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2013年09月20日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
汚染水の拡散予測という動画がある。

どの程度信憑性のあるものかはわからないが、福島原発の汚染水が海に流れている以上、国外でも不安を感じている人がいても不思議ではない。日本のマスコミは黙らせても、そのうち海外のマスコミが黙っていなくなる。
そしてまた総理はこの問題について管理できているといっていたが、この発言もほころび始めている。事故は収束しておらず、汚染水は日々発生している。こういうものを技術的に管理できるものなのだろうか。金をかけても、ましてや専任大臣や局長のポストを増やそうが…無理なのではないか。
**
閑話休題。
「赤い追跡者」というエイズ問題を扱った元記者の小説を読んだ。
小説と言ってもエイズ問題は実際に起きたことであり、固有名詞こそ多少変えてあるが、もともとのモデルはすぐに推測できる。筆力も小説としての構想力もあり、しかも事実をふまえたものなので、面白くないわけがないのだが、読後感は非常にいやなものであった。
エイズ問題そのものよりも、作者の投影とおぼしい主人公の自己陶酔と手段を選ばない取材に疑問を感じてしまうからである。


主人公はエイズ問題のカギを握る老教授のインタビューを得るために、教授の秘書の女性に接近し、女性の婚約者ということで老教授に合う。その後は騙すようにして映像や録音をとっていくのであるが、その結果、老教授は放逐され、秘書の女性は職を失う。事実かどうかはさておき、こうした取材も「取材の鬼」なんていう名で正当化されている。マスコミの仕事の社会的重要性は認めないわけではないが、かといって市井の人間の人生をふみにじっていくようなやり方が許されるとはとても思えない。こうした取材も是とするような雰囲気がマスコミ内にあるのだとしたら、あの世界もずいぶん特殊だ。

さらに思う。
マスコミの中にああいった取材を容認する体質があるのだとしたら、取材源だけでなく、取材対象に対してもそうなのではないか。
いわばマスコミという特権階級人士の切り捨てゴメン感覚といってもよい。事件はおきるとまず被害者のところに取材が殺到する。そして近所の人や学校職場関係など周辺人物への取材や隠し取りの映像があふれる。そうしたことが犯罪被害者やその家族をどれほど傷つけ、立ち直りをどれだけ邪魔するものかはまるで考慮しない。報道被害は自然現象でもなんでもない単なる人災である。
普段からこうした人権侵害を行ない、そしてそうしたことに鈍感になっているからこそ、取材の過程で取材源となった人びとの人権についても鈍感でいられるのだ。
小説「赤い追跡者」に書いてあることが事実そのものではないにしても、外務省機密漏えい事件の西山記者がマスコミ仲間内でいやにもちあげられて扱われているのをみると、やはりマスコミ村の倫理感覚と一般社会のそれとはかなり違うとしか思えない。

社会に存在してほしいのはエゲツない「取材の鬼」なんかではない。
様々に溢れている情報を過不足なく整理し、その上で専門家の意見をわかりやすく紹介する情報伝達の専門家である。原発や汚染水の問題に関してはマスコミとネット上の情報の落差が激しい。
後者の情報をみていると不安になるばかりである。双方を過不足なく検証したうえで、科学的な知見はどうなっているのかを知りたいものである。





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最終更新日  2013年09月20日 06時03分22秒
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