太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2010.12.08
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OECD国際学習到達度調査が発表されたが、読解力、科学的リテラシー、数学的リテラシー、何れの分野でも上海・韓国・香港・台湾・シンガポール・フィンランドが上位を占め、科目順に8,5,9位です。
ところが、ノーベル賞受賞者の国別ランキングで飛び抜けた上位4カ国のアメリカ・イギリス・ドイツ(科学でかろうじて13位)・フランスはベスト15位にも入っていません。
このことは、どういう事を意味するのか?

ずいぶん前のことだが、あるアメリカの知識人が、日米の教育の違いについて、次のように語っていました。
日本では、教育も丁度量産工場のように品質管理を厳重にし、定められた一定の規格に合格する人間を養成しているようだね。知識量と躾の度合いに予め一定の基準を定め、それを無理矢理に学生に押し付ける。
そうやって養成された人が就職し、工場で働くからこそ品質管理が向上して生産性が上がる。
だが、それでは経済復興はできても、器用で小粒で小賢しい人間ばかりが生まれ、世界に貢献するような大きな創造的な人材は育たない。

一方、アメリカの教育が生むのは、いわば手作りの製品だよ。みんな一人ひとりにそれぞれ違った趣を持たせる。
まあそう言っても、大部分はハンドメードというだけが売り物の土産物のようなものだがね。量産工場などではあまり真面目に働かないかもしれない。しかし、それでも手作りの甲斐があって、数は少ないが素晴らしい逸品もできるのだよ。そして、そういう人材がアメリカ社会の活力源になっている。


これからのグローバル化時代を生き抜いていくためには、世界をリードする専門能力でなくてはなりません。
何をやらせても60点や80点はとるが(平均点の競争ではこの方が有利)、100点は取れないという一流半の人材は、ある意味では育ちやすく沢山います。
そういう人材も必要だが、そういう人ばかりでは絶対に世界で一流の会社にはなれません。
平均点は低くても、これなら100点満点、いや誰も想像もしていなかった視点を提示できる150点が取れという人材(ノーベル賞的な人材)がいなければ世界をリードすることはできません。

そういう人材を作るのは、口で言うほど簡単ではありません。
博士号を取っても研究する場がない日本、外国の頭脳をドンドン受け入れるアメリカ、その辺りにヒントがあるように思います。

ある日本からの留学者は、次のように語っていました。
これは自分の研究室の特徴かもしれないので一般化できるかはわからないけど、アメリカの方がディスカッションをし易い雰囲気がある。議論上手な人も多く、そのことで新しい発想のヒントになることも多い。特に、違った分野の人も議論に参加するので新しい視点を得られたりもする。
日本でも議論をしないことは無いが、縦割りというか縄張り意識が強いというか、(少しずつ変わってはきているが)違う分野には口を出さないという意識が強い。

一番大きく違うのは拘束時間。(これは、研究内容によっても違うとは思うんだけど)
日本の研究室だと、とにかく拘束時間が長い。朝9時に朝礼をして点呼を取って、夜は終電まであまり研究室から出る事無く研究に没頭していたりする。研究室の人同士で教授も交えて飲み会なんかも多くて仲間意識が強い気がする。

この対比は、外資系と日系の民間企業の違いにも近いものがあるかもしれないね。アメリカ人は本当に家族を大切にしている人が多い。

この辺りのことは、今度一時帰国する娘からも聞いてみたいと思います。
また、彼女の先輩に当たる私の甥(彼も、アメリカ・ドイツに留学して昨秋帰国したが研究の場はない)とも金曜日に食事をするので聞いてみたいと思います。





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Last updated  2010.12.09 04:54:59
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