とある田舎の喫茶店

とある田舎の喫茶店

2005年06月02日
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カテゴリ: 自作小説


「なんでHPが減らないのよ!?」

神無月は思案する。
(こうなったら・・・)

いきなり神無月は焔の分身に向かって駆け出した。

(神無月!?接近戦をするつもりなのか!?・・・無茶だ!!)

「かんな!無茶はよせ!!」
そういって焔はあわてて己の分身にむかって駆けた。

すると神無月は笑みを浮かべた。
「大丈夫よ、まかせて!!」

神無月はいきおいよく杖をふりかぶり一直線にふりおろした。

が神無月の慣れない打撃を焔の分身は難なく受け止める。
そこに神無月の右横から居合いのような形で焔が斬りつける。


だがHPは減らない。
「くそっ、やっぱりダメか!!」

神無月が声を上げた。
「これでいいのよ!!」
そう言って神無月は焔を突き飛ばして自分も真横に大きく跳躍した。
「なっ!」
焔は神無月のおもいがけない行動に驚いた。

するとたった今まで自分がいた場所に炎の竜巻が舞い上がった

「!!」

(かんなは呪文を唱える暇なんてなかったはずだ。いったいだれが?)

焔は周りを見てようやく神無月の考えを理解した

(かんなの分身!!)
神無月の分身が杖を前にかかげていた。

(そうか・・!自分たちがダメなら敵に攻撃させようってわけか。だから自分を狙うようにわざと接近したのか・・・)
焔は神無月の策に感嘆した。

が焔は見る。
自分の分身のHPは減っていなかった。
「くそっ!」

(どうすればいい!?)

「かんな!ひとまず敵から逃げるんだ!」

神無月はうなずき焔のところに走ってきた。

「ふつうに倒すのは無理みたいだ。『謎』っていうのを解かないと・・」

「でも、その謎ってなに?部屋に入ってきたときに聞こえた言葉の意味わかる?」

「いーや、全然。」
焔はきっぱり言った。

すると二人の間に樹木がいきなり生えた
神無月の分身が放ったのだ
「ちっ」
焔と神無月は距離をおきながら逃げる

焔は考える
(『この世はすべて表裏一体なり』、か・・・)

そこで焔はある疑問を持った。

(・・・待てよ?なんであいつらはダメージを負わないのに避けてるんだ?
相手は自分がダメージを負わないにもかかわらずこちらの技を避けている
それはなぜだ?・・・しかも今までにあたったのはわずかに一発。オリジナルの自分たちより回避能力に優れている。
なぜ避ける必要がある?
よけなければならない理由
それはダメージを追う意外に別の理由があるからだ。
他の理由・・・ダメージを負わない事を知られないため?
それを知られるとなぜ困る?
・・・・・そうだ!本当の倒し方を考えてしまうからだ。
ダメージを与えられると考えさせていればプレイヤーたちが勝つことはまずない。)

焔は敵の様子を見ながら考える。
分身たちはゆっくり歩いてこちらに向かっている。
お互いにあせる必要はないということか・・・。
このまま逃げ続けてもいずれこの狭い空間では捕まってしまう。

焔は頭をフルに回転させる。

(ダメージを与える以外の倒し方・・・

あの言葉『この世は全て表裏一体なり』・・・
・・・・。
・・ん?そうか!表裏一体!そして自分の分身。
自分と分身は表裏一体なのか!
分身を倒すには自分を倒さなければいけない。
だが自分はダメージを負っていても分身はダメージを追っていない・・ということはだ!
相手の攻撃ではだめだ、ということだ
つまり相手以外の攻撃、すなわち自分自身の攻撃。
自分で自分を討つこと!それが答えだ!!)

「かんな!!自分自身に魔法を使え!!」
焔は神無月に言う

「はあ!?なに言ってんのよ!!」
神無月は焔の指示に疑問の声をあげる

「説明してるヒマはない!おれを信じろ!一番強い魔法を自分にぶつけるんだ!!」
神無月は焔を見る
「・・・わかった!!」

(一番強い魔法・・・実質一番強いのはクラケ・クーだけど私は木属性だから効きにくい、
だったら・・・)
「アイテムのほうがいいわね、出でよ!地霊王の巻!」
アイテム「出でよ!地霊王の巻!」はヤースキンと同効果だ。

地属性の精霊神・ヤースキンが神無月の前にあらわれた
神無月は目を瞑った
「ほむら」

そして


――――神無月は死んだ


焔は神無月がゆっくりと倒れるのを見た。
地面に倒れた神無月は動かない。

だが神無月の体は消えない。

もう一方の神無月の分身を見る。
分身は地面に伏していた。
ピクリとも動かない。
まるで糸が切れたマリオネットのように。

「これが正解か!!」

焔は自分の分身を見た。
分身はこちらに猛然とダッシュしている。
(謎を解かれたことで急いでいるのか・・・)

分身は焔にむかって大きく飛翔。刀を振り上げた。


焔は笑った。
「わりぃな。おれは一人だけで満足している」

焔は刀を自分自身に突き刺した。
焔の視界は闇に落ちた。





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最終更新日  2005年06月02日 20時17分04秒
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