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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト残暑・熱中症とコロナに耐えて生きる地球温暖化による気温上昇に伴い、平均気温1.2℃/100年の割合で上昇していると報告されています。今後は、平均気温1.5℃/10年上昇すると試算されています。2000年のアメリカ合衆国大統領選挙では、共和党ジョージ・W・ブッシュと民主党アル・ゴアが戦いました。僅差でアル・ゴアは敗北してしまいました。その後、アル・ゴアは「不都合な真実」というドキュメンタリーで地球温暖化を訴えています。もし、アル・ゴアが勝利していればイラク戦争もなく、地球温暖化も回避出来ていたかも知れません。たらればですが、、、。スイレン@長久手実家熱帯性スイレン@長久手実家クマゼミ@長久手実家シオカラトンボ雌@長久手実家症例報告妻が外来通院中である。既往歴:S39胃潰瘍。H28/3交通事故、腰椎脊髄損傷。R2/1左肋骨骨折、かがみ整形外科・外科①ミカムロAp②サインバルタ20mg。物忘れ、悪夢、夜間大声、生真面目、振戦、銀行通帳紛失を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:2.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。BP90/48のためミカムロAPを中止した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+2)、近時記憶1/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP120/73。甲状腺正常。一般採血:BUN25.0,Alb3.5,TCL161,TIBC244,Hb13.7,Zn61,Ferritin67.1以外異常なし。VitB1=48,VitB12=551,葉酸=4.1。亜鉛欠乏症に栄養指導およびプロマック75mg開始、低アルブミン血症に栄養指導およびエネーボ250mL開始した。親戚からの紹介である。既往歴:R2/6/20左橈骨遠位端骨折、朝日が丘整形外科。物忘れを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にNewフェルガードLA粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+1)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,Zn63以外異常なし。VitB1=31,VitB12=558,葉酸=10。亜鉛欠乏症に栄養指導およびプロマック75mg開始、低アルブミン血症に栄養指導およびエネーボ250mL開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:上飯田第一病院①レザルタスHD(オルメテック20mg/カルブロック16mg)②トラゼンタ5mg③クレストール2.5mg④メトグルコ250mg。勝川脳神経クリニック①ドネペジル3mg(R2/4/1-)→5mg→3mg(R2/6/23-)。物忘れ、暴言、帰宅願望、車を擦る、土地勘低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮、④右>左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:3、前頭側頭葉変性症(FTLD)/多発性脳梗塞/VitB12欠乏症として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下に前医からのドネペジル3mg/クレストール2.5mg中止、8日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、1日目からフェルガード100M粒4錠を勧めた。VitB12欠乏症(R2/4/1VitB12=188pg/mL)にメコバラミン開始/毎回シアノコバラミン1Ap筋注を開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+5)、近時記憶6/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.3,TCL136,Hb12.9,Zn70以外異常なし。VitB1=26,VitB12=261,葉酸=7.1。インターネット検索で来院された。ケアレスミス、人の話に集中できない、妄想、甘い物好き、薬物過敏、まじめな性格を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。注意スコア 3/5、多動スコア 2.5/4、ASスコア 0.5/4と注意欠陥多動障害(ADHD)だった。認知機能低下にコンサータ18mg/ナウゼリン10mgを開始した。グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は不変であり、コンサータ18mg/ナウゼリン10mgを中止した。甲状腺正常。一般採血:TCL163,Zn60以外異常なし。VitB1=23,VitB12=254,葉酸=2.5。VitB12欠乏症にメコバラミン0.5mgを開始、VitB1欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、コレステロール低下症にイノラス187.5mLを開始した。2か月後、改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と回復した。親戚からの紹介である。既往歴:R2/6妄想出現。雨宮整形外科①シグマート②ネキシウム③リバロ④デパス⑤マイスリー⑥セレコックス。物忘れ、幻視、妄想、暴言、易興奮、体重減少、夜間不眠、音と光に敏感、鬱状態、小刻み歩行、左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。前医からのシグマート/ネキシウム/ピタバスタチン/デパス/マイスリー/セレコックス中止、認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。食欲低下にドグマチール50mg、プロマック75mg、およびエネーボ250mLを開始した。OS-1 500mL 1日1本摂取を指示した。歩行困難に生理食塩水100mL/グルタチオン10Ap/ソルコセリル1V/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap(GCS10Ap点滴)/15minを開始した。せん妄にロゼレム4mg/リボトリール0.25mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26.5/30(+2.5)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Na128,K3.1,Alb3.9,Hb11.7,MCV77,Zn60,Ferritin27.2以外異常なし。VitB1=23,VitB12=780,葉酸=3.6。Zn欠乏症にプロマック維持、低Na血症に梅干し佃煮毎食摂取した。歩行障害にGCS10Ap点滴を継続した。ユリ@長久手南クリニック高齢者(65歳以上)に対する高脂血症治療薬の投与は行うべきではない高齢者(65歳以上)に対する高脂血症治療薬の投与は認知症、骨粗鬆症(ビタミンD欠乏症)、糖尿病の原因になるという論文報告があり行うべきではありません。低コレステロール血症にも関わらず、高脂血症治療薬(クレストール、リピトール、リバロ、メバロチンなど)が処方されていることが多く、直ちに中止して高コレステロール食を指導します。著者は、総コレステロールの目標値を200前後としています。治療すべきは、高TG(中性脂肪)血症であり、高TG(中性脂肪)血症を放置するとHbA1cが徐々に高値になり、糖尿病領域に入ってしまいます。高TG血症に対しても投薬治療は行わず、低糖質食を指導します。当クリニックでは、高齢者が多く極端な低糖質指導は行っていません。低糖質を指導する場合、グルテンフリー(小麦粉を含む食品を食べない)、特にパンや麺中止を指導します。日本人に米を止めなさいという指導は行き過ぎで、毎食御飯1杯は許容範囲と指導しています。高齢者は朝食をパン食にしている人たちが多いため、旅館の朝食のような御飯、味噌汁、納豆、温泉卵、塩鮭、野菜煮付、肉佃煮、海苔などを入れることでタンパク質および脂質、ミネラルの補充を指導しています。加えて、昼食は麺で済ます人が多く、これも定食屋のような昼ご飯にするように指導しています。高脂血症治療薬が認知症の原因となることを御存知でしょうか。アルツハイマー型認知症の原因としてアミロイド仮説が懐疑的となり、ミエリン仮説が唱えられつつあります。ミエリンとは髄鞘=神経線維の鞘(神経鞘)、中枢神経では乏突起細胞=オリゴデンドログリア細胞、末梢神経ではシュワン細胞のことを言います。神経線維を電線に例えると、ミエリンは電線を覆っている絶縁体となります。ミエリン成分の約75%はコレステロールで形成されており、コレステロールに基づく絶縁性により神経伝達を高速にする機能があります。著者は、コレステロールを過度に下げてしまうとミエリンを作れなくなり、神経伝達が遅くなり、その結果として認知症になってしまうのではないかと考えています。高脂血症治療薬がビタミンD欠乏症を引き起こすことを御存知でしょうか。ビタミンDはコレステロールから作られます。従って、コレステロールを過度に下げてしまうとビタミンD欠乏症になってしまいます。腰椎圧迫骨折に対して活性化ビタミンD製剤を処方され、高脂血症治療薬を飲んでいる患者の多いこと。両方止めれば患者も救われるし、医療費も節約できます。結論から言えば、高脂血症治療薬を飲んでいたから骨粗鬆症になって腰椎圧迫骨折になったのです。最近ではビタミンD欠乏症が認知症の原因、コロナ感染死亡者の97%がビタミンD欠乏症と報告されています。それでもあなたは高脂血症治療薬を飲みますか?止めるなら今でしょ。
Sep 1, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト渓流釣りの師匠である大親友「道草」は天国へ大好きな渓流釣りのことをふと思い、この2冊をアマゾンで検索しました。大イワナの滝壺@アマゾン秘境釣行記@アマゾン過去にも渓流釣りについてブログにも記載しました。https://plaza.rakuten.co.jp/aiwata/diary/200607300001/https://plaza.rakuten.co.jp/aiwata/diary/?ctgy=7このブログのFavorite Blogに渓流釣りの師匠である「道草」の「道草日記 旅・釣・ワイン」がリンクしてあります。https://plaza.rakuten.co.jp/michikusasa/を久しぶりに訪問すると令和2年3月16日に天に召されたことを知り、悲しさのあまり暫く言葉を失いました。涙をこらえつつ、「道草」の携帯電話を鳴らしても「現在使われておりません」と、、、、。大親友の冥福を祈ります。俺を置いて行くなよ。症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:R2/3/6アルツハイマー型認知症、レミニール8mg→自己中止、MMSE16/30、あいせい紀年病院。 物忘れ、昼間傾眠、左斜頚、小刻み歩行、欝状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:10.5/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:15/30(+4.5)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.8,TCL195,Hb10.8,Zn62,Ferritin50.6以外異常なし。VitB1=28,VitB12=261,葉酸=6.7。低Alb血症/VitB1&葉酸低下症にエネーボ250mL、亜鉛欠乏症にプロマック37.5mg、VitB12欠乏症にメコバラミン0.5mgを開始した。ミヤビハウス小板さんからの紹介である。既往歴:H23若年性アルツハイマー型、改訂長谷川式:27/30、豊田厚生病院①アムロジピン2.5mg②メマリー10mg③ジフレキササイディス5mg④アミティーザ2Cap⑤ガスモチン10mg。物忘れ、幻視、悪夢、易興奮、帰宅願望、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、食欲低下、鬱状態、REM睡眠行動障害、垂直性眼球運動障害、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、車椅子利用(閉眼)を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮軽度、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤境界領域梗塞、⑥その他 ハミングバードサイン。以上から、レビースコア:8.5、ピックスコア:4、進行性核上性麻痺(PSP)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:不能、改訂長谷川式:5/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ2.25mgを開始、メマリー10mgから5mgに減量、タキシフォリン4錠を勧めた。易興奮にコントミン6.25mg夕、夜間せん妄にロゼレム4mgを開始、訪問看護によりシチコリン1000mg静注、歩行困難にグルタチオン2000mg/ソルコセリル1AP/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Apを開始した。前医からのアムロジピン2.5mg/ジプレキササイディス5mg/アミティーザ2Cap/ガスモチン10mgを中止、パントシン200mg/酸化マグネシウム500mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。7日後、手引き歩行可能となり、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。 一般採血:K3.3,Alb4.0,TCL155,TIBC226,Zn67以外異状なし。VitB1=15,VitB12=329,葉酸=1.4。低Alb/低TCL/VitB12低下症、亜鉛/VitB1/葉酸欠乏症にエネーボ250mLを開始した。訪問看護により毎週GCS点滴とした。現在、軽介助で歩行可能であり、発語も飛躍的に増加した。ケアマネからの紹介である。既往歴:H3左被殻出血後遺症、右半身麻痺、失語症、てんかん予防投与。H29リウマチ性筋痛症。H30深部静脈血栓症。三つ葉在宅クリニック①フェノバール②セララ/アジルバ/ビソプロロールフマル③シルニジピン④アトルバスタチン/ドキサゾシン/センノシド/トラムセット/ダイフェン⑤プレドニゾロン⑥タケプロン⑦ワーファリン⑧グラマリール25mg屯⑨リスペリドン0.5mg屯⑩ホクナリンテープ物忘れ、幻視、幻聴、妄想、易興奮、急に外出企図を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化、左被殻出血後瘢痕。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:4、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:2/9、改訂長谷川式:10/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。前頭葉症状に前医からのグラマリール25mg屯/リスペリドン0.5mg屯を中止、ウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。リウマチ性筋痛症にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:9.5/30(-0.5)、近時記憶4/6(+1)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN74.6,s-Cr2.7,Alb3.3,TCL160,TIBC190,Hb8.3,Zn48以外異常なし。VitB1=15,VitB12=539,葉酸=0.8。低Alb、Zn欠乏症、VitB1欠乏症、葉酸欠乏症にエンシュア250mLを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:H30/5/24ドネペジル3-5mg、ひでき・ゆかりクリニック①ドネペジル5mg②メマリー20mg③リピトール5mg。他院採血:Alb3.7,TG235以外異常なし。物忘れ、昼間傾眠、尿便失禁、食欲低下、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、鬱状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:9/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下に前医からのドネペジル5mg中止、8日目からリバスタッチパッチ4.5mg、NewフェルガードLA粒4錠、メマリー20mg→10mgへ減量した。訪問看護により昼間傾眠にシチコリン1000mg静注、歩行困難にグルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Apを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:11/30(+2)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe21,Alb3.5,TCL174,Hb11.1,Zn56,Ferritin10.1以外異常なし。VitB1=28,VitB12=316,葉酸=7.9。歩行困難にドパコール100mg開始、訪問看護によるGCS点滴を継続とした。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、低Albにエンシュア250mL開始、VitB12低下症にメコバラミン1mg開始した。看板を見て来院された。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、暴言、昼間傾眠、不潔行為、入浴拒否、語義失語を呈していた。頭部CT:以上から、レビースコア:6、ピックスコア:5、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:9/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+12)、近時記憶5/6(+5)と劇的改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.74,Alb3.6,TCL183,TIBC233,Hb11.3,Ferritin66.5以外異常なし。VitB1=22,VitB12=292,葉酸=10.7。VitB12低下症メコバラミン1mg開始した。低Alb血症/VitB1欠乏症に対する栄養指導を行った。発達障害にはADHD適正流通管理システム登録してコンサータを処方筆者は今までに発達障害の患者を100名程度、診させて頂きました。初期の頃は、薬物治療を出来るだけ避けて、グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導しました。確かに発達障害に加えて、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、過換気、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、子宮筋腫、子宮内膜症などを合併している患者が多く、GFCFダイエットでそれらの症状も改善しました。それに加えてフェルガード100M粒4錠を記憶力回復および興奮予防のため勧めて来ました。Mガード4Capは少しの間は効果がありますが、興奮の副作用もあり、効果の持続を感じない印象でした。当初はコンサータ登録をしたものの、興奮性があることが心配でストラテラを処方しました。ストラテラ20-30mgおよびガスモチン5mgは吐気などの副作用が強い割に効果を感じない患者が殆どで途中で止めてしまい、GFCFダイエットとフェルガード100M粒4錠を継続することが多くなりました。ADHD適正流通管理システムに登録する際にコンサータの勉強をしたこともありますが、最近になってコンサータ18-27mgおよびナウゼリン10mgを投与して頭がすっきりして仕事が捗るようになったという発達障害の患者が続出しています。コンサータが有効な患者の特徴は、物を無くす、期限や時間を守れない、片付けが出来ないなどの注意障害、昼間傾眠などの症状があることです。コンサータは効き過ぎるとイライラや不眠症に繋がります。イライラにはウインタミン4-6mgまたはコントミン6.25mgを夕食後に追加、不眠症にはロゼレム4-8mgを就眠2時間前に開始すると落ち着きました。今後はどのぐらいの間、症状改善の持続力があるのかを検証する必要があります。
Jul 26, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト夏バテ防止にひつまぶしうな昇(名東区)にひつまぶしを食べに行きました。コロナ禍で外食を控えていましたが、家族でほっとした時間を過ごすことが出来ました。残念だったのはひつまぶし用のうなぎは小ぶり。和歌山からの取り寄せのウナギの蒲焼きの方が脂がのって美味しかったかなという印象でした。ひつまぶし@うな昇夏野菜が真っ盛り長久手実家は夏野菜収穫の真っ盛り。毎朝、おかず一品を届け、採れたての夏野菜を貰っています。プチトマト@長久手実家長なす@長久手実家スイカ@長久手実家症例報告親戚からの紹介である。物忘れ、易興奮、帰宅願望、夜間不眠、嚥下困難、食欲低下、病識欠如、るい痩、欝状態、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、語義失語、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左>右大脳半球萎縮。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:6、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)/多発性脳梗塞として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。るい痩にエネーボ250mLを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19.5/30(+4)、近時記憶3/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:TIBC273,Hb11.6,Zn75,Ferritin80.9以外異常なし。VitB1=21,VitB12=452,葉酸=4.2。フレイルに人参養栄湯2.5gを開始した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:23.5/30(+4)、近時記憶4/6(+1)と更に中等度改善、上記周辺症状は更に改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:H22高血圧、両側内頸動脈狭窄症、無症候ラクナ梗塞、愛知国際病院。R1頸椎症。R2/2/10前額部外傷、便失禁、愛知国際病院①アムロジン5mg②プラビックス75mg③ディオバン40mg④フリバス25mg⑤ベシケア2.5mg⑥ノイロビタン⑦オパルモン。物忘れ、易興奮、易転倒、語義失語、甘い物好き、収集癖、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮下面軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:16.5/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にMガード4Capを勧めた。脳血管性認知症(VD)に他院からプラビックス75mg、ルベストPRoDR2Capを勧めた。BP 172/85。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+4.5)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導した。BP 171/93。甲状腺正常。一般採血:TG226以外異常なし。VitB1=79,VitB12=905,葉酸=3.5。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:21.5/30(+0.5)、近時記憶6/6(+1)と更に軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。BP133/73に対して他院からのアムロジン5mg→2.5mgへ減量を指示した。インターネット検索で来院された。物忘れ、食欲低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にドネペジル1.5mgを開始、NewフェルガードLA粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。食欲低下にプロマック75mgを開始した。BP174/85。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+6)、近時記憶4/6(+1)と著明改善した。認知機能低下にドネペジル1.5mgから2.5mgへ増量した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.83,Hb11.6,Zn66以外異常なし。VitB1=24,VitB12=242,葉酸=5.9。VitB12欠乏症にメコバラミン0.5mgおよびシアノコバラミン1Ap筋注を開始した。BP210/107。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶4/6(+-)と更に軽度改善した。BP188/92。自宅でBP150-160。知り合いからの紹介である。既往歴:H17不眠症、やまぐちメンタルクリニック。H27未破裂動脈瘤クリッピング術、佐野公俊、青山病院。H29体重減少、不眠症、せとぐちメンタルクリニック①レクサブロ10mg→自己中止。あおばクリニック①レルベア②ロトリガ2g③ルネスト2mg④ビタノイリン50mg。物忘れ、欝状態、夜間不眠、体重減少を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:0、軽度認知障害(MCI)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。欝状態にレクサプロ10mg再開を指示、グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導、夜間不眠にビタノイリン50mg中止を指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。 一般採血:Zn70,Ferritin35以外異常なし。VitB1=108,VitB12=1170,葉酸=4.9。亜鉛/葉酸/鉄欠乏症に対する栄養指導を行った。開業医からの紹介である。既往歴:H21前立腺癌、放射線治療。H30白血病症候群、白血球・血小板減少症。物忘れ、暴力、易興奮、収集癖、盗癖、妄想、欝状態、膝組み、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右前頭葉萎縮軽度、③右側頭葉萎縮軽度、④右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:7、前頭側頭型認知症(ピック病)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:23.5/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24.5/30(+1)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,TCL176,TIBC317,WBC1700,Hb11.3,Zn64,Ferritin86.5以外異常なし。VitB1=22,VitB12=625,葉酸=6.3。低Alb/低TCL血症、VitB1/亜鉛欠乏症に対する栄養指導を行った。蝉の抜け殻@長久手実家中日ドラゴンズは与田監督を解任すべき~栄光の黄金コンビの復活~目を疑った。ヤクルトとの第6戦、10回裏2死満塁。1点差で負けているものの、立派なサヨナラ勝ちのチャンス。そこに代打に送られたのが代打の切り札ではなく、一人だけ残った中継ぎの三ツ間 卓也投手だったのである。当然、敢えなく三振。試合終了。プロ野球でこんな陳腐な試合があるのだろうか?明らかなベンチのミス。すなわち、与田監督のミスである。伊東ヘッドコーチは西武ライオンズの監督も勤めたことがある。多くのコーチがいてなぜこんな凡ミスがおこるのだろう。3安打していたラッキーボーイのキャッチャー アリエル・マルチネスを加藤 匠馬に交替させたのも納得が行かなかった。バッテリーを一緒に変えた際に、ピッチャー8番キャッチャー9番ではなくキャッチャー8番ピッチャー9番にしていれば少なくともキャッチャーが打席に立てたのである。選手登録にも余裕があったと聞く。呆れるばかりである。これ以外にも今シーズンの与田監督の采配には多くの疑問が残る。1番は、少しの間だけ打てなかった平田 良介外野手をベンチに下げていることである。平田 良介外野手は右翼手として強肩で守備も良い。加えて、平田 良介外野手が活躍しなければドラゴンズの優勝はない。2番は、オープン戦から打たれ続けている大野 雄大投手をエース扱いし続けることである。大野 雄大投手は一旦2軍に落として走り込みをさせるべきである。代わりに小笠原慎之介投手をローテーション投手として1軍に昇格させれば良い。3番は、失敗続きの抑え投手の岡田 俊哉投手を使い続けることである。セットアッパー ライデル マルティネス投手を抑え投手に格上げして岡田 俊哉投手をセットアッパーに降格させれば良い。監督は冷静で思慮深いことが求められる。でも、最終目標は勝つこと。勝つためには非情になり、チームとして最善の手を打つ必要がある。今年のドラゴンズの優勝はもう諦めた。今の首脳陣では勝てない。真夏なのに秋風を感じるのは私だけではないだろう。球団の最終目標も勝つこと。勝つためには最高の監督やコーチが必要。落合博満監督、森 繁和ピッチングコーチ、栄光の黄金コンビの復活が待たれる。
Jul 12, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトドクターイワタ57歳の誕生日を迎えてコロナ禍真っ盛りの中、2020年5月14日に57歳の誕生日を迎えました。当クリニックはほとんどが予約制ですので認知症外来患者1500名程度も減らず、筆者が行っている認知症専門往診も120名程度を行っています。コロナ禍で自粛の中、筆者はいつも通りの診療が行えることに感謝して日々を過ごしています。このような中で毎日勤務して下さっている長久手南クリニック看護師・受付スタッフ、各訪問看護・居宅介護支援事業所・介護施設スタッフ、いつもながらサポートしてくれている家族に感謝をしつつ、、、。最後に、コロナ禍の中で私の歯科治療をして下さっている吉田医院吉田幸弘先生に感謝を申し上げます。57歳誕生日@自宅シャクヤク@長久手実家コデマリ@長久手実家ウツギ@長久手実家症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:H15大腸結腸摘出術、旭労災病院。R1/8脳梗塞、左不全片麻痺、愛知医科大学~図書館通りクリニック①タケルダ(バイアスピリン100mg/タケプロン15mg)②クレストール2.5mg③フルイトラン1mg。老老介護。物忘れ、寝言、夜間大声、ぼーとした感じ、語義失語、生真面目、薬剤過敏を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左>右側頭葉萎縮中等度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mg継承とサアミオン10mgを開始した。前医からのタケプロン/クレストール/フルイトランは中止した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TG162,Zn78以外異常なし。VitB1=45,VitB12=679,葉酸=5.0。高TG・Zn・葉酸欠乏症に対する栄養指導を施行した。インターネット検索で来院された。既往歴:S46C型肝炎。杉浦病院①ウルソ②ニューロタン③ジクロフェナクナトリウム→自己中止。独居。物忘れ、幻視、夜間大声、生真面目、人物誤認を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、ルベストPRoDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+3)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.77,GOT42,GPT31,TG199以外異常なし。VitB1=31,VitB12=519,葉酸=7.5。高TGに対する栄養指導を施行した。インターネット検索で来院された。既往歴:ころろからだクリニック①ドネペジル3mg→頭痛/めまい中止。メドック健康クリニック①メリスロン②デパス。水野内科胃腸科①ネキシウム②ロトリガ③マイスリー④マーロックス。2世帯住宅。昼間独居。物忘れ、幻視、車迷子、日付、スケジュール困難、語義失語、薬物過敏、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮中等度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+4)、近時記憶2/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Ferritin42.5以外異常なし。VitB1=22,VitB12=351,葉酸=5.5。VitB1・VitB12・葉酸欠乏症に対する栄養指導を施行した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+2)、近時記憶3/6(+1)と更に軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB12にメコバラミン1mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:R1/11軽度認知症、豊田厚生病院。物忘れ、幻視、物盗られ妄想、警察通報、暴言、易興奮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。BP175/70。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20.5/30(+4.5)、近時記憶3/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP155/68。甲状腺正常。一般採血:HbA1c12.9,Zn67以外異常なし。VitB1=34,VitB12=617,葉酸=9.5。Zn欠乏症に対する栄養指導を施行した。施設からの紹介である。既往歴:H30上林記念病院、2ヶ月入院、鬱状態。R1/11一宮西病院神経内科。多治見クリニック①アロチノロール10mg②メバロチン10mg③アムロジピン5mg④ワンアルファ0.25μg⑤ドネペジル3mg⑥メチコバール1mg⑦ボノテオ50mg。物忘れ、鬱状態、振戦、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。前医からのドネペジル3mg/メバロチン中止、8日目からリバスタッチ4.5mg開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。BP137/72。脳血管性認知症(VD)にアムロジピン5mg→2.5mgへ減量、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27.5/30(+12)、近時記憶5/6(+3)と劇的改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP161/83。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,Zn68以外異常なし。VitB1=18,VitB12=1450,葉酸=3.5。低Alb・Zn・VitB1・葉酸欠乏症に対してエネーボ250mgを開始、栄養指導を施行した。メマリーのオーソラズド ジェネリック(AG)6月19日メマリーのオーソラズド ジェネリック(AG)=先発品と同品質、しかも半額以下、メマンチン塩酸塩DSEP (第一三共)が発売開始になり、早速、6月20日から処方開始しました。メマリーの後発品は9社が出してきますが、オーソラズド ジェネリック(AG)はメマンチン塩酸塩DSEP (第一三共)のみです。AGにも3種類ありますが、メマリーは先発品と同じ工程で同じ工場で作られており、名称のみ違うタイプですから大丈夫と判断しました。レミニールはヤンセン製なのでAGがなく、ガランタミンは後発品9社から発売開始されました。レミニールは先発品と後発品の差額が少なく、筆者は多くの患者にレミニールOD錠4mgを投与するため暫くは先発品で行こうと思います。メマリーOD錠5mg 134.7円 V.S. メマンチン塩酸塩OD錠5mg「DSEP」 51.1円メマリーOD錠10mg 240.1円 V.S. メマンチン塩酸塩OD錠10mg「DSEP」91.5円レミニールOD錠4mg 96.9円 V.S. ガランタミンOD錠4mg 各社 51.9円レミニールOD錠8mg 172.8円 V.S. ガランタミンOD錠8mg 各社 77.0円<注意>メマンチン塩酸塩DSEP (第一三共)で処方しても、処方箋上で「変更不可」を選択しないと勝手にAG以外の後発品に変更されてしまうため注意が必要です。糖質制限、グルテンフリーおよびカゼインフリーダイエット、毎週月~土曜日 ランニングマシーン30分間、毎週日曜日 テニス90分間2017年5月体重86kgでした。なんちゃって糖質制限(毎食胚芽米茶碗1杯)を行い、体重86kg→74.5kgまで下降しました。身長175cmですから標準体重で言うと67.5kgということになります。同時期から日曜日テニス90分間を始めました。2年前からなんちゃって糖質制限にグルテンフリーおよびカゼインフリーダイエットを加えて、体重74.5kgを維持出来ています。コロナ禍から、クリニックの相談室に立てかけられていたランニングマシーンを横にして走れるようにしました。アクティビティ@iphone(ムーブ赤/エクササイズ緑/スタンド青)2020年5月から月~土曜日 ランニングマシーン30分間を加え、体重76kg→74.5kgを維持出来ています。筋肉質になりつつ脂肪が燃えて体重が維持出来ているのは上手く体質改善が出来ていると自負しています。1日8000歩を目指していますが、現在は6000-7000歩程度です。持続こそが大切と自分に言い聞かせながら続けていきます。
Jun 29, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトコロナに負けるな純木造建築@長久手南クリニックツツジ@長久手南クリニックハクサンシャクナゲ@長久手南クリニックジュウニヒトエ@長久手実家シャクヤク@長久手実家ヤマブキ@長久手実家ツルバラ@長久手実家症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:H31特定健診、腎機能低下、高血圧症。物忘れ、妄想、不安、自宅内徘徊、人が居るような気がする、菓子パン、甘い物好き、うつ状態、薬物過敏を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:3、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テス:9/9、改訂長谷川式:18.5/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20.5/30(+2)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.5,Hb11.3,Zn60,Ferritin39.3以外異常なし。VitB1=19,VitB12=259,葉酸=10.4。脳梗塞にプレタール50mg、低アルブミン血症/ビタミンB1欠乏症にエネーボ250mg、低ビタミンB12欠乏症にメコバラミン1Ap筋注/メコバラミン0.5mg、亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。2か月後、改訂長谷川式:22.5/30(+2)、近時記憶3/6(+1)と更に軽度改善した。インターネット検索で来院された。物忘れ、易転倒、不安、欝状態、アパシー、昼間傾眠、入浴拒否、語義失語、使用行動、収集癖、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア: 3.5、ピックスコア:6、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:2.5/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+6)、近時記憶3/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,TCL186,Zn57以外異常なし。VitB1=25,VitB12=410,葉酸=1.8。葉酸欠乏症にフォリアミン5mg、亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:肺マック症。物忘れ、不安、食欲低下、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮中等度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+6)、近時記憶5/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,TIBC279,Hb11.3,Zn55以外異常なし。VitB1=180,VitB12=1090,葉酸=65.7。亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。親戚からの紹介である。既往歴:中日病院①チラーヂン②ユニシア③ジャヌビア④アマリール。物忘れ、介護抵抗、昼間傾眠、易転倒、尿便失禁、食欲低下、病識欠如、欝状態、語義失語、甘い物好き、うつ状態、薬剤過敏、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。多発性硬化症にバイアスピリン100mgを開始、ルベストPRoDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+3)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c7.9,Hb10.7,Zn70,Ferritin24.5以外異常なし。VitB1=32,VitB12=804,葉酸=12.7。鉄欠乏性貧血および亜鉛欠乏症に対する栄養指導を行った。知り合いからの紹介である。既往歴:膀胱癌。腎臓癌。転移性肺癌。スチーブンスジョンソン症候群。オプジーボ治療。間質肺炎。呼吸アレ内科①プレドニン②ワンアルファ③ネキシウム。内分泌代謝科①レボチロキシン。皮膚科①ヒルロイドソフト②デルモベート③タリオン④ルパフィン。物忘れ、昼間傾眠、歩行不安定、甘い物好き、薬剤過敏、まじめな性格を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:1、アルツハイマー型認知症(ATD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+3)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN35.1,s-Cr1.41,TG269,Zn58,Ferritin32.5以外異なし。VitB1=39,VitB12=428,葉酸=3.5。高中性脂肪血症/葉酸欠乏症/鉄欠乏性貧血/亜鉛欠乏症に対する栄養指導を行った。コロナに負けずに踏ん張ろう筆者は有り難いことに普段と同じ生活を送ることが出来ています。毎朝、クリニックに出かけて、外来と在宅診療を行っています。筆者は往診も一人で行っており、筆者自身の健康管理や患者に対する感染予防を強化して安全に診療が出来ています。外来診療中は天窓、デッキに面する扉を開放して、通気を良くしています。長久手南クリニックは純木造建築で元々通気が良く感染予防には優れていると自負しています。患者用椅子や机は飛騨高山の家具『柏木工株式会社』のですのでソーシャルディスタンスを保つことも容易です。外来診療後には、プラスチック製スイッチや金属製ドアノブなどをすべて消毒しています。このような中で毎日出勤して下さっている受付および看護スタッフに感謝と敬意を表します。また、連携している介護施設の介護および看護スタッフにも感謝と敬意を表します。コロナ災害が終息したらやりたいことを考えよう感染症には必ず終息があります。実際、愛知県でのコロナウイルス感染はかなり減ってきています。終息したら何がしたいかを考えてみましょう。筆者は家族で天草に里帰りして、親戚に会い、良い空気を吸い、美味しい魚を存分に味わい、温泉に入り、海釣りにも行き、テニスもしたい。上高地で、良い空気、美味しい水、散歩、美味しい食事を味わいたい。上高地の帰りには神の湯の露天風呂にも入りたい。白骨温泉によるのも良い。海外でも終息したら、海外旅行も行きたい。6年住んでいたフィラデルフィアに再訪して、昔の仲間に会いたい。グルテンフリーおよびカゼインフリーだからチーズステーキは食べられないけど。ニューヨークを経由してヨーロッパに渡り、筆者が大好きな街を妻と一緒に歩きたい。こんな想像をするだけでも楽しくなってきます。このような時期だからこそ想像と空想を目一杯働かせて、今出来ないこと、今までしたいと思っていて実現できていなかったことを現実にするエネルギーに変えましょう。
May 4, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト春の花盛りクリスマスローズ@長久手実家ヒマラヤユキノシタ@長久手実家ジンチョウゲ@長久手実家ボケ@長久手実家ヒヤシンス@長久手実家症例報告インターネット検索で来院された。既往歴:小児期虐待。特別学級:漢字読み書き出来ない。家族歴:長女(発達障害)。物忘れ、待てなくなった、漢字読み書き出来ないを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。注意スコア 2/5。多動スコア 3/4。ASスコア 2.5/4。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:2、学習障害(LD)/注意欠陥多動障害(ADHD)/アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。リーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて改善した。GFCFダイエットにより体重5kg減量に成功した。甲状腺正常。一般採血:Zn76,Ferritin53以外異常なし。VitB1=34,VitB12=494,葉酸=3.2。亜鉛欠乏症、フェリチン低下症、葉酸欠乏症に対して外来食事指導を行った。知り合いからの紹介である。既往歴:H31/4/9アルツハイマー型認知症、ドネペジル3-5mg、国立長寿医療研究センター。物忘れ、語義失語、まじめな性格、腕組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶2/6と軽度高度低下していた。注意スコア0.5/5。多動スコア0.5/4。ASスコア 1.5/4と正常範囲内だった。認知機能低下にドネペジル5mgを継承、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+-)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。語義失語にMガード4Capを勧めた。甲状腺正常。一般採血:Zn74以外異常なし。VitB1=32,VitB12=373,葉酸=4.5。亜鉛欠乏症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症に栄養食事指導を行った。知り合いからの紹介である。既往歴:H30/7/25胃全摘、大学医学部附属病院。H31/8/31化学療法終了。大学医学部消化器外科①グラクティブ②バラグード③ベムリディ。同泌尿器科①ユリーフ。めまい、立ちくらみをを訴えて来院された。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、軽度認知障害(MCI)/多発性脳梗塞として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。胃全摘後のビタミンB12欠乏症を疑い、シアノコバラミン1Apを筋注した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と治癒状態、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn61以外異常なし。VitB1=20,VitB12=224,葉酸=14.1。ビタミンB12欠乏症と診断して、毎月シアノコバラミン1Apを筋注とした。亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:多発性骨髄腫。総胆管結石。腰椎圧迫骨折。内科①アムロジピン5mg②アロプリノール100mg③ハルナール0.2mg④グラマリール50mg⑤デプロメール50mg⑥カロナール400mg⑦マグミット990mg⑧アモバン10mg⑨デパス1mg。物忘れ、暴言、易興奮、帰宅願望、介護抵抗、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、易転倒、感情失禁、食欲低下、病識欠如、徘徊、尿便失禁を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M2錠を勧めた。BP106/53、過降圧にアムロジピン5mg中止、食欲低下にプロマック75mgを開始した。欝状態/腰痛症にデプロメール50mg/デパス1mg/カロナール400mgからサインバルタ20mg/ジェイゾロフト25mgへ変更、昼間傾眠夜間不眠/夜間せん妄にグラマリール150mg/アモバン10mgからロゼレム8mg/ベンザリン2.5mg/クエチアピン12.5mgへ変更した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(-2)、近時記憶6/6(+-)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:sCr1.26,Alb3.4,TCL168,TIBC190,Hb10.9,Zn51以外異常なし。VitB1=8,VitB12=822,葉酸=2.7。低アルブミン血症、低コレステロール血症、低TIBC血症にエンシュア250mLを開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:左大腿骨頸部骨折。リウマチ性筋痛症。内科①アマリール②テネリア③エディロール④プレドニゾロン⑤フォサマック。物忘れ、暴言、食欲低下、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞軽度、⑥その他 右淡蒼球石灰化、右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:5、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。リウマチ性筋痛症にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+6)、近時記憶1/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。 一般採血:HbA1c6.3,Alb3.9,Zn65,Ferritin37.8以外異常なし。VitB1=31,VitB12=402,葉酸=14.4。虹@長久手南クリニック皮質基底核変性症(corticobasal degeneration; CBD)の治療皮質基底核変性症(corticobasal degeneration; CBD)は若くして怒りっぽくなり、話せなくなり、片麻痺が出て、歩けなくなり、動けなくなり、寝たきりになり、最終的に嚥下が出来なくなり、胃瘻になってしまう辛い病気です。片側大脳皮質および基底核神経細胞が徐々に脱落するため、それに対応する神経機能が徐々に脱落していきます。 リン酸化タウ蛋白の異常蓄積が、アルツハイマー病(Alzheimer's disease; AD)、ピック病(Pick病)、進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy; PSP)、皮質基底核変性症(corticobasal degeneration; CBD)などにおいて、神経原線維変化(neurofibrillary tangel; NFT)やその他の神経細胞封入体、また、アストロサイトやオリゴデンドロサイトにグリア細胞質内封入体などとして観察されるようになりました。タウパチー(Tauopathy)は、微小管結合蛋白の一つであるタウ蛋白が、リン酸化を受けて不溶性となり細胞内に異常蓄積したことが重要な発症機序と考えられる疾患の総称として用いられています。タウ蛋白を生化学的に解析すると、6つのアイソフォームが存在することがわかり、C末端側に存在する微小管結合領域の繰り返しの数により、3リピートタウと4リピートタウに大別されます。このことから、ウエスタンブロット法を用いることにより、タウオパチーは、3リピートタウが蓄積するもの、4リピートタウが蓄積するもの、両者が蓄積するものに大別されます。主なタウオパチーのうち、3リピートタウが蓄積する疾患はピック病であり、4リピートタウは進行性核上性麻痺(PSP)と大脳皮質変性症(CBD)で蓄積しており、そして、アルツハイマー病では両者が蓄積します。大脳皮質の片側性の局所的な萎縮が特徴であるが、それが顕著ではない症例も多く見られます。進行性核上性麻痺と同様に基底核(淡蒼球、視床下核)や歯状核の変性も伴います。組織学的な特徴としては、進行性核上性麻痺の病理診断の指標の房状アストロサイトに類似するものの、形態的に異なるものとして識別可能なアストロサイト突起内へのリン酸化タウの蓄積があり、アストロサイト斑(astrocytic plaque)と呼称され、本症に特異的であると認識されています。この病変も、前述したように免疫染色あるいはガリアス染色でしか検出することができないので、鑑別には必須です。 皮質基底核変性症 (corticobasal degeneration;CBD)におけるリン酸化タウの蓄積は大脳皮質、基底核などの灰白質内の神経細胞に認められますが、NFTのようなものよりは、免疫染色などで細胞質内に一様に染まって来ます。また、特に大脳皮質の神経細胞ではクロマチンが消失したアクロマティックニューロン(achromatic neuron)が出現し、一部は大きく腫大して風船様神経細胞(ballooned neuron)と言われ、アストロサイト斑、プレタングルと共に本症の病理診断上の指標のひとつです。リン酸化タウ蛋白のため微小管内機能不全となり、神経細胞内およびグリア細胞内の輸送が不能となり蓄積するため神経およびグリア細胞両方の脱落がおこると考えられています。タウ過剰リン酸化阻害剤として炭酸リチウム(リーマス)は軽度~中等度AD を対象とした臨床試験において有意な効果はありませんでしたが、軽度認知障害(MCI)を対象とした長期投与試験において認知機能を顕著に改善したと報告されています。タウ過剰リン酸化阻害剤としてTideglusibは軽度~中等度AD を対象とした臨床試験において有意な効果はありませんでした。タウ凝集阻害剤として有望視されていたLMTX(R)は軽度~中等度AD を対象とした臨床試験において有意な効果はありませんでした。リン酸化タウ蛋白を分解して微小管輸送を回復させれば治療になるのでしょうが、そのような夢のような薬はありません。筆者は皮質基底核変性症(corticobasal degeneration; CBD)に対して①リバスタッチパッチ4.5-9mgまたはレミニール8mg/日、メマリー5-15mg/日、②NewフェルガードLA2-3包/日、③デパケン100-140mg/日、④グルタチオン2000-2800mgおよびシチコリン500-1000mg点滴x1-2回/週などで治療を行っています。このような治療では延命には有効という程度でADL改善までは至っていません。今後は軽度認知障害(MCI)のレベルからリーマスの投与を考慮していこうと考えています。今後も少しずつ治療法を工夫して神経難病といわれる皮質基底核変性症(corticobasal degeneration; CBD)に立ち向かって参ります。カルガモ@香流川
Mar 28, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト第6回認知症治療研究会開催2020年2月16日(日)田町にて第6回認知症治療研究会が開催されました。筆者は講演1の座長を務めさせて頂きました。多方面に渡る興味深い演題が発表されました。フェルラ酸にBDNF産生亢進、神経幹細胞増殖促進、海馬神経新生作用があること、セロトニン受容体を介して作用して抗うつ薬様作用、BPSD抑制作用があること、脳血管門透過性があることなど臨床的には感じていたことを薬理学的にin vitroおよびin vivo実験で立証されていたことは心強く感じました。音楽療法は集団的指導ではなく個別指導を行い、利用者やその御家族に寄り添い、家族全員の笑顔を引き出しておられたことが印象的でした。心理療法はBPSDを単に問題行動と片付けず、どのような歴史的背景から利用者の行動や言動が引き出されているかまで深堀して寄り添う努力をしておられることが印象的でした。発達障害と認知症(特にレビー小体型認知症)が強く絡み合っていること、発達障害の中にASD(Autism Spectrum Disorder;自閉症スペクトラム障害)(アスペルガー症候群を含む)タイプ、ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder;注意欠陥多動性障害)タイプ、ASD>ADHDタイプ、ADHD>ASDタイプ、LD(Learning Disablity;学習障害)があり特にASDに違和感とパーキンソン症状が特徴的であること、発達障害は薬物過敏を伴いレビー小体型認知症と似ていること、利用者に同伴する家族の中に同様の特徴が見られることなどが印象的でした。症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:脳梗塞、ふらつき、頭部MRI:脳梗塞。内科開業医①ユベラ300mg②プロブレス4mg③ベルソムラ15mg④ヤクバンテープ。物忘れ、幻視、夜間大声、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、尿便失禁、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 左>右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にドネペジル1.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgとサアミオン10mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+6.5)、近時記憶5/6(+3)と著明改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.75,,Alb3.7,TCL183,Hb11.0,Zn61以外異常なし。VitB1=25,VitB12=296,葉酸=5.4。亜鉛欠乏症にプロマック75mg、ビタミンB12欠乏症にメコバラミン0.5mgを開始した。認知機能低下にドネペジル1.5mgから1.67mgへ増量した。プロブレス4mg/ユベラ200mg/ベルソムラ15mg継承した。親戚からの紹介である。既往歴:子宮摘出術。冠動脈ステント留置術。内科開業医①プラビックス75mg/バイアスピリン100mg②ネキシウム20mg③リバロ2mg④アジルバ40mg⑤ノルバスク5mg⑥アーチスト1.25mg⑦アルファカルシドール0.5μg。物忘れを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③右>左側頭葉萎縮先端部軽度、④海馬萎縮、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:19.5/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にNewフェルガードLA粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン5mgを開始、ルベストPRoDR1Capを勧めた。BP159/89。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22.5/30(+3)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善した。BP143/86。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.93,TCL146,Zn77,Ferritin33.4以外異常なし。VitB1=27,VitB12=466,葉酸=3.8。70歳以上、TCL150以下、リバロ2mgを中止した。ケアマネからの紹介である。既往歴:未破裂脳動脈瘤。腰椎圧迫骨折/コルセット着用。内科開業医①アムロジン5mg②ドネペジル5㎎③カロナール200mg④モーラステープ40mg。物忘れ、易興奮、暴言、幻視、幻聴、被害妄想、易転倒を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と軽度/中等度/高度低下していた。易興奮/暴言にドネペジル5mg→2.5mgへ減量、フェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+7)、近時記憶6/6(+4)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Ferritin40.7以外異常なし。VitB1=28,VitB12=423,葉酸=7.9。親戚からの紹介である。既往歴:慢性硬膜下血腫。脳梗塞。心房細動。神経内科①アレグラ②リピトール③メトホルミン④リクシアナ⑤トラゼンタ⑥アジルバ。物忘れ、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:21.5/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+4.5)、近時記憶4/6(-2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.3,UA8.2,s-Cr1.18,TCL136,Zn75以外異常なし。VitB1=38,VitB12=407,葉酸=7.1。インターネット検索で来院された。既往歴:内科①レニベース②アムロジピン。他院採血:HbA1c6.2,TG410以外異常なし。物忘れ、運転が荒くなった、思い込み、生真面目、腕組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:5、前頭側頭型認知症(ピック病)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+2)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.2,TG376以外異常なし。VitB1=36,VitB12=420,葉酸=13.2。認知症外来では側頭葉てんかんを疑いデパケントライアルを行うべし側頭葉てんかん(高齢者てんかん)は認知症の64%に合併すると報告されています。言い換えれば、認知症外来に来院する患者の64%に側頭葉てんかん(高齢者てんかん)を合併していることになります。側頭葉てんかんは語義失語を呈することが多く、語義失語がある場合は抗てんかん剤商品名デパケンR(薬剤名バルプロ酸徐放製剤)100mgトライアルを行うべきと考えます。アメリカでは軽度認知障害(MCI)患者に対する商品名イーケプラ(薬剤名レベチラセタム)投与による治験が行われています。筆者も当初はイーケプラ250mgトライアルを行いましたが、幻視、幻聴、眠気などの副作用が頻発したためデパケンR100mgトライアルに変更しました。デパケンR200mgで効果不十分な場合はイーケプラ250mgとの併用も行います。当クリニックでは、側頭葉てんかんに対する問診を次のように行っています。突然動作停止・声掛け反応なし(+/-)。口元くちゃくちゃ・身体ゆすり・腕を動かす(+/-)。意識消失・倒れない(+/-)。数十秒~数分で復活(+/-)。意識消失中記憶なし(+/-)。怒りっぽくなり意味もなく声を荒げる(+/-)。状態の良悪はっきり(+/-)。第6回認知症治療研究会でドクターコウノの教育講演を拝聴して、デパケンR(120-200mg分2)>イーケプラ250mg>怒っている場合はテグレトールが合うこと、レミニール商品名リバスタッチパッチなどの抗認知症薬との併用可であること、問診を次のように行っていること呼んでも答えない瞬間がありませんか(+/-)。口を一時的にもぐもぐさせることはないですか(+/-)。目は開いているのに無表情になることはないですか(+/-)。日中寝てしまうことが増えていませんか(+/-)。今までなかったこと(急に怒る)はないですか(+/-)。夜中などに夢遊病のようなことをしませんか(+/-)。側頭葉てんかん(高齢者てんかん)は治療可能な認知症(treatable dementia)であり、抗てんかん剤の投薬治療により完治することを強調しておられたことが印象的でした。認知症専門医が完治しうる側頭葉てんかん(高齢者てんかん)を見逃すことは大きな罪であると言い換えることが出来ます。長久手南クリニック認知症カンファレンスのお知らせ 長久手南クリニックではケアマネージャー、看護師、介護士、理学療法士、歯科医師、医師などを対象に認知症に関する理解を深めるため認知症カンファレンスを行っています。既に連携している事業所宛てに申込用紙をFAXしましたので参加希望者は氏名・所属・電話・FAX番号を記入してFAX返信をお願いします。連携している事業所で申込用紙FAXが届いておらず、参加を希望される場合は、「申込用紙FAX希望」の旨記載してFAX:0561-64-5668下さい。第35回長久手南クリニック認知症カンファレンス演者: 名古屋フォレストクリニック院長 河野和彦先生演題: 「認知症と発達障害の明識困難-側頭葉てんかんと炭水化物負荷の軽減-」日時: 2020年3月25日(水)午後6時30分-8時場所: 長久手南クリニック 約80名
Feb 23, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト美しく生きる=美しく食べる楽しく美味しい食事を食べることが健やかに美しく生きることに繋がります。筆者が患者さんから学んだことの一番大切なことは「しっかり食べている人は認知症や発達障害には罹り難い」ということです。そして、「一旦、認知症や発達障害になっても、グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット、高タンパク食、高食物線維食、など工夫した食事をすれば症状が改善する」ということです。最近、筆者は糖質制限ではなくパンや麺を止めて米と高タンパク質食へ変更するように指導しています。グルテンフリー(GF)ダイエットは質の高い糖質制限と考えているからです。筆者は、妻の強力なサポートを受けて健康的な生活を送ることが出来ています。愛妻弁当@長久手南クリニック節分の恵方巻き@自宅症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:S63/5欝状態。S63/11胃癌3/4切除術。R1/5嚥下困難。H30/4腰椎圧迫骨折。R1/5急性腸炎。精神科①クエチアピン25mg②抑肝散2.5g。皮膚科①タリオン②セレスタミン。在宅クリニック①ガスター②タリオン③デタノス④大建中湯⑤タリオン⑥セレスタミン。物忘れ、幻視、帰宅願望、介護抵抗、昼間傾眠、夜間不眠、易転倒、尿便失禁、嚥下困難、意欲低下、夜間せん妄、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮中等度、④左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6.5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:1/9、改訂長谷川式:5/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。食欲低下にドグマチール25mg/プロマック150mg/人参養栄湯3g/イノラス配合経腸用液187.5mLを開始した。夜間せん妄にロゼレム4mg/リボトリール0.125mg/抑肝散加陳皮半夏2.5gを開始した。夜間不眠にクエチアピン12.5mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:10/30(+5)、近時記憶2/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:BUN7.7,K2.8,Alb2.6,TCL183,TIBC145,Hb9.9,Zn63,Ferritin61.2以外異常なし。VitB1=6,VitB12=513,葉酸=7.2。インターネット検索で来院された。既往歴:心療内科 リーゼ5mg。幻聴、耳鳴、眩暈、不安、水着を着て風呂の窓に囲いして入浴、注意欠陥/アスペルガー症状(詳細下記)を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。 以上から、注意スコア 2.5/5:書き間違い・自動車の側面こすり(+)、興味がないと記憶・理解不可(±)、整理整頓不得意(+)。多動スコア 2/4:休暇も多動(+)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(+)。 ASスコア 3/4:こだわり強い・友達少ない(+)、聴覚過敏・難聴(+)、昔から易怒性(+)、注意欠陥多動障害(ADHD)/アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。理解力低下/易怒性にフェルガード100M粒4錠を勧めた。不安に前医からのリーゼ5mgを継承、幻聴/耳鳴にニコチン酸アミド1.5g/シナール1.5g/メコバラミン1.5mgを開始した。注意欠陥多動障害(ADHD)/アスペルガー症候群(AS)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導、ミヤBM3gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、水着を着ず/風呂場の窓の囲いなしで入浴可能となり、上記周辺症状はすべて改善した。一般採血:Fe26,TIBC447,Hb9.7,MCV64,Zn78,Ferritin2.0以外異常なし。VitB12=912,葉酸=5.3。鉄欠乏性貧血にフェジン2Ap/生理食塩水100mL点滴、フェロミア100mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:H21脳梗塞、神経内科①マドパー4錠②センノシド3錠③ダイアート15mg④ムコスタ⑤アスピリン100mg⑥クレストール2.5mg⑦アムロジピン2.5mg⑧グラマリール50mg⑨リスパダール2mg。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、帰宅願望、尿便失禁、食欲低下、夜間せん妄、歩行不安定を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:8、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:4/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。BP123/63と過降圧のためダイアート15mg/アムロジピン2.5mg中止、るい痩を伴う低栄養にクレストール2.5mg中止、夜間せん妄にグラマリール中止/リスパダール2mg→0.5mg減量(悪性症候群を避けるため漸減)、ロゼレム8mg/リボトリール0.25mg/抑肝散加陳皮半夏2.5g内服、シチコリン500mg静注を開始した。歩行不安定にマドパー4錠→3錠減量、グルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap開始、ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。2週間後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+3)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。BP139/79。甲状腺正常。一般採血:Alb3.5,TCL100,TIBC238,Hb12.9,Zn69以外異常なし。VitB1=27,VitB12=442,葉酸=2.0。低アルブミン/低コレステロール血症にエネーボ250mL、亜鉛欠乏症にプロマック75mg、葉酸欠乏症にフォリアミン5mg/週を開始した。夜間せん妄にリスパダール0.5mg中止、ベンザリン2.5mg開始した。歩行不安定にGCS点滴継続/ドパコール150mg/リバスタッチパッチ2.25mgを開始した。4週間後、改訂長谷川式:27/30(-2)、近時記憶5/6(-1)と軽度悪化、歩行不安定にGCS点滴継続/ドパコール150mg→300mg/リバスタッチパッチ2.25mg→4.5mg増量した。食事摂取良好/体重増加したためフォリアミン5mg/週中止した。BP130/70。知り合いからの紹介である。既往歴:H25/2タコツボ型心筋症。開業医①アムロジピン5mg②アトルバスタチン(リピトール)5mg。物忘れ、寝言、易興奮、膝組み、身だしなみ低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞軽度、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下/前頭葉症状にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。BP160/99、アムロジピン5mg継続とした。70歳以上、アトルバスタチン中止を指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+4)、近時記憶6/6(+1)と正常化、上記周辺症状はすべて消失、身だしなみ回復した。甲状腺正常。一般採血:TCL153,Hb11.8以外異常なし。VitB1=28,VitB12=370,葉酸=3.2。TCL153のためアトルバスタチン5mg中止を継続した。BP144/88、アムロジピン5mg継続を指導した。ケアマネからの紹介である。既往歴:H26右脳出血、左不全片麻痺。H29右肺癌。H31左肺癌。内科①アバプロ100mg②リバロ2mg③パントシン100mg④ノルバスク2.5mg⑤マグミット660mg。物忘れ、性的問題行動、甘い物好き、言語理解ゆっくり、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、右内包出血後瘢痕、⑥その他 左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝2mg夕4mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。70歳以上、リバロ2mg中止を指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+6)、近時記憶6/6(+4)と一発改善、上記周辺症状はすべて消失した。眠気のためウインタミン自己中止していた。リバロ2mgは継続されていた。甲状腺正常。一般採血:TG162,Zn75以外異常なし。VitB1=35,VitB12=435,葉酸=1.7。性的問題行動既往のためプロマック回避、両側肺癌既往のためフォリアミン回避した。Kobe Bryant(コービー・ブライアント)の栄光は永遠筆者は2000-05年ペンシルベニア大学脳神経外科(頭部外傷修復センター)に留学していました。ペンシルベニア大学は1776年アメリカ独立が宣言されたフィラデルフィアにあります。アメリカにおけるプロスポーツではNFL>NBA>MLB>NHLの順に人気があります。NBAはNational Basketball Associationの略であり、世界のバスケットボールの最高峰のリーグです。世界中からプロ中のプロが集まり、切磋琢磨しています。フィラデルフィアにはPhiladelphia 76ers(Sixers)というNBA teamがあり、筆者は小学校および高校時代にバスケットボールを行っていたこともあり、すぐに大ファンになりました。筆者は貧乏研究者でNBAチケットを手に入れることなど夢の夢と思っていました。2001年、同じ研究室で研究を手伝ってくれていたテクニシャンのKevinが親戚を通して数回NBAチケットをしかも無料で手に入れてくれたのです。筆者は小躍りして一緒に観戦に行きました。試合の前にはフィラデルフィアのセンターシティでCheese stakesを食べ、意気揚々とFirst Union Centerアリーナに入っていきました。頂いたチケットが特別な優待チケットでゴールの真横にある関係者席まで入ることができ、ベンチにいる監督や控え選手の様子を手に取るように見ることが出来ました。そんなことで筆者はSixersの大ファンになりました。特にAllen Iverson(通称AI、エーアイ)はシューティングガードとポイントガードの両方をこなすスーパースターでした。2001年、我がSixersはどきどきハラハラの素晴らしい試合を勝ち抜き、Eastern Conferrence(東部地区)で優勝してNBA finals (NBAファイナル)に進出したのです。Western Conferrence(西地区)は王者Los Angelis Lakers(LAL)です。GAME1はAllen Iverson 48 vs Kobe Bryant 15。我がAllen Iverson(通称AI、エーアイ)の大活躍でOvertime(延長戦)でSixersが勝利したのです。GAME2は Kobe Bryant 31 vs Allen Iverson 23 。宿敵Los Angelis Lakers(LAL)のシューティングガードKobe Bryant(コービー・ブライアント)の大活躍でSixersは負けてしまいました。SixersファンからするとLALのDerek Fisher(デレック・フィッシャー)の複数のAIに対するファウルがOfficial(審判)により見逃されていたのが残念でした。GAME3はKobe Bryant 32 vs Allen Iverson 35。Kobe Bryant(コービー・ブライアント)とAllen Iverson(通称AI、エーアイ)はがっぷり四つ。脇役の差でLos Angelis Lakers(LAL)の勝利。GAME4はKobe Bryant 19 vs Allen Iverson 35。 Kobe Bryantは19 points(ポイント)ながら、10 rebounds(リバウンド)、9 assists(アシスト)の大活躍。LALの巨人Shaquille O'Neal(シャキール・オニール)の34 ponts、14 reboundsの大活躍。AIは孤軍奮闘の35 points。GAME5はKobe Bryant 26 vs Allen Iverson 37。AIは孤軍奮闘の37 points。バスケットボールは一人では勝てない。Los Angelis Lakers(LAL)の選手層の厚さに圧倒されたシリーズでした。結局、我がSixersは1勝4敗で負けてしまいました。しかし、この時の興奮は今でも忘れません。このシリーズでのAllen Iverson(通称AI、エーアイ)とKobe Bryant(コービー・ブライアント)の活躍は目に焼き付いています。2020年1月26日Kobe Bryant(コービー・ブライアント)がヘリコプター墜落事故で41歳の若さで亡くなりました。次女ジアナのバスケットボール試合のコーチとして同行する際、濃霧で視界が悪い中での墜落事故でした。NBAファンの一人として偉大なるスーパースターであるKobe Bryant(コービー・ブライアント)の死は大きなショックです。彼がLos Angelis Lakers(LAL)のhead coach(ヘッドコーチ)として復帰するのを楽しみにしていましたが、帰らぬ人となってしまいました。ご冥福をお祈りします。
Feb 3, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト新年明けましておめでとうございます筆者はグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを継続しており、健康な生活を送っています。12年前に開業して、認知症初診患者8000名、現在、認知症専門外来1500名、認知症専門往診130名を診させて頂いております。これも多くの皆様の御支援のおかげと感謝しています。今年もケアマネージャー、看護師、介護士、理学療法士、言語療法士、歯科医、歯科衛生士などの多職種と連携して、認知症患者さん達および御家族が出来るだけ健やかに暮らしていけるように尽力して参ります。景行天皇社@長久手市景行天皇社@長久手市おせち料理@自宅十割そば@自宅症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:甲状腺腫瘍。一過性健忘。腰椎ヘルニア。内科開業医①ブロプレス8mg②フルイトラン2mg③ネキシウム20mg④リピトール10mg⑤マーズレン1g⑥ドネペジル10mg。物忘れ、難聴、語義失語、振戦、歯車様固縮、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:14/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下/パーキンソニズム/食欲低下にドネペジル10mg中止、8日目からリバスタッチパッチ4.5mg開始、NewフェルガードLA粒2錠1日2回朝夕食前脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始した。BP128/76。PR58。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(+4)、近時記憶2/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TCL176,TG195,Hb13.5,Zn87,Ferritin33.7以外異常なし。VitB1=23,VitB12=721,葉酸=4.2。るい痩/栄養障害のためリピトール/マーズレン中止、ネキシウム20mg→10mgへ減量した。収縮期BP130mmHg以下(BP111/67、PR63)でありとブロプレス8mg→4mg、フルイトラン2mg→1mgへ減量した。親戚からの紹介である。家族歴:曾祖母(発達障害)、父(発達障害)、母(発達障害)。 既往歴:非定型精神病、措置入院。統合失調症。精神科病院①リスペリドン4mg②アキネトン2mg③炭酸リチウム600mg④リスペリドン内用液1mg。内科開業医①ベシケア5mg②エチゾラム0.5mg。物忘れ、易興奮、夜間不眠、食欲低下、振戦、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。注意スコア 4/5:書き間違い・自動車の側面こすり(+)、興味がないと記憶・理解不可(+)、整理整頓不得意(+)、横で音楽を聴かれると気が散る(+)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(-) 、多動スコア 1/4:休暇も多動(-)、衝動買い(-)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(-)、長文読解不得意(+)。ASスコア 4/4:こだわり強い・友達少ない(+)、聴覚過敏・難聴(+)、比較的成績良好・何か才能(+)、昔から易怒性(+)。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:3、アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下/前頭葉症状にフェルガード100M粒4錠を勧めた。アスペルガー症候群(AS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導、腸内細菌補充のためミヤBM錠4錠開始した。パーキンソニズムにリスペリドン5mgから3mgへ減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+3)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Alb4.1,TCL128,TIBC259,Hb12.4,Zn53以外異常なし。VitB1=29,VitB12=222,葉酸=2.5。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、VitB12欠乏症にメコバラミン1gおよびシアノコバラミン1mg筋注を開始、ミヤBM4錠から2錠へ減量した。パーキンソニズムにリスペリドン3mgから2mgへ減量した。知り合いからの紹介である。既往歴:内科開業医①テラムロAP(内服不規則)。物忘れを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:2、アルツハイマー型認知症(ATD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+4)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn64以外異常なし。VitB1=36,VitB12=407,葉酸=6.0。亜鉛欠乏症にプロマック75mg、VitB12欠乏症にメコバラミン0.5gを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:胃潰瘍。肺炎。たこつぼ心筋症。気管支喘息。内科開業医①ボノテオ50mg②フルイトラン1mg③L-アスパラギン酸カルシウム400mg④エディロール0.75μg⑤アムロジピン5mg⑥アリセプト5mg。物忘れを呈していた。時計描写テスト:8/9。 改訂長谷川式:21.5/30、近時記憶2/6。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:21.5/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下に他院からアリセプト5mg、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26.5/30(+5)、近時記憶4/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr1.01,Hb11.4,Zn73,Ferritin67.1以外異常なし。VitB1=24,VitB12=395,葉酸=4.0。亜鉛欠乏症にプロマック75mg、ビタミンB1/葉酸/亜鉛に対する栄養指導を行った。開業医からの紹介である。物忘れ、暴言、易興奮、介護抵抗、語義失語、まじめな性格、寝言を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+6)、近時記憶6/6(+4)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c5.9,Alb4.0,TCL192,TG161,Zn63以外異常なし。VitB1=30,VitB12=385,葉酸=4.3。亜鉛欠乏症にプロマック75mg、VitB12低下症にメコバラミン0.5mgを開始した。遅発性ジスキネジアは治療可能!筆者はオーソモレキュラー医学入門を読んでいます。この中で遅発性ジスキネジアの治療について、興味深い記載がありました。臨床医として、治療の上でも重要と考えられましたのでここで紹介します。精神安定剤には大きく分けて、定型抗精神病薬(フェノチアジン系(コントミン、ニューレブチルなど)、ブロモフェノン系(セレネースなど))と非定型抗精神病薬(リスパダール、ルーラン、セロクエル、ジプレキサ、エビリファイなど)があります。これらの精神安定剤を3年以上投与した60歳以上患者のうち50%に遅発性ジスキネジアを副作用として発症することがわかっています。リチャード・クンニ医学博士は、精神安定剤によって身体からマンガンが排出されてしまうためマンガン欠乏症を起こしてしまうことが原因ではないかと考え、マンガンキレート10mgを1日3回投与単独、またはビタミンB3=ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)を併用することにより、遅発性ジスキネジア患者15名中14名(93%)で症状が改善したと報告しています。精神安定剤によりマンガンだけでなく、亜鉛、銅、クロムなどの必須ミネラルも排出されてしまうのではないかと考察しています。マンガンの欠乏により遅発性ジスキネジアが生じたということは、ハンチントン病、脊髄小脳変性症などの神経筋疾患も微量元素の欠乏という観点から研究すべきかも知れないと考察しています。第5回加藤圭史作陶展のご案内第5回加藤圭史作陶展のご案内をさせていただきます。私の祖父が3代目加藤作助、加藤圭史はその孫、私の従兄弟に当たります。150年以上続く瀬戸市赤津町 窯元作助で作陶をしています。家系図では室町時代に遡ることが出来ます。 期間 令和2年1月2日(木)~10日(金) 時間 午前10時~午後19時30分(最終日は16時閉廊) 場所 松坂屋名古屋店 本館8階美術画廊...https://sakusukega.exblog.jp/是非、お立ち寄り下さい。
Jan 5, 2020
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト長久手実家のみかんと柿が大豊作みかん@長久手実家柿@長久手実家症例報告知り合いからの紹介である。物忘れ、昼間傾眠、振戦、歩行不安定、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(-2)、近時記憶3/6(+-)と軽度悪化した。認知機能低下にドネペジル1.5mgを開始、脳梗塞にサアミオン10mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:AMY177,TIBC221,Zn49以外異常なし。VitB1=29,VitB12=440,葉酸=3.7。亜鉛欠乏症にプロマック150mg開始した。低Alb血症、VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+6)、近時記憶3/6(+-)と軽度悪化した。ケアマネからの紹介である。既往歴:左口角麻痺、右半身麻痺、脳幹梗塞。内科開業医①アマリール②バイアスピリン③タケプロン④オルメテック⑤アムロジピン⑥エパデール⑦トリルシティ皮下注。物忘れ、徘徊、易転倒、尿便失禁、語義失語、膝組みを呈していた。独居(夜間のみ長男)、昼間独居。毎日モーニング。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核および左脳幹ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、前頭側頭型認知症(ピック病)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:3/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:14/30(+2)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.6,BUN20.3,s-Cr1.21,Alb3.7,TCL159,TIBC188,Hb12.7,Zn60以外異常なし。VitB1=15,VitB12=1770,葉酸=3.1。知り合いからの紹介である。物忘れ、物探し、味覚変化を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮、③右側頭葉萎縮軽度、④右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:2、注意欠陥多動障害(ADHD)/多発性脳梗塞として治療を開始した。注意スコア 2.5/5:書き間違い・自動車の側面こすり(-)、興味がないと記憶・理解不可(-)、整理整頓不得意(±)、横で音楽を聴かれると気が散る(+)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(+)。多動スコア 2.5/4:休暇も多動(-)、衝動買い(+)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(±)、長文読解不得意(+)。ASスコア 1.5/4:こだわり強い・友達少ない(±)、聴覚過敏・難聴(-)、比較的成績良好・何か才能(-)、昔から易怒性(+)。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。注意欠陥多動障害(ADHD)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27.5/30(+1.5)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.78,TG203,Zn77異常なし。VitB1=28,VitB12=367,葉酸=7.4。外来栄養食事指導(初回):高TG血症、VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。施設からの紹介である。既往歴:左後頭葉髄膜腫。甲状腺機能低下。内科開業医①チラージン50μg②クレストール2.5mg③ディオバン80mg④アダラートCR10mg。物忘れ、易興奮、物盗られ妄想を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 左後頭葉髄膜腫摘出後。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。善玉菌補充のためミヤBM2錠を開始、内科からの②⑤中止、(年齢+70)mmHg上限を目標に③④減量を指導した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+7)、近時記憶3/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn50,Ferritin19.7以外異常なし。VitB1=25,VitB12=404,葉酸=3.1。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。脳血流低下のため鉄剤回避した。知り合いからの紹介である。既往歴:R1/8/6食欲低下、点滴治療、血液検査:異常なし。内科①レンドルミン0.25mg②デパス0.25mg③ドグマチール50mg。 R1/8/20血液検査:異常なし、総合内科。物忘れ、振戦、夜間不眠、食欲低下、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮中等度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:1、レビー小体病(LBD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6。GDS-5 Score 3/5、GDS-15 9/15。 認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。食欲低下にドグマチール50mg/プロマック150mg、夜間不眠にロゼレム8mg/レンドルミン0.25mgを開始した。レビー小体病(LBD)/欝病を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+-)、近時記憶6/6(+-)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。VitB1=35,VitB12=1800,葉酸=8.0。一般採血:s-Cr0.84,MCV101,Zn64以外異常なし。食欲低下にドグマチール50mg中止、プロマック150mgから75mgへ減量した。認知症外来では必ず亜鉛血中濃度(平均63μg/dL)を測定すべし~認知症外来患者の289名中269名、92%は亜鉛欠乏症~今年から長久手南クリニックの認知症専門外来初診時に亜鉛血中濃度を測定するようになりました。昨年までは食欲低下が見られる患者のみ選択的亜鉛血中濃度を測定していました。一昨年から認知症患者におけるオーソモレキュラー(分子栄養学)的血液検査(ビタミンB1、B12、葉酸、フェリチン、TIBCの結果に基づき、分子栄養療法を開始しました。一定の効果を得ることが出来ましたが、食欲低下に基づくアルブミン、総コレステロール、中性脂肪の低下が著しい場合にはビタミン、鉄などの補充による認知機能改善効果が得られないことに気づきました。エネーボ配合経腸用液の投与により、ある程度の改善は得られましたが、根本的な治療にはなりませんでした。認知症専門外来初診時に亜鉛血中濃度を測定することですべての患者で亜鉛欠乏症の有無を確認するようにしました。亜鉛血中濃度は80-130μg/dLが正常値とされています。最近289名の認知症専門外来初診患者について検討してみました。すると、平均63μg/dL、92%(289名中269名)で80μg/dL未満、すなわち、亜鉛欠乏症と診断されたのです。亜鉛欠乏症に対しての治療は薬物治療と栄養食事指導の両面から行いました。薬物療法としては、亜鉛血中濃度40-59μg/dLやや高度~高度低下に対してはプロマックD75mg2錠1日2回朝食後寝る前(または1日2回朝夕食後)、亜鉛血中濃度60-79μg/dL軽度~中等度低下に対してはプロマックD75mg1錠1日1回朝食後(夕食後、寝る前)としました。亜鉛補充は興奮を伴うことがあるため興奮したら減量または中止すべきであることに注意が必要です。元々、興奮している患者の場合は、栄養食事指導のみ行い、穏やかになってから亜鉛血中濃度を再測定して必要に応じて薬物治療を行うべきです。 総患者数 289名 平均 63μg/dL亜鉛血中濃度(μg/dL) 薬物治療 治療目的 40-49 31名 10.7% プロマックD75mg2錠 認知機能および栄養状態改善50-59 87名 30.2% プロマックD75mg2錠 認知機能および栄養状態改善60-69 90名 31.1% プロマックD75mg1錠 認知機能改善70-79 58名 20.1% プロマックD75mg1錠 認知機能改善80- 23名 8.0% 亜鉛欠乏症に対して亜鉛補充が適度にされると、栄養状態改善(食欲回復)だけでなく認知機能改善が期待できます。特にメマリーとの相性が良い、すなわちプロマックとメマリーを併用すると認知機能改善率が高い印象があります。長久手南クリニックの認知症専門外来では、抗認知症薬以外の治療を優先しています。プロマックはその第1候補と言えます。
Dec 16, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトうな幸でひつまぶし(上)を食すスタッフ一同でひつまぶしを食べに行きました。いつもありがとうとは照れくさくて言えなかったけど、、、。みんなが元気で楽しく過ごせるようにと願いを込めました。ひつまぶし(上)@うな幸ホトトギス@長久手実家ムラサキシキブ@長久手実家フヨウ@長久手実家ツバキ@長久手実家症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:狭心症、フランドルテープ40mg。H30/10アルツハイマー型認知症。イクセロンパッチ9㎎~18㎎→18mgで食欲低下中止。物忘れ、寝言、食欲低下、語義失語、薬物過敏、甘い物好きを呈していた。右手で左肩を叩く×、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる○、弘法も筆の誤り×、利き手○。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6/9、改訂長谷川式:9/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。語義失語にMガード2Capを勧めた。レビー小体型認知症(DLB)/前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+8)、近時記憶4/6(+4)と著明改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:TCL180,TIBC255,Hb11.7以外異常なし。VitB1=28,VitB12=426,葉酸=7.3。知り合いからの紹介である。既往歴:C型肝炎、インターフェロン完治。9年前、脳出血、呂律不全。2年前、脳出血、左不全片麻痺。物忘れ、暴力、尿便失禁、介護抵抗、うつ状態、盗癖、語義失語、膝組み、生真面目を呈していた。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる○、弘法も筆の誤り○、利き手○。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、右被殻出血瘢痕。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:7、前頭側頭型認知症(ピック病)/多発性脳梗塞/脳出血後遺症として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状は最初の3日間のみ消失した。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgからウインタミン朝6mg夕9mgへ増量、ウインタミン4mg屯1日2回可とした。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.0,BUN14.0,Alb4.3,TCL185,TIBC286,Hb11.0,Zn74以外異常なし。VitB1=21,VitB12=283,葉酸=2.7。外来栄養食事指導(初回):VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。知り合いからの紹介である。既往歴:狭心症。腰椎脊柱管狭窄症。レビー小体型認知症。内科開業医①エックスフォージ②アムロジピン5mg③メインテート2.5mg④ドネペジル5mg⑤トビエース⑥フェブリク⑦酸化マグネシウム⑧ニトロペン舌下錠。物忘れ、幻視、夜間大声、悪夢、帰宅願望、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、易転倒、尿便失禁、嚥下困難、食欲低下、語義失語、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:8、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。他院からのドネペジル5mg中止、8日後にリバスタッチ4.5mg開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mg/サアミオン10mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。せん妄にシチコリン1000mg静注、歩行困難にグルタチオン10Ap/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap開始。BP111/57と過降圧のため他院からのアムロジピン5mg中止を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+4)、近時記憶5/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。BP142/82。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.0,BUN43.s-Cr1.47,Alb4.4,γGTP81,TG585,TIBC,Hb11.8,Zn66以外異常なし。VitB1=30,VitB12=409,葉酸=4.8。亜鉛欠乏症にプロマック75mg、VitB12低下症にメコバラミン0.5mg開始した。外来栄養食事指導(初回):高TG血症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー、ケトジェニック。インターネット検索で来院された。過集中、反応が違うを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:1、アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。アスペルガー症候群(AS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+-)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はやや改善した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c5.7,TG192以外異常なし。VitB1=49,VitB12=485,葉酸=29.1。外来栄養食事指導(初回): 高TG血症、VitB12欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー、ケトジェニック。インターネット検索で来院された。既往歴:直腸癌。鎖骨大動脈瘤。右突発性難聴。内科開業医①ラミシール②ラシックス③アスパラカリウム。物忘れ、易興奮、介護抵抗、食欲低下、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:7、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+2)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN14.2,Alb2.7,TCL135,TIBC145,Hb9.2,Zn45以外異常なし。VitB1=32,VitB12=695,葉酸=2.6。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症。「ケトジェニックダイエット」と「グルテンフリー(GF)・カゼインフリー(CF)ダイエット」は万人がすべき街で太ったヒトを見かけると、もったいないなと感じます。太った状態を解消する方法は単純明快だからです。ケトジェニックダイエット、グルテンフリー(GF)・カゼインフリー(CF)ダイエットさえすれば多くの場合健康な生活を送ることが出来るのです。これだけで毎月2kg程度の減量が出来、理想的な体型を維持出来、多くの病気を改善・治癒・予防することが出来ます。グルテンフリー(GF)・カゼインフリー(CF)ダイエットは、リーキーガット症候群(LGS)、すなわち腸漏れ症候群を改善します。リーキーガット症候群(LGS)は、グルテン(小麦粉タンパク)およびカゼイン(牛乳タンパク)などが原因で腸粘膜にダメージを与え、通過できるはずのない食物残渣、タンパク質、細菌、ウイルスなどが腸粘膜上皮細胞を通過して血管内に入り込んているため、多くの神経難病、アレルギー疾患、自己免疫疾患、子宮疾患、癌、糖尿病、高血圧を引き起こすのです。今までにグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットは、注意欠陥多動障害(ADHD)、アルツハイマー型認知症(ATD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、統合失調症、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、過換気、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、子宮筋腫、子宮内膜症、月経前症候群を呈するリーキーガット症候群(LGS)に改善・治癒・予防効果があることを繰り返しお伝えしてきました。筆者は、2年間ケトジェニックダイエットを行い、11kg痩せました。筆者は、和洋問わずお菓子類および果物をすべて止めました。極端なケトジェニックダイエットでは、夕食に玄米を少量のみという風に記載されていましたが、長期的に健康になるという科学的根拠がなく筆者は、毎食胚芽米を茶碗1杯ずつ食べていました。それに加えて、半年前からグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを行っていますが、アレルギー性鼻炎、便秘症、下痢症が改善、テニスを1時間半やっても余り疲れなくなりました。グルテンフリーダイエットと言っても、小麦粉で出来たパンや麺類を除去、醤油などに含まれる少量の小麦粉は可としています。パン、麺、スパゲッティ、餃子の皮、カレー・シチュー粉末ルーなど、小麦粉を米粉で代用した商品が売られていますのでそれらを利用しています。揚げ物は小麦粉を片栗粉で代用しています。バースデーケーキも米粉、卵、砂糖、バターを使ってスポンジケーキを作り、その日だけはカゼインを含む生クリームを可としています。筆者のカゼインフリーはバターやホエイ以外の乳製品を除去しています。牛乳は元々下痢になりやすく、チーズは余り好きではありませんでしたから、筆者にとって乳製品除去は全く苦痛を伴いませんでした。2年半経過して、毎日の生活でも疲労しにくくなり、スポーツをしても怪我もせず、マイナス11kgを維持出来ています。2年半前のままの生活をしていたら、近いうちに倒れていたかも知れません。2歳半年をとったにも関わらず、身体年齢は10歳以上若返った気がします。おかげさまで、長久手南クリニック開設11年で認知症初診者数7000名。現在、認知症専門外来1500名(1-3か月処方)、認知症専門往診130名(月2回定期往診)をこなしています。60歳になったら月曜日を休診、70歳になったら土曜日を休診、80歳になったら木曜日を休診、少しずつ休みを増やして行こうと考えています。70歳になったら別荘3日間、仕事4日間のペースで人生を楽しみたいと考えている今日のこの頃です。生涯現役の医師を全う出来たら最高の人生と言えるでしょう。
Oct 23, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト上高地は素晴らしい上高地に家族で滞在しました。河童橋から明神池まで散策、上高地ルミネスタホテルに宿泊、素晴らしいフランス料理と源泉掛け流し温泉を堪能しました。河童橋@上高地河童橋@上高地河童橋~明神池@上高地河童橋~明神池@上高地河童橋~明神池@上高地河童橋~明神池@上高地河童橋~明神池@上高地河童橋~明神池@上高地河童橋~明神池@上高地症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:もの忘れ外来。H31/4/26-5/1高血糖。内科開業医①ボグリボース②ランソプラゾール③ポラプレジンク④イコサペント酸エチル⑤ビタノイリン⑥ビオフェルミン⑦テネリア⑧アムロジピン⑨シンバスタチン。物忘れ、暴言、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、易転倒、食欲低下、尿便失禁、生真面目、書痙、甘い物好き、欝状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球、歯状核、海馬石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。レビー小体型認知症(DLB)/アスペルガー症候群(AS)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導、ビオラクチス3gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+2)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c7.7,BUN10.6,Alb4.1,TCL174,TIBC322,Hb11.5,Zn110,Ferritin50.7以外異常なし。VitB1=257,VitB12=1830,葉酸=8.8。開業医からのビタノイリン/リポバス中止を指導した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血 、グルテンフリー、カゼインフリー、ケトジェニック。インターネット検索で来院された。既往歴:気管支喘息①モンテルカスト②タービュヘイラー。アルツハイマー型認知症、ドネペジル3-5-8mg(来院10日前に中止)、家族①ANM176粒2錠②プラズマローゲン。好酸球性副鼻腔炎①セレスタミン②エリザス。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、生真面目、昼間傾眠を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 右>左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100Mを勧めた。レビー小体型認知症(DLB)/気管支喘息/好酸球性副鼻腔炎を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導、ビオラクチス3gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。幻視、幻聴、妄想、昼間傾眠にシチコリン1000mg静注、自己免疫新患に対してグルタチオン2000mg静注とした。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+3)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN11.7,Alb4.1,Zn57,Ferritin92.8以外異常なし。VitB1=32,VitB12=705,葉酸=8.6。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。施設からの紹介である。既往歴:腹部大動脈瘤。内科嘱託医①ビオフェルミン②ザイロリック③ネキシウム④ロゼレム⑤ニューロタン⑥メバロチン⑦サインバルタ⑧アンプラーグ⑨フランドルテープ。物忘れ、幻視、易興奮、夜間不眠、夜間せん妄、徘徊、易転倒、語義失語、食欲低下を呈していた。頭部CT:体動のため不能。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:5+α、レビー小体型認知症(DLB)/アスペルガー症候群(AS)疑いとして治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:不可、改訂長谷川式:1/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。欝状態/疼痛なく興奮状態がみられたため他院からのサインバルタ30mg中止とした。夜間せん妄に他院からのロゼレム8mg維持、リボトリール0.25mg/抑肝散加陳皮半夏2.5gを開始した。食欲低下/舌萎縮にプロマック150mg/エネーボ250mL開始、排便困難にビオラクチス2g開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、上記周辺症状はすべて消失した。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮中等度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。甲状腺正常。一般採血:HbA1c5.4,BUN19.3,s-Cr1.14,Alb3.7,TCL168,TIBC324,Hb10.3,MCV100,Zn55以外異常なし。VitB1=21,VitB12=605,葉酸=4.6。ケアマネからの紹介である。既往歴:便秘症①酸化マグネシウム②パントシン。嘔吐症①プリンペラン。夜間せん妄、REM睡眠行動障害、振戦、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体病(LBD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。レビー小体病(LBD)、便秘症、嘔吐症を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導 ビオラクチス3gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と治癒状態、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:BUN14.9,s-Cr0.77,Alb4.2,TCL193,Zn60以外異常なし。VitB1=29,VitB12=535,葉酸=9.2。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:内科開業医①ユニシア②クレストール③ウルソ。物忘れ、幻視、夜間大声、REM睡眠行動障害、甘い物好き、膝組み、開脚歩行を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:1、レビー小体病(LBD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25.5/30(-2.5)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TG175,Zn62,Ferritin93.1以外異常なし。VitB1=32,VitB12=334,葉酸=6.7。亜鉛欠乏症にプロマック75mg、ビタミンB12欠乏症にメコバラミン(ビタミンB12)0.5mg開始した。上高地ルミネスタホテル フランス料理フランス料理1@上高地ルミネスタホテルフランス料理2@上高地ルミネスタホテルフランス料理3@上高地ルミネスタホテルフランス料理4@上高地ルミネスタホテルフランス料理5@上高地ルミネスタホテル介護施設の食事の重要性~分子栄養療法およびGFCFダイエットの実際~筆者は18カ所の介護施設に定期往診を行っています。施設往診の際に、施設の昼食や夕食を拝見することがあります。18カ所の施設の中で施設内で食事を作っているのは6カ所のみ、施設外業者からの配食サービスを受けている施設が12カ所です。筆者は1年前から科学的食事指導を行うため個々の患者さんの血中アルブミン、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸、鉄(フェリチン、TIBC)、亜鉛、コレステロール、中性脂肪を測定して、それを根拠に当クリニックの管理栄養士による外来および在宅訪問栄養食事指導を開始しています。最近ではリーキーガット症候群(LGS)に対するグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを分子栄養学的食事指導に加えています。すべての施設外配食業者が悪いわけではありませんが、管理栄養士がメニューを作っている食事を全量摂取していても分子栄養療法的な部分的栄養失調となっている患者が多数見られることも事実です。施設内で食事を作っている介護施設6カ所26名の中で、栄養指導に真剣に耳を傾けているのは3カ所のみです。配食サービスを受けている介護施設12カ所の中で、おやつなどに工夫してくれている施設が2カ所あるだけです。グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットにより、認知機能改善、歩行や嚥下などのADLの改善、体重減少による歩行や高血圧・糖尿病・高脂血症などの生活習慣病の改善が見られています。食事の重要性を書いたパンフレットを施設および在宅患者約130名全員に渡しましたが、施設や家族の反応は鈍く、現在、施設患者26名および在宅患者5名の在宅訪問栄養食事指導をしているに過ぎません。今後も新規往診患者には在宅訪問栄養食事指導を指示することで指導率を上げていこうと考えています。食事は薬よりも大切であることを皆さんにわかって頂き、これからも出来るだけ少ない投薬量で認知機能およびADLの改善を図って参ります。最後に、読者の皆様がより健康になるようにグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導の実際を以下に示します。グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導の実際グルテンフリー(※グルテン…小麦粉に含まれるタンパク質)【やめるといいもの】パン、菓子パン、ピザ、粉物(お好み焼きやたこ焼きなど)、揚げ物の衣、パスタ、うどん、そうめん、ラーメン、ルー(カレー・シチューなど)、ケーキ、クッキー、まんじゅう、そば(十割は除く)、つなぎのあるもの(ハンバーグなど)。【この原材料表示に注意】「小麦粉」「小麦」「小麦たんぱく」「小麦グルテン」などカゼインフリー(※カゼイン…乳製品に含まれるたんぱく質)【やめるといいもの】牛乳、チーズ、ヨーグルト、生クリーム、アイスクリームなど【この原材料表示に注意】「牛乳」「生乳」「乳製品」「乳たんぱく」などリーキーガット症候群(LGS)は腸漏れ症候群と訳されます。小麦粉に含まれるグルテンおよびや乳製品に含まれるカゼインは分解しきれないまま腸に送られてきます。また粘り気が強く、腸に張り付いてとどまり続けます。すると身体は異物と認識し、自分で自分の腸を攻撃します。とどまることによる腐敗も起こり、慢性的な炎症に。そして細かい穴が開き、食事で摂った栄養や、排泄するはずの有害物質が体内に漏れ出し、栄養失調(吸収障害)や全身の炎症を起こします。これをリーキーガット症候群(腸管壁浸漏)といいます。また損傷した腸では、通常は通過できない食品や物質が通過してしまうため、アレルギーを発症しやすくなります。食事からグルテンおよびカゼインを取り除き、善玉菌を補充することで腸内環境を整えること出来ます。このようなリーキーガット症候群(LGS)の治療は、アルツハイマー型認知症(ATD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)などの認知症、注意欠陥多動障害(ADHD)、パーキンソン病(PD)、多発性硬化症(MS)、統合失調症などの神経難病、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などのアレルギー疾患、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎などの消化器疾患、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、類天疱瘡などの自己免疫疾患、子宮筋腫、子宮内膜症、月経前症候群などの婦人科疾患の治療に繋がるのです。
Sep 30, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト新しい脳神経外科専門医認定証届く認知症治療は、神経内科、精神科、脳神経外科の専門医が行っています。筆者は、脳神経外科専門医として認知症を診ている医師と言えます。認知症学は新しい分野であり、新しい治療法を考えることができる分野とも言えます。筆者も1年前の自分とは全く違う考えで治療を行っており、年々進歩しているという実感があります。これからも新しい治療法を考え、実践して参ります。脳神経外科専門医認定証@長久手南クリニック金魚水槽@自宅金魚水槽@自宅症例報告インターネット検索で来院された。既往歴:子宮筋腫。光視症、左後頭葉脳梗塞、デパケン400mg。内科①ゼチーア10mg②ビビアント20mg③セロクラール40mg④フェジン注射。物忘れ、易転倒、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(-1)、近時記憶5/6(+1)と不変、上記周辺症状も不変だった。甲状腺正常。一般採血:UA7.2,Alb3.8,TCL154,TG191,TIBC228,Zn57以外異常なし。VitB1=31,VitB12=1420,葉酸=3.5。レビー小体型認知症(DLB)、片頭痛、子宮筋腫を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導した。総コレステロール低下に他院からのゼチーア中止を指導した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、高TG血症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+2.5)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、歩行状態も改善した。親戚からの紹介である。既往歴:内科①テネリア20mg②アダラートCR40mg。物忘れ、暴言、昼間傾眠、味覚低下、舌萎縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。BP134/85。前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+5)、近時記憶3/6(-1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.2,BUN18.8,s-Cr1.19,Alb4.0,TCL162,Hb14.0,MCV106,Zn70以外異常なし。VitB1=19,VitB12=397,葉酸=9.1。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。BP114/78。アダラートCR40mgから20mgへ減量を指導した。筆者の書籍を読んで来院された。既往歴:子宮筋腫。便秘症。物忘れ、妄想、膝組み、生真面目、勘違いを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左ピック切痕、両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。善玉菌補充にビオラクチス2g開始した。1ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。子宮筋腫、便秘症、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+5.5)、近時記憶2/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN13.3,Alb4.4以外異常なし。VitB1=30,VitB12=183,葉酸=11.4。ビタミンB12欠乏症(目標値500)にシアノコバラミン1Ap筋注およびメコバラミン1mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):VitB12欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。知り合いからの紹介である。既往歴:内科①フェブリク②アレグラ屯。物忘れ、意欲低下、不安感、スケジュール管理不能、道順を間違う、語義失語を呈していた。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる○、犬も歩けば棒に当たる○、 弘法も筆の誤り×、利き手○。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR4Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN13.1,Alb4.0,TCL168,TIBC263,Hb12.7,Zn60以外異常なし。VitB1=28,VitB12=485,葉酸=5.5。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。知り合いからの紹介である。振戦(+)、左>右歯車様固縮(+)を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左側頭葉萎縮先端部軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。レビー小体病(LBD)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、振戦(±)、左>右歯車様固縮(±)と著明改善した。甲状腺正常。一般採血:BUN14.5,Alb4.7,TCL141以外異常なし。VitB12=465,葉酸=2.9。外来栄養食事指導(初回):低コレステロール血症、VitB12低下症、葉酸欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導による神経難病、呼吸器・消化器・自己免疫・婦人科疾患に対する抜群の効果リーキーガット症候群(LGS)は、注意欠陥多動障害(ADHD)、アスペルガー症候群(AS)、アルツハイマー型認知症(ATD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、統合失調症、レビー小体病(LBD)、パーキンソン病(PD)、多発性硬化症(MS)、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群(IBS)、クローン病、潰瘍性大腸炎、過換気、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、ヘバーデン結節、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、子宮筋腫、子宮内膜症、月経前症候群、乳癌、卵巣癌、精巣癌、前立腺癌など、原因不明で完治出来ない神経難病や呼吸器・消化器・自己免疫・婦人科疾患の原因になっています。最近、筆者は、認知症を含むこれらの疾患の既往がある患者には「グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット(グルテン、カゼインによるトラブル・依存性・代替食品・工夫)」パンフレットを渡して、「パンや麺、それに牛乳が好きですか」という質問を必ず行っています。「大好きです」と言う返事が帰ってきたら、筆者は「やっぱり、そうですね」と言って納得するのです。「牛乳は合わないから飲まないけどパンや麺は好きです」という返事も多く、筆者は「牛乳が合わないことを自覚しているけれど小麦が合わないことはわからなかったのですね」と返事をします。「牛乳は好きでよく飲んでいたけれど最近は飲むと必ず下痢をするので飲んでいません」「シリアルは好きでよく食べていたけれど最近は食べると必ず下痢をするので食べなくなりました」という返事も良く帰ってきます。初診時には、保険上、筆者が「グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット(グルテン、カゼインによるトラブル・依存性・代替食品・工夫)」パンフレットを渡して指導、ビオラクチスやミヤBMなどの善玉菌の補充によるリーキーガット症候群(LGS)の治療も行います。1か月後には諸処の症状が明らかに改善しています。注意欠陥多動障害(ADHD)では、患者は「頭がすっきりした」と表現し、初診時の ぼんやりした表情がはっきりした表情に変化、簡易知能検査も改善します。アスペルガー症候群(AS)や前頭側頭葉変性症(FTLD)では、イライラが減り、初診時の険しい表情から穏やかな表情になり、簡易知能検査も改善します。パーキンソン病(PD)やレビー小体型認知症(DLB)を含むレビー小体病(LBD)は、歩行が改善して、表情も明るくなり、簡易知能検査も改善します。今週症例提示した17歳の高校生がグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットのみで振戦も歯車様固縮も著明改善したのは衝撃的でした。気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの呼吸器疾患では、症状の改善・完治と共にステロイド・抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤の減量~中止に成功しています。下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群などの消化器疾患では、症状の改善・完治と共に下剤・プロトンポンプ(PPI)・過敏性腸症候群(IBS)治療薬の減量~中止に成功しています。 全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、ヘバーデン結節、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患では、症状の改善に成功しています。再診時には、出来る限り当クリニック加藤優梨香管理栄養士による「グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット(グルテン、カゼインによるトラブル・依存性・代替食品・工夫)」、「グルテンフリーでも食べることが出来る食事」、「グルテンフリーおやつ」「グルテンフリーのお酒」、「グルテンフリー麺・パスタ」などのパンフレットによる管理栄養指導を積極的に行っています。これらの指導により、上記疾患の改善・完治に加えて治療薬の減量~中止が出来るのですから、患者にとっても、保険診療にとっても画期的なことなのです。長久手南クリニック いつも1ヶ月待ちの認知症専門外来 新患予約 今なら2-3週間で可能!1か月待ちの認知症専門外来予約が今なら2-3週間以内に可能です。TEL:0561-56-5667(月火木金土の8:30am-1:30pm)またはFAX: 0561-64-5668(いつでも可)で予約可能です。FAXの場合は、患者氏名、年齢、住所、電話番号、携帯電話番号(予約者)、予約者氏名を記載して下さい。認知症および発達障害新患予約可能時間10月12日(土) 11:00am10月15日(火) 以降 10:30am 11:00am9月28日(土)現在
Sep 9, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト長久手南クリニックは純木造建築~12年経っても良い感じ~外観1@長久手南クリニック外観2@長久手南クリニック外観3@長久手南クリニックテッポウユリ@長久手南クリニック症例報告施設からの紹介である。既往歴:敗血症。自傷行為のため措置入院。施設医①ウルソ150mg②リピトール10mg③リスパダール1mg。物忘れ、帰宅願望、夜間不眠、感情失禁、尿便失禁、薬物過敏、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、るい痩、食欲低下を呈していた。ASスコア 2.5/4:こだわり強い・友達少ない(±)、聴覚過敏・難聴(-)、比較的成績良好・何か才能(+)、昔から易怒性(+)。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左>右淡蒼球石灰化、副鼻腔炎。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:7、レビー小体型認知症(DLB)/アスペルガー症候群(AS)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。夜間不眠/夜間せん妄にロゼレム8mg/抑肝散加陳皮半夏2.5g/リボトリール0.25mg開始、食欲低下/るい痩にプロマック150mg/エネーボ250mL開始/他院からのリピトール10mg中止、パーキンソニズムに他院からのリスパダール1mg中止、慢性硬膜下血腫に五苓散5gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(-1)、近時記憶5/6(+-)と不変、前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgから朝4mg昼4mg夕4mgへ増量した。レビー小体型認知症(DLB)/アスペルガー症候群(AS)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にビオラクチス散3gを開始した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c5.7,BUN13.6,Alb3.8,TCL149,TIBC225,Hb11.9,Zn57以外異常なし。VitB1=13,VitB12=890,葉酸=2.1。知り合いからの紹介である。既往歴:過敏性腸症候群。物忘れ、財布見つけられない、携帯電話番号間違いを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:1、前頭側頭葉変性症(FTLD)、過敏性腸症候群(IBS)を呈するリーキーガット症候群(LGS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6と正常範囲を呈していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。前頭側頭葉変性症(FTLD)、過敏性腸症候群を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+-)、近時記憶6/6(+-)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。フェルガード100M開始時、軟便気味。甲状腺正常。一般採血:BUN10.3,Alb4.1,TCL185,Zn79,Ferritin23.7以外異常なし。VitB1=33,VitB12=226,葉酸=7.8。ビタミンB12欠乏症(目標値500)にシアノコバラミン1Ap筋注およびメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー。ケアマネからの紹介である。既往歴:右小脳梗塞。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、暴言、帰宅願望、介護抵抗、夜間不眠、易転倒、尿便失禁、鼻歌、盜食、甘い物好き、膝叩きを呈していた。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮中等度、④右>左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 右小脳梗塞。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:7、レビー小体型認知症(DLB)/アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6/9、改訂長谷川式:6/30、近時記憶0/6と高度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝2mg夕4mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。不安感にアタラックスP20mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:8/30(+2)、近時記憶0/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:BUN12.4,Alb3.7,TIBC250,Zn62,Ferritin68.3以外異常なし。VitB1=31,VitB12=171,葉酸=3.0。ビタミンB12欠乏症(目標値500)にシアノコバラミン1Ap筋注およびメコバラミン(ビタミンB12)1mg、亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:一過性脳虚血性発作。開業医①ブロプレス8mg②メバロチン10mg③バイアスピリン100mg④タケキャブ10mg。物忘れを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、右後頭頭頂葉梗塞、左尾状核梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:1、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。バイアスピリン100mg/メバロチン10mg/タケキャブ10mg中止、ブロプレス8mgから4mgへ減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+-)、近時記憶6/6(+-)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。ブロプレス4mgから中止とした。甲状腺正常。一般採血:BUN16.3,Alb4.2以外異常なし。VitB1=49,VitB12=1040,葉酸=6.3。知り合いからの紹介である。既往歴:腸閉塞。物忘れ、夜間不眠、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。舌萎縮にプロマック150mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+2)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN14.9,Alb3.5,TCL112,TIBC247,Hb12.9,Zn69,Ferritin55.8以外異常なし。VitB1=32,VitB12=238,葉酸=13.5。ビタミンB12欠乏症(目標値500)にシアノコバラミン1Ap筋注およびメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB12欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。納豆を食べよう-納豆菌は乳酸菌やビフィズス菌を増殖させる- 納豆は原料が大豆、水、納豆菌の三つだけで作られています。1695年に刊行された「本朝食鑑」(ほんちょうしょっかん)では、納豆について、「腹中をととのえて食を進め、毒を制す」という記述があります。納豆は、300年以上も前から健康に役立てられ、納豆の整腸作用を認めていました。納豆は納豆菌の持つ種々の作用が発酵食品としての機能を発揮しています。 納豆菌は大豆を発酵する過程でナットウキナーゼやビタミンB群、ビタミンK2を産生します。ナットウキナーゼは血液中の血栓を溶かすなどの健康効果が認められるほか、ビタミンB群はエネルギー供給や老廃物の代謝などの働きをし、ビタミンK2は骨を形成するタンパク質を活性化させ、骨折や骨粗鬆症を防ぐ働きをします。納豆菌は胃酸に強い性質を持っているため、胃酸で死滅することなく大腸まで届きます。腸内に届いた納豆菌は、乳酸菌のエサになったり、腸内細菌の活動をサポートしたりして、腸内環境を整えます。腸内環境が整うと、便秘の改善、免疫力向上、美肌効果、うつ予防といった健康にも美容にもやさしい効果をもたらします。また、直接的でなく間接的に乳酸菌やビフィズス菌の増殖を促す相乗作用もあります。 納豆菌は、納豆から分離された枯草菌(こそうきん、Bacillus subtilis)の仲間で、1894年に納豆発酵菌として報告されました。納豆菌はグラム陽性の桿菌で、芽胞(がほう)を有します。芽胞とは一部の細菌が、栄養分のないような、増殖に適さない環境になったときに、耐久性の高い特殊な細胞構造となり、熱・薬剤・乾燥などに強い抵抗力を示し、長期間休眠状態を維持できるのです。日本産の藁(わら)1本には約1000万個の納豆菌が芽胞の状態で付着しています。藁は乾燥しているために、他の栄養型細菌やカビ類は生息しにくいが、芽胞形成菌にとっては良い環境となります。蒸した大豆を藁で包んで発酵させ、藁に付いている納豆菌がこの大豆に移り増殖することで納豆が出来たのです。芽胞は熱に強いために、昔の納豆の製法では、稲藁(いなわら)を熱湯で煮沸させていたのを使っていたので、耐熱性の納豆菌だけが藁に残ったものを使用することで、純粋培養に近い状態で作られました。 納豆のネバネバは、ムチンとも言い、納豆菌が大豆を発酵する際、タンパク質を分解してできたグルタミン酸と糖の一種であるフラクタンという物質からできています。このグルタミン酸は昆布などにも含まれるおいしさの素の成分としても有名なアミノ酸で、納豆がおいしいのは、このグルタミン酸によります。糖類のフラクタンという物質には味はありませんが、ネバネバを安定させる役目をもっています。長く糸を引くのは、グルタミン酸という物質が折りたたまれてつながっているためと言われます。ムチンはカルシウム吸収促進、粘膜保護作用、血糖値の上昇抑制効果、コレステロール値低下などに関与します。納豆菌の抗菌性の主成分とも言われる「ジピコリン酸」という成分は、金属イオンと結合する力が強く、放射能を持ったストロンチウム90やコバルト60などと体内結合をして、外に排出してくれる働きもあります。その他、納豆菌の抗ガン作用や免疫機能増強作用も報告されています。 腸内細菌とは、腸の中に棲み、さまざまな働きをしています。腸の中には約300種、100兆ほどの腸内細菌がいると言われ、それぞれがビタミンや酵素を産生し、ミネラル、タンパク質などを構成し、腸の活動を調整し、ヒトの生命維持活動を行なっています。その腸内細菌は、健康にとってよい働きをするものを善玉菌(有用菌)、悪い働きをするものを悪玉菌(有害菌)、特に良い働きもしないが生体の抵抗力が落ちると悪いことをする日和見菌に分けられます。それら腸内細菌が叢(くさむら)のように群がって形成する集合体を腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)あるいは腸内フローラとも呼びます。乳酸菌やビフィズス菌が善玉菌の代表で、反対に悪玉菌の代表と言えば、大腸菌(毒性株)やウエルシュ菌などがあります。便秘や下痢の原因になり、はたまた便秘や下痢を長引かせる大きな要因になり、腐敗菌の代名詞とも言うべきウエルシュ菌に至っては、タンパク質を分解して発ガン物質を作ったり、老化を早めたりします。このことでも、悪玉菌がいかにやっかいなものであるかが想像できますが、問題は悪玉菌が増えると善玉菌が減って、肝不全の誘因になるアンモニアや硫化水素、アレルギー疾患を引き起こすヒスタミン、そしてインドールやフェノールという発ガン物質を大量に体内に発生させます。そのような誘因物質を作らせないためにも、善玉菌を増やし悪玉菌を減少させることが必要なのです。とくに重要な役割を果たすのが善玉菌の乳酸菌やビフィズス菌です。ビフィズス菌にはいろいろな仲間がいて、成人や動物の腸管の中にも棲みついていて、健康維持のために乳酸菌よりも有用な役割をすることが分かっています。 納豆菌、乳酸菌やビフィズス菌は、腸内環境を整える働きがあるので、同時に摂取することで相乗効果が得られると言われています。特に納豆菌によって乳酸菌やビフィズス菌が増殖し、安定化する働きがあります。その結果、当然悪玉菌や日和見菌は排除されます。その中心にいる納豆菌で出来た納豆は、日本の発酵食品の代表的なものと言えます。納豆菌は腸内で活性化し、種々の生理作用を有して善玉菌を増殖させ、腸内フローラのバランスを整えます。一般に乳酸菌は酸に弱く、胃酸により死滅することが多いのですが、納豆菌は胃酸に抵抗性を示し、楽々通過します。問題は小腸に達した納豆菌が腸内で健康に良い働きをしてくれるかどうかです。動物を使った実験では、納豆菌が腸内フローラに作用することを証明しています。豚に納豆菌を投与して、腸内フローラの変化を調べたところ、納豆菌投与群では納豆菌が腸管の各部位から検出され、胃酸で死ぬことがなく腸管まで到達することを証明しました。この時、同時に腸管内で乳酸菌やビフィズス菌の増加と安定化が認められました。 納豆菌が豚やニワトリの腸内細菌に好影響を与えることが分かったので、ヒトについても検討されました。近年このことを実証するために、腸内の善玉菌を増やす食べ物を比べた報告があります。納豆、ぬか漬け、キムチ、サツマイモで比較しています。5人ずつ4チームに分かれ、それぞれの食材を200グラム、2週間食べ続け、実験前後でビフィズス菌の増減を調べました。実験結果は実験前に比べ、いずれの食材でも、納豆では12%、ぬか漬けでは8%、キムチでは6%、サツマイモでは3%のビフィズス菌が顕著に増加しました。他の善玉菌である乳酸菌も全ての群で増加していました。納豆菌がプロバイオティクスとして、善玉菌を増やす働きをしてくれたと考えられます。プロバイオティクスとは「健康のために」という意味のギリシャ語が由来で、ヒトに利益をもたらす善玉菌を指します。生きたまま腸まで届き、そこで産生する乳酸などの代謝産物が健康効果をもたらします。悪玉菌の増殖を抑制するので、悪玉菌の産生する有害物質が少なくなると言われています。また、原料の大豆にはビフィズス菌のエサになるオリゴ糖が豊富に含まれているためビフィズス菌が増えたと考えるのが妥当なのです。乳酸菌発酵食品のぬか漬け、キムチでは乳酸菌そのものが有効に働いています。サツマイモは発酵食品ではないが、食物繊維で便通が良くなり、腸内の環境が改善されビフィズス菌が住み易い環境となったと考えられます。 腸内細菌はヒトの健康にとって大切な働きをします。消化を助けてくれたり、免疫力を強めたり、ビタミンを作ったり、腸内細菌の働きは大きいことがわかっています。腸内フローラが乱れると、健康に支障が出てきます。近年、腸内細菌をコントロールするプロバイオティクスの研究がますます盛んになってきています。乳酸菌やビフィズス菌は有用菌として世界中で認められています。一方、納豆菌は世界的にみると、まだマイナーな細菌に過ぎません。しかし、乳酸菌やビフィズス菌との相乗効果は納豆菌をグローバルな細菌として広めることにつながるかも知れません。一日の食事のうちどれか1食に、納豆と乳酸菌を含む食べ物を組み合わせてみてはいかがでしょうか。
Aug 24, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトGE CTscan ProSpeedII 12年間ありがとうお盆休みの間に、CTスキャンの入替を行いました。12年間活躍したGE ProSpeedIIに別れを告げ、GE16列コンパクトCT「Revolution ACT」を搬入しました。搬出、搬入、GEスタッフの皆さん、どうもありがとうございました。スタッフや筆者に弁当を届けてくれた妻にも感謝。テッポウユリ@長久手南クリニックProSpeedII@長久手南クリニックProSpeedII@長久手南クリニックProSpeedII@長久手南クリニックRevolution ACT@長久手南クリニックRevolution ACT@長久手南クリニックRevolution ACT@長久手南クリニック入道雲@長久手南クリニック症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:子宮頸がん。左大腿骨頸部骨折。内科開業医①アダラートCR②ミカルディス。整形外科①ビビアント②エディロール。物忘れ、難聴、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞、⑥その他 両側小脳歯状核および淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:、ピックスコア:、として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:、改訂長谷川式:14/30、近時記憶3/6と軽度/中等度/高度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始、ルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(+4)、近時記憶1/6(-2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN26.4,s-Cr0.82,Alb3.7,TCL163,TIBC260,Hb10.3,Zn59,Ferritin50.5以外異常なし。VitB1=34,VitB12=513,葉酸=6.5。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、低アルブミン血症にエネーボ250mLを開始した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。インターネット検索で来院された。既往歴:内科①ノルバスク5mg②リーゼ10mg③パントシン400mg④酸化マグネシウ。物忘れ、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳梗塞にバイアスピリン100mgを開始、ルベストDR2Capを勧めた。BP130-150を目標にノルバスク5mg→2.5mgへ減量を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+2)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn75,Ferritin71.3以外異常し。VitB1=41,VitB12=969,葉酸=8.7。亜鉛欠乏症にプロマック75mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:頭蓋骨陥没骨折。回転性めまい。耳鳴。内科開業医①アイミクスHD(アバプロ100mg/アムロジピン10mg)②デパス③ハルシオン④ユリーフ。物忘れ、昼間傾眠、夜間不眠、嚥下困難、夜中に電磁波が聞こえる、生真面目、甘い物好き、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞軽度、⑥その他 両側淡蒼球石灰化軽度。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:3、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始した。BP120/68。アイミクスHD(アバプロ100mg・アムロジピン10mg)からLD(アバプロ100mg・アムロジピン5mg)に減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+2)、近時記憶5/6(-1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN15.6,Alb4.6,TCL187以外異常なし。VitB1=28,VitB12=320,葉酸=6.2。BP121/71。アイミクスLD(アバプロ100mg・アムロジピン5mg)からアバプロ50mgへ減量した。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。体重減少にエネーボ250mLを開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:胃癌1/2切除術。アルツハイマー型認知症。内科開業医①ベプリコール②ユニシアHD(ブロプレス8mg/アムロジピン5mg)③メマリー20㎎④アリセプト5㎎。物忘れ、寝言、食欲低下、ふらつき、薬物過敏、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶1/6と高度低下していた。ドネペジル5mg 6日間中止→7日目から2.5mgで再開、メマリー20mg 6日間→7日目から10mgで再開、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、ルベストProDR2Capを勧めた。BP131/88。ユニシアHD(ブロプレス8mg/アムロジピン5mg)からユニシアLD(ブロプレス8mg/アムロジピン2.5mg)に減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:9/30(-2)、近時記憶1/6(+-)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN13.4,Alb3.9,TCL191,Hb10.6,Zn69,Ferritin22.4以外異常なし。VitB1=16,VitB12=283,葉酸=4.5。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、VitB12低下症にメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。BP119/66。ユニシアLD(ブロプレス8mg/アムロジピン2.5mg)からブロプレス8mgに減量した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。知り合いからの紹介である。物忘れ、アパシー、欝状態、昼間傾眠、食欲低下、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:3、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17.5/30、近時記憶4/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。食欲低下にプロマック150mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+6.5)、近時記憶6/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN13.6,TG219,TIBC291,Zn76以外異常なし。VitB1=37,VitB12=608,葉酸=2.6。葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。グルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導、ビオラクチス2gを開始した。NHKスペシャル シリーズ 人体 神秘の巨大ネットワーク 第4集「万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった」脳の次に神経細胞の多い腸は第2の脳と言われます。腸は腸内細菌と免疫細胞を使って全身の免疫力をコントロールしています。腸には絨毛があり、その中にある絨毛内毛細血管を経由して全身に運ばれます。腸内細菌は腸粘液の中に100兆個あります。免疫細胞は全身に2兆個あり、その7割すなわち1.4兆個は絨毛内部にはの集結しています。免疫細胞から攻撃のサインが出て腸から攻撃物質を出します。腸には一部だけ絨毛がない窪みがあり、免疫細胞を訓練しています。その窪みに善玉菌が入り込むと免疫細胞に「味方」であること、病原菌が入り込むと免疫細胞に「敵」であると認識させるのです。あるイングランドの少女は極度の食物アレルギーのためアナフィラキシーショックを繰り返しており、暴走した免疫細胞により身体の細胞にまでアレルギー反応を示していました。便検査でクロストリジウム菌およびラクトバチルス菌が少ないことが判明しました。ある日本の女性はミエリンに対する自己抗体による多発性硬化症により、身体が便検査でクロストリジウム菌およびバクテロイデス菌が少ないことが判明しました。クロストリジウム菌にはは病気の原因になる菌も含まれますが、一方で免疫を制御する重要な役割をしている菌も含まれます。特定の種類のクロストリジウム菌が少ないと多発性硬化症や重症のアレルギーを起こすことがわかってきました。大阪大学教授らの研究により、クロストリジウム菌からの信号により免疫のブレーキ役である「Tレグ」と言われる免疫細胞が生まれ、暴走している免疫細胞の興奮を鎮めることが判明したのです。「Tレグ」は腸で作られ、全身の暴走している免疫細胞の興奮を静めることがわかっています。「Tレグ」が分泌する免疫鎮静物質を合成して多発性硬化症の女性に投与したところ臨床症状がを改善したのです。アレルギーが治まる不思議な場所として曹洞宗大本山總持寺が紹介されています。修行僧たちの多くが花粉症やアトピー性皮膚炎が改善していたのです。修行僧たちの便検査により、クロストリジウム菌が備わっていることが判明しました。修行僧たちが食べている精進料理にはクロストリジウム菌の大好物である食物線維が多く含まれています。早稲田大学理工学部服部正平教授らは、日本人の腸内細菌は免疫力をコントロールする物質を出す能力が備わっていることを論文発表しています(DNA Research, 2016,23(2),125-133)。日本人の食事が西洋化したため、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、花粉症が急増しています。様々な病気を回避するためには、食物線維の多い精進料理(日本食)に立ち戻ることが不可欠なのです。
Aug 15, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト天草は茹で蛸が上手い茹で蛸@天草テニス@天草市栖本菅乃屋西原店@熊本県上益城郡益城町菅乃屋西原店@熊本県上益城郡益城町菅乃屋西原店から阿蘇を望む@熊本県上益城郡益城町症例報告親戚からの紹介である。家族歴:父(アスペルガー症候群)。既往歴:花粉症。健康診断:異常なし。物忘れ、ぼんやりした表情、語義失語を呈していた。注意スコア 3/5:書き間違い・自動車の側面こすり(-)、興味がないと記憶・理解不可(-) 、整理整頓不得意(+)、横で音楽を聴かれると気が散る(+)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(+)。多動スコア 4/4:休暇も多動(+)、衝動買い(+)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(+)、長文読解不得意(+)。 ASスコア 2/4:こだわり強い・友達少ない(+)、聴覚過敏・難聴(±)、比較的成績良好・何か才能(-)、昔から易怒性(±)。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる○、弘法も筆の誤り○、利き手○。 頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:2、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。注意欠陥多動障害(ADHD)、花粉症を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN10.1,Alb4.1,TCL148,TIBC317,Zn74,Ferritin79.9以外異常なし。VitB1=50,VitB12=337,葉酸=5.2。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー。ケアマネからの紹介である。既往歴:心筋梗塞。腰椎脊柱管狭窄症。リウマチ性多発筋痛症(PMR)。内科開業医①カルブロック②リピトール③バイアスピリン。皮膚科①プレドニゾロン②アルファカルシード③タケキャブ④ダイフェン⑤セレコックス⑥リンゼス⑦パントシン⑧酸化マグネシウム⑨毎週アクテムラ皮下注。物忘れ、アパシー、易転倒、尿便失禁、病識欠如、甘い物好き、膝組み、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。BP126/68。他院からのカルブロック/リピトール/プレドニン/タケプロン中止を勧めた。レビー小体型認知症(DLB)/アスペルガー症候群(AS)/リウマチ性多発筋痛症(PMR)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24.5/30(-1.5)、近時記憶6/6(+-)と軽度低下、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血: HbA1c5.9,BUN16.3,Alb3.9,TCL149,TIBC292,Hb13.7,Zn64,Ferritin105.2以外異常なし。VitB1=40,VitB12=471,葉酸=3.4。BP104/62。カルブロック/リピトール/プレドニン/タケプロン中止しておらず、再度中止を勧めた。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。地域包括支援センターからの紹介である。既往歴:内科開業医①アムロジピン②リピトール。物忘れ、物盗られ妄想、火の不始末を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。高齢のためアトルバスタチン中止を勧めた。BP154/60。BP140-160を目標にアムロジピン減量を指導した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+5)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN14.9,Alb3.8,TCL180,Hb11.2,Zn67,Ferritin20.7以外異常なし。VitB1=37,VitB12=384,葉酸=9.4。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。知り合いからの紹介である。物忘れ、欝状態、昼間傾眠、食欲低下、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:3、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17.5/30、近時記憶4/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。食欲低下/味覚低下にプロマック150mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+6.5)、近時記憶6/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN13.6,TG219,TIBC291,Zn76以外異常なし。VitB1=37,VitB12=608,葉酸=2.6。葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導、ビオラクチス2gを開始した。親戚からの紹介である。既往歴:多系統萎縮症(MSA)。線維筋痛症(FM)。子宮筋腫(UL)。卵巣嚢腫。神経内科①マドパー②パントシン③酸化マグネシウム④ロキソニン⑤ラキソベロン。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、欝状態、薬物過敏、生真面目、甘い物好き、右上肢→上下肢痛、歩行不安定、小刻み歩行、右歯車様固縮、呂律不全、嚥下困難、便秘、立ちくらみ、膀胱直腸障害を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:1、多系統萎縮症(MSA)/レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。歩行困難にグルタチオン10Ap/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap(GCS10Ap点滴)開始、嚥下困難にNewフェルガードLA粒3錠開始、レビー小体型認知症(DLB)、多系統萎縮症(MSA)、線維筋痛症(FM)、子宮筋腫(UL)、卵巣嚢腫を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導、ビオラクチス3gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。4日後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて改善した。毎週GCS10Ap点滴を継続するため、訪問看護を導入した。甲状腺正常。一般採血:BUN17.3,Ferritin68.3以外異常なし。VitB1=36,VitB12=2350,葉酸=10.8。「腸と脳 エムラン・メイヤー著」を読んでエムラン・メイヤー医師は腸と脳との関連を研究しており、腸内細菌がセロトニンやGABAなどの神経伝達物質を作る役割をしていると指摘しています。更に抗生物質を飲むとマイクロバイオータ(腸内細菌分布)構成が変化することで、マウスの行動に変化が見られると指摘しています。自閉症スペクトラム障害(ASD)、強迫性障害、不安障害と診断された25歳男性は、パンケーキ、ワッフル、ヌードル、ピザ、菓子などの精製された炭水化物を食べており、栄養士によりプロバイオティクス、キムチ、ザワークラフト、各種チーズ(長久手南クリニックではチーズはカゼインの塊であり、排除すべきであると指導しています)を食べるように指導して改善を図ったと記載しています。うつ病とマイクロバイオータの関連について、セロトニンレベルを調節するプロバイオティクスを摂取することで有意な改善が見られたと報告しています。ペンシルベニア大学の研究は、欧米で暮らす雑食者と完全菜食主義者のマイクロバイオータは大きな違いはないが、微生物が精製する代謝物質を変えることを報告しています。「脳-腸-マイクロバイオーム」は密接に相関しています。ヒトマイクロバイオームは50万種類の代謝物質を精製します。総称してメタボロームと呼ばれる代謝物質の多くは、神経系に影響を及ぼします。微生物の中には、ホルモンや神経伝達物質、あるいはその他の神経系に直接作用する分子を含め、50種類ほどの代謝物質を産生するものもあります。従って、食習慣の選択はヒトの運命を決定づけると言えます。動物性脂肪を多く含む食事が過食や食物依存を引き起こすことや、腸内微生物がこの結びつきに重要な役割を担っていることが知られています。動物性脂肪の含有率が低い食事は、癌や、うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病などの神経難病発症リスクを低下させることがわかっています。腸を発端とする炎症は、身体中に広がり重要な脳領域に達し、このプロセスには腸内微生物が強く関与しています。スーパーマーケットで、卵、ステーキ肉、豚肉の切り身などの動物性食品を買うときには、劣悪な飼育環境、慢性ストレス、不自然な資料、医薬品によって「脳-腸-マイクロバイオーム」相関が変異した動物から生産された製品であることを意識すべきです。悲しいことに、野菜、果物などの植物性食物に関しても、工業型農業によるトウモロコシ、大豆、小麦の生産は、化学肥料や殺虫剤に大きく依存しています。加工食品には人工甘味料、食品乳化剤、活性グルテンなどの食品添加物も多く含まれています。これらの要因は、すべてヒトの「脳-腸-マイクロバイオーム」相関を損なうと考えられます。レビー小体を形成するαシヌクレイン患者の脳ばかりでなく、腸内の神経細胞にも存在します。従って、腸管神経系の神経細胞にはパーキンソン病の症状が発現する何年もまえから変性が見られ、腸の精緻な機能がその変われ、蠕動は遅滞して、排便困難が見られるようになります。パーキンソン病患者では、健常者と比べてマイクロバイオータを構成するプレボテーラ菌の割合が低下していることが報告されています。菜食主義のヒトの腸内ではプレボテーラ菌が繁栄し、肉類や乳製品を主に食べているヒトの腸内ではプレボテーラ菌が減少することが知られています。パーキンソン病が「脳-腸-マイクロバイオーム」相関の疾病であることを示唆する科学的証拠は他にもあり、菜食主義はパーキンソン病発症のリスクを低下させることがわかっています。長久手南クリニックにおける治療経験~神経難病、発達障害、アレルギー疾患、自己免疫疾患に対してはグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットが第一選択~筆者は注意欠陥多動障害(ADHD)、アルツハイマー型認知症(ATD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、統合失調症、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、過換気、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、子宮筋腫、子宮内膜症、月経前症候群を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めています。このブログでも報告していますように、パーキンソン病患者にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導して、1か月後に歩行改善を認めた患者を数例経験しています。また、注意欠陥多動障害(ADHD)、アスペルガー症候群(AS)などの自閉症スペクトラム障害(ASD)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを指導して、1か月後に著明改善~治癒状態となった症例を10例以上経験しています。これらの経験からグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットが、神経難病、発達障害、アレルギー疾患、自己免疫疾患などの治療には第一選択と考えています。
Aug 10, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト天草は最高だよ天草で夏休みを過ごさせてもらっています。お世話になっているメディカル・パラメディカル・介護の皆さんありがとうございます。寿司@天草市とらや車海老水槽@天草市とらや寿司@天草市松田鮮魚鮮魚@天草市松田鮮魚こども食堂@天草市西法寺症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:内科①エカードHD(ブロプレス8mg/ヒドロクロロチアジド6.25mg)②アムロジピン5mg③リピディル160mg④カルナクリン100単位。物忘れ、るい痩を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、アルツハイマー型認知症(ATD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。るい痩のためリピディル160mg中止を勧めた。。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+6)、近時記憶5/6(+2)と著明改善した。甲状腺正常。一般採血:BUN31.9,s-Cr2.01,K5.4,Alb3.2,GOT48,GPT34,LDH759,TCL102,Hb7.8,TIBC366,Zn49以外異常なし。VitB1=25,VitB12=625,葉酸=4.9。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB1欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+3)、近時記憶3/6(-2)と更に軽度改善した。インターネット検索で来院した。物忘れ、暴言、昼間傾眠、夜間不眠、易転倒、食欲低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:3、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+4)、近時記憶6/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn60,Ferritin45.1以外異常なし。VitB1=30,VitB12=1210,葉酸=7.9。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。知り合いからの紹介である。既往歴:レビー小体病、声が聞こえる。精神科①デパケン400mg②酸化マグネシウム③センノシド。物忘れ、幻聴、妄想、歩行不安定、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:2、近時記憶4/6、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。BPSDにデパケン400mg継承した。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+8)、近時記憶5/6(+1)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:sCr0.93,Alb3.9,TG153,Zn52以外異常なし。VitB1=35,VitB12=686,葉酸=4.6。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:H26認知症、ドネペジル3-5-10mg、あさひが丘ホスピタル。物忘れ、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、徘徊、易興奮、尿便失禁、語義失語、歩行不安定、小刻み歩行、歯車様固縮、車椅子生活を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左>右側頭葉萎縮中等度、④左>右海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:7、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:5/9、改訂長谷川式:6/30、近時記憶0/6と高度低下していた。BPSD、四肢拘縮に対してドネペジル10mg中止、8日目からドネペジル2.5mgで再開した。語義失語にMガード4Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:11/30(+5)、近時記憶1/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失して一本杖歩行となった。。甲状腺正常。一般採血:Alb4.1,TIBC264,Zn72以外異常なし。VitB1=31,VitB12=344,葉酸=9.4。亜鉛欠乏症(目標値80-120)にプロマック150mg、ビタミンB12低下症(目標値500)にメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:全身性エリテマトーデス(SLE)。膠原病内科①メチコバール②エバステル③メインテート中止④プレタール100mg⑤カデュエット中止⑥ビオフェルミン⑦アデホス⑧ミカムロ中止⑨タケキャブ。糖尿病内科①メトグルコ②キネダック。物忘れ、歩行不安定(右に傾く)、歯車様固縮、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)に他院からプレタール100mg、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善して治癒状態となり、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN14.1,Alb4.1,Ferritin23.0以外異常なし。VitB1=31,VitB12=1200,葉酸=88.6。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー。「牛乳のワナ」船瀬俊介著を読んで筆者は牛乳はカゼインが含まれており、小麦を含むグルテンと共にリーキーガット症候群の原因物質としてグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを推奨しています。リーキーガット症候群は注意欠陥多動障害(ADHD)、アルツハイマー型認知症(ATD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、統合失調症、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、過換気、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、子宮筋腫、子宮内膜症、月経前症候群などの多くの疾患の原因となるからです。「牛乳のワナ」には、牛乳の毒(プロゲステロン/抗生物質/農薬/高カルシウム血症/低マグネシウム血症/鉄欠乏性貧血)を示す証拠が多くの文献を根拠に述べられています。上記以外に乳児突然死症候群、貧血、乳癌、前立腺癌、精巣・卵巣癌、白血病、アテローム血栓症、心筋梗塞、脳卒中、1型糖尿病、骨粗鬆症、結石、白内障、不妊症、腸出血、にきび、犯罪、うつ病、肥満症の原因になると指摘しています。グルテンは発癌性があるということは注目に値します。一方で、カゼインやグルテンによるリーキーガット症候群が根本原因であることが余り強調されていないこと(脳腸相関(gut-brain-axis)という概念が反映されていないこと)、植物性タンパクであるグルテンは動物性タンパクであるカゼインに比較して発癌性が少ないから安全であるという誤解を与えること、動物性タンパクであるカゼインが発癌性があること=動物性タンパク質が発癌性があると断定していることなどが残念に感じました。牛乳が毒であるという事実は、明治、森永乳業、雪印メグミルク、ハーゲンダッツ、ネスレなどがスポンサーに入っているためテレビで「牛乳批判が出来ない」のです。小麦が毒であるという事実は、日清製粉などがスポンサーに入っているため「小麦批判が出来ない」のです。そのために国民全体、いや、人類全体が被害に遭っているのです。
Jul 30, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト夏野菜の花と実毎週日曜日1時間半テニスをしています。今日は曇りでしたが、蒸し暑くて発汗多量、水分補給とバナナで何とか乗り切りました。随分動けるようになってきましたが、中々上手くはなりません。コーチのアドバイスとYouTubeで毎週ポイントを決めて少しずつ上達出来るように努力しています。今日もテニスの前に実家におかずを届けました。夏野菜の花と実が一杯でした。ナスの花@長久手実家キュウリ花@長久手実家ミニトマト花@長久手実家ミニトマト緑@長久手実家ミニトマト赤緑@長久手実家症例報告市役所からの紹介である。既往歴:逆流性食道炎、過敏性腸症候群。開業医①レベニン②ケイラーゼ③ガスモチン④セレキノン。物忘れ、悪夢、食欲低下、入浴嫌い、着衣失行、夜間排尿3回、語義失語、アパシー、生真面目、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞、⑥その他 左淡蒼球石灰化。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる○、犬も歩けば棒に当たる×、弘法も筆の誤り×、利き手○。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にNewフェルガードLA粒2錠、語義失語にMガード2Cap勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始、食欲低下/舌萎縮にプロマック150mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+3)、近時記憶6/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、逆流性食道炎、過敏性腸症候群を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。甲状腺正常。一般採血:Alb3.8,TG228,TIBC230,Zn49以外異常なし。VitB1=30,VitB12=335,葉酸=3.6。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、高TG血症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。インターネット検索で来院された。既往歴:子宮筋腫、子宮摘出術。物忘れ、を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 右前頭葉半球状石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:2、アルツハイマー型認知症(ATD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:26.5/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25.5/30(-1)、近時記憶3/6(-1)と軽度悪化した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,TCL184,Zn53,Ferritin83.0以外異常なし。VitB1=32,VitB12=574,葉酸=8.5。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠からMガード4Capへ変更した。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。アルツハイマー型認知症(ATD)、子宮筋腫既往を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+1.5)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善した。外来栄養食事指導(2回目以降):同上、グルテンフリー、カゼインフリー。親戚からの紹介である。既往歴:子宮筋腫。慢性関節リウマチ、膠原病内科①メトレート②フォリアミン③ベネット④ファモチジン。軽度認知障害、メンタルクリニック①リバスタッチパッチ9㎎②人参養栄湯7.5g。物忘れ、寝言、アパシー、語義失語、生真面目、右振戦、右歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下に前医からのリバスタッチパッチ9mgを中止、8日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。語義失語にMガード2Capを勧めた。人参養栄湯7.5gを継承した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+4)、近時記憶6/6(+3)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn54,Ferritin87.9以外異常なし。VitB1=41,VitB12=701,葉酸=12.1。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、善玉菌としてミヤBM錠2錠を開始した。2か月後、改訂長谷川式:20/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と更に軽度改善した。レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、子宮筋腫、膠原病を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。外来栄養食事指導(初回):Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー。デイサービスからの紹介である。既往歴:心房細動。前立腺癌。間質性肺炎。肺気腫。水頭症。循環器内科①プラザキサ②メインテート③サンリズム④テネリア。物忘れ、暴言、介護抵抗、生真面目、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞、⑥その他 左>右淡蒼球石灰化、左>右脳室拡大。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる○、犬も歩けば棒に当たる○、弘法も筆の誤り×、利き手○。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶4/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.2,Zn67,Ferritin86.9以外異常なし。VitB1=30,VitB12=329,葉酸=1.6。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、ビタミンB12低下症(目標値500)にメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):VitB12低下症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症。インターネット検索で来院された。既往歴:開業医①アムロジピン5mg②フルイトラン1mg。物忘れ、アパシー、料理を作らない、テレビ鑑賞中寝てしまう、すいません、左>右難聴、語義失語、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④左海馬萎縮中等度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左>右脳室拡大、左淡蒼球石灰化。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる×、弘法も筆の誤り×、利き手×。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、Mガード4Capを勧めた。BP129/65に他院からのアムロジピン5mg維持/フルイトラン1mg中止とした。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+6)、近時記憶4/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて改善した。BP109/72に他院からのアムロジピン5mg→2.5mgとした。甲状腺正常。一般採血:Alb4.1,TCL184,Zn59,Ferritin41.6以外異常なし。VitB1=26,VitB12=826,葉酸=6.5。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):低Alb血症、VitB1欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血。抗認知症薬を使わない認知症治療筆者は認知症専門外来を始めて12年目になります。2007年開設当初は抗認知症薬(当初はドネペジルのみ、2011年レミニール、リバスタッチパッチ、メマリーが加わる)と向精神薬のみ、途中からフェルラ酸・ガーデンアンゼリカ混合サプリメントを併用するようになりました。その後、シチコリン注射やグルタチオン点滴を開始しました。脳血管性認知症には抗血小板剤プレタールや脳血流改善剤サアミオンを投与、途中からミミズ粉末サプリメントを併用するようになりました。数年前からプレタールは単独で認知機能改善作用があることがわかってきました。最近、語義失語に対して陳皮由来「ヘスぺリジン」・じゃばら由来「ナリルチン」・大豆由来「α-GPC」混合サプリメントを開始しています。2017年から分子栄養学に基づいた薬物補充療法および栄養指導を開始しました。2019年2月からは管理栄養士による外来栄養食事指導料を導入しました。一般的な糖尿病、腎不全、胃潰瘍、高尿酸血症、高脂血症、鉄欠乏性貧血に対する外来栄養食事指導料に加えて、低アルブミン血症、低尿素窒素血症、ビタミンB1欠乏症、ビタミンB12欠乏症、葉酸欠乏症、フェリチン欠乏症、トランスフェリン(TIBC)欠乏症、亜鉛欠乏症、低コレステロール血症、高中性脂肪血症に対する外来食事栄養指導を積極的に行っています。ビタミンB12欠乏症にメコバラミン/シアノコラミン筋注、葉酸欠乏症にフォリアミン、フェリチン欠乏症にフェロミア、亜鉛欠乏症にプロマック、低栄養患者にエネーボなどの経管栄養剤も併用しますが、出来る限り、欠乏因子を含む食品を多く摂取することで分子栄養学に基づく外来食事栄養指導を行うことで認知症治療を行っています。2019年現在は、初診時には上記サプリメント、脳血流低下が見られるときはプレタール/サアミオンなどの併用、他院からの降圧剤減量:(年齢+70)mmHg目標、他院からの高脂血症治療薬減量:総コレステロール:200-240目標を指導、分子栄養学に基づいた尿素窒素:20目標、アルブミン:4.3目標、総コレステロール:200-240目標、中性脂肪:150以下目標、ビタミンB1:30目標、ビタミンB12:500以上目標、葉酸:10目標、亜鉛:80-120目標、フェリチン:100目標、トランスフェリン(TIBC):250以上目標を含む血液検査を行っています。食欲低下が見られる場合は、舌所見で舌萎縮に伴う味覚低下があった場合、プロマックを開始します。1か月後に血液データに基づいた薬物補充療法、外来栄養食事指導を行っています。これだけで改訂長谷川式簡易知能検査や時計描画テストの改善が見られる間は、抗認知症薬や抗精神病薬を処方せずに認知症治療を行います。抗認知症薬は根本治療になりえないこと、興奮・吐気・食欲低下などの副作用があること、1年後には同レベルに戻ってしまうことから抗認知症薬使わない認知症治療を心がけているのです。抗認知症薬は分子栄養状態を改善した後に治療すると副作用が少なく改善することが多い印象があります。筆者は抗認知症薬や向精神薬を第1選択薬とは考えておらず、出来る限り、サプリメントや分子栄養療法による治療を試み、改善が見られない場合に抗認知症薬や向精神薬を使うようにしています。認知機能低下が中等度以上の場合は、最初から抗認知症薬を投与する場合もあります。一方、BPSD(特に陽性症状)がとても強い場合は最初から向精神薬とサプリメントの併用することもあります。最近では注意欠陥多動障害(ADHD)、アルツハイマー型認知症(ATD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、統合失調症、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、下痢症、便秘症、逆流性食道炎、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、過換気、片頭痛、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本病、血管炎、子宮筋腫、子宮内膜症、月経前症候群を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めています。認知症にこれらの疾患が合併している場合はリーキーガット症候群(LGS)が根本原因である可能性が大きく、リーキーガット症候群(LGS)の治療を行わない限り認知症も治療出来ないことになります。リーキーガット症候群(LGS)の原因は、食品アレルギー以外にもNSAIDs、制酸剤、ステロイド、抗生物質、経口避妊ピルなどの薬品、アルコール、カフェイン、精製炭水化物や砂糖食品によるカンジダ菌の異常繁殖、食品添加物、農薬のついた食べ物、アマルガムなど水銀を含む歯科材料、慢性的ストレス、化学療法・放射線治療などが考えられます。これらはまさしく「The End of Alzheimer's」written by Dr Dale Bredesenの分類や治療法に一致するのです。
Jul 21, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト夏の花と実り7月15日(月)海の日も長久手実家に食事を届けました。スイレン鉢にはスイレンが咲き、池には熱帯性スイレンが、畑にはスイカ、プリンスメロン、トマトが実っていました。スイレン@長久手実家熱帯性スイレン@長久手実家スイカ@長久手実家プリンスメロン@長久手実家トマト@長久手実家症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:広汎性発達障害、普通学校。職歴:部品分解組立作業。語義失語、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。 右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる×、弘法も筆の誤り×、利き手×。注意スコア 1/5:書き間違い・自動車の側面こすり(-)、興味がないと記憶・理解不可(+) 、整理整頓不得意(-)、横で音楽を聴かれると気が散る(-)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(-)。多動スコア 1.5/4:休暇も多動(±)、衝動買い(-)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(-)、長文読解不得意(+)。ASスコア 2.5/4:こだわり強い・友達少ない(+)、聴覚過敏・難聴(±)、比較的成績良好・何か才能(+)、昔から易怒性(-)。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、アスペルガー症候群(AS)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。語義失語にMガード4Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+1)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善した。明るくなり、語義失語やや改善した。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる×、弘法も筆の誤り×、利き手○。甲状腺正常。一般採血:TCL176,Zn70以外異常なし。VitB1=32,VitB12=521,葉酸=4.6。葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。外来栄養食事指導(初回): 葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。インターネット検索で来院された。既往歴:便秘症。アレルギー性鼻炎。物忘れ、会話理解に時間がかかる、反応性うつ状態、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。注意スコア 3.5/5:書き間違い・自動車の側面こすり(+)、興味がないと記憶・理解不可(+)、整理整頓不得意(+)、横で音楽を聴かれると気が散る(-)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(±)。多動スコア 2.5/4:休暇も多動(-)、衝動買い(±)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(+)、長文読解不得意(+)。ASスコア 1.5/4:こだわり強い・友達少ない(±)、聴覚過敏・難聴(-)、比較的成績良好・何か才能(+)、昔から易怒性(-)。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9(針書き換え)、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6。注意欠陥多動障害(ADHD)、アレルギー性鼻炎、便秘症を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、便秘やアレルギー性鼻炎はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TCL131以外異常なし。VitB1=35,VitB12=373,葉酸=8.5。外来栄養食事指導(初回):低コレステロール血症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。家族からの紹介である。家族歴:母が注意欠陥多動障害(ADHD)。グルテンフリー治療で改善。職歴:大学卒業、ニート、勤務。頭が痺れる、前頭葉が痺れる、暴言、易興奮、 過呼吸、下痢気味、アレルギー性鼻炎を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。注意スコア 3.5/5:書き間違い・自動車の側面こすり(+)、興味がないと記憶・理解不可(+)、整理整頓不得意(+)、横で音楽を聴かれると気が散る(-)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(±)。 多動スコア 2.5/4:休暇も多動(-)、衝動買い(±)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(+)、長文読解不得意(+)。 ASスコア 1.5/4:こだわり強い・友達少ない(±)、聴覚過敏・難聴(-)、比較的成績良好・何か才能(+)、昔から易怒性(-)。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:0、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6。前頭葉症状にフェルガード100M粒4錠を勧めた。注意欠陥多動障害(ADHD)、過換気、アレルギー性鼻炎、下痢症を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:UA8.7,TG162以外異常なし。VitB1=22,VitB12=524,葉酸=3.5。外来栄養食事指導(初回):高TG血症、VitB1欠乏症、葉酸欠乏症、グルテンフリー、カゼイン。知り合いからの紹介である。物忘れ、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、部品を戻せない、子供の頃から片付け出来ない、いらいらを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左>右脳室拡大。注意スコア 4.5/5:書き間違い・自動車の側面こすり(+)、興味がないと記憶・理解不可(+)、整理整頓不得意(+)、横で音楽を聴かれると気が散る(+)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(+)。多動スコア 0/4:休暇も多動(-)、衝動買い(-)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(-)、長文読解不得意(-)。ASスコア 0/4:こだわり強い・友達少ない(-)、聴覚過敏・難聴(-)、比較的成績良好・何か才能(-)、昔から易怒性(-)。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:4、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下および前頭葉症状にフェルガード100M粒2錠を勧めた。注意欠陥多動障害(ADHD)、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、注意欠陥多動障害(ADHD)が改善、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎は消失した。甲状腺正常。一般採血:TCL162,Ferritin65以外異常なし。 VitB1=42,VitB12=510,葉酸=8.8。外来栄養食事指導(初回):高コレステロール、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー。インターネット検索で来院された。物忘れ、易興奮、欝状態、不安、下痢体質、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる○、犬も歩けば棒に当たる○、 弘法も筆の誤り×、利き手○。注意スコア 2/5:書き間違い・自動車の側面こすり(-)、興味がないと記憶・理解不可(+) 、整理整頓不得意(±)、横で音楽を聴かれると気が散る(-)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(±)。多動スコア 2.5/4:休暇も多動(±)、衝動買い(±)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(±)、長文読解不得意(+)。ASスコア 1.5/4:こだわり強い・友達少ない(±)、聴覚過敏・難聴(±)、比較的成績良好・何か才能(-)、昔から易怒性(±)。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:4、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。注意欠陥多動障害(ADHD)、下痢症を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+2)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Zn79,Ferritin51以外異常なし。VitB1=29,VitB12=316,葉酸=7.0。亜鉛欠乏症にプロマック150mg、VitB12低下症にメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。外来栄養食事指導(初回): VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、鉄欠乏性貧血、グルテンフリー、カゼインフリー。元気に長生きしたければ「パン麺は止めなさい」外来栄養食事指導を開始してから5か月が経ちました。認知症になっている方に共通な食事パターンがわかってきました。朝はパンと牛乳、昼は麺というパターンです。これに共通しているのは小麦と牛乳です。小麦に含まれるグルテンと牛乳に含まれるカゼインが、腸間膜上皮細胞間の接合部分タイト・ジャンクションを緩ませ、腸壁に無数の小さな穴を空けてしまいます。本来であれば腸間膜上皮を通り抜けられない未消化の食物、毒素、微生物が血管内に入り込んでしまいます。この状態をリーキーガットと言います。小麦に含まれるグルテンや牛乳に含まれるカゼインなどのタンパク質は人間が持っている自身のタンパク質と構造が似通っているため、体が間違って自分の組織を攻撃してしまいます。神経細胞や髄鞘(ミエリン)などに抗体が出来て攻撃することになると神経難病を発症することになります。筆者は、アセチルコリン産生細胞に対する攻撃が起きるとアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症(DLB)、ドーパミン産生細胞に対する攻撃が起きるとパーキンソン病(PD)やレビー小体型認知症(DLB)などのレビー小体病(LBD)、セロトニン産生細胞に対する攻撃が起きるとうつ病やレビー小体病(LBD)、髄鞘(ミエリン)にに対する攻撃が起きると多発性硬化症、注意欠陥多動障害(ADHD)、前頭側頭型認知症(FTD)が引き起こされると考えています。脳内に蓄積するベータアミロイド、レビー小体、タウ蛋白は、原因ではなく結果ではないかと考えます。従って、ベータアミロイドを取り除く治療は有効にはなり得ないのでしょう。日本人が世界的に長生きなのは小麦粉ではなく米飯を主食としており、肉類や魚介類などからタンパク質、腸内細菌、特に善玉菌の餌になる野菜を副食としてたくさん食べているからではないかと推測されます。食事の西洋化の中で一番の悪は肉類ではなく、小麦粉と牛乳なのです。糖質制限で夕のみの米飯が勧められていますが、筆者は毎食適量の米飯、特にビタミンやミネラルが豊富な胚芽米を食べても良いのではないかと考えています。朝がパン、昼が麺は止めなさい。「パン麺は止めなさい」を合い言葉として食を見直して頂くよう強くお勧めします。
Jul 15, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト春の花盛り2017年7月 86歳の父親が体調不良となり、それ以来、ほぼ毎日、2年間、妻が作ってくれた食事を実家に差し入れています。2019年4月5日に88歳となりましたが、体調は改善しており、テニスが週2回、3ゲームずつ出来ています。81歳の母親も、体調は万全で、テニス週3回出来ています。2019年4月20日(土)に食事を届けた時に撮った春の花盛りの実家の庭の写真です。シャクヤク@長久手実家ウノハナ@長久手実家フリージア@長久手実家サヤエンドウ@長久手実家つるバラ@長久手実家症例報告親戚からの紹介である。既往歴:S60気管支喘息、塵肺。H25ドネペジル3-5mg。H26窒息。H31/1/14 11時間徘徊、鬱状態。開業医①シングレア②ユニフィル③フェブリク④ドネペジル5mg⑤ネキシウム⑥オルメテック⑦ホクナリンテープ。物忘れ、薬物過敏、食欲低下、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5.5ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。薬物過敏/食欲低下にドネペジル5mg/フェブリク20mg/ネキシウム20mg中止 過降圧/脱水症(BP88/57、P110)にオルメテック20mg中止、るい痩著明にエネーボ500mL開始、認知機能低下にNewフェルガードLA粒2錠を勧めた。食欲低下/舌萎縮にプロマック150mg/ドグマチール50mgを開始した。せん妄/全身倦怠感にグルタチオン2000mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12 1Ap点滴静注した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1週間後、食欲低下、脱水症、炎症反応が続いており、大学病院総合内科へ緊急精査入院、インフルエンザ肺炎と診断され点滴治療を受けた。一般採血:BUN59.8,s-Cr2.25,Alb3.3,TIBC207,Hb11.1,Zn57,CRP9.23以外異常なし。VitB1=27,VitB12=1210,葉酸=16.8。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+1)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善した。るい痩に人参養栄湯6g開始した。外来外来栄養食事指導(初回): 低アルブミン血症、低コレステロール血症、ビタミンB1欠乏症、亜鉛欠乏症。2か月後、外来外来栄養食事指導(2回目):同上。3か月後、改訂長谷川式:24/30(+8)、近時記憶5/6(+2)と著明改善した。インターネット検索で来院された。既往歴:開業医①アジルバ②ノルバスク③ザンタック④プルゼニド⑤レンドルミン。物忘れ、幻視、妄想、易興奮、易転倒、書痙、左歯車様固縮、人物誤認、鬱状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶5/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。舌萎縮にプロマック75mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+3)、近時記憶4/6(-1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.8,Zn67以外異常なし。VitB1=35,VitB12=888,葉酸=6.1。外来栄養食事指導(初回):低アルブミン血症、亜鉛欠乏症。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+1)、近時記憶6/6(+2)と更に軽度改善した。外来外来栄養食事指導(2回目):同上。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+1)、近時記憶5/6(-1)と更に軽度改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:開業医①クレストロール②ルセフィ③ネキシウム④ガスロン。物忘れ、暴言、甘い物好き、収集癖を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。クレストール/ネキシウム中止を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21.5/30(-1.5)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。フェルガード100M粒2錠しか摂取しておらず、フェルガード100M4錠への増量を勧めた。甲状腺正常。一般採血:TCL173,TG286,Zn76以外異常なし。VitB1=42,VitB12=592,葉酸=11.7。開業医①クレストロール②ルセフィ。低コレステロール血症173mg/dL(目標値200以上、理想値240以上)にクレストール中止再度勧め/高コレステロールダイエット、高TG血症286mg/dLにケトジェニックダイエット、亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+5.5)、近時記憶5/6(+2)と著明改善した。ケアマネからの紹介である。既往歴:胃癌1/3切除。乳癌。甲状腺癌。開業医①ノルバスク②テノーミン③チラージン④アリナミンF⑤タガメット⑥マーズレン⑦ビオフェルミン。物忘れ、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。味覚低下にプロマック150mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+5)、近時記憶5/6(+3)と中等度改善した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,Hb10.3,Zn60,Ferritin10.9以外異常なし。VitB1=101,VitB12=271,葉酸=5.9。低アルブミン血症にエネーボ250mL開始、鉄欠乏性貧血にフェロミア50mg開始、ビタミンB12低下症(目標値500)にシアノコバラミン筋注およびメコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。外来栄養食事指導(初回):低アルブミン血症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症、亜鉛欠乏症、鉄欠乏性貧血。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:25.5/30(-0.5)、近時記憶4/6(-1)と維持出来ていた。。外来外来栄養食事指導(2回目):同上。デイサービスからの紹介である。既往歴:アルツハイマー型認知症、あさひが丘ホスピタル~開業医①アムロジピン5mg②クレストール5mg③アリセプト10mg④ロトリガ2g。物忘れ、食欲低下、るい痩、薬物過敏、金銭管理、昼間傾眠、生真面目、腕組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左>右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:2、アルツハイマー型認知症(ATD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:12.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。食欲低下/るい痩にアリセプト10mg/クレストール5mg/ロトリガ2g中止、プロマック150mg/エネーボ250mLを開始した。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+6.5)、近時記憶3/6(+1)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TCL174、Zn71,Ferritin79.2以外異常なし。VitB1=27,VitB12=421,葉酸=7.4。外来栄養食事指導(初回):低コレステロール血症(目標値200、理想値240以上)、ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)、亜鉛欠乏症、鉄欠乏性貧血。2か月後、外来栄養食事指導(2回目以降):同上。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:16.5/30(-2.5)、近時記憶3/6(+-)。外来栄養食事指導(2回目以降):同上。リーキーガット症候群リーキーガット症候群は腸の病気でありながら、実に多くの疾患に関連することがわかっています。本来であれば腸は腸間膜上皮細胞に覆われ、更に粘膜層は腸内に棲む腸内細菌(善玉菌)にガードされています。腸内細菌は食物の分解や有害物質の解毒なども担い、異物が体内に入るのを防いでいます。しかし、腸内細菌のバランスが崩れ、悪玉菌やカンジダなどが繁殖すると、腸間膜上皮細胞間の接合部分タイト・ジャンクションが緩んでしまい、腸壁に無数の小さな穴が空いてしまいます。本来であれば腸間膜上皮を通り抜けられない未消化の食物、毒素、微生物が血管内に入り込んでしまいます。この状態をリーキーガットと言います。人体に有害なこれらの物質が血流に乗って身体の様々な場所に運ばれ、免疫細胞により異物と判断され、あちらこちらで組織は炎症を起こし損傷を受けます。更に免疫システムはこれらに対する抗体を作り、次の侵入に備えます。特に、小麦に含まれるグルテンなどのタンパク質は人間が持っている自身のタンパク質と構造が似通っているため、体が間違って自分の組織を攻撃してしまいます。これが自己免疫疾患です。実に多くの疾患にリーキーガット症候群が関わっていることがわかっています。原因不明の不快症状(胸やけ、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口臭、食欲低下、関節痛、筋肉痛、不眠症、記憶力低下、集中力低下、疲労感、不快感、神経過敏、イライラ、攻撃的行動医、不安感、気分混乱、ぼんやりした頭、うつ症状)や様々な慢性疾患(発疹・にきび、蕁麻疹、アレルギー性疾患、喘息、乾癬、原発性胆汁性肝硬変、アルコール中毒、過敏性腸症候群(IBS)、強直性脊椎炎、肝機能障害、関節炎、吸収不良、自閉症、注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群、セリアック病、クローン病、多発性硬化症、パーキンソン病、認知症、統合失調症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、食品アレルギーや過敏症、潰瘍性大腸炎、アナフィラキシー反応)など、すべてリーキーガット症候群が引き起こすのです。ドクターコウノが以前分類されていたレビー・ピック複合型認知症(LPC)は、最近になってレビー小体型認知症とアスペルガー症候群が合併しているのではないかと指摘されておられます。リーキーガット症候群が両方の疾患の原因になるのですから合併するのも理にかなったことと言えます。
Jul 10, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトフレンチ ガーデンレストラン徳川園5月16日(木)フレンチ ガーデンレストラン徳川園で長久手南クリニックのランチ会を行いました。スタッフ全員参加して頂き、楽しいひとときを過ごすことが出来ました。グルテンフリーを伝えておらず、パンを鮎のリゾットに変更して頂いた。症例報告親戚からの紹介である。物忘れ、いらいら、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左>右大脳半球萎縮。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。 一般採血:異常なし。VitB1=42,VitB12=402,葉酸=8.7。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と更に中等度改善した。地域包括支援センターからの紹介である。既往歴:内科開業医①メリスロン②タケプロン③メチコバール。物忘れ、寝言、薬物過敏、視野狭窄、難聴(補聴器)を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠1日2回朝夕食前を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、プロルベインDR2Cap1日2回朝夕食前を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+4)、近時記憶6/6(+3)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,Ferritin43.6以外異常なし。VitB1=30,VitB12=1490,葉酸=9.5。老老介護のため通院困難であり、内科開業医に診療情報提供した。知り合いからの紹介である。物忘れ、食欲低下、車で迷う、よく笑う、甘い物好き、収集癖、生真面目、膝擦りを呈していた。頭部CT:以上から、レビースコア:0、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+6)、近時記憶6/6(+3)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:異常なし。VitB1=49,VitB12=1020,葉酸=10.9。6か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(-1)、近時記憶5/6(-1)と回復を維持していた。親戚からの紹介である。既往歴:H10/5胃癌、全摘、東名古屋病院。H20胆石摘出術、名古屋記念病院①チラージン②ウルソ③ガスモチン④ロキソニン⑤ボグリボース⑥大建中湯⑦フェロミア⑧マーロックス。物忘れ、易興奮、収集癖、食欲低下、疲労感、るい痩、危険運転、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:3、前頭側頭型認知症(ピック病)疑い/ビタミンB12欠乏症疑いとして治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。舌萎縮にプロマック150mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。ビタミンB12欠乏症が強く疑われたため、1週間後再診とした。1週間後、甲状腺正常。一般採血:Alb4.0,TCL128,Hb11.8,MCV146,Zn63以外異常なし。VitB1=33,VitB12=117,葉酸=9.8。ビタミンB12欠乏症を呈しており、毎週シアノコバラミン(ビタミンB12)1mg筋注を開始、メコバラミン1mg内服も併用とした。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+2)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。毎月シアノコバラミン(ビタミンB12)1mg筋注とした。4か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、治癒状態となった。6か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+-)、近時記憶6/6(+-)。一般採血:Alb4.3,TCL149,Hb12.9,MCV106,Zn81以外異常なし。VitB1=25,VitB12=372,葉酸=10.1。知り合いからの紹介である。物忘れ、易転倒、食欲低下、体重減少、語義失語、生真面目、小刻み歩行、左>右歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①左頭頂葉萎縮軽度、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左>右大脳半球萎縮。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する大脳皮質基底核変性症(CBD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、語義失語にMガード4Capを勧めた。体重減少/舌萎縮にプロマック150mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+4)、近時記憶2/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Zn65以外異常なし。VitB1=61,VitB12=697,葉酸=7.2。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+-)、近時記憶6/6(+4)と更に中等度改善した。グルテンフリー/カゼインフリー(GF/CF)ダイエットで続々回復 1か月前、清掃会社の社長夫人が30台男性を仕事が覚えられなくて、エアコン清掃の際の部品を元に戻せないことで上司に怒られてばかり居るとのことで連れて見えました。既往として子供の頃から片付け出来ない、アトピー性皮膚炎と鼻炎を持病として患っておられました。。良く訊いてみると、小学校に入学してから症状が出始めたということでした。注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断して、フェルガード100M2錠で脳の働きを助け、グルテンフリー(GF)ダイエットでリーキーガット(腸漏れ)症候群を治療することで根本治療を指導しました。驚いたことに1か月後には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬で治らなかったアトピー性皮膚炎と鼻炎が完治しており、仕事もスムーズに出来るようになっていました。GFダイエットをしっかり実践しておられました。たとえば、週に3回は食べていたラーメンを中止、朝食や昼食に食べていたパンを止めていました。今回は、管理栄養士にGFダイエット継続、カゼインフリー(CF)ダイエットも指導して貰いました。 小学校に入ると学校給食が始まり、グルテンを含む小麦食品である食パン、カゼインを含む牛乳を週5回は食べることになることでリーキーガット(腸漏れ)症候群を引き起こします。リーキーガット症候群は、テニス1面はあるという腸粘膜から血管内に入るはずのないタンパク質を血中に運び入れてしまいます。身体はそれを異物と感じて、IgGを介して抗原抗体反応を起こすため遅延型食物アレルギーや自己免疫疾患を引き起こします。皮膚に炎症を引き起こすことでアトピー性皮膚炎、鼻腔に炎症を引き起こすことでアレルギー性鼻炎、関節に炎症を引き起こすことで慢性関節リウマチなどの膠原病、脳に炎症を引き起こすことで注意欠陥多動性障害(ADHD)、パーキンソン病、多発性硬化症、認知症などの神経難病を発症します。 グルテンフリー/カゼインフリー(GF/CF)ダイエットは、①小麦製品と乳製品以外はほとんど食べない偏食の方、②生まれつきではなく幼少期に発達障害になった(退行性)方、③便秘や下痢など消化管のトラブルがある方、④痛みに鈍感な方、⑤睡眠障害(夜寝ない、朝起きられない)のある方、⑤ひどい乾燥肌、皮膚炎、片頭痛、突然叫び出す、酒さ様皮膚炎(赤ら顔)、耳が赤くなる、てんかんのある方、⑥大食漢(オピオイド作用で気分が高揚するため何でもたくさん食べる)、⑦異常なほど小食(食べ物が原因で痛みなど不快な症状が出るので食べないようにしている)に対して有効である可能性が高いと言われています。しかし、特別症状がなくても症状が緩和する場合もあるのでGF/CFダイエットを試す価値はあります。乳製品をカットするCFダイエットは2-3週間で症状改善が見られるのに対して、小麦製品をカットするGFダイエットは1-3か月と症状改善までに時間がかかります。 GF/CFダイエットでも腸のトラブルが治らない場合は、①低糖質ダイエットをすることで糖質過多により過剰繁殖している悪玉菌や真菌を減らす、②様々な種類の善玉菌群の詰まった小さな細菌叢の塊であるプロバイオティクス製品を摂取することで真菌や悪玉菌を減らし、リーキーガットの穴を塞いで遅延型食物アレルギーを軽減する、③低シュウ酸ダイエット(ナッツ類に多い)により水銀蓄積を軽減する などの方法があります。 筆者は、GF/CFダイエットを実施することで、アレルギー性鼻炎は完全治癒、頭がすっきりして仕事効率アップしています。加えて、プロバイオティクス製品を摂取しています。
Jun 30, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト3か月ぶりの更新です。朝から夕までは診療に没頭し、夜は家族との大切な時間を過ごしていました。ケトジェニックダイエットに続く、グルテンフリー・カゼインフリーダイエットにより、益々元気に過ごさせて頂いております。5月16日(木)フレンチ ガーデンレストラン徳川園で長久手南クリニックのランチ会を行いました。スタッフ全員参加して頂き、楽しいひとときを過ごすことが出来ました。ランチの前にちょっと散策。蓮池@徳川園蓮池@徳川園フレンチ ガーデンレストラン徳川園@徳川園カキツバタ@徳川園症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:左下肢運動麻痺、徐々に発症、原因不明。内科①ミカルディス40mg/アムロジピン5mg。泌尿器科①モーラステープ②カソデックス。物忘れ、暴言、易興奮、帰宅願望、介護抵抗、昼間傾眠、易転倒、感情失禁、食欲低下、甘い物好きを呈していた。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+8)、近時記憶5/6(+3)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。易興奮にグラマリール25mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:GOT34,GPT31,ALP381,LDH242以外異常なし。VitB1=39,VitB12=457,葉酸=3.5。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、栄養食事指導を実施した。筆者の本を読んで来院された。既往歴:3年前レミニール8mg→16mg→興奮→8mg→中止→認知機能低下。物忘れ、悪夢、夢の続き、夜間大声、妄想、暴言、易興奮、昼間傾眠、生真面目、甘い物好き、収集癖を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール8mgを再開、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+5)、近時記憶5/6(+3)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:UA7.9,TG176以外異常なし。VitB1=30,VitB12=327,葉酸=7.0。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、栄養食事指導を実施した。インターネット検索で来院された。既往歴:21年前、不安症、書痙。7年前鬱状態。家族歴:長男(パニック障害) 、長女(発達障害)、次女(鬱病)。6年前から長男嫁と不仲、3年前から夫や長男を攻撃。物忘れ、暴言、易興奮、昼間傾眠、夜間せん妄、片付け下手、相手を責める、鬱状態、甘い物好き、うつ状態、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、注意スコア:3.5/9、多動スコア:5/8、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度、亜鉛、Ferritin、TIBCを測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6(5つの物を一つ忘れた)、上記周辺症状は不変だった。一般採血:γGTP140,GPT51,GPT73,TG165,Zn69以外異常なし。VitB1=40,VitB12=748,葉酸=7.0。高中性脂肪血症および脂肪肝に対してケトジェニックダイエットを栄養食事指導した。2か月後、注意欠陥多動障害(ADHD)に対してグルテンフリーダイエットを外来栄養食事指導した。3か月後、夫から「以前の興奮度を10とすると3程度まで改善した」、本人から「頭の上の雲がとれてイライラしなくなった」とのコメントを得た。知り合いからの紹介である。既往歴:内科①エカード②アムロジン。整形外科①オパルモン②セレコックス③S・M配合錠④トラムセット⑤ムコスタ⑥ミオナール。物忘れ、易興奮、難聴、腰痛および膝痛、両下肢浮腫軽度、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:3、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+-)、近時記憶3/6(-1)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:ALP391,Ferritin21.1以外異常なし。VitB1=26,VitB12=4620,葉酸=6.9。ビタミンB1低下症(目標値30)、葉酸低下症(目標値10)に対して栄養食事指導した。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:23.5/30(+1.5)、近時記憶3/6(+-)と軽度改善した。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。3か月後、改訂長谷川式:22.5/30(-1)、近時記憶3/6(+-)と軽度悪化した。認知機能低下にメマリー5mg、亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。一般採血:Zn60,Ferritin77.1以外異常なし。VitB1=27,VitB12=1000,葉酸=8.4。5か月後、改訂長谷川式:26/30(+3.5)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善した。知り合いからの紹介である。独居。物忘れ、介護拒否、アパシーを呈していた。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶2/6と軽度/中等度/高度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始、プロルベインDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23.5/30(+0.5)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9以外異常なし。VitB1=32,VitB12=436,葉酸=6.9。低アルブミン血症(目標4.3)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)に対して栄養食事指導した。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。両下肢浮腫および血圧上昇にプレタール50mgからバイアスピリン100mgへ変更した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+0.5)、近時記憶5/6(+2)と更に軽度改善した。5か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶4/6(-1)と更に軽度改善した。舌萎縮にプロマック75mgを開始した。6か月後、中核症状は改訂長谷川式:25.5/30(+0.5)、近時記憶5/6(+1)と更に軽度改善した。管理栄養士による外来および訪問管理栄養指導 絶賛実施中2019年2月15日(金)からに管理栄養士による外来および訪問管理栄養食事指導を開始しました。一般的な糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、胃潰瘍、鉄欠乏性貧血、慢性腎不全、慢性肝不全に対する管理栄養食事指導に加えて、「脳の栄養不足」が認知症の原因と捉え、低アルブミン血症、高中性脂肪血症、低コレステロール血症、ビタミンB(B1,B12,葉酸)欠乏症、亜鉛欠乏症、鉄欠乏性貧血(TIBCおよびFerritin)に対する管理栄養食事指導を積極的に行っています。ケトジェニックダイエット脳はブドウ糖のみがエネルギーになるという間違った考えから、糖質を摂らないと脳が働かないと洗脳されています。それに加えて現代人は小麦、米、トウモロコシなどの三大穀物が安定供給されているため糖質過多の状態になっています。糖質過多の状態ではブドウ糖過多となり、ブドウ糖が血管内皮損傷のため動脈硬化病変の原因になります。ケトジェニック(低糖質)ダイエットは、糖質を制限することでブドウ糖を減らし血管を守ることが出来、中性脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪など)を燃やすことで脳の第2の栄養であるケトンを増やすことが出来ます。ケトンはブドウ糖に比較して脳の働きを良くすることがわかっており、認知機能改善に役立つため糖尿病や高中性脂肪血症の患者にはケトジェニックダイエットを指導しています。高コレステロールダイエットコレステロールを下げることが善であるという刷り込みが製薬会社や学会によってなされたため、医師達が高脂血症治療薬を処方、患者がそれらを内服して患者の身体の中に恐ろしいことが引き起こしているのが実情です。最近になって、総コレステロール200mg/dl未満が認知症・糖尿病(閉経後女性)・骨粗鬆症(ビタミンD欠乏症)の原因となると報告されています。加えて、総コレステロール240mg/dl以上と160mg/dl以下と比較しても冠動脈疾患の有病率に差はなかったと論文報告されています。従って、筆者の外来では高脂血症治療薬をすべて中止して総コレステロール200mg/dl以上、理想的には240mg/dl以上となるように管理栄養食事指導を行っています。コレステロール値が低いほど脳萎縮が酷い傾向があるという論文報告もされており、筆者の外来でも重症認知症はコレステロール150mg/dl未満に多いことがわかっています。総コレステロール200mg/dl未満の患者には高コレステロールダイエットを指導しています。グルテンフリー(GF)・カゼインフリー(CF)ダイエット過敏性腸症候群(IBS)、アレルギー疾患(喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、薬物アレルギー、食物アレルギー、じんましんなど)、発達障害(注意欠陥多動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群(AS)など)、自己免疫疾患(慢性関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)など)、神経難病(アルツハイマー型認知症(AD)、レビー小体型認知症(DLB)、パーキンソン病(PD)、多発性硬化症(MS)など)は、腸漏れ(リーキーガット)症候群が原因で引き起こされることがわかってきています。小麦に含まれるグルテンや乳製品に含まれるカゼインが腸漏れ(リーキーガット)症候群の原因と考えられており、小麦を取り除いたグルテンフリー(GF)ダイエットおよび乳製品を取り除いたカゼインフリー(CF)ダイエットを積極的に指導しています。管理栄養食事指導による過敏性腸症候群(IBS)、アレルギー疾患、発達障害、認知症が著明改善外来では管理栄養食事指導により、糖尿病治療薬、高血圧治療薬、高脂血症治療薬、ビタミン剤、鉄剤、亜鉛剤などの処方薬を減らすことに成功しています。過敏性腸症候群(IBS)、アレルギー疾患、発達障害(注意欠陥多動性障害(ADHD)やアスペルガー症候群(AS))の患者にGFCFダイエットを指導して1か月後に著明改善を認めています。発達障害患者は、過敏性腸症候群(IBS)、アレルギー疾患を合併している頻度が高く、腸漏れ(リーキーガット)症候群が共通の原因と考えられます。施設においても訪問栄養食事指導により、朝食は主食なしにして卵料理を追加、ココナツオイル入プロテインを摂取することで、ケトジェニック(低糖質)、高タンパク、高脂質ダイエットを指導して、体重と腹囲の減少と共にADLおよび認知機能改善を認めています。筆者によるケトジェニック・グルテンフリー(GF)・カゼインフリー(CF)ダイエット実践の成果筆者もケトジェニック(低糖質)ダイエットにより10kgの体重減少、グルテンフリーおよびカゼインフリーダイエットを実施することで、花粉症は完全治癒、抗アレルギー薬および抗ヒスタミン薬を中止することが出来ました。頭の上の曇りがとれた感覚があり仕事効率もアップ、運動後の倦怠感もなくなりました。
Jun 20, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト春の訪れクロッカス@長久手南クリニッククリスマスローズ@長久手実家ツバキ@長久手実家症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:うつ病、HM病院①レクサプロ10mg②マイスリー5mg。類天疱瘡、M病院①プレドニン5mg。物忘れ、幻視、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、易転倒、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、食欲低下、欝状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮(なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮、⑤境界領域梗塞、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:7、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。幻視に抑肝散加陳皮半夏2.5g、せん妄にシチコリン1000mg静注、歩行困難にグルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap、味覚低下にプロマック150mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。易転倒にドパコール100mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:MCV103以外異常なし。VitB1=36,VitB12=235,葉酸=3.3。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と更に軽度改善して治癒状態となった。大学病院神経内科からの紹介である。既往歴:乳癌。アルツハイマー型認知症、愛知医科大神経内科①レミニール16mg。循環内科①コディオ②エバテール③フェロミア④バイアスピリン⑤カデュエット。消化管内科①ネキシウム②センノシド。物忘れ、アパシー、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:4、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール16mgを継承、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(+3)、近時記憶1/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:UA7.9,Fe44,Alb4.0,TIBC248,Hb10.5以外異常なし。VitB1=26,VitB12=247,葉酸=7。ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、シアノコバラミン1Ap筋注、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。乳癌の既往がありフォリアミンを中止した。親戚からの紹介である。既往歴:乳癌。外科①アムロジピン。物忘れ、小刻み歩行、右歯車様固縮歩行、ゆっくり、語義失語、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+3)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Hb10.7,MCV78,Ferritin11.2以外異常なし。VitB1=25,VitB12=617,葉酸=10.3。ビタミンB1低下症(目標値30)、を呈しており、食事指導を開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア50mg開始した。2か月半後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+3)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善した。舌萎縮にプロマックを開始した。5か月半後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+3)、近時記憶4/6(+1)と更に軽度改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:幻聴および夜間不眠、夜間せん妄、REM睡眠行動障害、メンタルクリニック①ジプレキサ2.5mg②アモバン③ロヒプノール④白虎加人参湯⑤酸棗仁湯⑥アロチノロール⑦ロナセン⑧リボトリール。物忘れ、夜間不眠、他人の手兆候、右不全片麻痺、振戦、小刻み歩行、右>左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他 右>左脳室拡大、右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:3、大脳皮質基底核変性症(CBD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。前頭葉症状にジプレキサ2.5mg→1.25mgへ減量を提案した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+2)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.76,Ferritin74以外異常なし。VitB1=35,VitB12=317,葉酸=2.6。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。親戚からの紹介である。既往歴:呂律不全。意識消失発作。腰椎脊柱管狭窄症。開業医①オパルモン②セレコックス③ムコスタ④アンプラーグ⑤レザルタス。物忘れ、嚥下困難、生真面目、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:2、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下/嚥下困難にNewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)に他院からアンプラーグが投与されていた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+2)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。NewフェルガードLA粒1錠しか摂取しておらず、2錠摂取を勧めた。右>左下肢しびれに対してメコバラミン1mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,MCV103,Ferritin72.8以外異常なし。VitB1=27,VitB12=914,葉酸=5.2。ビタミンB1低下症(目標値30)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、豚肉および鶏肝摂取を栄養食事指導した。認知症治療における分子栄養学的アプローチの有用性~医師と管理栄養士による協力体制の実現~管理栄養士による外来栄養食事指導@長久手南クリニック認知症予防および治療は栄養補給が最重要認知症予防および治療のためには、抗認知症薬による治療を行う前に低栄養に伴う低アルブミン血症、ビタミンB群欠乏症、鉄および亜鉛欠乏症を早期に発見してこれらの栄養素の補充療法を優先すべきです。脳内アミノ酸であるセロトニン、メラトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、アセチルコリンは、これらの栄養素から合成されることが知られており、どれか一つが欠乏しても認知症の発病に繋がることを熟知した上で、定期的な血液検査を行い、欠乏を認めた場合には迅速な対処をしなければなりません。脳の栄養失調が認知症を引き起こす脳の栄養失調が認知症を引き起こすということに注目して、栄養素を補充させることで認知機能回復を実践してきました。栄養素が不足した状態では抗認知症薬(ドネペジル、レミニール、リバスタッチパッチ、メマリー)は無効であるだけでなく、BPSD(行動と心理症状)の悪化を引き起こすことが多いことがわかっています。脳の栄養失調が続いていると脳萎縮が著明となり、栄養状態が改善しても認知機能は回復しません。管理栄養士による認知症治療認知症患者の初診時血液検査で栄養状態の悪化を発見し、出来るだけ早く改善出来るように栄養指導を進めて来ました。栄養指導の質の向上を図り、きめ細やかさを追求すべく、平成31年2月16日から管理栄養士による外来および訪問管理栄養指導を開始しました。医師と管理栄養士が協力することで、迅速な栄養状態の改善を通して認知症予防と迅速な治療が実現できるのです。希望される方は、外来受付または直接医師にお申し出下さい。
Mar 6, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト糖質制限の中のバレンタイン2施設オーナーにBVLGARI IL CICCOLATO「SAN VALENTINO 2019 "LUI E Lei"」を頂きました。高級過ぎて中々食べられない。症例報告インターネット検索で来院された。既往歴:K病院内科①メマリー20mg②ジェイゾロフト25mg③イクセロンパッチ18mg④ヒルドイドローション⑤メチコバール1.5mg⑥ユベラN⑦プロマック150mg⑧リスペリドン1mg頓。物忘れ、寝言、幻視、被害妄想、昼間傾眠、鬱状態、病識欠如、体重減少、甘い物好き、盗癖、うつ状態、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:6.5、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。被害妄想/体重減少にリバスタッチパッチ18mg→9mg、メマリー20mg→10mg、リスペリドン1mg頓中止、認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。せん妄にシチコリン1000mg静注、歩行困難にグルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12を開始した。前医からのジェイゾロフト25mg/メコバラミン0.5mg/プロマック150mgを継承した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+3)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。歩行困難にドパコール50mg、両下肢疼痛にサインバルタ20mg開始した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,TG205,Hb11.6,MCV101以外異常なし。VitB1=22,VitB12=1780,葉酸=2.8。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、葉酸欠乏症(目標値10)、低アルブミン血症を呈しており、エネーボ250mLを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+-)、近時記憶5/6(+-)と不変、歩行困難および両下肢疼痛を含む上記周辺症状は改善した。デイサービスからの紹介である。既往歴:内科①フェロ・グラデュメット105mg②ガスロン4mg③ミカルディス40mg④アムロジピン5mg。物忘れ、幻聴、隣地の男性に対して被害妄想、膝組み、甘い物好き、多弁、語義失語、膝組み、使用行動を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:9、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP162/88。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Hb11.0,Ferritin61.4以外異常なし。VitB1=19,VitB12=318,葉酸=4.2。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mLを開始した。BP147/73。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と更に軽度改善した。BP138/71。筆者の書籍を読んで遠方から来院された。既往歴:アルコール中毒。妻に暴力、盗癖。措置入院。うっ血性心不全。肺気腫。麻酔科①桂枝加竜骨牡蠣湯2.5g②抑肝散6g③ルボックス④ヒルナミン5mg。物忘れ、暴言、暴力、脱抑制行為、異所排尿、夜間不眠、感情失禁、薬物依存、薬物過敏、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮k軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:6、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:2.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶5/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2-4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(-2)、近時記憶5/6(+-)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて改善した。フェルガード100M4錠で発疹出現、2錠に減量していた。認知機能低下にメマリー5mgを開始した。舌萎縮にプロマック150mg開始した。甲状腺正常。一般採血:Plt13.5以外異常なし。VitB1=34,VitB12=470,葉酸=3.1。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+7)、近時記憶5/6(+-)と著明改善した。認知機能低下にメマリー2.5mgでも錯乱状態中止していた。ケアマネからの紹介である。既往歴:AR病院神経内科①レミニール8→16mg。内科①ネキシウム②アジルバ③アダラート④バイアスピリン⑤ムコサール⑥ベルソムラ。整形外科①エディロール②ボナロン③セレコックス④ムコスタ。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、易興奮、暴言、帰宅願望、介護抵抗、夜間不眠、夜間せん妄、徘徊、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。易興奮にレミニール16mg中止、認知機能低下に8日目からリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+-)、近時記憶2/6(+-)と不変ながら、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TG174以外異常なし。VitB1=29,VitB12=385,葉酸=2.6。ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:20年前脳幹梗塞、右不全片麻痺。10年前アリセプト3-5mg、嘔吐/食欲不振で中止、AK病院①アジルバ②プラビックス③リバロ④ビタメジン⑤ガスモチン⑥ウルソ⑦ガスター⑧ベルソムラ⑨マイスリー。物忘れ、被害妄想、薬物過敏を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、左脳幹梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP191/82。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+5.5)、近時記憶3/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。BPP169/97。甲状腺正常。一般採血:BUN23.6,s-Cr1.00,eGFR39.3,WBC3400,Plt10.7以外異常なし。VitB1=203,VitB12=1440,葉酸=2.8。葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。脳の老化と栄養Nutrition for the ageing brain: Towards evidence for an optimal diet(D. Vauzour et al. / Ageing Research Reviews 35 (2017) 222-240)を読んでみました。血管危険因子、貧血、酸化ストレス、神経炎症、細胞老化(AMPKシグナリング)により脳の病的老化が進むと考えられ、日常生活の中で注意することは、微量栄養素(ビタミン、ミネラル)、抗酸化物質(ポリフェノール、フラボノイド)、オメガ-3不飽和脂肪酸、ケトン食(Ketogenic diets)、運動が大切であると要約出来ます。筆者の認知症治療では、血管危険因子にはプロルベインDR、ビタミンはビタミンB1,B12および葉酸(B9)、ミネラルはFe(フェロミア)/Zn(プロマック)/エネーボ、抗酸化物質はポリフェノール(フェルラ酸=フェルガード類に含まれる)、オメガ-3不飽和脂肪酸はEPA/DHAサプリ、ケトン食は低糖質・高タンパク食指導を行うことで実践できています。抗認知症薬はこれらの栄養を補充してから行うべきであると考えています。実際に、これらの栄養が不足した状態では抗認知症薬は無効であるだけでなく、BPSDの悪化を引き起こすことが多い印象を持っています。これからも認知症患者から学ばせてもらい、より良い治療が出来るように日々進歩して参ります。
Feb 17, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト糖質制限の中のバレンタイン患者さんの御家族に「堂島ロール」のモンシェール 「スイートワルツ 10本入」を頂きました。いくつになっても嬉しいものですね。症例報告親戚からの紹介である。既往歴:H26心不全。HN病院循環器内科①アルダクトン②ダイアート③ルプラック④パリエット⑤ミカルディス20mg⑥ワーファリン⑦アカルディ⑧デパス⑨アーチスト⑩ラックビー。物忘れ、寝言、夜間大声、夜間せん妄、意識消失発作、生真面目、語義失語、高度難聴、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④左>右海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:7.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:3/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。意識消失発作/夜間せん妄にシチコリン1000mg静注、歩行困難/車椅子にドパコール100mg/グルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12開始した。BP88/50と過降圧のためミカルディス20mg中止を指示した。るい痩にエネーボ250mLを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+6)、近時記憶4/6(+3)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失、独歩可能となった。甲状腺機能亢進症(FT4=1.92)。一般採血:BUN27.4,s-Cr1.89,Alb3.9,TIBC247,Hb12.2以外異常なし。VitB1=17,VitB12=279,葉酸=3.5。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。BP91/56と相変わらず過降圧。親戚からの紹介である。既往歴:2年前 軽度認知障害、頭部MRI:右前頭葉萎縮、A医院S先生、治療なし。1年前 頭部MRI:脳萎縮なし、AR病院神経内科、治療なし。物忘れ、夜間不眠、膝組み、言語ゆっくりを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。語義失語にMガード2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+1)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、本人から「頭がすっきりした」という感想があった。甲状腺正常。一般採血:GPT43以外異常なし。VitB1=48,VitB12=609,葉酸=10.5。インターネット検索で来院された。既往歴:M内科①アムロジピン②バルサルタン③テネリア。物忘れ、歩行不安定、4年前から車をぶつけるを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:17/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(-1)、近時記憶3/6(+1)と不変だったが、はっきりした表情になった。認知機能低下にレミニール4mgから8mgへ増量した。甲状腺正常。一般採血:TIBC244,Hb12.6以外異常なし。VitB1=33,VitB12=617,葉酸=1.7。葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+6)、近時記憶5/6(+2)と著明改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:H30/8鬱状態、T病院①ザクラス②ドネペジル3-5mg(H30/8-)③レスリン④オパルモン⑤ベルソムラ。物忘れ、易興奮、食欲低下、右下肢しびれ、介護抵抗、甘い物好き、生真面目、うつ状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。食欲低下に前医からのドネペジル5mg中止、認知機能低下に8日目からリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19.5/30(+0.5)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Hb10.9,Ferritin35.7以外異常なし。VitB1=32,VitB12=437,葉酸=3.0。鉄欠乏性貧血にフェロミア50mg開始。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)0.5mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22.5/30(+3)、近時記憶5/6(+-)と更に軽度改善した。親戚からの紹介である。物忘れ、アパシー、複数のことを同時に覚えられない、食欲低下、体重減少、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる○、犬も歩けば棒に当たる○、弘法も筆の誤り×、利き手○。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。注意スコア:2/9、多動スコア:1/8と発達障害は否定的だった。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。食欲低下にプロマック150mg/エネーボ250mL開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+3)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn63以外異常なし。VitB1=31,VitB12=268,葉酸=3.5。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+4)、近時記憶6/6(+-)と更に軽度改善した。第34回長久手南クリニック認知症カンファレンス長久手南クリニックでは連携するケアマネージャー、看護師、介護士、理学療法士、歯科医師、医師などの多職種を対象に認知症に関する理解を深めるため認知症カンファレンスを行っています。今週から順次、連携する各施設に下記の「認知症カンファレンスのお知らせ」をFAXしますので参加希望者は記名して返信下さい(各施設1-3名)。演者: 名古屋フォレストクリニック院長 河野和彦先生演題: 「認知症の深い話」日時: 2019年3月27日(水)午後6時30分-8時場所: 長久手南クリニック 約80名「基底核に石灰化のある認知症」筆者は2015年10月に「基底核に石灰化のある認知症の病状と治療反応性 DNTC類似疾患の認知症状、臨床病型、治療法(Journal of Japan Society for Dementia Therapy 2(1), 32-40, 2015-10 )」を論文発表して以来、片側または両側淡蒼球(大脳基底核の最内側)石灰化に注目して治療をしています。一般には特発性基底核石灰化症(IBGC)と呼ばれています。病理病名は石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)と言いますが、臨床では病理までは確定診断出来ませんから、筆者は「石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患」と呼称しています。筆者の7000名の臨床経験からDNTC類似疾患は以下のような臨床病名を含むことがわかっています。レビー小体型認知症(DLB)、レビー・ピック複合(LPC)(進行性核上性麻痺(PSP)および大脳皮質基底核変性症(CBD)を含む)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、前頭側頭型認知症(ピック病)、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)、アルツハイマー型認知症(ATD)、混合型認知症(MIX)、注意欠陥多動障害(ADHD)などです。従って、筆者はこのブログの中で「レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患」などのような表現をしています。筆者の最近100例を抽出してみるとなんと「基底核に石灰化のある認知症」が56例含まれることがわかりました。DNTC類似疾患56例の中の臨床病名はレビー小体型認知症(DLB)15例、レビー・ピック複合(LPC)14例、前頭側頭葉変性症(FTLD)8例、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)8例、混合型認知症(MIX)6例、アルツハイマー型認知症(ATD)5例の順でした。100例全体で臨床分類するとレビー小体型認知症(DLB)26例、レビー・ピック複合(LPC)23例、前頭側頭葉変性症(FTLD)15例、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)11例、混合型認知症(MIX)12例、アルツハイマー型認知症(ATD)9例、脊髄小脳変性症(SCD)1例、正常圧水頭症(NPH)1例となりました。「基底核に石灰化のある認知症」の特徴を知ることは、医師が治療を行う上で、家族が介護を行う上でとても大切です。脳内石灰化は生まれつき3人に1人は持っていることがわかっています。「基底核に石灰化のある認知症」の方は生まれつきのキャラクター分類として「頑張り屋」「頑固者」であることが家族からの聴取でわかっており、社会的に成功した方々も多く含まれます。「基底核に石灰化のある認知症」には特徴的な良い点と悪い点があります。良い点では「ゆっくりと認知機能低下が進むこと」、「薬が少量で良く効くこと(薬物過敏)」などが挙げられます。従って、「基底核に石灰化のある認知症」の方は抗認知症薬やサプリメントを少量投与するだけでかなり認知機能が改善します。決して諦めずに患者個々の適量を少量から見つけ出し、効いたらその用量で維持することが大切です。しかし、多くの医師が通常量の抗認知症薬を投与してしまうため、患者や介護者は「異常興奮」「歩行悪化」「食欲低下」などの副作用に悩まされることになります。一方で悪い点は「頑固者が多いこと」「堪忍袋の緒が切れやいこと」とから「デイサービスに行きましょう」と言っても必ず「嫌です。行きたくありません。」と一旦は必ず断ることが特徴的です。従って、介護者は「介護拒否」や「堪忍袋の緒が切れやいこと」に悩まされることになります。「介護拒否」や「堪忍袋の緒が切れやいこと」がある場合は興奮系である抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチパッチ)は避け、サプリメント(フェルガード/プロルベインなど)やプレタール(抗血小板剤であるが認知機能改善効果あり)などで治療を開始します。同時に、低糖質・高タンパク食指導およびビタミン/ミネラル補充療法を行いながら認知機能改善を試みます。これだけ知っていれば認知症の約5割強の方を安全に治療出来るのですからどれだけ大切なことかを理解して頂きたく思います。筆者は「基底核に石灰化のある認知症」は治せる可能性が高い認知症と考えています。「基底核に石灰化のある認知症」は高齢になればなるほどレビー症状(幻視、幻聴、せん妄、歩行困難など)とピック症状(易興奮、甘い物好き、収集癖、語義失語など)を併せ持ったレビー・ピック複合(LPC)になっていくことがわかっています。高齢者で「基底核に石灰化のある認知症」はレビー・ピック複合(LPC)の可能性が高いと思って治療していくことが大切です。最後に、認知症治療に共通したことですが、臨床診断としてレビースコアとピックスコアを必ず確認し、家族を含めた多職種からの情報を総合して何を改善してほしいのかに重きを置きながら治療していくことが一番大切です。
Feb 11, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト新年明けましておめでとうございます暫くぶりの更新です。筆者は低糖質・高タンパク食を継続しており、健康な生活を送っています。11年前に開業して、認知症初診患者7000名、現在、認知症専門外来1500名、認知症専門往診130名を診させて頂いております。これも多くの皆様の御支援のおかげと感謝しています。今年もケアマネージャー、看護師、介護士、理学療法士、言語療法士、歯科医、歯科衛生士などの多職種と連携して、認知症患者さん達および御家族が出来るだけ健やかに暮らしていけるように尽力して参ります。初詣@長久手市初詣@長久手市プラネタリウム@名古屋市科学館症例報告ケアマネからの紹介である。物忘れ、嚥下困難(咳き込み)、語義失語、小刻み歩行、右歯車様固縮、易転倒、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮中等度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左淡蒼球石灰化、左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠/Mガード2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+4)、近時記憶1/6(-2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。 一般採血:TG157,Hb12.7,Ferritin15.4以外異常なし。VitB1=30,VitB12=185,葉酸=10.0。ビタミンB12欠乏症(目標値500)を呈しており、毎週シアノコバラミン1Ap筋注、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+-)、近時記憶5/6(+4)と更に軽度改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:H17左大腿骨骨折、腰椎圧迫骨折。H30/8/22胸椎および腰椎圧迫骨折。物忘れ、易転倒、食欲低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。 一般採血:TIBC229以外異常なし。VitB1=26,VitB12=292,葉酸=4.3。ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。親戚からの紹介である。既往歴:狭心症。開業医①オルメテック②ラニラビット③メバロチン④ノルバスク⑤アーチスト⑥ミヤBM錠。物忘れ、意識消失発作、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+8)、近時記憶6/6(+5)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe41,Alb3.6,TCL130,Hb10.4以外異常なし。VitB1=34,VitB12=176,葉酸=3.2。ビタミンB12欠乏症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、シアノコバラミン(ビタミンB12)1Ap筋注、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。看板を見て来院された。物忘れ、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:2、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶5/6(+4)と軽度改善した。甲状腺正常。一般採血:Plt8.6以外異常なし。VitB1=40,VitB12=417,葉酸=9.9。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+4)、近時記憶6/6(+1)と更に中等度改善した。ケアマネからの紹介である。物忘れ、暴言、物とられ妄想、介護抵抗、感情失禁、易転倒、小刻み歩行、左>右歯車様固縮、病識欠如、語義失語、収集癖を呈していた。独居。頭部CT:以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合型認知症(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+2)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe53,WBC2000,Ferritin30.1以外異常なし。VitB1=21,VitB12=393,葉酸=5.0。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+2)、近時記憶3/6(-1)と更に軽度改善した。平成31年2月16日 外来および訪問管理栄養指導 開始筆者は2017年5月から低糖質・高タンパク食を開始、体重は12キロ減量、2キロ戻っていますが、10キロ減は維持出来ています。低糖質・高タンパク食を継続しています。小麦粉(麺類およびパン類)と砂糖(甘いお菓子)、米粉(せんべい)の摂取をできる限り減らして(誕生日ケーキは食べます)、胚芽米(東北食糧)は毎食茶碗1杯食べています。完全低糖質は米は夕食のみとされていますが、歴史は浅く、科学的証明には時間がかかり、筆者は胚芽米にして毎食1杯のみ食べるようにしています。毎食、タンパク質と野菜を出来るだけ多く摂るようにしています。食べる順番も野菜>タンパク質>炭水化物の順にしています。運動は、毎週日曜日にコーチに指導を受けながら3-4名でテニス1時間半をやっています。毎回、テーマを決めて注意することで少しずつ技量を上げることが出来ればと考えています。偶然ですが、テニスが一番延命効果があるスポーツであるという論文発表があり、テニスを選んだことに間違いはなかったと考えています。今は、1週間に1回、60歳になったら週2回、70歳になったら週3回と徐々に増やしていこうと考えています。2017年10月、脳の栄養失調が認知症を発症および悪化させているという仮説を立てました。1年半前からアルブミン(4未満エネーボ開始/高タンパク食指導)/コレステロール(TCL200以上指導/高脂血症治療薬中止)/中性脂肪(150以上糖質過多/150未満になるように糖質制限/小麦粉と砂糖制限指導)/ビタミンB群(B1/B12/葉酸)/鉄(Fe/TIBC/Ferritin)/亜鉛(食欲低下/体重減少/舌萎縮)/コルチゾール(副腎機能低下症疑う場合)を改善させることで認知機能回復が実践できています。脳の栄養失調が続いていると脳萎縮が著明で栄養状態が改善しても認知機能回復出来ません。筆者は、認知症患者の初診時血液検査で栄養状態の悪化を発見し、出来るだけ早く改善出来るように栄養指導を進めて来ました。栄養指導の質の向上を図り、きめ細やかさを追求すべく、平成31年2月16日から管理栄養士を雇うことで外来および訪問管理栄養指導を開始します。
Feb 3, 2019
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト東山植物園の紅葉紅葉@東山植物園野点@東山植物園クリスマスリース@長久手南クリニッククリスマスリース@長久手南クリニック症例報告インターネット検索で来院された。既往歴:小学生 多動を指摘。H22就職して仕事が覚えられない/鬱状態/休職、ADHD、未治療、精神科。H29/5ADHD、ストラテラ40mg→吐き気→中止、メンタルクリニック。新しいことが覚えられない、落ち込む、いらいら少々を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:2、注意スコア:6/9、多動スコア:4.5/8、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下ににフェルガード100M粒4錠を勧めた。注意欠陥障害(ADD)にストラテラ25mg/ガスモチン5mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6と不変、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:γGTP72,Ferritin50.2以外異常なし。VitB1=43,VitB12=743,葉酸=12.0。潜在性鉄欠乏性貧血(Ferritin100未満)にIRON36mg(Now Foods)を勧めた。知り合いからの紹介である。既往歴:4年前食道癌、肺癌。H30/6フェルガード100M粒2錠開始。物忘れ、昼間傾眠、体重減少、腕組み、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:10/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠継続を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+15)、近時記憶5/6(+3)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺機能低下症(TSH11.31)。一般採血:Hb11.4以外異常なし。VitB1=22,VitB12=490,葉酸=9.6。るい痩にエネーボ250mLを開始した。開業医からの紹介である。既往歴:内科①ニューロタン②デパス③オパルモン。物忘れ、夜間せん妄、歩行ゆっくり、左>右歯車様固縮、小刻み歩行、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合型認知症(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20.5/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(-2.5)、近時記憶2/6(-2)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。レミニール4mg/ナウゼリン10mgを中止、8日後からドネペジル1.5mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.82,K3.3以外異常なし。VitB1=28,VitB12=293,葉酸=5.4。ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12欠乏症/低下症(目標値500)、葉酸欠乏症/低下症(目標値10)を呈しており、豚肉摂取、毎日メコバラミン(ビタミンB12)0.5mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:21.5/30(+3.5)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善した。ドネペジル1.5mgから1.67mgへ増量した。通院困難とのことで内科医に診療情報提供書作成した。ケアマネからの紹介である。既往歴:内科①ノルバスク2.5mg②メイラックス1mg③ミカルディス80mg④デパス0.5mg⑤ザイザル。物忘れ、易興奮、尿便失禁、病識欠如、甘い物好き、鬱状態、生真面目を呈していた。老老介護。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>右前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化、左クリッピング術後。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。前頭葉症状にグラマリール25mgを開始、フェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始、プロルベインDR1Capを勧めた。BP125/73。BP130-150を目標にノルバスク2.5mg維持/ミカルディス80mg中止した。夜間不眠にデパス0.5mg継承、メイラックス1mg中止とした。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、甲状腺正常。一般採血:Alb3.7,Hb10.8以外異常なし。VitB1=42,VitB12=588,葉酸=17.7。2か月後、認知機能低下にメマリー5mg開始した。BP 125/73。ノルバスク2.5mgから1.25mgへ減量した。3か月後、中核症状は時計描写テスト:8/9(+0.5)、改訂長谷川式:29/30(+6)、近時記憶6/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP138/93。知り合いからの紹介である。既往歴:子宮癌。左股関節人工関節置換術。物忘れ、幻視、妄想、易興奮、昼間傾眠、甘い物好き、収集癖、生真面目、右への傾き、身だしなみ低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13.5/30、近時記憶4/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠、認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgが貼れず、4日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgへ変更した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+2.5)、近時記憶3/6(-1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe47,Hb11.8,Ferritin60.9以外異常なし。VitB1=28,VitB12=322,葉酸=7.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア50mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+4)、近時記憶3/6(+-)と更に軽度改善した。フェロミア50mgは吐気のため中止していた。栄養療法による認知症予防および治療筆者は昨年11月から1000名以上の患者のビタミンB群をチェックして低下症または欠乏症に対して薬物治療による補充療法を行ってきました。今までに得られた知見を纏めましたのでここに記載致します。ビタミンB1補充は投薬でなく豚肉で摂取すべし今までにビタミンB1欠乏症の薬物治療による補充療法を行うことで易怒性を改善することが出来、ウインタミンなどの抑制系薬剤を減量できるとお伝えしてきました。しかし、ビタミンB1薬物補充療法を継続すると逆に易怒性を増すこと、多動(疲れてもじっと座っていられない状態)になること、慢性心不全患者の心機能悪化をもたらしたことなど、反省期に入り、ビタミンB1薬物補充療法を中止するに至りました。現在では、ビタミンB1欠乏症を認めた場合、豚肉摂取量増加、白米から胚芽米への転換などの食事指導を行っています。ビタミンB1目標値を当初の50ng/mLから30ng/mLに変更しました。ビタミンB12および葉酸は薬物投薬してでもホモシステインを減らして動脈硬化予防すべし一方、ビタミンB12欠乏症の薬物治療による補充療法は、認知機能および欝状態の著明改善に繋がりました。内服治療で改善する場合と、注射治療が必要な場合との見定めが大切です。欠乏症232pg/mL以下の場合は、シアノコバラミン注射療法(毎週4回、以後毎月)とメコバラミン内服療法を併用して、出来るだけ早くビタミンB12目標値500pg/mL以上を達成します。胃全摘または萎縮性胃炎と確定診断出来ている場合は、注射療法(毎月)を継続します。それ以外の場合は、目標値500pg/mLに達したら内服療法のみとして、3か月後に血中濃度をチェックします。低下症233以上500pg/mL未満の場合は、内服療法のみとしています。ビタミンB1と比較して、ビタミンB12は過量投与になっても副作用はありませんでした。次に、葉酸欠乏症の薬物治療による補充療法は、癌既往がある場合には腫瘍増大を招く危険があり投与回避しなければなりません。リウマチ治療のリウマトレックス投与の補充療法と同様にフォリアミン5mg1錠毎週1回投与で葉酸目標値10ng/mLを達成できることがわかりました。葉酸1週間1回投与で特別な副作用はありませんでした。ビタミンB12および葉酸欠乏症は、高ホモシステイン血症を引き起こし、動脈硬化を悪化させることがわかっており、セットで治療を行うべきと考えます。しかし、薬物過敏の患者の場合は、易怒性を引き起こすことがあることに注意を払い、易怒性が出た場合は直ちに薬物治療は中止すべきです。ビタミンB群補充より低アルブミン血症治療を優先すべしまた、低アルブミン血症を伴い、低栄養に伴うビタミンB群欠乏症にビタミンB群を投与するとるい痩を悪化させることがわかり、食事療法による低糖質高タンパク食指導を指導します。加えて、ビタミンおよびミネラル各種を適量含む経管栄養剤エネーボなどで栄養補充します。しかし、経管栄養剤で下痢を引き起こす場合は、1回量を減らしてミヤBMやベリチームなどの整腸剤を併用、それでも下痢が続く場合は中止せざるを得ません。るい痩が強い患者には、抗認知症薬ではなくエネーボを投与するだけで認知機能改善する患者が結構おられます。鉄および亜鉛欠乏症は万病の元であることを知るべしミネラル欠乏症に対しては、鉄および亜鉛欠乏症について重点的に治療を行ってきました。鉄欠乏症についてはHbや血清鉄だけでなく、総鉄結合能(TIBC) およびフェリチン(Ferritin)を測定しています。総鉄結合能(TIBC) 低下であれば低トランスフェリン血症、すなわち低アルブミン血症に伴うHb低下、低血清フェリチン(Ferritin)低下であえば鉄備蓄欠乏に伴うHb低下であることが判明します。亜鉛欠乏症では、舌萎縮に伴う味覚低下が見られ、食欲低下から低栄養を引き起こします。認知症予防および治療は栄養補給が最重要であることを知るべし以上から、認知症予防のためには、低栄養に伴う低アルブミン血症、ビタミンB群欠乏症、鉄および亜鉛欠乏症を早期に発見して食事指導および薬物による補充療法を優先すべきです。脳内アミノ酸であるセロトニン、メラトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、アセチルコリンは、これらの栄養素から合成されることが知られており、どれか一つが欠乏しても認知症の発病に繋がることを熟知した上で、定期的なアルブミン、ビタミンB群、血清鉄および亜鉛、TIBCおよびフェリチンを含む血液検査を行い、欠乏を認めた場合には迅速な対処をしなければなりません。
Nov 28, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト長久手南クリニック 11年目に昨年は開院10周年でした。あっという間の1年でした。認知症専門外来は1500名程度/月、午前中だけで再診30-40名、新患2名を診察しています。外来パート看護師は3名/日、受付事務3名/日は当然午前中のみ。認知症専門往診は運転手・看護師同伴なしで一人で往診していますから、なんでも一人でこなします。往診は午後から10-15名、水曜日は朝からで30-40名/日、総数120名程度/月、各人月2回の定期往診ですので月に240回の定期往診をこなしています。月初めのレセプトも、日々受付事務にコメントおよび病名入力をして貰いながら、一人でこなしています。こんな生活が出来ているのはすべて家族、特に妻のおかげです。午前中は仕事を支え、毎日の食事で体調管理をしてくれ、何より精神的にも支えになってくれています。最近では両親の食事も毎日1品作ってくれ、私が届けています。おかげで87歳の父、81歳の母も、週3回のテニスをこなすほど元気です。最後に、私事ですが、昨年5月から始めた糖質制限で体重12キロの減量に成功、テニスも週1回ですが体力が戻って来ました。妻もテニスが上達して一緒に出来るようになり、楽しさが倍増しています。第36回緑の中の彫刻展@東山植物園11月13日から11月25日まで開催されます。11月20日以降は紅葉も綺麗です。クリスマスツリー@土岐プレミアムアウトレット娘の冬服の買い物に行きました。私は娘の服の評価をする役割を果たしました。私は特に欲しいものなく何も購入しませんでした。症例報告知り合いからの紹介である。独居。物忘れ、使用行動、膝組み、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。自宅にあるエンシュア250mL/dayを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+4)、近時記憶4/6(+2)と中等度改善した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.86,Alb3.9以外異常なし。VitB1=33,VitB12=405,葉酸=5.0。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)0.5mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。親戚からの紹介である。既往歴: 4年前、物忘れ、国立長寿医療センター、投薬なし。物忘れ、妄想、昼間傾眠、生真面目。病識欠如、食事に時間がかかる、言語理解力低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左>右脳室拡大、両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。両下肢浮腫のためプレタール回避した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は時計描写テスト:9/9(+1.5) 、改訂長谷川式:29/30(+7)、近時記憶5/6(+3)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。 一般採血:Alb3.9,Ferritin44.5以外異常なし。VitB1=26,VitB12=358,葉酸=4.0。ビタミンB1欠乏症/低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。吐気や便秘などの副作用を考慮して鉄剤投与は回避した。知り合いからの紹介である。既往歴:5年前 物忘れ、異常なし、八事日赤。3か月前アルツハイマー型認知症予備軍、MMSE:22/30、ドネペジル3-5mg、八事日赤①ドネペジル3-5mg②ネキシウム。物忘れ、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左脳室拡大。以上から、レビースコア:、ピックスコア:、として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下に前医からのドネペジル5mg中止、8日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始した。前医データ(3か月前)から甲状腺正常、VitB1=30,VitB12=253,葉酸=8.8から毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を再測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+5)、近時記憶4/6(+3)と中等度改善した。甲状腺正常。一般採血:異常なし。VitB1=29,VitB12=370,葉酸=4.1。ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:20日前 熱中症。14日前水腎症、膀胱バルン留置、東海病院入院中。物忘れ、昼間傾眠、易転倒、尿便失禁、嚥下困難、食欲低下、病識欠如、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:2/9、改訂長谷川式:8/30、近時記憶3/6と高度低下していた。全身衰弱の状態であり、次のような復活セットを開始した。認知機能低下にNewフェルガードLA粒4錠を勧めた。食欲低下にプロマック150mg/エネーボ250mLを開始、脳活性化のためグルタチオン2000mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap/生食100mL点滴/15minを施行した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:15/30(+7)、近時記憶4/6(+1)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr1.15,Fe33,Alb2.3,TCL64,TIBC137,Hb9.2以外異常なし。VitB1=15,VitB12=640,葉酸=1.5。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈した。退院後、施設入所しており、嘱託医へ転医とした。ケアマネからの紹介である。独居。既往歴:肺塞栓 ①ワーファリン。慢性関節リウマチ ①リウマトレックス②アルファロール。物忘れ、鬱状態、歯車様固縮、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤境界領域梗塞。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mg/サアミオン5mgを開始、プロルベインDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+4)、近時記憶5/6(+2)と軽度/中等度/著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Hb11.7,Ferritin60.6以外異常なし。VitB1=17,VitB12=337,葉酸=2.4。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)0.5mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。ホトトギス@長久手南クリニック芙蓉@長久手南クリニック
Nov 4, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト天草で秋休み2018年9月29日から10月3日まで天草で秋休みを過ごしました。台風24号が通り過ぎてからは連日好天に恵まれ、船釣りとテニスを楽しむことが出来ました。タイラバ船釣@天草沖テニス@天草市夕食@天草実家症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:左大腿動脈ステント。物忘れ、アパシー、腕組み、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 脳梁欠損症。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)/脳症欠損症(ACC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+-)、近時記憶2/6(-1)と不変だった。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gからプレタール50mgへ変更した。甲状腺正常。一般採血:異常なし。VitB1=33,VitB12=329,葉酸=4.8、ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、ビタノイリン25mg、フォリアミン5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+2)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善した。認知機能低下にレミニール4mgから8mgへ増量した。10か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+4)、近時記憶6/6(+2)と更に中等度改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:脳梗塞。右慢性硬膜下出血、アルコール多飲。物忘れ、暴言、尿便失禁、収集癖 、腕組み、膝組み、アルコール多飲、生真面目、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮中等度、④右>左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:11.5/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:15/30(+3.5)、近時記憶1/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.8以外異常なし。VitB1=30,VitB12=336,葉酸=4.3。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、ハウス「新玄 葉酸米」(ビタミンB1/B2/B12/葉酸/強化米)を勧めた(1箱400円で約10kg分のお米に利用可能)。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgから100mgへ増量した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(+3)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善した。認知機能低下にメマリー5mgを開始した。7か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+5)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善した。一般採血:Alb3.8,Ferritin89.3以外異常なし。VitB1=24,VitB12=316,葉酸=1.6。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミ(葉酸)5mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:脳梗塞、左不全片麻痺。アルツハイマー型認知症、名古屋フォレストクリニック①ドネペジル5mg②サアミオン5mg。泌尿器科①バファリン81mg②ベタニス。内科①アテレック10mg②プレタール100mg③オルメテック20mg④タケプロン15mg。物忘れ、昼間傾眠、尿便失禁を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にドネペジル5mgを継承した。脳血管性認知症(VD)に他院からプレタール100mgとサアミオン10mgを継承、プロルベインDR1Capを勧めた。BP133/72。BP130-150を目標に降圧剤減量を指示した。昼間傾眠にCDPコリン250mg1Cap継承した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(-1)、近時記憶6/6と軽度悪化した。BP128/63。降圧剤減量しておらず、具体的にアテレック10mg維持/オルメテック20mg→10mgを指示した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.89,Ferritin24以外異常なし。VitB1=34,VitB12=667,葉酸=7.1。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。鉄欠乏性貧血にフェロミア50mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+4)、近時記憶5/6(-1)と中等度改善した。BP123/74。アテレック10mg維持/オルメテック10mg→中止を指示した。親戚からの紹介である。既往歴:15年前、意識消失発作、2週間。7年前、書痙、神経内科。3年前、頭部外傷、意識消失2日間。神経内科①リボトリール1.5mg1日3回毎食後。物忘れ、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、易転倒、生真面目、甘い物好き、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左側頭葉萎縮中等度、④左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側前頭葉脳挫傷。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)/両側前頭葉脳挫傷(TBI)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下/前頭葉症状にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+7)、近時記憶6/6(+5)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TG226,Hb12.9以外異常なし。VitB1=30,VitB12=355,葉酸=10.3。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。インターネット検索で来院された。物忘れ、易興奮、意識消失発作、甘い物好、収集癖、生真面目を呈していた。独居。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR1Capを勧めた。意識消失発作に/CDPコリン1Capを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+7)、近時記憶2/6(+1)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.82,Alb3.6,TG200,Hb11.4,Ferrtin35.8以外異常なし。VitB1=30,VitB12=239,葉酸=2.8。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミ(葉酸)5mgを開始した。中日ドラゴンズ 落合博満監督・森繁和ヘッドコーチ 復帰待望論今年も広島カープが優勝しました。それもぶっちぎり優勝。中日ドラゴンズは落合博満監督退任後、Bクラスに甘んじています。でも、中日ドラゴンズは唯一広島カープに勝ち越しているのです。しかも、ナゴヤドームではかなり勝ち越しています。力の差はそれ程感じませんし、広島カープがそれ程強いわけではありません。他の5チームが弱すぎるのです。中日ドラゴンズは落合博満監督の8年間、常にAクラス、リーグ優勝4回、日本一1回と素晴らしい成績を納めました。特筆すべきは、初年度は同じ戦力を鍛え直すことで優勝を勝ち得たことです。森繁和現監督が悪いのではなく、落合博満監督と森繁和ヘッドコーチと選手との関係が絶妙だったのです。落合博満監督が戦略および選手掌握に優れ、選手との信頼関係を築き、選手に考えてプレーすること、上手くなるためには練習することを徹底させました。一方、森繁和ヘッドコーチがローテーション管理および外国人選手獲得に優れ、兄貴的存在で選手に好かれており、落合博満監督との役割分担がしっかりしていたのです。一般的には監督からヘッドコーチに降格して同じチームに残ることは異例でしょうが、この二人の作り上げた中日ドラゴンズ王国をもう一度見てみたい。こんなことを考えている中日ドラゴンズファンは筆者だけじゃないでしょう。中日ドラゴンズ白井オーナーには、来年にはリーグ優勝および日本一のため、落合博満監督・森繁和ヘッドコーチ、小笠原バッティングコーチの新体制作りに尽力して頂きたい。
Oct 7, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト運動の秋2017年4月東名テニスクラブでテニスを15年ぶりに再開して1年4か月になります。今まで報告してきたように体重を12kg減らしたおかげで身体が軽くなり、動ける身体になってきました。ラケットの進化は著しく、昔よりも強い球が打てている気がしています。最近になって、フォアハンド、バックハンド、サーブの勘が戻って来ました。バックボレーは上手く打てますが、フォアボレーは「ラケットを振りすぎる」とコーチから注意を受けています。サーブもダブルフォルトを恐れずにゲームに集中できるようになりました。これからはダブルスの試合に挑戦して、試合勘を身につけていきたいと考えています。どなたか組んで頂ける勇気のある人がおられればの話ですが、、、。症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:右脳梗塞、左半身麻痺。内科①シンメトレル②メインテート③ワーファリン④ブロプレス8mg⑤カプトリル12.5mg⑥アムロジン5mg⑦アリセプト5mg。物忘れ、幻視、語義失語、夜間不眠、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤右深部白質ラクナ梗塞、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。右手で左肩を叩く○、猿も木から落ちる× 、犬も歩けば棒に当たる○、弘法も筆の誤り× 、利き手×。認知機能低下にドネペジル5mg中止、8日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA1包/フェルガードB1包を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR4Capを勧めた。BP185/103。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+-)、近時記憶4/6(-1)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。BP160/100。徐々にアムロジン5mg→2.5mg→中止、ブロプレス8mg→4mgへ減量した。1年4か月後、改訂長谷川式:28/30(+7)、近時記憶5/6(+1)。BP127/64。ケアマネからの紹介である。既往歴:左大腿骨頸部骨折。腎臓内科①タケプロン②ワンアルファ③ガスモチン④ミカルディス⑤アテレック⑥フェロミア。物忘れ、夜間大声、帰宅願望、昼間傾眠、徘徊(夫が見えないと)、易転倒、左下肢しびれを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:改訂長谷川式:14/30(-2)、近時記憶2/6(-1)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Ferritin49.4以外異常なし。VitB1=27,VitB12=285,葉酸=3.9。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。鉄欠乏性貧血に他院からのフェロミア継続とした。3か月後、改訂長谷川式:19/30(+5)、近時記憶2/6(+-)と中等度改善した。名古屋フォレストクリニックからの紹介である。既往歴:冠動脈カテーテル。循環器内科①ミオナール150mg②酸化マグネシウム330mg③リピトール10mg④プラビックス75mg⑤フェブリク20mg。名古屋フォレストクリニック①アーテン2mg②サアミオン5mg③センノサイド12mg④ドパコール150mg⑤マドパー1.5錠⑥ドプス5錠⑦抑肝散2.5g⑧ウィンタミン6mg。物忘れ、幻視、妄想、昼間傾眠、易転倒、尿便失禁、垂直性眼球運動麻痺、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:4、進行性核上性麻痺(PSP)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ2.25mgを開始した。易転倒にドパコール150mg/マドパー1.5錠/ドプス5錠を継承、毎週グルタチオン2000mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap/生食100mL点滴/15minを開始した(前医でもグルタチオン点滴を施行していたが、詳細不明のため当クリニック初回GCS10Apで開始)。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:12.5/30(+0.5)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,TIBC213以外異常なし。VitB1=44,VitB12=183,葉酸=7.8。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(+6.5)、近時記憶3/6(+-)と中等度改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:REM睡眠行動障害。脳梗塞、右下肢麻痺。精神科①アリセプト10mg②リスミー2mg→来院1か月前、自己中止。泌尿器科①ユリーフ8mg②ウリトス0.4mg。内科①アムロジピン2.5mg②プラビックス75mg③サアミオン15mg。物忘れ、幻視、夜間大声、REM睡眠行動障害、介護抵抗、昼間傾眠、感情失禁、甘い物好き、生真面目、腕組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞、境界領域梗塞、⑥その他 左ピック切痕。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプラビックス75mgおよびサアミオン10mgを継承、プロルベインDR2Capを勧めた。BP109/72。アムロジン2.5mg→中止。味覚低下にプロマック150mgを開始した。REM睡眠行動障害にリボトリール0.25mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(-1)、近時記憶5/6(+-)と軽度低下、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常(FT3=2.18)。一般採血:異常なし。VitB1=24,VitB12=208,葉酸=9.9。ビタミンB1欠乏症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)を呈しており、メチコバール1mg、シアノコバラミン1Ap筋注、エネーボ250mL/dayを開始した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:29.5/30(+2.5)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善して治癒状態となった。名古屋フォレストクリニックからの紹介である。既往歴:名古屋フォレストクリニック①サアミオン5mg②ミカムロAP③レミニール8mg。物忘れ、激しい興奮、受診拒否を呈していた。独居。時計描写テスト:拒否。改訂長谷川式:拒否。頭部CT:拒否。診断:石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)疑いとして治療を開始した。激しい興奮のためサアミオン5mg/レミニール8mg中止した。前頭葉症状にフェルガード100M粒2錠を勧めた。独居のため低栄養が予想され、エネーボ250mLを開始した。採血も拒否のため施行できなかった。血圧測定も拒否していたためミカムロAPを継承した。1か月後、中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17/30、近時記憶3/6、上記周辺症状はすべて消失した。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患と診断した。脳血管性認知症にプレタール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:14.5/30(-2.5)、近時記憶2/6(-1)と軽度低下した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.9,Hb12.7,Ferritin99.9以外異常なし。VitB1=25,VitB12=249,葉酸=9.6。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)を呈しており、メコバラミン1mgを開始した。
Sep 17, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト彫刻家 故石田 武至先生 銅版画著者は開業医であり、毎月10日締め切りで介護および医療レセプトを提出する必要があります。外来診療中に受付事務に往診および外来患者の病名チェックやコメント入力を手伝って貰いながら、月初めは毎月一人で介護および医療レセプトを完成させてオンライン請求をしています。Youtubeで自分の好きな音楽を聴きながら、老眼が始まった眼をこらしながらコンピューター画面と向き合います。最近、彫刻家 故石田 武至先生の銅版画を頂きました。素晴らしい作品です。診療室1の柱に掲げました。ここだったら、いつも見ていられる。多くの方々に見て頂ける。日々多忙な生活ですが、心が癒やされます。彫刻家石田武至先生銅版画@長久手南クリニック症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:神経内科①リバスタッチパッチ9mg。内科①バイアスピリン②クレストール③エクア④ウルソ⑤ハルナール。物忘れ、薬物過敏、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ9mgから4.5mgへ減量、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(-4)、近時記憶3/6(+-)と中等度悪化した。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgから9mgへ戻した。甲状腺正常。一般採血:Fe52,Hb12.3,Ferritin64.6以外異常なし。VitB1=40,VitB12=239,葉酸=5.3。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、シアノコバラミン1Ap筋注、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg内服、毎週フォリアミ(葉酸)5mg、鉄欠乏性貧血にフェロミア100mg開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+3)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善、上記注射および内服を継続した。知り合いからの紹介である。既往歴:内科①アムロジビン。外科①ワンアルファ②エビスタ③ベタニス。物忘れ、語義失語、生真面目、甘い物好き、小声を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③右側頭葉萎縮軽度、④右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、軽度認知障害(MCI)/前頭側頭葉変性症(FTLD)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:MCV112以外異常なし。VitB1=30,VitB12=89,葉酸=18.8。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)を呈しており、シアノコバラミン1Ap筋注およびメコバラミン1mg開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:神経内科①アロチノロール10mg②ゾニサミド100mg③ベザトール400mg④アムロジピン2.5mg⑥抑肝散7.5g⑦ミカルディス20mg⑧リスパダール0.5mg⑬メマリー錠20mg。物忘れ、幻視、暴言、易興奮、物とられ妄想、帰宅願望、書痙、語義失語、歯車様固縮、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤境界領域梗塞、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:7、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。前頭葉症状にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+4)、近時記憶6/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN25.2,s-Cr1.0,TIBC482,Ferritin23.0以外異常なし。VitB1=14,VitB12=212,葉酸=5.0。ビタミンB1欠乏症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、シアノコバラミン(ビタミンB12)1Ap筋注およびメコバラミン(ビタミンB12)1mg開始、ハウス「新玄 葉酸米」(ビタミンB1/B2/B12/葉酸/強化米)(1箱400円で約10kg分のお米に利用可能)、鉄欠乏性貧血にフェロミア50mgを開始した。夜間不眠にリスパダール0.5mgからロゼレム8mg/ベンザリン5mgへ変更した。ベザトール200mg中止、メマリー20mgから10mgへ減量した以外は継承した。インターネット検索で来院された。既往歴:名古屋フォレストクリニック①ストラテラ60mg②ガスモチン5mg③ウインタミン12mg。物忘れ、易興奮、食欲低下、病識欠如、生真面目、振戦を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:2、注意欠陥多動障害(ADHD)/レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶5/6と軽度/中等度/高度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+5)、近時記憶6/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。易興奮にウインタミン12mgから6mgへ減量した。甲状腺正常。一般採血:異常なし。VitB1=29,VitB12=466,葉酸=5.1。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、ハウス「新玄 葉酸米」(ビタミンB1/B2/B12/葉酸/強化米)を勧めた(1箱400円で約10kg分のお米に利用可能)。インターネット検索で来院された。既往歴:脳梗塞、右不全片麻痺、呂律不全、神経内科①ロトリガ2g②クレストール2.5mg③タケプロン15mg④プラビックス75mg⑤アムロジピン5mg。物忘れ、暴言、易興奮、昼間傾眠、易転倒、感情失禁、嚥下困難、病識欠如、、鬱状態、 生真面目、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)に他院からプラビックス75mg継続を指示した。BP102/60。BP130-150を目標にアムロジピン5mg→2.5mgへ減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+-)、近時記憶6/6(+1)と軽度/中等度/著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP109/63。BP130-150を目標にアムロジン2.5mg→中止した。甲状腺亢進症軽度(FT4=1.73)。一般採血:異常なし。VitB1=58,VitB12=350,葉酸=5.9。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、他院からのクレストール/タケプロン中止、プラビックス75mg/ロトリガ2g継承、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミ(葉酸)5mgを開始した。知覚過敏および歯周病予防歯磨き粉で鼻血や脱毛などの副作用今年初旬に歯痛に襲われまいた。歯科受診したところ知覚過敏に伴う歯痛であると診断され、知覚過敏に効果がある歯磨き(○○○テクト)を勧められました。歯周病もあるから歯周病歯磨き(△△テクト)も勧められました。子供たち(9歳および23歳)は歯周病歯磨きを使い始めました。すると、暫くして二人共に毎日のように鼻血が出るようになりました。歯周病歯磨きを中止すると、二人の鼻血はピタリと止まりました。著者はネット検索していると知覚過敏および歯周病予防効果がある歯磨き(□□□テクト)を見つけ、使い続けました。その頃から脱毛が始まり、どんどん前頭部が薄くなってきました。同じ頃から全自動コーヒーマシーンでカフェラテを飲むようになったのでまずはカフェラテ断ちをしました。それでも脱毛は続きました。最近になって漸く知覚過敏および歯周病予防効果がある歯磨きが原因だと気づき、使うの止めました。すると、脱毛が止まり、ほんの1週間でどんどん前額部毛髪が濃くなってきました。濡れ衣で中止していたカフェラテを再開するに至りました。ネット検索してもそんな副作用は全く記載されていません。知覚過敏に聞く歯磨き粉に副作用があるのかはわかりませんが、歯周病に効く成分には副作用があるとしても不思議ではありません。
Sep 13, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト集団指導8月23日は集団指導に行ってきました。厚生省は平均点数が高いと集団指導、このまま続けると個別指導にリストアップされます。ビタミン採血で高得点になっていると考えられます。患者を治すように尽力することが一番大切なことですから、点数を下げるために、診療の質が落ちてしまっては元も子もありません。症例報告特養看護師からの紹介である。既往歴:内科①コニール2mg②バイアスピリン100mg。心療内科①ドグマチール100mg②リーゼ5mg。物忘れ、寝言、昼間傾眠、意欲低下、歩行不安定、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、欝状態、生真面目を呈していた。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳梗塞に他院からバイアスピリン100mg、当院からサアミオン10mgを開始した。歩行不安定にドグマチール朝50mg夕50mgから朝50mgへ減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+3)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Ferritin25.8以外異常なし。VitB1=40,VitB12=187,葉酸=8.2。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、シアノコバラミン1Ap筋注およびメコバラミン1mgを開始した。。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。歩行不安定にドグマチール朝50mgを中止した。知り合いからの紹介である。既往歴:整形外科①リウマトレックス②フォリアミン③ハイペン④ガスロン。やすかわクリニック①ローコール。物忘れ、易興奮、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27.5/30(+0.5)、近時記憶6/6(+3)と軽度/中等度/著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Ferritin10.3以外異常なし。VitB1=30,VitB12=283,葉酸=8.2。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、メコバラミン1mgを開始、ハウス「新玄 葉酸米」(ビタミンB1/B2/B12/葉酸/強化米)を勧めた(1箱400円で約10kg分のお米に利用可能)。鉄欠乏性貧血にフェルム100mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:精神科①アリセプト3-5mg、吐き気→リバスタッチパッチ4.5-18mg→H30/6/30痒疹中止②パリエット③メマリー5-20mg、H30/5まで服用→吐気/目眩のため自己中止。整形外科①ロキソプロフェン②メトトレキサート③フォリアミン④リリカ⑤エビスタ⑥ワンアルファ。物忘れ、寝言、昼間傾眠、薬物過敏、鬱状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+5)、近時記憶5/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.83,TIBC229,Plt13.5以外異常なし。Ferritin=278.6。VitB1=86,VitB12=557,葉酸=11.4。インターネット検索で来院された。既往歴: 糖尿病。大腸癌。物忘れ、易興奮、車迷子、振戦、歯車様固縮、歩行不安定、甘い物好き、収集癖を呈していた。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮右>左、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア4、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:20.5/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。BP135/57。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22.5/30(+2)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。BP124/58。甲状腺正常。一般採血:HbA1c8.1,Alb3.9,Hb12.7,Plt12.4以外異常なし。VitB1=27,VitB12=423,葉酸=10.7。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)を呈しており、毎日ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mgを開始した。易転倒にドパコール100mg、糖尿病にエクア100mgを開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:内科①ハーフジゴキシン②アーチスト③プラザキサ④ファモチジン⑤ベンザリン⑥デパス⑦スピリーバ吸入。物忘れ、暴言、夜間不眠、語義失語、膝組み、生真面目を呈していた。独居。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④左>右海馬萎縮、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。語義失語にMガード2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1週間後、甲状腺正常。一般採血:Alb2.8,TCL93,TIBC219,Hb7.6,MCV116,Plt5.2以外異常なし。VitB1=21,VitB12=460,葉酸=8.2。低栄養を伴うビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18.5/30(+2)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。高齢者てんかん(側頭葉てんかん)はイーケプラで治せる2018.6.24第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナーで発表したスライドです。ドクターコウノからお借りしたスライドですが、認知症治療に重要なのでここに提示させて頂きます。
Aug 28, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト夕焼け最後の往診患者さんの診療がが終わり屋外に出ると夕焼けが迎えてくれました。一日の疲れがどっと出る時間帯でしたが、少しほっとすることが出来ました。夕焼け@地下鉄東山線沿線症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:大動脈や冠動脈に高度な石灰化。内科①カデチア(ブロプレス8mg/ヒドロクロロチアジド6.25mg)②フランドルテープ40mg。物忘れ、幻視、幻聴、暴言、介護抵抗、物を投げる、夜間不眠、語義失語、難聴を呈していた。頭部CT:不能。採血:不能。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:6+α、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:4/30、近時記憶0/6と高度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝2mg夕4mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:11/30(+7)、近時記憶1/6(+1)と著明改善、上記周辺症状はすべて改善した。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥Megadolico Vertebro-Basilar Artery。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始した。レビースコア:5、ピックスコア:8。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。知り合いからの紹介である。既往歴:慢性関節リウマチ。レビー小体型認知症。神経内科①アリセプト3mg→5mg②ドパコール100mg。痛みセンター①桂枝加朮附湯②柴胡枝湯③リリカ50mg。整形外科①フォリアミン②リウマトレックス③ムコスタ④セレコックス。内科①アテレック10mg②ニューロタン25mg。物忘れ、易興奮、鬱状態、昼間傾眠、歩行不安定、感情失禁、語義失語、小刻み歩行、歯車様固縮、継ぎ足歩行を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にアリセプト5mg中止後、8日目からドネペジル2.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。易転倒にドパコール100mgを継承した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(-4)、近時記憶5/6(+1)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。易転倒にドネペジル2.5mgから1.67mgへ減量、ドパコール100mgから200mgへ増量した。BP122/58と過降圧に対して、他院からのアテレック10mg継承、ニューロタン25mg中止した。甲状腺正常。一般採血:異常なし。VitB1=42,VitB12=475,葉酸=13.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)にメコバラミン1mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+4)、近時記憶5/6(+-)と軽度回復した。右歯車様固縮軽度あり、ドパコール200mg維持、グルタチオン2000mg/シチコリン500mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap/生食100mL点滴/15minを開始した。筆者の書籍を読んで来院された。既往歴:アルツハイマー型認知症、精神科 アリセプト3-5mgで興奮中止、リバスタッチパッチ9-18mgで興奮中止。物忘れ、アパシー、薬物過敏、語義失語、生真面目、手擦りを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②右>左前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮中等度、④右>左海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:8/30、近時記憶1/6と高度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠/Mガード2Capを勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始、両下肢浮腫軽度のためプレタール回避した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+11)、近時記憶3/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。ショートステイでトラブルがあり、サアミオン中止した。甲状腺正常。一般採血:Hb11.2,Plt12.1以外異常なし。VitB1=75,VitB12=694,葉酸=12.1。ケアマネからの紹介である。既往歴:気管支喘息。内科①オノン②テオドール。物忘れ、易興奮、介護抵抗、昼間傾眠、夜間不眠を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。夜間不眠にロゼレム4mg/クエチアピン6.25mgを開始した。低栄養にエネーボ250mL/day、および貧血にフェロミア50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:15/30(+3)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.8,TG162,Hb11.6,Ferritin88.8,BNP74.9以外異常なし。VitB1=45,VitB12=316,葉酸=1.4。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、メチコバール1mg開始、エネーボ250mL/dayを継続、フェロミア50mgは一旦中止した。夜間不眠にクエチアピン6.25mgから12.5mgへ増量した。知り合いからの紹介である。既往歴:レビー小体型認知症、あさひが丘ホスピタル~オレンジクリニック①イクセロンパッチ18mg。物忘れ、介護抵抗、デイサービス拒否、昼間傾眠、火の不始末、甘い物好き、膝組み、鬱状態を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。介護抵抗にリバスタッチパッチ18mgから13.5mgへ減量、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳梗塞にバイアスピリン100mgを開始した。デイサービス利用(週3回を目標)を指導した。開始ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+4)、近時記憶4/6(+3)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c8.5,Fe39,Alb3.6,ALP387,LDH230,Hb10.8, Ferritin37.3以外異常なし。VitB1=28,VitB12=265,葉酸=8.7。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。デイサービス週2回利用出来ていた。若年性認知症患者の1割に発達障害が含まれる2018.6.24第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナーで発表したスライドです。ドクターコウノからお借りしたスライドですが、認知症治療に重要なのでここに提示させて頂きます。
Aug 22, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト長久手南クリニック お盆休み長久手南クリニック外来は8月13日および14日はお盆休みを頂いております。筆者は定期往診を含めて診療を行っております。緊急連絡が必要な場合は携帯電話までご連絡下さい。8月11日は愛知地球博公園の温水プールで泳いできました。8月12日はテニスを予定していましたが、突然の雷雨のため残念ながら中止となりました。症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:子宮癌。左股関節人工関節置換術。物忘れ、幻視、妄想、易興奮、昼間傾眠、甘い物好き、収集癖、生真面目、右への傾き、身だしなみ低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13.5/30、近時記憶4/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠、認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgが貼れず、4日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgへ変更した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+2.5)、近時記憶3/6(-1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe47,Hb11.8,Ferritin60.9以外異常なし。VitB1=28,VitB12=322,葉酸=7.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア50mgを開始した。地域包括支援センターからの紹介である。物忘れ、悪夢、夢の続き弁、当購入過多、入浴拒否、甘い物好き、病識欠如を呈していた。昼間独居。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞軽度、⑥その他 左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:13.5/30(-1.5)、近時記憶1/6(-2)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。 一般採血:A/G比1.4以外異常なし。VitB1=22,VitB12=263,葉酸=11.4。ビタミンB1欠乏症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)を呈しており、シアノコバラミン1Ap筋注およびエネーボ250mL/dayを開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:眼球破裂。左大腿骨頸部骨折。内科①ブロプレス12mg②パキシルCR12.5mg③アムロジピン5mg④エディロール0.75μg⑤ドネペジル5mg。物忘れ、内服不規則、歩行不安定、難聴、語義失語、鬱状態、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:12.5/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下に他院からのドネペジル5mg中止、8日目からリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始した。鬱状態に他院からのパキシルCR12.5mg中止した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:11/30(-1.5)、近時記憶4/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgから9mgへ増量した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.88,AMY350,ferritin54.8以外異常なし。VitB1=31,VitB12=172,葉酸=3.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mg内服、毎週フォリアミ(葉酸)5mg、シアノコバラミン1Ap筋注を開始した。名古屋フォレストクリニックからの紹介である。既往歴:ペースメーカー、冠動脈カテーテル。循環器内科①ミオナール150mg②酸化マグネシウム330mg③リピトール10mg④プラビックス75mg⑤フェブリク20mg。名古屋フォレストクリニック①アーテン2mg②サアミオン5mg夕③センノサイド12mg④ドパコール150mg⑤マドパー1.5錠⑥ドプス5錠朝2錠昼1錠夕2錠⑦抑肝散2.5g朝⑧ウィンタミン6mg寝る前。物忘れ、幻視、妄想、昼間傾眠、易転倒、尿便失禁、垂直性眼球運動麻痺、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:4、進行性核上性麻痺(PSP)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ2.25mgを開始した。易転倒にドパコール150mg/マドパー1.5錠/ドプス5錠を継承、毎週グルタチオン2000mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap/生食100mL点滴/15minを開始した(前医でもグルタチオン点滴を施行していたが、詳細不明のため当クリニック初回GCS10Apで開始)。幻視に抑肝散2.5g、夜間不眠にウインタミン6mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:12.5/30(+0.5)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,TIBC213以外異常なし。VitB1=44,VitB12=183,葉酸=7.8。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。名古屋フォレストクリニックからの紹介である。既往歴:名古屋フォレストクリニック①レミニール4mg②プレタール100mg③ガンマオリザノール100mg④フェルガード100M4錠。内科①オルメテック20mg②抑肝散2.5g(自己判断で中止)。物忘れ、幻聴、妄想、易興奮、易転倒、感情失禁、甘い物好き、欝状態、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mgを継承、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを継承、プロルベインDR2Capを勧めた。妄想にセレネース0.2mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、家族のみで来院された。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.93,TG307,AMY254以外異常なし。VitB1=26,VitB12=467,葉酸=5.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mg内服、毎週フォリアミ(葉酸)5mgを開始した。プロルベインDRは購入したが成分が気になり本人拒否している。1か月半後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善して、治癒状態となった。再度、脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。凍結乾燥ミミズエキス含有サプリメントによる認知症治療フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ抽出物による認知症治療
Aug 12, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト猛暑39-40℃が続く名古屋地球温暖化がとうとう現実化してきたようで、名古屋では120年間の天気記録で最高気温40.3℃を記録しました。地球規模でも猛暑が続き山火事が続いています。海水温が高いため台風やハリケーンが大型化して大きな被害をもたらしています。名古屋では今日も39.9℃を記録、そんな中で今日もテニス1時間15分やってきました。自宅でシャワーを浴び1時間半ぐらい仮眠をとり、なんとか復活しました。この秋にはテニス大会に出場したいと考えています。症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:H29/11アルツハイマー型認知症、神経内科、アリセプト3-5mg。内科①グラクティブ50mg②アリセプト5mg③ハルシオン0.25mg。物忘れ、暴言、暴力、易興奮、妄想、昼間傾眠、夜間不眠、易転倒、嚥下困難、病識欠如、金銭管理困難を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③左>右側頭葉萎縮、④左>右海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左>右脳室拡大、両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶0/6と軽度低下していた。前頭葉症状にアリセプト5mg中止、フェルガード100M粒2錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21.5/30(+2.5)、近時記憶2/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=36,VitB12=313,葉酸=1.8。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎週ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mgおよびフォリアミ(葉酸)5mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:H30/1/16アルツハイマー型認知症、名古屋フォレストクリニック、改訂長谷川式:21/30。名古屋フォレストクリニック①レミニール8mg②サアミオン5mg③ドグマチール50mg。物忘れ、金銭管理、語義失語、左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール8mgを継承、フェルガード100M粒4錠を勧めた。多発性脳梗塞にプレタール100mg開始、サアミオン5mgから10mgへ増量した。左歯車様固縮のためのためドグマチール50mg中止した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+5)、近時記憶3/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:異常なし。VitB1=30,VitB12=372,葉酸=7.7。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、、毎週ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mgおよびフォリアミ(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:H29/6/1不眠症。H29/8/2体重減少。H30/3前傾歩行、小刻み歩行。精神科①リフレックス15mg/マグミット330mg②ベルソムラ15mg③マイスリー5mg。整形外科①ボロナン35mg。物忘れ、夜間不眠、易転倒、嚥下困難、食欲低下、鬱状態、昼間傾眠、振戦、小刻み歩行、右>左歯車様固縮、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始した。 易転倒にドパコール100mg開始、生食100mL/グルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap、せん妄にシチコリン1000mg静注を開始した。鉄欠乏性貧血疑いにフェロミア開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+2)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。 甲状腺正常。一般採血:Hb11.8,TG199以外異常なし。TIBC=328。Ferritin=232.4。VitB1=24,VitB12=421,葉酸=10.3。ビタミンB1欠乏症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)を呈しており、毎日ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mg開始した。鉄欠乏性貧血は否定されフェロミア中止した。夜間不眠にベルソムラ15mg/マイスリー5mg中止、ロゼレム8mg開始した。欝状態にリフレックス15mgから7.5mgへ減量した。2か月後、夜間不眠にロゼレム8mgから4mgへ減量した。せん妄にCDPコリン250mg1Capを勧めた。地域包括支援センターからの紹介である。既往歴:内科①メインテート②フェブリク③ミカルディス④ルプラック⑤アルダクトン⑥ アテレック⑦フランドルテープ。物忘れ、夢の続き、被害妄想、暴言、暴力、易興奮、易転倒、食欲低下、味付け濃い、大量に食事を作る、振戦、歯車様固縮、収集癖、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 ピック切痕。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP103/65。BP130-150を目標にミカルディス40mg→20mgへ減量、アテレック5mg→2.5mgへ減量を指示した。低栄養にエネーボ250mL開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+-)、近時記憶6/6(+-)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN54.5,s-Cr2.54,K5.2,Plt5.1,BNP810.6以外異常なし。VitB1=40,VitB12=597,葉酸=8.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mLを継続した。BP120/68。BP130-150を目標にミカルディス20mg→中止、アテレック2.5mg→中止を指示した。ヘルパー/ケアマネからの紹介である。既往歴:大腸癌、食道癌。泌尿器科①ウブレチド②ハルナール。内科①エンシュアリキッド。物忘れ、生真面目 、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100Mを希望されなかった。低栄養にエンシュア・リキッド250mLからエネーボ250mLへ変更した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+4)、近時記憶4/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe39,Alb3.5,TCL127,TIBC224,Hb11.0以外異常なし。 フェリチン105.3。VitB1=63,VitB12=675,葉酸=15.9。凍結乾燥ミミズエキス(ルンブルクスルベルス)含有サプリメントによる動脈硬化の治療~中性脂肪および血圧降下作用~
Aug 5, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト天草はやっぱり天国だ7月29日、名古屋を台風12号が通過して、名古屋~阿蘇くまもと空港に無事フライトすることが出来、レンタカーを利用して天草に無事到着。ほっとする間もなく、天草に台風が追っかけてきました。7月30日は台風一過の好天です。とてもかくても予定通り、夏休みを過ごすことが出来ています。天草の島々が見下ろせるオムニテニスコート。素晴らしい環境です。7月29日、7月30日、たぶん7月31日も、夫婦でテニスを楽しんでいます。症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:内科①ブロプレス8mg。物忘れ、昼間傾眠、易転倒、甘い物好き、生真面目、膝組み、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:14.5/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン5mgを開始、プロルベインDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17.5/30(+3)、近時記憶1/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。低タンパク血症(BUN9.0,Alb3.5)。VitB1=19,VitB12=262,葉酸=4.6。ビタミンB1欠乏症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、メチコバール500μg開始、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。フェルガード100M粒1錠/プロルベインDR1Capは開始しておらず、再度勧めた。看板を見て来院された。既往歴:H20/6腰椎圧迫骨折。H23&28両膝人工関節置換術。内科①ニューロタン②カルフィーナ③テネリア④ファモチジン⑤ガスモチン⑥アンプラーグ⑦ロキソプロフェン⑧セイブル。物忘れ、妄想、暴言、易興奮、歩行不安定、病識欠如、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:2、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:19.5/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23.5/30(+4)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=30,VitB12=531,葉酸=7。ビタミンB1低下症(目標値50)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)を食事指導した。一般採血:BUN13.7,Fe108,Alb3.9,Hb11.5,MCV102,Plt11.3以外異常なし。親戚からの紹介である。既往歴:H29/10左股人工関節置換術。H29/12-H30/2右膝人工関節置換術。整形外科①セレコックス②ミオナール③ルネスタ物忘れ、夜間大声、悪夢、昼間傾眠、夜間不眠、夜間せん妄、易転倒、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+0.5)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=30,VitB12=387,葉酸=1.7。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。一般採血:BUN14.4,s-Cr0.78,K3.4,Fe18,Alb2.9,TCL147,Hb9.6以外異常なし。ビタミンB群欠乏症、低タンパクおよび低脂肪血症にエネーボ、鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。ケアマネからの紹介である。既往歴:H28/1狭心症。循環器内科①バイアスピリン②アロプリノール③タケプロン④リバロ⑤プロスタット⑥プラビックス⑦エパデール⑧ワーファリン⑨アムロジピン。物忘れ、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、甘い物好き、生真面目、膝組み、小刻み歩行、左>右歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。易転倒にドパコール100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+3)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=27,VitB12=530,葉酸=5.3。ビタミンB1低下症(目標値50)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)を食事指導した。一般採血:γGTP63,TCL120,Hb12.3,Plt10.5以外異常なし。ケアマネからの紹介である。既往歴: 泌尿器科①ベタニス50mg。メンタルクリニック①サインバイルタ40mg②コンスタン0.8mg。循環器科①バイアスピリン100mg②アムロジン5mg③エカードHD。整形外科①エディロール。物忘れ、易興奮、夜間不眠、夜間せん妄、REM睡眠行動障害、寝言、鬱状態、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮中等度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:3、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。欝状態にサインバルタ40mgから20mgへ減量、コンスタン0.8mgから0.4mgへ減量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+2)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=29,VitB12=367,葉酸=10.2。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。一般採血:Hb11.6以外異常なし。エネーボ®配合経腸栄養液 vs エンシュア®およびラコール®配合経腸栄養液アボット久々の新作である『エネーボ』は、2014年に登場した新しい半消化態栄養剤です。『エンシュア』や『ラコール』など、従来の栄養剤には入っていなかった「セレン」(「セレン」の不足は慢性心不全のリスクになります。『ラコール』には少量含有)・「クロム」・「モリブデン」といった微量元素を含有し、これら微量元素のほかにも脂肪代謝に関与する「L-カルニチン」・胆汁酸を分泌する「タウリン」・腸内細菌に良い「フラクトオリゴ糖」・食物繊維である「難消化性デキストリン」 が配合されています。脂肪を8.8gから9.3gに増量、脂肪組成をリノール酸(オメガ6)を多く含むコーン油からαリノレイン酸(オメガ3)を多く含むひまわり油、なたね油、魚油(EPA/DHA)に改善しています。たんぱく質を8.8gから13.5gへ増量、アレルギーの原因になるカゼインを取り除いています。これらは厚生労働省策定 2010年度版 日本人の食事摂取基準をもとに設計されているため、エンシュアより今の時代にあっていると考えられます。高齢者で骨粗鬆症や骨折が多くみられていることから、以前よりビタミンDを増量しています。一方で、粘度が高く『エンシュア』や『ラコール』と比べるとややライン詰まりが多いため8Fr以下の径では詰まり易いこと、バニラフレーバーしかないことが欠点と言えます。以上から、『エネーボ』は、『エンシュア』や『ラコール』と比較して低糖質・高タンパク・高脂肪食であり、たんぱく質組成および脂肪組成が改善、微量元素も追加されています。筆者の臨床経験上、鉄欠乏性貧血、ビタミンB欠乏症に低アルブミン血症を伴う場合は、鉄剤を投与すると鉄運搬タンパクであるTIBC(トランスフェリン)が低下していることが多く吐気による食欲低下、ビタミンB群製剤を投与すると糖質・タンパク質・脂肪分解促進などによりるい痩を悪化させることが多く見られます。従って、低栄養の治療は、アルブミン>鉄>ビタミンB群の順または同時に開始する必要があります。鉄分、ビタミンB群、タンパク質を含む『エネーボ』は食欲低下のためるい痩が進んだ高齢者にとって理想的な栄養補給食品と言えます。添付文書、インタビューフォーム記載内容の比較◆栄養剤としての分類エンシュア:半消化態栄養剤ラコール:半消化態栄養剤エネーボ:半消化態栄養剤◆効能・効果エンシュア:経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給ラコール:経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給エネーボ:経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給◆販売単位の分量・カロリー・価格エンシュア:1缶250mLで250kcal(135.0円)ラコール:1袋200mLで200kcal(146.0円)エネーボ:1缶250mLで300kcal(182.5円)◆誕生した年エンシュア:1988年ラコール:1999年エネーボ:2014年◆三大栄養素のカロリー比率エンシュア:炭水化物54.5%、タンパク質14.0%、脂肪31.5%ラコール:炭水化物62.0%、タンパク質18.0%、脂肪20.0%エネーボ:炭水化物53.0%、タンパク質18.0%、脂肪29.0%◆動物性タンパク質:植物性タンパク質の比率エンシュア: 87.3:12.7ラコール: 66.6:33.3エネーボ: 90.5:9.5◆製剤の粘度エンシュア:9.0mPa・sラコール:5.51~6.52mPa・sエネーボ:16.0mPa・s◆セレン・クロム・モリブデンの配合エンシュア:なし ラコール:セレンのみ5μg程度含有エネーボ:セレン20μg、クロム31μg、モリブデン34μg◆味付けの種類エンシュア:バニラ・コーヒー・ストロベリーの3種(※エンシュアHは6種)ラコール:ミルク・コーヒー・バナナ・コーンの4種エネーボ:バニラのみ1種◆派生の剤型エンシュア:通常の『エンシュア・リキッド』、カロリーが1.5倍の『エンシュアH』ラコール:経腸用液、経腸用半固形剤エネーボ:経腸用液のみ◆メーカー エンシュア:アボット ラコール:大塚製薬エネーボ:アボットhttp://10ai-konan.jp/pdf/eiyou03.pdfhttp://products.abbott.co.jp/medical/product/ppg/tenbun/enebo.pdf
Jul 31, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト2018.6.24第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナー第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナー@タワーホール船堀第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナー@タワーホール船堀症例報告ヘルパー/ケアマネさんからの紹介である。既往歴:20年前食道癌。14年前大腸癌。泌尿器科①ウブレチド②ハルナール。内科①エンシュアリキッド。物忘れ、昼間傾眠、生真面目 、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード希望されなかった。低栄養にエンシュア・リキッド250mLからエネーボ250mLへ変更した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+4)、近時記憶4/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Fe39,Alb3.5,TCL127,TIBC224,Hb11.0以外異常なし。フェリチン105.3。VitB1=63,VitB12=675,葉酸=15.9。低アルブミン血症にエネーボ250mL継続とした。知り合いからの紹介である。既往歴:内科①レベニン②リンデロン③スピロペント④ムコダイン⑤クラリス⑥ロトリガ⑦ネキシウム⑧ユリーフ⑨ラシックス⑩アジルバ⑪大黄甘草湯。物忘れ、易興奮、甘い物好き、収集癖、腕組み、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。前頭葉症状にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP130-150を目標にアジルバ20mg→10mgを指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+1)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。 一般採血:BUN38.8,s-Cr1.22,Alb3.8,TG204,Hb11.7以外異常なし。VitB1=24,VitB12=262,葉酸=6.8。ビタミンB1欠乏症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、毎日ビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)25mg内服、毎週フォリアミ(葉酸)5mgを開始した。インターネット検索からの紹介である。既往歴:S55心筋梗塞、東名古屋病院。H25慢性硬膜下血腫、藤田保健衛生大学病院。物忘れ、左歯車様固縮、手擦り、左半身しびれ、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、主観的認知障害(SCI)/レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:UA7.5異常なし。VitB1=36,VitB12=368,葉酸=7.5。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。インターネット検索からの紹介である。既往歴:心臓外科①アムロジピン②オルメテック③フェブリク④タケキャブ⑤メインテート⑥イグザレルト⑦モーラステープ⑧センノシド。アムウェイ①マルチビタミン②EPA/DHA③プロテイン④核酸。物忘れ、暴言、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、尿便失禁、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:3、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+2)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN27.0,s-Cr1.27,LDH343,Hb12.8以外異常なし。VitB1=47,VitB12=416,葉酸=22.0。施設からの紹介である。既往歴:内科①ガスター10mg②酸化マグネシウム660mg③リーゼ10mg④ガスモチン⑤アムロジピン5mg⑥レニベース⑦ハイボン⑧マイスリー5mg⑨ジプレキサ2.5mg。物忘れ、嚥下困難、舌痛症、腰痛症(腰椎異常なし)、四肢しびれ、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。BP89/42(体重減少のため血圧低下)に対して他院からのアムロジピン5mg→2.5mg/エナラプリル5mg→2.5mgへ減量とした。線維筋痛症に対してサインバルタ開始、四肢しびれに対してメチコバール開始した。舌痛症にプロマック開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+7)、近時記憶5/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.8,Na133,Fe23,TG156,Hb8.5,MCV74以外異常なし。フェリチン18.1。VitB1=18,VitB12=660,葉酸=7.9。鉄欠乏性貧血にフェロミア100mgを開始した。2018.6.24第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナー高血圧・高脂血症・糖尿病治療薬の減量および中止
Jul 22, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトドクターイワタ55歳誕生日~日本脳神経外科コングレス~第2回日本脳神経外科認知症学会5月14日に55歳の誕生日を迎えました。5月19-20日第38回日本脳神経外科コングレス@大阪に参加、6月20日認知症治療研究会論文の締め切り、6月24日第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナーでの講演があり、ご無沙汰しておりました。体調不良などではありませんので大丈夫です。これからもできる限り症例提示をして参りますので宜しく御願い致します。20180514ドクターイワタ55歳誕生日@自宅この日ばかりは糖質制限も解禁としました。久しぶりに砂糖を食べると頭がくらくらしました。砂糖を受け付けない身体になったのでしょう。20180520第38回日本脳神経外科コングレス@大阪国際会議場脳神経外科専門医を維持するためではありますが、脳神経外科の最新情報を得ることが出来ました。20180527低糖質・高タンパク食による体重変化@自宅11kg減量して75kgを維持しています。砂糖、小麦粉、米粉を出来るだけ制限しているだけですから生活には全く問題ありません。運動は毎週日曜日に1時間半のテニスだけですが、体調はすこぶる良好です。症例報告看板を見て来院された。既往歴:神経内科①ドグマチール100mg②マイスリー5mg(3か月前に自己中止)。物忘れ、鬱状態、易興奮を呈していた頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他:左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:2、注意欠陥多動障害(ADHD)/前頭側頭タイプとして治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6と異常なかった。GDS-5 Score 3/5、GDS-15 11/15。欝状態にドグマチール100mg、前頭葉症状にウインタミン夕4mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(-3)、近時記憶6/6(+-)と軽度低下、上記周辺症状は不変だった。中性脂肪(TG) 264mg/dLに対して低糖質・高タンパク食を指導した。欝状態不変のためドグマチール100mg中止、前頭葉症状にウインタミン4-12mgで自己天秤法で調節を指示した 3年後、改訂長谷川式:28/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と不変だった。整理が出来ない、相手が話すのを待てない。注意スコア:1.5/9、多動スコア:0.5/8は低値であったが、ストラテラ朝25mg開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。3年1か月後には、ゆっくりと話すようになり、相手の話を聞くようになった。ストラテラ朝25mg夕10mgとしてウインタミン12mgから8mgへ減量とした。VitB1=50,VitB12=681,葉酸=36.0。3年3か月後、改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+-)。とても穏やかになり笑顔が見られるようになった。インターネット検索で来院された。物忘れ、易興奮、膝組み、寝言、車運転不安定、着衣失行、語義失語、昼間傾眠、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③右側頭葉萎縮軽度、④右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:7、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:14/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+2)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。VitB1=30,VitB12=355,葉酸=3.8。ビタミンB1低下症(目標値50)、低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。2か月後、後方に転れて、後ろの壁にもたれた。2か月半後、前方に転倒、頭部CT:骨折なし。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+1)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善した。初診3か月前にも後方に転倒、左肋骨骨折。側頭葉てんかんと診断して、レミニール4mg中止、イーケプラ250mg開始した。4か月後、てんかん消失、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+2)、近時記憶4/6(+-)と更に軽度改善した。。知り合いからの紹介である。既往歴:内科①アテレック10mg。物忘れ(同じ事を何度も言う)物を片付けられない、甘い物好きを呈していた。頭部CT: ①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:2、注意欠陥多動障害(ADHD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。注意スコア:2.5/9。多動スコア:2/8。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=40,VitB12=507,葉酸=10.4。一般採血:BUN11.1,Fe40,TG152,Ferritin40以外異常なし。鉄欠乏性貧血にフェルム100mg開始、低糖質・高タンパク食を指導、便秘にパントシン100mg/マグラックス250mgを併用した。ストラテラは保留とした。地域包括支援センターからの紹介である。既往歴:メンタルクリニック①デパケン400mg②リスパダール0.5mg。循環器内科①セロケン。家族歴:長女・次女:物が片付けられない。物忘れ、易興奮、物が片付けられない、膝組み、前傾歩行、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:3、軽度認知障害(MCI)/注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。注意欠陥多動障害(ADHD)にストラテラ25mg開始、躁状態にデパケン400mg継承、夜間不眠にロゼレム4mg開始、易転倒にリスパダール中止/頓用とした。脳梗塞にバイアスピリン100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+-)、近時記憶6/6(+-)と不変、歯車様固縮軽度以外上記周辺症状はすべて消失した。一般採血:MCV102以外異常なし。VitB1=37,VitB12=383,葉酸=8.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈していた。御家族の判断で複合ビタミンBを摂取開始していた。ドクターコウノからの紹介である。既往歴:名古屋フォレストクリニック①抑肝散5g②コントミン25mg③リスパダール2mg④フェルガード100M2包⑤ジェイゾロフト25mg隔日。物忘れ、暴力、パニック、臭いを嗅ぐ、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:6、カナー症候群を呈する自閉症スペクトラム障害(ASD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。前頭葉症状に抑肝散5g/コントミン25mg/リスペリドン2mgを継承、フェルガード100M2包を継承した。欝状態にジェイゾロフト25mg隔日を継承した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:改訂長谷川式:19/30(+4)、近時記憶6/6(+6)と著明改善、上記周辺症状は比較的落ち着いていた。VitB1=34,VitB12=303,葉酸=7.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。統合失調症の80%にビタミンCおよびビタミンB3併用療法が有効であること(「統合失調症を治す」エイブラム・ホッファー著)からシナール2gおよびニコチン酸アミド2gを開始した。20180525春菊@長久手実家春菊はこんな綺麗な花が咲くってしっていましたか?第2回日本脳神経外科認知症学会ランチョンセミナービタミンB群・鉄補充(補因子)および高タンパク・低糖質食による神経伝達物質合成
Jul 14, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト長久手南クリニック 花盛り30.4.4ハクサンシャクナゲ(上)ウノハナ(下)30.4.4ジュウニヒトエ30.4.20ウノハナ(上)ジュウニヒトエ(下)30.4.20シラン30.4.20ツツジ症例報告親戚からの紹介である。既往歴:心不全。内科 1.ビオスリー 2.バイアスピリン 3.タケプロン 4.アーチスト 5.サムスカ 6.アルダクトン 7.ドネペジル5mg 8.レミニール16mg 9.ダイアート。物忘れ、暴言、暴力、介護抵抗、昼間傾眠、易転倒、嚥下困難、食欲低下、病識欠如、甘い物好き、うつ状態、膝組み、薬剤過敏を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④左>右海馬萎縮軽度、⑤境界領域梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にドネペジル5mg/レミニール16mgを中止、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+6)、近時記憶5/6(+3)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=34,VitB12=510,葉酸=7.8。ビタミンB1欠乏症/低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症/低下症(目標値500)、葉酸欠乏症/低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)を食事指導した。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。知り合いからの紹介である。家族歴:長男(注意欠陥多動障害)。既往歴:6か月前 躁鬱病/パニック障害、メンタルクリニック 1.サインバルタ20mg 2.エビリファイ3mg 3.コンスタン1.2mg。外科 1.ザイザル5mg 2.デパス0.5mg。じっど出来ない、働き過ぎ、夜間不眠、苛つき、片付け不得意、欝状態を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮なし、5.脳梗塞なし。注意スコア:5/9。多動スコア:1.5/8。GDS-5 Score 4/5、GDS-15 9/15。以上から、注意欠陥多動障害(ADHD)として治療を開始した。ADHDにストラテラ朝20mg/ガスモチン5mgを開始、欝状態にサインバルタ20mg継承、夜間不眠にロゼレム4mg開始、苛つきにエビリファイ3mgから1.5mgへ減量、落ち着きのなさにコンスタン0-1.2mg自己天秤法とした。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、上記症状はすべて改善して夜間良眠となった。。コンスタン0.8mgは継続していた。VitB1=34,VitB12=339,葉酸=7.9。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。ADHDにストラテラ朝20mgから朝25mg夕10mgへ増量した。3か月後、笑顔になり「調子よくなった」と本人の弁、コンスタンは不要になった。ケアマネからの紹介である。既往歴:胃潰瘍。心不全。内科 1.ダイアート 2.アルダクトン 3.ニューロタン 4.リクシアナ。物忘れ、アルコール多飲、生真面目、右>左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR1Capを勧めた。易転倒にドパコール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+3)、近時記憶4/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=30,VitB12=313,葉酸=5.3。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。ケアマネからの紹介である。物忘れ、寝言、夜間大声、昼間傾眠、夜間不眠、意識消失発作、徘徊→警察保護、易転倒、病識欠如、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、難聴、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮中等度、4.左>右海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:6.5、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒1錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始、プロルベインDR1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は時計描写テスト:8/9(+1.5)、改訂長谷川式:16/30(+1)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=35,VitB12=250,葉酸=12.4。ビタミンB1欠乏症/低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症/低下症(目標値500)、葉酸欠乏症/低下症(目標値10)を呈しており、ビタメジン25mg開始(ビタミンB1,6,12)、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。ケアマネからの紹介である。既往歴:12年前パーキンソン病、T病院神経内科 1.マドパー1.5錠 2.エフピー5mg 3.ミラペックス0.75mg 4.ノウリアスト20mg 5.ドプス100mg。物忘れ、幻視、夜間大声、易転倒、薬物過敏、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左側頭葉萎縮先端部中等度、4.海馬萎縮軽度、5.境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。レビースコア:10.5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。易転倒にグルタチオン2000mg/ドパコール150mg、昼間傾眠にシチコリン1000mg静注を開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=32,VitB12=646,葉酸=4.3。ビタミンB1欠乏症/低下症(目標値50)、葉酸欠乏症/低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。易転倒にグルタチオン2000mgからグルタチオン前駆物質NAC3Cap毎食後へ変更、昼間傾眠にシチコリン1000mg静注からシチコリンCDPコリン1Cap朝へ変更した。家族の判断で 1.マドパー1.5錠 2.エフピー5mg 3.ミラペックス0.75mg 4.ノウリアスト20mg 5.ドプス100mgをすべて自己中止しており、ドパコール150mgから300mgへ増量、マドパー3錠開始した。ビタミンB群・鉄補充(補因子)および高タンパク・低糖質食による神経伝達物質合成一般的に認知症治療は、神経伝達物質の前駆体薬、分解酵素阻害薬、再取り込み阻害薬などを投与することで治療を行っています。しかし、これは生体内の元来の神経伝達物質の合成経路を無視した治療ですから、永遠に薬に依存した生活を送らなければなりません。根本的な原因を治療しなければ、完全治癒などあり得ません。言い換えれば、病気の本質を治療せず、最終産物である神経伝達物質を増やすことだけを目標に治療するだけでは一次的な改善を望むことは出来ますが、完全治癒は望めないということです。「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」(藤川徳美著)の中で、藤川先生は、うつ・パニックに対して「高タンパク・低糖質食+鉄剤」で治療してかなり高率に完全治癒を実現しておられます。著書の中の典型的回復例では、初診時、フェリチン値が30ng/mL未満(目標値100ng/mL以上)、尿素窒素(BUN)が15mg/dl未満(目標値15-20mg/dl)であれば、抗うつ薬ジェイゾロフト、ドグマチール、抗不安薬メイラックス、鉄剤フェルム処方または/およびNOW Iron 36mg(フェロケル、キレート鉄)を開始し、高タンパク・低糖質食を指導されています。数か月後には、症状はほぼ消失してドグマチール中止、数年後にフェリチン値が50ng/mL以上に回復、抗うつ薬の必要がなくなり、鉄剤のみの服用、高タンパク・低糖質食継続になっています。著書の文末で、ビタミンB(1,2,3,6,9,12)、C、D3、E、などのビタミン、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルの重要性も追記されています。これを認知症に置き換えてみれば、初診時、フェリチン値が30ng/mL未満(目標値100ng/mL以上)、尿素窒素(BUN)が15mg/dl未満(目標値15-20mg/dl)、ビタミンB1が50ng/mL未満(目標値50ng/mL)、ビタミンB12が500pg/mL未満(目標値500pg/mL)、葉酸(ビタミンB9)10 ng未満(目標値10 ng)であれば、抗認知症薬リバスタッチパッチ・レミニール・ドネペジルの中から1剤、鉄剤フェルム、不足しているビタミンB群を処方、胚芽精米(ビタミンB1,B2,B3(ナイアシン),B5(パントテン酸),B6,B9(葉酸)、ビタミンE、Mg、Caなどのミネラルが白米の1.5-2倍)、高タンパク・低糖質食、サプリメント(フェルガード類・プロルベインDRなど)を指導します。数か月後には、症状は改善して、数年後にフェリチン値が50ng/mL以上に回復、抗認知症薬の必要がなくなり、鉄剤および不足しているビタミンB群の服用、サプリメント継続、高タンパク・低糖質食、胚芽精米継続を指導します。著者にとっては、今までの治療に加えてフェリチン値が30ng/mL未満(目標値100ng/mL以上)を鉄欠乏性貧血としてフェルム、フェロミアなど鉄製剤処方または/およびNOW Iron 36mg(フェロケル、キレート鉄)開始、低アルブミン血症だけでなく尿素窒素(BUN)が15mg/dl未満(目標値15-20mg/dl)を低タンパク血症として考慮することで更に幅が広がったことになります。
May 2, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト天草はやっぱり天国だ30.3.30天草市五和幸寿司30.4.1天草釣り船130.4.1天草釣り船230.4.1天草釣り船330.4.1天草釣り船4症例報告インターネット検索で来院された。既往歴:2年前腰部脊柱管狭窄症。整形外科 1.ユベラ200mg 2.デパス0.5mg 3.ネキシウム20mg 4.ボノテオ50mg。2年前認知症外来、治療なし。物忘れ、語義失語、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮先端部軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(-1)、近時記憶6/6(+-)と軽度低下した。VitB1=76,VitB12=393,葉酸=5.9。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:6年前肺気腫。1年前在宅酸素療法1L/min。内科 1.マグミット 2.ユニフィルLA 3.アムロジピン 4.ランソプラゾール。物忘れ、幻視、悪夢、妄想、歩行不安定、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、REM睡眠行動障害、夜間せん妄、甘い物好き、収集癖、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。易転倒にドパコール100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+9)、近時記憶6/6(+3)と一発改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=27,VitB12=405,葉酸=7.5。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、ビタミンB12に対する肉・魚介類を食事指導した。開業医からの紹介である。既往歴:14年前~1年前、高血圧症 1.オルメテック20mg 2.アムロジピン2.5mg。1か月前、高脂血症、リピトール10mg。2年前から物忘れを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮中等度、5.境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(-2)、近時記憶1/6(-1)と軽度低下した。VitB1=30,VitB12=433,葉酸=6.2。 ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+6)、近時記憶3/6(+)と中等度改善した。書籍を読んで来院された。既往歴:S52左大腿骨頸部骨折。物忘れ、いらいら、甘い物好きを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮軽度、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:2、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+1)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=27,VitB12=345,葉酸=7.4。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)、肉・魚介類(ビタミンB12)を食事指導した。ケアマネからの紹介である。既往歴:7年前右大腿骨頸部骨折。内科 1.クレストール 2.グラクティブ 3.ブロプレス8m 4.アムロジピン5mg 5.フルイトラン 6.ガスター 7.ベイスン 8.メマリー20mg 9.リリカ 10.リカルボン。物忘れ、幻視既往、寝言、昼間傾眠、尿便失禁、歯車様固縮軽度、入浴中意識消失3回、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮軽度、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:7、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、メマリー20mgから10mgへ減量、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:10/30(-1)、近時記憶0/6(+-)と軽度低下した。VitB1=35,VitB12=731,葉酸=9.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12欠乏症/低下症(目標値500)、葉酸欠乏症/低下症(目標値10)を呈しており、胚芽米(ビタミンB1,2,3,5,6,9(葉酸)/ビタミンE)を食事指導した。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mg中止、8日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgとサアミオン10mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:11/30(+1)、近時記憶1/6(+1)と軽度改善した。「オーソモレキュラー療法」(科学的栄養素補充療法)による認知症治療一般的に認知症専門外来では、主に抗認知症薬を投与して治療を行っています。抗認知症薬は、神経伝達物質の分解酵素阻害作用、再取り込み阻害作用などにより、シナプス間隙における神経伝達物質を増加することにより治療的効果を得ています。本来、神経伝達物質は分解や再取り込みが行われることでリサイクルされるものです。しかし、抗認知症薬によりリサイクルが出来なくなり、抗認知症薬の効果は時間経過と共に減弱するため、投与量の増加や、他剤を追加することになってしまいます。本来、神経伝達物質は、食物から摂取するタンパク質が分解されて出来るアミノ酸を原料にして脳内で合成されます。タンパク質を出発点とした神経伝達物質の合成経路を用いて治療するのが「オーソモレキュラー療法」(科学的栄養素補充療法)と言えます。たとえば、L-トリプトファンはナイアシン(ビタミンB3)、葉酸(ビタミンB9)、Feを補酵素にして5-HTP、更にビタミンB6を補酵素にしてセロトニン、SAMeやMgを補酵素としてメラトニンが合成されます。従って、欝状態の患者にセロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)を投与するのではなく、高タンパク食を指導して、ビタミンB群、Fe、Mgを投与することで、自前のセロトニンを合成する方向に導くのが本来の治療なのです。レビー小体型認知症などに合併するパーキンソニズムも同じことが言えます。一般的には、ドーパミン前駆物質であるL-ドーパを投与すればシナプス間隙におけるドーパミンの増加を図ることで治療を行います。一方、「オーソモレキュラー療法」では、L-フェニルアラニンがナイアシン(ビタミンB3)、葉酸(ビタミンB9)、Feを補酵素にしてL-チロシン、更に同様の補酵素でL-ドーパ、ビタミンB6を補酵素にしてドーパミン、ビタミンCおよびCuを補酵素としてノルアドレナリンが合成されます。従って、パーキンソニズムの患者にL-ドーパを投与するのではなく、高タンパク食を指導して、ビタミンB群、Fe、Mgを投与することで、自前のセロトニンを合成する方向に導くのが本来の治療なのです。筆者は、低蛋白血症、ビタミンB群欠乏症、鉄欠乏症を治療して、本来の治癒能力を賦活させる治療法を目指すことが本当の意味での認知症治療となるのではないかと考えています。今まで通りの抗認知症薬や抗パーキン病薬などによる一点治療では、認知症が治癒することはあり得ない、自力で神経伝達物質を合成できるように導くことこそ本当に意味での治療ではないかと考えるに至りました。筆者は、今まで抗認知症薬、各種サプリメント、グルタチオン点滴、シチコリン注射を中心に認知症治療を行ってきました。2017年9月からビタミンB1、ビタミンB12、葉酸精密検査を施行するようになり、認知症患者4人に1人はビタミンB1欠乏症、10人に1人はビタミンB12欠乏症、5人に1人は葉酸欠乏症を合併すること、典型的な症状を伴わず認知症のみが主訴であるビタミンB欠乏症が存在することからビタミンB欠乏性認知症を認識するに至りました。それ以降は、低糖質食、肉・魚介類などによる高タンパク食およびビタミンB12補充、胚芽精米によりビタミン B1,B3,B5,B6,B9および無機質(Mg,Ca,P,K)補充、鉄剤によるFe補充を行うことで、いわゆる“「オーソモレキュラー療法」による認知症治療”へ導かれたのです。これからも試行錯誤をしながら日々認知症治療に邁進して参ります。
Apr 25, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト2018年3月25日第4回認知症治療研究会@TPKガーデンシティ品川2018年3月25日第4回認知症治療研究会がTPKガーデンシティ品川にて開催されました。筆者はランチョンセミナーで「ルンブルクス・ルベルス含有サプリメントの歴史と活用」について45分間講演しました。コウノメソッドを広める 株式会社ミヤビハウス 小板建太さん 介護現場は改善しているか 特別養護老人ホーム松和園 介護福祉士 三俣喜儀さん 認知症専門の死角ー特に大人の発達障害について-名古屋フォレストクリニック 河野和彦先生症例報告知り合いからの紹介である。既往歴: 循環器内科 1.メインテート 2.バイアスピリン 3.アジルバなど。物忘れ、易興奮、寝言、過食、腕組み、膝組み、アルコール多飲を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、6.その他 右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶2/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。NewフェルガードLA粒2錠から4錠へ増量した。4か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+4)、近時記憶5/6(+3)と更に中等度改善した。9か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+1)、近時記憶6/6(+1)と更に軽度改善した。1年9か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と更に軽度改善して治癒状態になった。知り合いからの紹介である。既往歴:S30胃潰瘍。物忘れ、易興奮、多弁、病識欠如、甘い物好き、収集癖、膝組みを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮先端部、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化、ピック切痕。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+-)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。4か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(-5)、近時記憶3/6(-1)と中等度悪化した。周辺症状はなくウインタミン朝4mg夕6mgを中止した。7か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+4)、近時記憶4/6(+1)と中等度改善した。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒9錠を勧めた。20か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+3)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善した。23か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(-7)、近時記憶0/6(-4)と高度低下した。認知機能低下にレミニール4mgから8mgへ増量した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。VitB1=30,VitB12=169,葉酸=12.7。ビタミンB12欠乏症およびビタミンB1低下症を呈しており、毎週、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注とした。24か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+6)、近時記憶5/6(+5)と著明改善した。毎月、ビタメジン1V静注とした。26か月後、VitB1=1047,VitB12=525,葉酸=12.7。隔月、シアノコバラミン1Ap筋注とした。28か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+2)、近時記憶6/6(+1)と更に改善した。親戚からの紹介である。既往歴:心筋梗塞。うつ病。 精神科 1.クエチアピン25mg 2.ジプレキサ2.5mg 3.レンドルミン0.25mg 4.デパス1.5mg。パキシル/サインバルタ/ユーパン/コントミンに対して薬物過敏。内科1.アムロジピン10mg 2.バルサルタン80mg。物忘れ、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、易転倒、感情失禁、食欲低下、不安、過換気、鬱状態、薬物過敏、生真面目、気怠さ、歯車様固縮、書痙、振戦を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮、4.海馬萎縮、5.境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。 認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。不安に対してリーゼ5mgを開始した。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。夜間不眠にロゼレム8mg、不安に対してアタラックスP1Capを追加した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+3)、近時記憶4/6(+3)と軽度改善、不安以外上記周辺症状消失はすべて改善した。9か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+3)、近時記憶6/6(+2)と軽度改善、不安以外上記周辺症状消失はすべて改善した。看板を見て来院された。物忘れ、易興奮、語義失語、収集癖、生真面目、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.左>右海馬萎縮中等度、5.境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化、左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:7、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16.5/30(+0.5)、近時記憶0/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=35,VitB12=336,葉酸=7.7。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mg、胚芽米を食事指導した。7か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+6.5)、近時記憶0/6(+-)と中等度改善した。認知機能低下にフェルガード100M2錠から4錠へ増量した。9か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+6)、近時記憶6/6(+6)と更に中等度改善して、治癒状態となった。インターネット検索で来院された。既往歴:心房細動。内科 1.ブロプレス8mg 2.ワーファリン3mg。物忘れ、易興奮、一方通行逆走、左側ミラー自損事故、左側ミラー事故、運転休止、生真面目、収集癖を呈していた。頭部CT: 1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化、右中大脳動脈未破裂動脈瘤。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:3、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ(DHA・EPA)4gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合VitB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン50mg内服を開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+1)、近時記憶3/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=38,VitB12=823,葉酸=7.6。ビタミンB1低下症を呈しており、ビタメジン50mgからアリナミンF(VitB1)50mgへ変更した。5か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+5)、近時記憶5/6(+3)と中等度改善した。2018年3月28日第33回長久手南クリニック認知症カンファレンス開催しました長久手南クリニックではケアマネージャー、看護師、介護士、理学療法士、歯科医師、医師などを対象に認知症に関する理解を深めるため認知症カンファレンスを行っています。今年も恒例の認知症カンファレンスを開催、84名の多職種の方々に参加して頂き、大盛況でした。30.3.28長久手南クリニック認知症カンファレンス:MCIの深い謎~大人の発達障害について~ 名古屋フォレストクリニック河野和彦先生長久手南クリニックで大人の発達障害(ADHD)の治療も可能です筆者は発達障害の患者さんをストラテラ、甘麦大棗湯、ウインタミン、アリナミンF、フェルガード100M、ロゼレム、エビリファイなどを駆使して30名程診させて頂いて参りました。残念ながらコンサータ錠は登録医制度があるため処方が出来ませんでした。この度、コウノメソッド実践医の精神科医師2名の推薦状を頂き、晴れてコンサータ錠登録医となることが出来ました。いよいよ、長久手南クリニックでも発達障害(注意欠陥多動性障害、カナー症候群、アスペルガー症候群、学習障害)の患者さんを診させて頂く武器が整いました。出来るだけ多くの発達障害の患者さんを診させて頂き、患者さんから多く学ばせて頂ければと存じます。
Apr 16, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト春の訪れ春の訪れを感じる季節になってきました。3月25日には認知症治療研究会のランチョンセミナーで学会発表、3月28日にはドクターコウノが長久手南クリニックで講演して下さいます。ヒマラヤユキノシタ@長久手南クリニッククリスマスローズ@長久手実家クロッカス@長久手実家パンジー@長久手実家症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:7年前、心不全。同年、左顔面神経麻痺、右側頭葉脳梗塞、プラザキサ開始。2年前ペースメーカー留置術。循環器内科 1.プラザキサ 2.メチコバール 3.パリエット 4.ラシックス 5.セララ 6.オルメテック。物忘れ、易興奮、常同行動、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、右側頭葉脳梗塞、6.その他 左側頭窩くも膜嚢胞。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:1、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。VitB1=13,VitB12=803,葉酸=8.7。ビタミンB1欠乏症を呈しており、アリナミンF(ビタミンB1)50mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+4)、近時記憶6/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1欠乏症に対する治療をアリナミンFによる薬物治療から胚芽米による食事治療に移行した。知り合いからの紹介である。既往歴:2年前アルツハイマー型認知症、内科 1.レミニール8-16mg、2.フェルガード100 2包。物忘れを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:1、アルツハイマー型認知症(ATD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:19.5/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール16mgmgを継承、NewフェルガードLA2包を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23.5/30(+4)、近時記憶6/6(+1)と中等度改善した。認知機能低下にメマリー5mg開始した。1年8か月後、改訂長谷川式:24/30(+0.5)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善した。2年2か月後、改訂長谷川式:21/30(-3)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善した。脳梗塞にプレタール100mg開始した。2年5か月後、改訂長谷川式:26/30(+5)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善した。3年後、改訂長谷川式:28/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善した。4年後、改訂長谷川式:30/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と治癒状態となった。ドクターコウノ実践医リストを見て来院された。既往歴:H16年前胃2/3切除。10年前、脳内出血、右不全片麻痺。物忘れ、昼間傾眠、夜間不眠、夜間排尿2-4回、歩行不安定、。左振戦、小刻み歩行、左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮中等度、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、NewフェルガードLA粒4錠を勧めた。多発性脳梗塞にプロルベインDR4Capを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+5)、近時記憶5/6(+4) と一発改善、上記周辺症状はすべて消失した。1年後、改訂長谷川式:21/30(-7)、近時記憶0/6(-5)と高度悪化した。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgから9mgへ増量した。VitB1=33,VitB12=348,葉酸=4.3。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した。2年後、改訂長谷川式:28/30(+7)、近時記憶5/6(+5)と著明改善した。 ビタメジン50mg中止して、胚芽米および鶏レバーによる食事治療に移行した。インターネット検索で来院された。既往歴:ドネペジル3-5mg(4か月前に自己中止)、アルツハイマー型認知症、神経内科。物忘れ、焦り、鬱状態、語義失語、収集癖、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮軽度、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、6.その他 左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+4)、近時記憶5/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。NewフェルガードLA継続を希望されなかったためレミニール4mgから8mgへ増量した。6か月後、改訂長谷川式:21/30(-3)、近時記憶3/6(-2)と軽度悪化したため、レミニール8mgから12mgを経由して16mgへ増量した。2年後、23/30(+2)、近時記憶4/6(+1) と軽度改善した。 インターネット検索で来院された。物忘れ、暴言、暴力、意識消失発作、感情失禁、後追い、甘い物好き、右鼓膜損傷(自傷行為)を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 左>右淡蒼球石灰化、左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、前頭側頭型認知症(ピック病)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。1週間後、上記周辺症状がすべて消失した。同居する妻(MCI)が治ったと勘違いして内服中止したため、妻に対するDVが酷くなり介護施設に避難された。内服再開後、上記周辺症状はすべて再消失し、再同居された。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+1)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。絶対に内服を中止しないように指導した。VitB1=22,VitB12=396,葉酸=6.8。ビタミンB1欠乏症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した。2年後、改訂長谷川式:28.5/30(+2.5)、近時記憶5/6(+3)と更に改善した。ビタメジン50mgを中止して、胚芽米による食事指導に移行した。第33回長久手南クリニック認知症カンファレンス長久手南クリニックではケアマネージャー、看護師、介護士、理学療法士、歯科医師、医師などを対象に認知症に関する理解を深めるため認知症カンファレンスを行っています。既に関連する事業所には当方から参加申込書をFAXしております。参加希望者は、3月17日(土)までにFAXの返信をお願いします。既にFAXされている方には3月10日(日)から参加可否の連絡をFAXしています。もう暫く、お待ち下さい。演者: 名古屋フォレストクリニック院長 河野和彦先生演題: 「軽度認知障害の深い謎(動画あり)」日時: 2018年3月28日(水)午後6時30分-8時場所: 長久手南クリニック 参加申込済 80名 (ほぼ満席)参加料:無料 デロンギ 全自動エスプレッソマシン ECAM23120BN自宅でもカフェラテが飲めるように下記を購入しました。全自動カフェラテマシンではありませんが、スムーズにカフェラテが作れます。http://barista.delonghi.co.jp/products/ecam23120b.html
Mar 12, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト「胚芽精米」はスーパーで買えます白米と全く同じように炊飯器で炊けます。筆者宅ではアサヒ軽金属の圧力釜で炊いています。その方がモチモチ感が出て美味しさが増します。胚芽精米-表@自宅胚芽精米-裏@自宅胚芽精米-炊飯前@自宅胚芽精米-炊飯後@自宅症例報告介護士からの紹介である。既往歴:野_内科_児科医院 1.アムロジピンなど。物忘れ、小刻み歩行。左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞軽度、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にバイアスピリン100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+-)、近時記憶4/6(-1)と不変だった。フェルガード/プロルベインは希望されなかった。VitB1=29,VitB12=417,葉酸1.6。ビタミンB1低下症、葉酸欠乏症を呈しており、メタボリン(ビタミンB1)50mg1Ap筋注、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。3か月後、改訂長谷川式:27/30(+-)、近時記憶4/6(+-)と不変だった。アリナミンF(ビタミンB1)25mgを開始、フォリアミン(葉酸)10mgから5mgへ減量した。5か月後、改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+2)と治癒状態となり、アリナミンF/フォリアミンを中止、ビタミンB1に対する胚芽米(七分づき)、葉酸に対する鶏レバー/ほうれん草/ブロッコリーを食事指導した。親戚からの紹介である。既往歴:メ_ト_ホスピタル 1.アムロジピン 2.バルサルタンなど。物忘れ、夜間不眠、難聴、生真面目、甘い物好き、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+2)、近時記憶1/6(+-)と軽度改善した。認知機能低下にレミニール4mgから8mgへ増量した。VitB1=37,VitB12=408,葉酸=3.9。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタミンB1/葉酸に対する胚芽米(七分づき)を食事指導した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+6)、近時記憶5/6(+4)と著明改善した。インターネット検索で来院された。既往歴: H15-21統合失調症、幻覚、幻聴、妄想、星_ _メンタルクリニック 1.リスパダール1mg 2.レンドルミン0.25mg。H27/10胃癌、胃2/3切除術。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、易興奮、車迷子、生真面目、甘い物好き、膝組みを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.右側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21.5/30(-1.5)、近時記憶2/6(-1)と軽度低下、上記周辺症状はすべて消失した。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。VitB1=22,VitB12=242,葉酸=6.3。ビタミンB1欠乏症、ビタミンB12低下症を呈しており、/ビタミンB1に対する胚芽米(七分づき)、ビタミンB12に対する肉・魚介類を食事指導した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:26.5/30(+5)、近時記憶5/6(+3)と中等度改善した。開業医からの紹介である。既往歴:中_内科 1.アムロジピン 2.バイアスピリン 3.オメプラゾール。物忘れ、易興奮、夜間不眠、生真面目、鬱状態を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:2、軽度認知障害(MCI)/混合型認知症(MIX)タイプを呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:28/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+1)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=24,VitB12=947,葉酸=7.7。ビタミンB1欠乏症を呈しており、ビタミンB1に対する胚芽米(七分づき)を食事指導した。知り合いからの紹介である。既往歴:せ_ぐ_心療内科 1.マドパー2錠 2.アーテン4mg 3.ジャヌビア50mg。物忘れ、悪夢、夜間大声、生真面目、易転倒、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化、左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:4/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始した。易転倒にマドパー2錠/アーテン4mg継承、ドパコール100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は時計描写テスト:8.5/9(+4.5)と著明改善、改訂長谷川式:23.5/30(+0.5)、近時記憶3/6(+)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=22,VitB12=420,葉酸=5.3。ビタミンB1欠乏症、葉酸低下症を呈しており、ビタミンB1/葉酸に対する胚芽米(七分づき)を食事指導した。「胚芽精米」は「脚気病(ビタミンB1欠乏症)」の治療のために開発された胚芽米(正式には「胚芽精米」)は、昭和の始め、脚気病対策のために東京大学医学部島薗順次郎教授によって提唱・開発されました。これによって、大勢の人たちが脚気病を免れることができたといわれます。胚芽にあるビタミンB1が脚気病予防・治癒の有効成分だからでした。昭和52年に復活した胚芽米は、順調に消費量を伸ばし、昭和59、60年には年間75000トンにまでなりました。しかし、その後、漸減傾向をたどり、平成6年には米の大凶作のため激減し、現在では、低迷し正確なデータはありません。高い栄養価と同時に、おいしくなければ、飽食時代の消費者をつなぎとめることはむつかしい、といえます。これに米離れの風潮が輪をかけて、胚芽米の消費を伸ばすことは、きわめてむつかしい課題になっています。また、毎日の主食ということになれば、手近にいつでも購入できることが不可欠です。しかし、生産量が減れば、店頭に出回る数量も減り、それだけ消費者の目に触れる機会は少なくなっていく。話だけを聞いても、実際に食べられないのでは忘れられていく。こういう悪循環によって、栄養価豊かな胚芽米が見放されていくことは、あまりにももったいないことです。 それだけに栄養があって、おいしい胚芽米をつくるために、精米機と製造方法の改良の努力が懸命に続けられてきました。とりわけ、飽食の時代の消費者にとって、一般の精白米に劣らずおいしいお米であることは最優先です。おいしい胚芽米を目指した努力の結果、現在では「第三世代胚芽米」とでもいうべき従来の常識を越えたおいしい胚芽米が出現しています。戦前、島薗順次郎教授(東京帝国大学医学部)が開発した胚芽米を第一世代とすれば、戦後、昭和52年に登場した胚芽米は第二世代ということになします。精米機の改良で、第二世代は、第一世代と比べて、見違えるほどに白くおいしい胚芽米になったといわれています。第三世代は、第二世代と比べて、普通の精白米と遜色ないほどに白く、しかも従来よりも胚芽の付いている割合の高い胚芽米のことです。この「第三世代胚芽米」は、平成16年二月、福島第一食糧卸協同組合(理事長増田敏雄氏)の精米工場で生まれました。胚芽精米機(逆円錐縦型研削ロール方式)と無洗化処理装置(米粒表面の微粉を除く)を組み合わせて精米処理した結果、胚芽保有率92%(従来は80%)、白度38%(従来は30%程度)、精米歩留93%という驚くべき成績の胚芽米の製造に成功したのです。この胚芽精米機は、すでに平成十年には開発(山本製作所・天童市)されていました。その後、胚芽精米機を一番機として、これに新たに二番機(カピカ研米機)を組み合わせる工程システムが開発されたのです。まず、原料米を一番機に6回循環させ、ついで二番機に1回通す。第三世代胚芽米は、これにさらに同社開発の無洗化処理装置で、ごく少量の水で洗米のうえ、脱水・乾燥することによって、前述のとおりの驚異的なコシヒカリ胚芽米をつくることができたのです。成功の秘密は、特殊の性能を持った無洗化処理装置が発明され、精米工程(一番機プラス二番機)と無洗化処理工程の組み合わによるオペレーションの革新にあったといえます。きわめて高度のレベルの技術が、「第三世代胚芽米」を可能にしたといっていいでしょう。しかも、原料米として、胚芽が脱落しやすく、胚芽米不適とされていたコシヒカリが使われての結果でもありました。その後、現在でもなお精米機の改良が進められています。今後、「第四世代胚芽米」とでも呼ぶべき胚芽保有率と白度がともにより高い胚芽精米が登場してくることが期待されます。
Feb 25, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトバレンタイン仕事チョコ(写真 BVLGARI)、患者チョコ(GODIVA)を頂きました。いわゆる義理チョコは全くなくなりました。筆者は甘いものは絶っているのですが、折角だから少しだけ頂こうかと。BVLGARI@自宅症例報告ケアマネからの紹介である。既往歴:内科 1.アダラート 2.プロブレス 3.レンドルミン。外科 1.ウリアデック。物忘れ、幻視既往、幻聴既往、妄想、易興奮、介護拒否、昼間傾眠、薬物過敏、尿便失禁、うつ状態、薬剤過敏、生真面目、振戦、小刻み歩行を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9 、改訂長谷川式:24/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+2)、近時記憶5/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=31,VitB12=647,葉酸=3.7。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタミンB1に対する胚芽米(七分づき)、葉酸に対する鶏レバー/ほうれん草/ブロッコリーを食事指導した。ケアマネからの紹介である。既往歴: H27/3左前頭葉皮質下出血、アミロイドアンギオパチー。H29/8 黒_医院、改定長谷川式:21/30。H29/12/21 黒_医院、改定長谷川式:15/30。物忘れ、夜間大声、アパシー、薬物過敏、昼間傾眠、夜間不眠、振戦、歯車様固縮、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化、両側前頭葉皮質下出血瘢痕。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ2.25mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。易転倒にドパコール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18/30(+2.5)、近時記憶4/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。認知機能低下にリバスタッチパッチ2.25mgから4.5mgへ増量、易転倒にドパコール50mgから100mgへ増量した。VitB1=29,VitB12=449,葉酸=11.6。ビタミンB1低下症を呈しており、ビタミンB1に対する胚芽米(七分づき)を食事指導した。知り合いからの紹介である。既往歴:H25/2意識消失発作。内科 1.ブロプレス8mg 2.クレストール 3.テオロング 4.アリーゼ 5.アスパラーCA 6.シナール 7.メイラックス 8.バファリン。物忘れ、幻視、寝言、昼間傾眠、食欲低下、薬剤過敏、歩行不安定、意識消失発作既往、生真面目、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、左前頭葉梗塞、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:6.5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18.5/30(+0.5)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=52,VitB12=973,葉酸=5.1。両下肢浮腫のためプレタール100mgから50mgへ減量した。親戚からの紹介である。既往歴:H27/10認知症、た_ぽ_クリニック 1.メマリー20mg(初診1週間前に電話にて中止指示)2.カデュエット 3.エクメット 4.リンゼス 5.ムコソルバン 6.クラリス。物忘れ、物とられ妄想、暴言、易興奮、食欲低下、病識欠如、甘い物好き、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮中等度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝2mg夕4mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+4)、近時記憶4/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて改善した。前頭葉症状にウインタミン朝2mg夕4mgからウインタミン朝4mg夕6mgへ増量した。VitB1=30,VitB12=353,葉酸=6.6。ビタミンB1低下症を呈しており、施設入所されており施設の方にハウス「新玄 葉酸米」 (ビタミンB1/B2/B12/葉酸/強化米)を勧めた(1箱400円で約10kg分のお米に利用可能)。知り合いからの紹介である。既往歴:H29/11アリセプト3-5mg、アルツハイマー型認知症。アリセプト3mgで頭がすっきり。名_病院神経内科 1.アリセプト5mg。物忘れ、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。易転倒/認知機能低下にアリセプト5mgから2.5mgへ減量、フェルガード100M粒2錠を勧めた。多発性脳梗塞/高血圧症にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(-1)、近時記憶4/6(+-)と軽度低下、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=30,VitB12=268,葉酸=9.1。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、ビタミンB1に対する胚芽米(七分づき)、ビタミンB12に対する肉・魚介類を食事指導した。「呆けたくなければ胚芽精米を食え」いつからか日本人は白米を食べるようになったのでしょう。。江戸中期、「米将軍」と呼ばれた八代将軍の徳川吉宗が行った享保の改革(1716年)は米の生産量拡大に拍車をかけました。武士階級だけでなく、時には農民も白米を口にできるようになりました。また、この頃になると江戸を始めとした都市部では、火災への対策などから一日分のご飯を一度にまとめて炊くようになります。保存衛生上の理由から庶民であっても傷みやすい玄米、雑穀米を避けて白米を食べることが一般化していきました。庶民が白米を食べるようになったのは明治以降ですから、日本の白米食の文化はせいぜい100年程度ということが言えます。いま、白米食が一般化しているのはおいしい米が食べたいと言う欲求がそうさせたのでしょう。その先人の願いが米の生産量を上げ、精米にかかわる技術や調理法を進歩させて今日の当たり前に白米を食べる生活を作りました。先人が白米を「銀シャリ」と呼んでいたことからもまっ白なごはんを食べることは憧れだったのでしょう。胚芽米(正式には「胚芽精米」)は、米種子の胚芽を残すように、特別な方法で精白した米です。普通の精白米に比べて微量栄養素や生理機能成分を豊富に含み、また、玄米に比べて食べやすく消化されやすい特徴があります。胚芽米は、栄養価を損なわずに白米の持つおいしさを追求したお米です。お米が本来持っている価値を巧みに引き出した「健康米」といって良いでしょう。主要無機質含量比較mg(100g中)無機質、ビタミン含量では、胚芽精米は玄米と精白米の中間にあることがわかります。微量無機質栄養素では、比較的他の食品から取りにくいマンガンが多いのが目立ちます。ビタミン類含量比較mg(100g中)ビタミン類では、ビタミンB群(B1,B2,B3(ナイアシン),B5(パントテン酸),B6,B9(葉酸))とビタミンEが、精白米に比べてかなり豊富です。胚芽にはこれらのビタミンが濃縮パックされているのです。胚芽米(正式には「胚芽精米」)とは、一口に言えば「一粒づつの米の頭に総合ビタミン剤のカプセルをくっつけたようなもの」です。実際、胚芽米のビタミン含量、微量無機質含量は、玄米よりも少ないものの精白米に比べてはるかに多いのです。せっかくのビタミン剤カプセルも、精白すればポロポロ取れてしまいます。ビタミン類の中でもB1、Eは、特に多く胚芽部分に分布しています。栄養学的にみて、米を主食とする日本人にとって、胚芽米常食の利点ははかり知れないと思われ、ことに食生活が乱れてきた最近においては胚芽米見直しの機運が高まっています。胚芽が「ビタミン剤カプセル」であるとすれば、胚芽米は一粒づつに天然のサプリメントの付いたお米ということになります。これを常食することによって、現代人の栄養欠乏不安は、相当程度解消されるのではないでしょうか。筆者は、認知症患者においてビタミンB1欠乏症、ビタミンB12欠乏症、葉酸欠乏症の合併率が非常に高いことを報告してきました。「呆けたくなければ胚芽精米を食え」というのは筆者の実感なのです。ビタミンB12欠乏症について言えば「呆けたくなければ肉や魚介類を食え」と付け加えておきます。参考文献:https://agri.mynavi.jp/2017_07_31_682/2/http://www.eiyo.ac.jp/haigamai/http://haigaseimai.com/
Feb 18, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトビタミン補充療法6か月前から行ってきたビタミンB群補充療法を下記に纏めました。現代人が白米を食べるようになり、ビタミンB1欠乏症は誰にでも起こるポピュラーな病気になったのです。皆さん、胚芽米(胚芽精米)または7分づき米を食べましょう。胚芽米が一番のお勧めですが、簡単にビタミンB群を摂取するには葉酸米などの強化米を炊飯器に投入する方法もあります。胚芽精米@自宅ハウス葉酸米@自宅症例報告親戚からの紹介である。既往歴:内科 1.エディロール 2.カルブロック 3.メイラックス 4.クレストール。独居。物忘れ、易興奮、甘い物好き、収集癖、生真面目、腕組み、使用行動、鬱状態を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.右側頭葉萎縮軽度、4.右>左海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:6、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+3)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定と同時にビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)50mgを開始した(現在は採血結果に対して補充療法を開始している)。7か月後、改訂長谷川式:27/30(+5)、近時記憶6/6(+3)と著明改善した。VitB1=30,VitB12=209,葉酸=5.7。ビタミンB1低下症、ビタミンB12欠乏症を呈しており、ビタノイリン50mgを継続、ビタミンB1/B12食事療法を指導した。インターネット検索で来院された。既往歴:お_む_メモリークリニック/前頭側頭型認知症 1.アリセプト3mg(6/9~6/20服用)→不変中止。内科 1.アムロジピン 2.オルメテック 3.ベザトール 4.エパデール。物忘れ、生真面目 、腕組み、甘い物好きを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4-6錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR4Capを勧めた。4か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(-2)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定と同時にビタノイリン(複合ビタミンB1,B2,B6,B12)100mgを開始した(現在は採血結果に対して補充療法を開始している)。7か月後、改訂長谷川式:28/30(+5)、近時記憶6/6(+1)。VitB1=28,VitB12=266,葉酸=5.6。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、ビタノイリン100mgから50mgへ減量して維持、ビタミンB1/B12食事療法を指導した。親戚からの紹介である。既往歴:内科 1.アダラートCR 2.アルファカルシドール 3.リポバス 4.エパデール 5.ベルソラム錠15mg 6.ロゼレム錠8mgなど。物忘れ、アパシー、語義失語、甘い物好き、生真面目、左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:17.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M/粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+5.5)、近時記憶4/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=49,VitB12=362,葉酸=3.5。葉酸欠乏症を呈しており、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+5.5)、近時記憶4/6(+2)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=49,VitB12=362,葉酸=3.5。葉酸欠乏症を呈しており、フォリアミン(葉酸)10mgを開始した。3か月後、改訂長谷川式:17/30(-6)、近時記憶1/6(-3)と中等度悪化、レミニール4mgから8mgへ増量した。5か月後、改訂長谷川式:25.5/30(+8.5)、近時記憶4/6(+3)と著明改善した。知り合いからの紹介である。既往歴:左大腿動脈ステント。物忘れ、アパシー、腕組み、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 脳梁欠損症。以上から、レビースコア:0、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)/脳症欠損症として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定と同時にビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+-)、近時記憶2/6(-1)と不変だった。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始した。VitB1=33,VitB12=329,葉酸=4.8。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mg維持、フォリアミン(葉酸)5mgを開始、ビタミンB1/B12/葉酸食事療法を指導した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+2)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善した。からの紹介である。既往歴:S35統合失調症。 H19糖尿病。精神科 1.セレネース1.5mg 2.テグレトール200mg 3.アーテン4mg 4.ドネペジル5mg 5.セレニカR1000mg 6.レンドルミン0.25mg 7.アモバン7.5mg。糖尿病内科 1.ニューロタン 2.アクトス 3.メトグルコ 4.ジャヌビア 5.プロペト。泌尿器科 1.ハルナール 2.トビエース。物忘れ、昼間傾民、夜間不眠、意識消失発作、易転倒→救急搬送、発達障害、欝状態、膝組み、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患/発達障害(DD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。歩行困難のためドネペジル5mg中止、8日目からリバスタッチパッチ4.5mgを開始とした。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+2)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=31,VitB12=293,葉酸=4.2。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ハウス葉酸米(ビタミンB1/B6/B12/葉酸)を勧めた。ビタミンB群補充療法の結末筆者は、昨年8月から認知症外来通院中の患者全員にビタミンB1、B12、葉酸(B9)の血中濃度を施行しました。数ヶ月前、ビタミンB群補充療法1か月後の200-250例の患者さんの結果については報告しました。今回は、6か月経過して新たに得られた知見をご報告します。今週の症例報告の中にもビタミン補充療法が著効を呈した症例がありました。このように副作用がなく認知機能が著明改善することがあるので認知症患者全員にビタミンB1、B12、葉酸(B9)の血中濃度を施行することは必須と考えます。レセプト上も、以前ご紹介した「レセプトコメント」を備考欄に記入すれば問題はありませんでした。抗認知症薬と違って、一旦改善すればビタミン補充療法を続ける限り、認知機能を維持出来ています。ビタミンの種類でも効用、副作用の面で大きな違いがありました。まずはビタミンB1についてお話しします。一般に、ビタミンB1欠乏症は、脚気などの末梢神経障害、脊髄症~ウェルニッケ脳症などの中枢神経障害を引き起こすことが知られています。今回、ビタミンB1欠乏症に認知症患者の共通した臨床症状は、不安と不穏という陽性症状ということがわかりました。今まで前頭側頭型認知症としてピックセット(ウインタミン朝4mg夕6mgとフェルガード100M粒4錠)を投与していた患者に、アリナミンFなどのビタミンB1補充療法を行うことでウインタミンを投与せずに陽性症状を軽減~完治することが出来たのは大きな収穫と言えます。しかし、アリナミンFなどの合成ビタミンB1を長期(3か月以上)に投与していると多動や興奮状態となり、介護がしにくくなることがわかってきました。アリナミンF朝25mg夕25mgで開始した治療を、3か月経過してアリナミンF朝25mgのみに減量しても多動や興奮が治まらず、多くの場合、アリナミンFを中止せざるを得なくなりました。また、食欲低下や心不全が悪化する場合もあり注意が必要です。食事量が低下して血中アルブミンが低く低栄養状態である場合には、ビタミンB1補充をすることで更に体内の栄養を分解するためるい痩が酷くなると考え、ビタミンB1を含むエネーボを投与するようにしています。食事量が低下していない場合は、胚芽米(他に豚肉、ウナギなど)でビタミンB1を補充するように栄養指導しています。施設入所している場合には、ハウス葉酸米(昔で言う強化米)を炊飯の際に投与して貰うように指導しています。ビタミンB1欠乏症の合併率は非常に高く、現代人が白米を食べるようになり、誰にでも起こるポピュラーな病気になったのでしょう。14歳のADHD患者にも見られたのは驚きでした。次にビタミンB12についてお話しします。ビタミンB12欠乏症は、胃癌や胃潰瘍などに対して胃全摘を行った場合や、萎縮性胃炎に罹患している場合にビタミンB12吸収障害を来たします。巨赤芽球性貧血の所見を呈さず、認知症状のみを呈する患者が多いことに驚きました。吸収障害の場合は、メチコバール内服では治療出来ず、シアノコバラミン筋注が必須です。しかし、多くの場合は、ビタミンB12を含む肉や魚介類などの食事量低下が原因であり、メチコバール内服で治療出来ることも少なくありません。吸収障害と摂取量低下の区別はつきにくく、シアノコバラミン筋注とメチコバール内服を併用して血中濃度を測定して補充療法が上手く行っているかを確かめています。ビタミンB1欠乏症の治療との大きな違いは、副作用が全くなく、補充療法が上手く行けばかなりの確率で認知機能回復が見込めることです。逆に言うとビタミンB12欠乏症を見逃すことは罪が深いと言えます。認知症患者全員にビタミンB12血中濃度を施行して、抗認知症薬を投与する前に内科的補充療法で治療可能な認知症を治療すべきなのです。最後に葉酸についてお話しします。葉酸欠乏症は、ビタミンB12欠乏症と同じような機序で巨赤芽球性貧血の所見を呈すると言われています。しかし、巨赤芽球性貧血の所見を呈さない場合も、多く見受けられます。葉酸欠乏症はフォリアミン内服で治療を行いますが、補充療法を行っても明かな認知機能改善はありませんでした。葉酸は細胞分裂に関わっており、欠乏により細胞分裂不全が起きます。成人になっても神経細胞分裂は起こっています。長期にわたって欠乏していると神経細胞分裂が起きなくなり、脳萎縮に繋がると考えています。従って、補充療法を行っても直ちに認知機能回復が起こるものではないのでしょう。葉酸欠乏は動脈硬化の原因にもなります。高血圧や糖尿病など動脈硬化因子がないのに動脈硬化病変が起こっている場合には、葉酸欠乏症の可能性があります。葉酸欠乏症は、放置すると悪化因子になりますが、補充療法を行ってもすぐに改善はしないというのが特徴と言えます。葉酸補充療法による副作用は食欲低下数例以外認めませんでした。ビタミンB1、B12、葉酸(B9)欠乏症を認めた場合、できる限り食事療法を優先すべきです。食事療法が困難な状態で炊飯が可能な場合は、ハウス葉酸米を炊飯前に炊飯器に投入することを指導して下さい。安価であり施設などでも簡単に実施できます。薬物療法を試す場合は、ビタミンB12補充療法以外は副作用があることを頭に入れて治療を行うべきです。以上、筆者がこの6か月で得た知見を纏めました。皆さんのビタミンB群補充療法の参考になれば幸いです。
Feb 12, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト東山植物園~お正月~南天@東山植物園黄南天@東山植物園合掌造りの家@東山植物園奥池~合掌造りの家@東山植物園武家屋敷門@東山植物園症例報告施設からの紹介である。既往歴:内科 1.メマリー5mg 2.パリエット 3.リクシアナ 4.プルゼニド。物忘れ、妄想、帰宅願望、夜間不眠、徘徊、鬱状態、右歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:4.5、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。DHCマルチビタミン1錠(ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB2、β-カロテン、ビタミンB1、B6、B12、C、E、H、葉酸)を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:13/30(+2)、近時記憶4/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。VitB1=27,VitB12=331,葉酸=5.5。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、DHCマルチビタミン1錠継続を勧めた。親戚からの紹介である。物忘れ、車の運転(左に寄る)、自損事故、錯語、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮軽度、5.右ラクナ梗塞1カ所。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ラクナ梗塞/高血圧症(BP142/88)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+3)、近時記憶6/6(+2)と治癒状態、上記周辺症状はすべて消失した。BP146/78と脈圧改善が見られた。VitB1=30,VitB12=425,葉酸=10.5。ビタミンB1低下症を呈しており、ビタミンB1食事療法を指導した。インターネット検索で来院された。既往歴:H21脳梗塞。H24脳梗塞。物忘れ、幻視、幻聴、夢の続き、妄想、易興奮、昼間傾眠、生真面目、夜間不眠、食欲低下、病識欠如、語義失語、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。独居。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgとサアミオン5mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+3.5)、近時記憶2/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。VitB1=40,VitB12=439,葉酸=6.3。ケアマネからは外出企図が強く多動であると報告を受けているが独居のため認知機能維持が優先と考え処方変更はしていない。知り合いからの紹介である。物忘れ、常同行動、収集癖、うつ状態、膝組みを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:6、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患 として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:10/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:11/30(+1)、近時記憶2/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=30,VitB12=322,葉酸=6.1。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した。TG196に対してロトリガ2gを開始した。ヘルパーからの紹介である。既往歴:H24左>右不随意運動。H29/11/26左への傾き→左脱力発作30分間。H29/12/1グラマリール75mg→不随意運動改善。H29/12/4神経内科(12/4~12/15入院)。物忘れ、易興奮、多弁、寝言、昼間傾眠、生真面目、易転倒、歩行不安定、右>左不随意運動(ヒョレア)、びっくり眼を呈していた。頭部CT:1.左>右頭頂葉萎縮軽度、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 左ピック切痕。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、大脳皮質基底核変性症(CBD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。歩行困難にグルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap/生食100mL(G10C0S1)/15min点滴、NAC(600mg)3Cap1日3回毎食後を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。2週間後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。点滴直後から不随意運動(ヒョレア)が軽減して歩行安定化、2週間後まで効果は持続しており、G10C0S1点滴を希望された。VitB1=37,VitB12=702,葉酸=14.6。4週間後、遺伝子検査(神経内科)でハンチントン病と診断された。4週間後まで効果は持続しており、G10C0S1点滴を希望された。ハンチントン病にもグルタチオン点滴+NACが著効筆者はハンチントン病を初めて診察しました。上記の5番目の症例です。初診時、神経学的に不随意運動(ヒョレア)は右側優位、頭部CTの大脳皮質基底核萎縮は左側優位であり、大脳皮質基底核変性症と診断しました。グルタチオン点滴(シチコリン抜き)が最適であると考え、グルタチオン2000mg/ソルコセリル1Ap/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap/生食100mL(G10C0S1)/15min点滴を施行しました。点滴直後から不随意運動(ヒョレア)が軽減して、歩行安定化がみられました。難病であるハンチントン病にもグルタチオン点滴が有効であると確信した瞬間でした。グルタチオン点滴が著効したと言うことは、その前駆物質であるNACが有効であると推測し、NAC(600mg)3Cap1日3回毎食後を勧めました。2週間後に来院したときには不随意運動は軽減したままで歩行安定して容易に外出できるようになったととても大変喜んでおられ、G10C0S1点滴継続を希望されました。初診時、改訂長谷川式:26/30、近時記憶6/6と軽度認知障害の状態でしたが、改訂長谷川式:28/30(+2)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失していました。4週間後、遺伝子検査(神経内科)の結果が出て、ハンチントン病と確定診断されたと伺いました。不随意運動軽減および歩行安定は続いており、隔週でのG10C0S1点滴およびNAC(600mg)3Cap1日3回毎食後を継続していくことになりました。ハンチントン病は神経変性を伴う不治の病であり、ハンチンチン(Htt)タンパク質のポリグルタミン領域をコードするCAG反復配列の伸長により起こります。では、なぜハンチントン病にグルタチオン点滴やNACが有効だったのでしょう。Pubmedで文献検索してみました。Giorgini Fらは、この部分をコードする物質がグルタチオンペルオキシダーゼであることを発見し、ハンチントン病モデルにおいてグルタチオンペルオキシダーゼは神経保的な活性を示すことを示しました(Nat Genet. 2013 Oct;45(10):1249-54)Gray LJらは、N-Acetylcysteine(NAC)がハンチントン病モデルにおいて線条体におけるミトコンドリア活性を改善して、運動障害の出現を遅らせる効果があったと報告しています(Transl Psychiatry.2015Jan6;5:e492) 。Mieyal JJらは、「神経変性疾患におけるグルタチオンホメオスタシスの異状調節」という総説を書いています。グルタチオン低下やグルタチオン依存性酵素活性低下はアルツハイマ病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、フリードリヒ運動失調症などの神経変性疾患の発症や進行に大きく関わっており、酸化ストレス、タンパク質の誤った折り畳み、タンパク質凝集に関連しています。アルツハイマ病では赤血球におけるグルタチオン低下、グルタチオンペルオキシダーゼ突然変異、パーキンソン病では黒質におけるグルタチオン低下、グルタチオン-S-転移酵素突然変異、ハンチントン病では血漿におけるグルタチオン低下、グルタチオンペルオキシダーゼ突然変異、筋萎縮性側索硬化症は赤血球におけるグルタチオン低下、大脳皮質運動野におけるグルタチオン-S-転移酵素突然変異、フリードリヒ運動失調症は赤血球におけるグルタチオン低下が関与しています (Nutrients. 2012 Oct 9;4(10):1399-440.)。神経変性疾患に対するN-Acetylcysteine(NAC)やグルタチオンの投与はクリニカルトライアルが行われています。Curole MVらは高ホモシスチン血症を伴うアルツハイマー病患者に葉酸、ビタミンB12、およびN-acetyl-cysteine (NAC)を投与して、大脳皮質および白質、海馬の萎縮が遅くなったと報告しています(J Alzheimers Dis. 2016 Oct 4;54(3):1073-1084.)。しかし、ハンチントン病患者にグルタチオンやNACを投与した文献は見つかりませんでした。大げさかも知れませんが、世紀の大発見かもしれません。不治の病といわれるハンチントン病に光明がさした瞬間に出会えたのです。不随意運動に伴う歩行困難により困っておられる全国のハンチントン病患者の皆さんにこの治療を受けて頂ければ生活が大きく変わるでしょう。
Jan 28, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトクローズアップ現代+クローズアップ現代+@20180111クローズアップ現代+@20180111クローズアップ現代+@20180111クローズアップ現代+@20180111症例報告親戚からの紹介である。既往歴:H9心筋梗塞。H27/5喀血。 循環器内科 1.ダイアート 2.アルダクトン 3.プラビックス 4.ネキシウム 5.クレストール 6.メインテート 7.コバシル 8.フェロミア。物忘れ、寝言、物とられ妄想、夜間せん妄、夜間不眠、徘徊、歩行不安定、じっとしない、甘い物好きを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:13/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。夜間不眠にロゼレム4mg、REM睡眠行動障害にリボトリール0.25mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:15.5/30(+2.5)、近時記憶1/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=36,VitB12=254,葉酸=5.6。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mg、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。親戚からの紹介である。既往歴:H8うつ病。H24交通事故/腰痛症。H27統合失調症、物とられ妄想。メンタルクリニック 1.エビリファイ3mg 2.リボトリール0.25mg 3.ブロプレス2mg 4.エディロール 5.人参養栄湯 6.レンドルミン0.25mg。物忘れ、生真面目、神経質、病識欠如、物とられ妄想、被害妄想を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮なし、5.境界領域梗塞。 以上から、レビースコア:3、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP130-150を目標にブロプレス2mg調整を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+3)、近時記憶5/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=34,VitB12=975,葉酸=13.0。ビタミンB1低下症に食事指導した。親戚からの紹介である。既往歴:内科 1.ノルモナール 2.リピトール。物忘れ、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、食欲低下、生真面目、欝状態、病識欠如、甘い物好き、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:6、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+4)、近時記憶5/6(+4)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=28,VitB12=376,葉酸=4.7ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した。70歳以上は高脂血症治療薬は中止すべきであり、リピトール中止を指示した。親戚からの紹介である。物忘れ、幻視、悪夢、夜間大声、REM睡眠行動障害、昼間傾眠、生真面目、尿便失禁、甘い物好き、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮中等度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:6.5/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:12/30(+1)、近時記憶0/6と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=33,VitB12=425,葉酸=16.2。ビタミンB1低下症に食事指導した。知り合いからの紹介である。既往歴:H26低ナトリウム血症。H29/8胸椎圧迫骨折。H29/9/-12/20低ナトリウム血症。H29/10/13ドネペジル3mg、レビー小体型認知症。物忘れ、幻視、昼間傾眠、夜間不眠、尿便失禁、食欲低下、薬剤過敏、うつ状態、生真面目、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:7、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:17/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下/易転倒にドネペジル3mg中止、3日後からリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。易転倒に脳血管性認知症(VD)にサアミオン10mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。易転倒にグルタチオン2000mg/VitB12=1Ap/ソルコセリル1Ap/VitC2g、幻視/昼間傾眠にシチコリン1000mg点滴施行、前者にNAC600mg2Cap、後者にシチコリン250mg1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+10)、近時記憶6/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=29,VitB12=299,葉酸=7.9。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症に食事指導した。Na128と水中毒の状態であり、水分制限。梅干し3-6個/日を指導した。「LR含有サプリメント」短中期投与群および長期投与群における収縮期血圧、拡張期血圧、HbA1c、eGFR、LDL/HDL比、TG(中性脂肪)についての検討今回、「LR含有サプリメント」長期投与群、短期投与群に分けて、投与前後の収縮期血圧(sBP)、拡張期血圧(aBP)、HbA1c、eGFR(推定糸球体濾過量)、LDL/HDL比、TG(中性脂肪)をWilcoxon符号付順位和検定で比較検討しました。短期投与群(25~365日(平均195日)は48名(男性16名、女性32名)、58~98歳(平均79歳)、「LR含有サプリメント」1~4Cap(平均2.8Cap)を投与して評価しました。sBP (P値 <0.001)、aBP (P値< 0.01)、TG (P値< 0.0001)に有意な降下を認めました。長期投与群(4~6年(平均5.4年)は35名(男性9名、女性26名)、54~88歳(平均77歳)、「LR含有サプリメント」2~6Cap(平均3.9Cap)を投与して評価しました。sBP (P値<0.001)、 TG (P値 <0.000001)に有意な降下を認めました。長期投与群でHbA1cは低下傾向が認めましたが、有意差を認めませんでした。
Jan 22, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイトドクターイワタ 9年ぶりに本日10:00pm「クローズアップ現代+」に登場筆者は2009年3月3日(火) NHK クローズアップ現代 「なぜ死なせてしまったか ~“認認介護”の現場で~」で取材を受けました。今回は、身体拘束がテーマです。2018年1月11日(木)放送 NHK クローズアップ現代+「認知症でしばられる!? ~急増・病院での身体拘束~」 筆者自信は、最近、身体拘束が急増している理由は、認知症患者に抗認知症治療薬、特にアリセプトが処方されること、周辺症状を治療する医療機関が少ないことが原因だと考えています。不穏状態になっている認知症患者が措置入院などで精神科病院に入院すれば統合失調症などの精神科患者と同様に身体拘束さることは免れません。是非、平成30年1月11日(木)10:00pm「クローズアップ現代+」をご覧下さい。
Jan 11, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト開けましておめでとうございます景行天皇社初詣@長久手市正月用生け花@自宅おせち料理(自家製)@自宅症例報告知り合いからの紹介である。既往歴:16年前狭心症。1-4年前頭部MRI:異常なし、高次機能検査:年齢相応、神経内科。2年前腰椎圧迫骨折。内科 1.ロトリガ2g 2.アシノン 3.パンテチン 4.アーチスト 5.サンリズム 6.ヘルベッサー 7.フェロミア 8.デパス 9.ワイパックス。物忘れを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、Binswanger型梗塞、6.その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下に、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶6/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=27,VitB12=335,葉酸=7.1。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症を呈しており、ビタメジン25mgを継続した。ケアマネからの紹介である。既往歴:3年前左変形性膝関節症。整形外科 1.プレタール200mg 2.オパルモン 3.イサロン 4.ロキソニン 5.牛車腎気丸。物忘れ、易興奮、語義失語、真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉萎縮先端部軽度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、軽度認知障害(MCI)/前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)に他院からプレタール200mgを継続した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+2)、近時記憶5/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=77,VitB12=630,葉酸=6.4。葉酸低下症を呈しており、ビタメジン25mg中止、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:H17鬱状態。心療内科クリニック 1.パキシル20mg 2.メイラックス0.5mg 3.ドグマチール50mg 4.デパス0.5mg 5.レスリン25m。物忘れ、鬱状態、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉縮軽度、4.右>左海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:3、軽度認知障害(MCI)/前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+5)、近時記憶6/6(+3)と治癒状態となり、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=38,VitB12=301,葉酸=3.0。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジン25mg継続、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。インターネット検索で来院された。既往歴:14年前脳梗塞、左不全片麻痺。H29/8人物誤認。内科 1.バイアスピリン 2.ブロプレス8mg 3.セレナール10mg頓など。メマリー5mg怠くなり中止。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、暴言、易転倒、人物誤認、甘い物好き、収集癖、薬剤過敏、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域脳梗塞。以上から、レビースコア:8、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ2.25mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)に他院からバイアスピリン100mg継続、ロトリガ2gを開始した。幻視/幻聴に抑肝散加陳皮半夏2.5g、易転倒にドパコール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、アリナミン服用中だった。BP130-150となるようにブロプレス8mgから4mgへの減量を指示した。14日後、身体に力が入らなくなり転倒するようになったと電話があり、ドパコールを中止して様子観察するように指示した。3週間後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+3)、近時記憶3/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。VitB1=62,VitB12=788,葉酸=2.9。葉酸欠乏症を呈しており、アリナミンからビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgへ変更、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。ケアマネからの紹介である。1週間前にステップ2をFAXして頂き、家族への暴言および暴力があり早急の受診を希望された。アリセプト5mgおよびメマリー10mgを内服しており中止を指示、1週間後に緊急枠で認知症初診予約を入れた。既往歴:脳神経外科 1.アリセプト5mg 2.セロクラール30mg 3.抑肝散7.5g 4.ベザトール100mg 5.メマリー10mg 6.塩化カリウム。物忘れ、幻視、暴言、暴力、易興奮、帰宅願望、介護抵抗、昼間傾眠、夜間不眠、徘徊、感情失禁、尿便失禁、語義失語、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮、4.海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:5、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:不能、改訂長谷川式:3/30、近時記憶0/6と高度低下していた。1週間前にドネペジル5mg/メマリー10mg中止、BP118/74と低値のためノルバスク5mg中止、興奮のためセロクラール中止、認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2g開始、プロルベインDR2Capを勧めた。幻視に抑肝散7.5gを継承、アスパラK1.8gを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)1V静注、ビタメジン25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:3/30(+-)、近時記憶0/6(+-)と不変、上記周辺症状は改善したが、家族への負担は続いていた。フェルガードおよびプロルベインを希望されなかった。易興奮にウインタミン朝4mg夕6mgを開始した。VitB1=29,VitB12=506,葉酸=3.2。ビタミンB1低下症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgから12.5mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。ドクターイワタ 第4回認知症治療研究会 ランチョンセミナーに登壇筆者が世話人をしております認知症治療研究会が以下のように開催されます。今回はランチョンセミナーでお話しさせて頂きます。是非、ご参加下さい。第4回認知症治療研究会 日時:2018年3月25日(日) 12:00~12:50 ランチョンセミナー 「ルンベルクスルベルス含有サプリメントの歴史と活用」演者:長久手南クリニック 院長 岩田 明会場:TKPガーデンシティ品川以下、抄録本文「ルンベルクスルベルス(LR)含有サプリメント」は、プラークスコア(血管壁のヘドロ)を有意に改善した。故広瀬滋之先生(広瀬クリニック前院長/愛知県刈谷市)が、「乾燥ミミズ粉末食品」の投与前と投与4ヵ月後の頸部エコー400例でこのように報告されました。「LR含有サプリメント」は、バイオ技術で清潔に飼育されたアメリカ赤ミミズの乾燥粉末です。200種類以上の酵素を含み、血管内皮細胞から内因性t‐PA(組織プラスミノーゲンアクチベーター)を出すことで、プラークを徐々に減らします。t‐PAは、血栓を溶かす作用があります。2015年、日本東洋医学雑誌(66(4),278-281)に頸動脈エコー19名で投与前と3か月後、3か月後と6か月後の比較共に、有意なプラーク(内膜肥厚)の減少を認めたと報告されました。まずは演者自身が1日6カプセルで開始してみました。150~90mmHgあった血圧が10日間で130~70mmHgまで下がったのです。10日間で、最大血圧(収縮期圧)、および最小血圧(拡張期圧)ともに20mmHgの降圧効果です。河野先生からも、同様の効果があったと報告を受けています。高齢者500名以上の経験からでは、平均30日程度で、最大血圧(収縮期圧)が30~60mmHg程度下げる効果が得られることが分かりました。「LR含有サプリメント」の適量は、1日6~7カプセルとされています。実際には、1日4カプセル(朝・夕2カプセルずつ)程度が妥当な投与量と言えます。最近では1日2カプセルでも効果のあることがわかっています。演者の臨床経験では、高血圧症や糖尿病の改善作用も見られ、認知症の中核症状だけでなく周辺症状も改善します。副作用として、約1000名の中で蕁麻疹や掻痒感を数名経験しているだけで安全性は非常に高いと言えます。頭部CTで境界領域梗塞や白質梗塞と呼ばれる脳深部の神経線維の脳梗塞が見つかった場合、「LR含有サプリメント」は認知機能改善作用があるだけでなく、脳血流低下によって引き起こされる妄想や欝状態に対する有効な治療法です。演者が経験した「LR含有サプリメント」有効症例を提示します。また両下肢血行障害を伴う両下肢褥瘡治療に著効を呈した症例も提示します。今回、「LR含有サプリメント」長期投与群、短期投与群に分けて、投与前後の収縮期血圧(sBP)、拡張期血圧(aBP)、HbA1c、eGFR(推定糸球体濾過量)、LDL/HDL比、TG(中性脂肪)をWilcoxon符号付順位和検定で比較検討しました。短期投与群(25~365日(平均195日)は48名(男性16名、女性32名)、58~98歳(平均79歳)、「LR含有サプリメント」1~4Cap(平均2.8Cap)を投与して評価しました。sBP (P値 <0.001)、aBP (P値< 0.01)、TG (P値< 0.0001)に有意な降下を認めました。長期投与群(4~6年(平均5.4年)は35名(男性9名、女性26名)、54~88歳(平均77歳)、「LR含有サプリメント」2~6Cap(平均3.9Cap)を投与して評価しました。sBP (P値<0.001)、 TG (P値 <0.000001)に有意な降下を認めました。長期投与群でHbA1cは低下傾向が認めましたが、有意差を認めませんでした。以上から、「LR含有サプリメント」は、血糖や血中コレステロールを過度に下げることなく、中性脂肪を有意に降下させることで動脈硬化を改善して血圧降下作用をもたらすことがわかりました。近年、「糖質制限」により中性脂肪を燃焼させることで動脈硬化の改善、メタボリックシンドロームの改善が得られることがわかってきました(演者が糖質制限した際の体重、体脂肪率および中性脂肪の変化を提示します)。高齢者においては、「降圧剤」、「血糖降下薬」、「高脂血症治療薬」による過度な低血圧、低血糖、低コレステロール血症が問題になっています。このような中で「LR含有サプリメント」は、糖質過多に伴う「中性脂肪」を下げることにより全身の動脈硬化を改善し、「適度な降圧作用」、「血糖降下傾向」が得られるため高齢者にとっても、メタボリックな中年にとっても理想的なサプリメントと言えます。以上。
Jan 8, 2018
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト年の瀬正月用生け花@自宅正月用生け花@自宅おせち料理@自宅症例報告インターネット検索で来院された。物忘れ、妄想、甘い物好き、収集癖、引き籠もり、夜間不眠、生真面目、語義失語、振戦を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:11/30、近時記憶0/6と中等度低下していた。認知機能低下にドネペジル1.5mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:17/30(+7)、近時記憶2/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。フェルガード100M/プロルベインDRは希望されなかった。認知機能低下にドネペジル1.5mgから2.5mgへ増量した。VitB1=36,VitB12=278,葉酸=3.0。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸欠乏症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:内科 1.オルメテック20mg 2.アーチスト5mg 3.コニール8mg 4.マイスリー5mg。物忘れ、易興奮、すり足、甘い物好き、アルコール多飲、収集癖、生真面目、小刻み歩行、右>左歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。BP125/74。BP130-150を目標にオルメテック20mg/アーチスト5mg/コニール8mgの減量を指示した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+4)、近時記憶5/6(-1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。前医の投薬すべて中止してBP155/79、オルメテック10mgを再開した。VitB1=28,VitB12=554,葉酸=4.7。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。TG213にロトリガ(DHA&EPA)2gを開始した。知り合いからの紹介である。物忘れ、暴言、アパシー、鬱状態、言語理解低下、寝言、収集癖、生真面目、アルコール多飲を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.右>左側頭葉萎縮先端部、4.右>左海馬萎縮軽度、5.脳梗塞なし、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、軽度認知障害(MCI)/前頭側頭葉変性症(FTLD)タイプを呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+1)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=35,VitB12=486,葉酸=3.8。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン50mgから25mgへ減量、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:S43クモ膜下出血。内科 1.コニール4mg 2.リピトール10mg 3.タナトリル5mg 4.ネキシウム20mg。物忘れ、真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮なし、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:0.5、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX) として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にロトリガ2gを開始した。BP131/76と過降圧のためコニール中止を指示した。70歳以上の高齢者であり、リピトール10mgは中止した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+5)、近時記憶2/6(+1)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=33,VitB12=311,葉酸=4.7。ビタミンB1低下症、ビタミンB12低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン25mg継続、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。知り合いからの紹介である。既往歴:2ヶ月前 右半身打撲。1ヶ月前 右橈尺骨遠位端骨折。物忘れ、振戦、易転倒、昼間傾眠、語義失語、甘い物好き、収集癖を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 左>右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:3、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:16/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mg/ロトリガ(DHA&EPA)2gを開始、プロルベインDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)25mgを開始した(現在は1ヶ月後に採血結果に対して補充療法を開始している)。。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+3)、近時記憶4/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。VitB1=33,VitB12=470,葉酸=6.3。ビタミンB1低下症、葉酸低下症を呈しており、ビタメジン25mg継続、フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。10年間 認知症専門外来と往診を続けてみて~今年1年を振り返って~平成19年11月に長久手南クリニックを開院しました。開院当初は、一般往診を主とした地域医療を主とした診療を考えていましたが、ドクターコウノとの出会いが人生を大きく変えました。ドクターコウノを隔月に講師に迎え、隔月に筆者が認知症基礎講義をケアマネージャーを主として介護士、看護師、理学療法士、医師、歯科医師をを集めた認知症勉強会を1年間繰り返す間に、地域としての認知症に関する知識の底上げをすることが出来ました。その後も、隔月で2年間続けました。最近では年1回の認知症講演会をドクターコウノに行って頂いています。あっという間に10年間が過ぎました。全速力で走り抜けた10年間でした。最近ではケアマネージャーからの紹介が減り、知り合いからの紹介>インターネット検索>書籍を読んでという患者さんが増えてきました。ケアマネージャーまで到達しない、すなわち、介護申請出来ていない認知症患者が増えているのかも知れません。民生委員が改訂長谷川式簡易知能評価スケールや時計描画テストを行うことにより、未治療の認知症患者を救い出す必要があるのではないかと感じています。来年は民生委員に対する講演会を行うことで今まで認知症と診断できていない患者の治療を開始出来ればと考えています。今年進化した部分は、本年半ばからビタミンB1、B12、葉酸血中濃度測定、補充治療を開始したことです。抗認知症治療薬を出す前に、栄養状態を改善しておくべきと考えたからです。実際に、ビタミンB1欠乏症はピック病様症状を呈すること、ビタミンB12は認知機能低下、欝状態を呈すること、葉酸欠乏症は動脈硬化病変、脳萎縮の原因となることなどがわかりました。国保からの指摘により、検査結果が出るまでビタミン補充療法は開始できなくなりました。軽度認知障害(MCI)レベルの患者には認知機能低下にフェルガード類、脳血流低下(境界領域梗塞および多発性脳梗塞)にプレタールを開始、プロルベインDRを勧めて来ました。一方、中等度~高度認知症レベルの患者には初診時から抗認知症薬を開始するようにしています。高齢者の治療をしていると、一体、人はどのぐらいまで寿命を延ばして行けるだろうと思うことがあります。筆者も54歳となり、医者の不養生とならないように糖質制限を行い10キロの減量、テニス週1回開始しました。生涯現役を目標に診療が出来ればと考えています。新しい試みを続け、患者さんからのフィードバックにより学ばせて頂き、日々診療を進化させて、昨日よりも今日の方が良い医療を続けて参ります。
Dec 31, 2017
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