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大地の芸術祭、農舞台の里山アート動物園が日経のアートレビューに掲載されました。はるるさんの仕事が全国のみなさんにいささかでも伝わってくれそうです。。。以下、その一部の抜粋です。----------------------------------------------大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012 地震の被害経てアートの概念広げる 新潟県の山村地域に現代アートの数々が姿を見せ始めて12年。美しい棚田の風景にオブジェがたたずんでいたり、廃校小学校の体育館にたくさんの扇風機が並ぶ不思議な光景が現れたり。2000年に始まり第5回を数える「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、地域の顔たるイベントとして定着したように見える。大地の芸術祭は新潟県十日町市と津南町の760平方キロに及ぶ広大な地域で開催されている。棚田や山道の合間にオブジェがあったり民家の廃屋を再利用した展示施設があったり。里山の環境とアートの共存を目指す。 高齢化と過疎化が進む山村で、なぜ現代アートが居場所を見つけたのか。今年の展示は、どんな驚きを与えてくれるのか。様々な思いを胸に、JR東京駅を上越新幹線で出発、越後湯沢駅でほくほく線に乗り継いで同県十日町市のまつだい駅で降りた。 もっとも、駅周辺で見られる作品は、全体のごく一部でしかない。十日町市と同県津南町を合わせた760平方キロに及ぶ地域に、過去の同芸術祭から継続的に設置している作品を含めて約360点が点在している。移動に時間がかかるので、1日や2日ですべてを見るのは不可能。芸術祭自体、1人の客にすべてを見てもらうことはもともと想定していないという。 さっそく向かったのが「農舞台」と呼ばれる建物だ。イリヤ&エミリア・カバコフが2000年の第1回開催時に棚田に立てた農民のシルエット風の彫刻作品「棚田」を横目に見ながら歩いていると、ヤモリの群れらしきものがいくつかの柱にまとわりついている。高橋賢悟の彫刻作品「やもり」だった。ヤモリは都会でも身近な動物だが、群れに出会うことは通常ないだろう。見た瞬間はぎょっとしながらも、忌避する気持ちよりも親しみが勝ってくる心の変化を感じた。「里山アート動物園」より、映像。高橋賢悟「やもり」。ハエの彫刻も混じっている「農舞台」の建物内および周辺の展示は「里山アート動物園2012」と題され、トラ、アルマジロ、パンダ、羊などをテーマに23人の作家が制作した様々な作品が設置されている。企画を手がけたのは、宇都宮美術館友の会の広報を担当している平出晴夫さん。「知名度を問わず3年間で80人ほどの美術家に会い、23人に絞り込んだ」という。時計の部品でウサギの頭を組み立てた本田菜津美の「メモリーハウス」。どこかに不気味さをたたえたフェルト製の白い子犬3匹を寝かせて並べた川崎みなみの「Home sweet home」。2メートル大のアリの彫刻を林立させた時森千夏の「むしたち ありたち たてにありたち おおきいありたち」。こうした作品を選定した平出さんは、いわゆる学芸員ではない。しかし視点は、かわいいあるいは恐ろしいという動物に接する際の日常的な感覚を超えている。動物の姿態を通じて人間の心の内部をさらけ出したような作品もある。感性と実行力を買われて企画をまかせられたことが分かる個性的な展示だ。もともとこの芸術祭は地域住民との「協働」を特色とし、施設の管理運営を地域住民にまかせるなど、美術の世界から外に踏み出している。企画内容についても専門家以外に門戸を開き、人材を採用していることを象徴する展示だ。里山アート動物園」より、映像。稲葉友宏「星の詩/数えられなかった星たち」。金属で巧みに作りこんだ羊が農舞台周辺にたくさん設置されている 川崎みなみ「Home sweet home」。一体が数十センチ大。子犬のかわいいイメージにあらがっている まつだい駅を中心とした松代エリアに、従来のアートの枠組みには収まらない作品があった。廃校小学校の体育館を利用して、ユニットのような木製の書棚をらせん状に組んだ「中原佑介のコスモロジー」。昨年3月に亡くなった現代美術評論家、中原佑介の蔵書3万冊を収めるべく、美術家の川俣正が制作したインスタレーション作品だ。やはり美術書が多くを占めている。書棚は持ち主の思考をのぞかせる。量が思考の蓄積を表す。らせんの内側に入ると、ぎっしりと並んだ蔵書がまさに森のような状態になっていることを体感できる。中原の脳の中に入り込んでいるかのような気分になる。何たるアート作品なのだろう。(多摩美術大学教授 小川敦生) 日本経済新聞WEB版 レビュー > アート > 記事 1012年8月28日 原文はこちら http://www.nikkei.com/article/DGXBZO45307810T20C12A8000001/----------------------------------------------------------------7月14日の作品搬入開始から、9月半ばの現在まで自宅のある宇都宮には4~5にちしか帰っていません。あとは新潟県の大地の芸術祭現場にずっとはりついていて、ずいぶん日焼けしましたがまいにち色んな人が来てくれて楽しいです。もう7月29日に開始して、51日間・・・・・長かったけど、あと数日。最終日の9月17日まで、松代の農舞台ギャラリーで白い尻尾をつけてお待ちしてます。
2012年09月12日
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