はやっても良いかとは思います。読み・書きは重要ですからね。それ以上の専門的なことは、個人に任せるとした方がよいでしょう。

ぼくは日本語で日本史の論文を書いていますが、これが母国語でも非常に難しいです。論理的な文章を書くというのは、相当な力を必用としますね。


(2006年01月08日 11時45分18秒)

Re[1]:国家の品格(01/07)  
七詩  さん
eba3515さん
日常的な語学と高度な語学とでは全く別の話ですね。高度な読み書きを日本語でできないのならば、外国語でできるわあけがありません。ただ小学生から教える英語というのは、どうみても日常的なレベルのもので、それこそ全国民に教える必要があるものではないかと思います。
>『国家の品格』読みましたけど、藤原氏のいう「英語が出来る」という意味が日常会話ではなくて、国際会議で英語で討論が出来るとか、英語で論文が書けるとかの高度な英語のことを想定して言っているような気がします。ここまでの英語レベルは日本人全員に必用かとの議論ではないかと思いますが。

>それといくら英語が出来ても、欧米の知識層と話す時、教養として日本文化、日本史のことを聞かれても知識がないから説明出来ない。これでは絶対日本人はバカにされるから、国語・歴史を重視した方が良いということだったように思います。

>個人的に言えば、英会話は出来た方が良いと思います。だから小学校でも英会話はやっても良いかとは思います。読み・書きは重要ですからね。それ以上の専門的なことは、個人に任せるとした方がよいでしょう。

>ぼくは日本語で日本史の論文を書いていますが、これが母国語でも非常に難しいです。論理的な文章を書くというのは、相当な力を必用としますね。
-----
(2006年01月08日 22時13分52秒)

初等教育に置ける英語について1  
revbat  さん
どうも始めまして。紹介されている本は未読ですが、ご意見に対して、私の感想を述べさせて頂きます。文章が長くなったので、コメントに収まるように適当に分割してあります。長文で申し訳ありません。
-----

日本語を確立する前の一定の年齢の時期に、一定の期間海外生活を送った帰国子女が、一見バイリンガルに見えて、内実はどの言語も中途半端になってしまうという状態を表す「セミリンガル」という言葉があります。言葉は思考を支えますから、下手をすれば論理的思考、抽象的思考ができなくなってしまうケースすらあるのです。

10歳ごろまでという、言葉を確立するための「感受性期」に母語を完成できなければ、それを取り返すのは非常に困難になってしまうのです。

そんな時期に「使える」レベルの外国語を叩き込むことが、果たして本当に正しいことなのでしょうか。

週1~2回のレッスン程度では母語に影響がでるほどではないので、毒にはなりませんが、ものの役には立ちません。そんなことに時間を割くくらいなら、母語を完成させるという大事な部分に集中させるほうが良いのではないかという主張であるならば、そう的外れな物とは思いません。
(2006年01月12日 02時33分05秒)

初等教育に置ける英語について2  
revbat  さん
さらにいえば、第二言語は決して母語以上に使いこなすことができません。逆にバイリンガルにするためには、母語のレベルをあげることが最も重要だという話があります。

海外経験のある大学生の語彙力を調べると、日本語の語彙力が高い程、英語の語彙力も高いそうです。これは大学生とかの年齢が上がった状態のみならず、子供においても母語の習得がある程度進まないと、言語体系を区別できず、文法を混同したまま中途半端な状態になってしまうともいいます。

故に、コミュニケーションが重要だと思うならばこそ、母語を徹底的に磨き上げることがむしろ重要であるというのが筆者の論であるならば、「とんでもない愚論」とは思えません。


ちなみに、フランスでも外国語教育は中学校(といっても小学校が4年間だそうだから、日本でいう小学校5年からですね)からだそうです。日本語と欧米語の距離を考えるとほとんど方言のような言葉の間ですら、その年齢まで外国語教育を始めていないということは、上記感受性期の話を踏まえると、それなりに合理的なんではないでしょうか。


なお、中等教育以上に置ける英語教育の重要性は、否定しません。故に英語教育「不要」論には与しません(ウェブで内容を検索したものを読むかぎり、著者もそう主張しているわけではないように思いますが)。自分の時ももうちょっとどうにかならなかったのかなあ等と思いますし(とはいえ授業時間は有限なので、何をどこまでというのは難しいところもあるのでしょうね)。
(2006年01月12日 02時34分21秒)

国語教育について  
revbat  さん
次に国語についてですが、国語の「正書法」を、正しく読み書き理解し、正しく聞き取り話せるようにすることは国民国家において非常に重要なことかと思います。故に、現代文法不要論には反対いたします(現行の文法大系が適切かどうかはまた別の問題ですが)。文法は現代文であれ古文であれ英語であれ何語であれ退屈な物ですが、だからといって教えることが不要とは思いません。むしろ「正しく」かつ論理的に読み書きできるようにする能力を鍛えられるように、強化すべき部分があるのではないかとすら思っております。

(その確立すべき正書法がいい加減なまま放置されている現状こそ問題かとも思いますが。)

さらにはマニュアルを読んで理解する能力、そしてマニュアルを作製する能力なんていうのは、国語を使いこなす能力としての重要な部分をきっちり含んだ応用分野(いわば現代の往来物)であると同時に、非常に現実的に役立つ部分ではないでしょうか。そういう部分を養うのも現代国語の授業の役割ではないでしょうか。

正直自分が受けてきた芸術ごっこみたいな現代国語教育を支持するつもりはありませんが、一方でこういうレッスンというのは補助的な物でしょうか。学校で時間をかける価値がない物でしょうか。
(2006年01月12日 02時34分50秒)

Re:国語教育について(01/07)  
七詩  さん
revbatさん
コメントありがとうございます。
今この「国家の品格」を読んでいますが、どうもこの考え方の背景にあるエリート主義には首をかしげてしまいます。「真のエリート」には教養、そしてもちろん語学力、そして「大衆」には愛国心で英語などは不要ということなのでしょうが…「真のエリート」と「大衆」の間にはそんなに明確な区分があるのでしょうか。欧米の方には現実にそういう隔絶した能力差があるということをききますが、日本人の場合はどうなのでしょうか。全部読み終わったら改めて感想を書いてみたいと思います。 (2006年01月13日 06時51分38秒)

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