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2024年04月03日
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カテゴリ: 雑感



次にこれは物語だからかもしれないが、社会にははっきりとした階層があり、医師と看護婦はあきらかに別の階層として描かれている。この感覚がわからないと昔の昼メロで医師と看護婦の恋愛に病院長の娘が絡むという展開は理解できないだろう。医師と看護婦は「身分違い」という恋愛の障壁があったわけである。今では、医師の娘や息子が看護師になっても、さほど奇異とも思わないので、これは理解できない感覚である。
また、この物語には、いわゆる看護婦、女中、水商売以外で仕事をする女性はでてこない。医師夫人は専業主婦であり、夫人同士の会合があるが、そこでの序列は夫の地位である。よくいわれるように女性の地位が低いというよりも、女性の地位は夫によったわけである。
それ以外でも、レントゲン写真で名人芸のように病巣を診断するなどMRIやCTのある現代では隔世の感があるし、癌の場合に病名を患者に知らせないというのも今とは違う。しかし昭和40年代といわなくとも、昭和の終わりくらいまでは癌の場合、本人に知らせないことが普通であった。





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最終更新日  2024年04月03日 21時48分14秒
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近しい時代だからこそ違いを強く感じる  
鳩ポッポ9098 さん
ボクとしては、財前の5尺6寸の筋肉質な体躯という表現で、昭和40年当時の日本人男性の平均身長が随分低かったのが驚きであったし、貨幣価値は現在の約十分の一、千里ニュータウンは、万博を控えて東京の多摩ニュータウンと並んで造成中、先制攻撃の事を真珠湾と表現したりしていること、また、船場が繊維問屋の町と表現されているのが、時代を感じます。

近しい時代だからこそ、単純に歴史的事実というより、不思議な感性の変化の様なものを感じます。人も町も成長し、年老いていくものです。

>佐枝子は主人公財前の恩師である東教授の娘で特に資産家の娘と言うわけでもないのだが、

いや、東家は明治以来三代に渡って旧帝大の医学部教授を出している家柄なのだから、この当時でいえばスーパーエリートです。東の、本来は小物でありながら英国紳士気取りの慇懃ぶった、外面を取り繕う人間性は、そのような家系的背景を表現していると言えます。まあ、同じく山崎豊子の華麗なる一族みたいな、地方財閥の大金持ちではないにせよ、上流階級であることは間違いありません。

>次にこれは物語だからかもしれないが、社会にははっきりとした階層があり、医師と看護婦はあきらかに別の階層として描かれている。この感覚がわからないと昔の昼メロで医師と看護婦の恋愛に病院長の娘が絡むという展開は理解できないだろう。

階層っつか、当時は看護師の社会的地位が滅茶苦茶低かったわけですが、一方であの時代にあっても女性が一人でも生きていける数少ない職業の一つでした。あの時代の看護師の作業量は、現代のそれとは比較になりません。

一方で医師は上流だといっても、この時代の医師は、医局という階級秩序の中で生き、そこを外れると落伍者の烙印を押された。また、インターン制度があった為に、学部を出たばかりの最下層の医師は、無給で働き、三十代も半ばにさしかかって、医学博士の学位授与を受け、講師ぐらいの地位を得てやっと一人前になれる。つまり、大学を出ても研究活動を続けると10年以上は持ち出しの方が多く、貧しい生まれの財前の出世に対する貪欲さも、柳原の苦悶も、こういう下積みの苦労を理解していなければ、ピンと来ない。

もはや大学病院の医局システムはなくなり、昨今ではむしろ、地方医療の人材不足という別の問題が言われて久しい、医師も労働時間の制限がかかる時代なのですから、これこそ物凄い時代性を感じますが、山崎豊子が描きたかったのは、そういう、個人としては善良であったり、孝行であったりといった良い面が、医局制度という封建的なヒエラルキーの中で変質する不条理ですよ。 (2024年04月04日 09時58分27秒)

Re:近しい時代だからこそ違いを強く感じる(04/03)  
鳩ポッポ9098さんへ

最終巻を今読んでいますが読書が深まるような気がします。
戦前世代ですと170センチは立派な高身長でしょう。
小説では無給の医師なんてのもでてきて、高所得で恵まれた職業のような医師も大変だったと思うのですが、今でも無給の医局員というのはあるようですね。作者は医学には素人のはずなのですが、医療の世界の内側を描く筆力には感服です。
(2024年04月04日 20時55分19秒)

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