突然ですが、ファンタジー小説、始めちゃいました

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2011.04.18
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しかし、昼休みがやってきて、布教師にあいさつをするために、北辰館応接間に向かうレグルスの足取りはやはり重たかった。
 誇り高きリュキア・バルドーラ戦士が、厚顔醜悪なジャムルビー族に尻尾を振り、嬉々としてその後をついて歩くなんて、どう考えたって屈辱的任務だ。 自分の戦士たちの前に、どういう顔をして出て行ったらいいんだ? 恥ずかしくて顔も上げられない。

 「レグルス軍曹、参りました」
 応接室の扉をノックすると、すぐに中から扉が開き、プルートス大佐自ら、笑顔でレグルスを迎え入れた。 気の重い仕事をうまくレグルスに押しつたせいか、すこぶる上機嫌だ。
 「おお、レグルス軍曹、待っていたぞ。 さあ、入りたまえ。 さっそく、エリダヌス師を紹介しよう」

 しかめ面にならないよう精いっぱい努力しながら、応接室に入ると、真正面に、心細げな様子でぽつんと立っているひとりの神官の姿が目に入った。

 その、ほっそりとした、風にも倒れそうな体つきを見るなり、レグルスはますます気が滅入って、こっそり額に手を当てた。

 やれやれ! 気の荒い戦士ばかり揃っているこの訓練場に、よりによってこんなひ弱なのをたった一匹で放り出すとは、なんと不可解な神殿坊主どもだろう! こんなひょろひょろ坊主が、布教に熱を入れるあまりうっかり戦士たちを怒らせたら、たちまち手足の1、2本へし折られてしまうぞ。 こいつを、私が、10日間もの間、かすり傷ひとつ負わせないように護衛するのか? おいおい、猫の護衛のほうがはるかに楽じゃないか!

 思いつつ、レグルスはしかたなく、その神官に近づき、つとめて礼儀正しく一礼した。


 すると神官は、驚いたことに、これまでレグルスのよく見知っていた、巧言令色慇懃無礼弁舌さわやか立て板に水、舌鋒鋭くああ言えばこう言う、ふつうのジャムルビーとは全然違って、もじもじ、おどおど、どもったりつっかえたりしながらやっと、こう挨拶を返した。
 「あ・・・、レグルスさま・・・! あの、私はこのたび布教のため遣わされました、エリダヌスと申します。 若輩者ゆえ、こちらのしきたりもよくわからず、いろいろ御迷惑をおかけすることになるかと思いますが、どうぞ、よろしくお願いいたします。 それから・・・」

 こんなふうで、こいつほんとうに布教なんかできるのかしら、と思った。
 でも、それはレグルスには関係のないことだ。

 なおもくどくど挨拶を述べようとする布教師を無視して、レグルスは、これで挨拶の任務は果たしたとばかり、さっさとプルートス大佐のほうに向き直って敬礼をした。
 「レグルス軍曹、明日から誠心誠意、粉骨砕身、努力して、この任務を完遂することを誓います。 では本日はこれにて・・・」

 おおいそぎで逃げ出そうとしたレグルスを、プルートス大佐がにこにこと押しとどめて言った。
 「では、レグルス軍曹、さっそく、エリダヌス師に、北辰館の中を案内してやってくれたまえ。 そういう約束だったね?」

 そうだった。
 自由に布教をしてかまわない場所、関係者以外立ち入り禁止の場所など、慣れない布教師によく説明しておくよう、プルートス大佐に、昨日のうちに言われていたのだった。
 かっかと頭に血が上りっぱなしで、すっかり忘れていた!





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最終更新日  2011.04.18 18:59:23
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わぁ!!.:*・☆  
風とケーナ  さん
ついに、ついに、再会の時が来たのですね!!!

ひゃ~☆:゜* あまりにドキドキしちゃって、
上手く言葉にならない状態です。

レグルス様をこんなにもお傍に接した――しかも☆
護衛をしてくださる存在として――エリダヌスちゃんの心境は…!
それに、対するレグルス様は、
今はまだジャムルビーへの否定的感情がいっぱいで…!

ああ…!!
早速にして、すっごいハラハラものですよ~☆:゜* ハラハラ(*゚O゚*)バクバク

(2011.04.18 20:12:32)

ケーナさま☆.: *:・  
再会した━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ っ!!!!!

>ハラハラ(*゚O゚*)バクバク
    ↑
  あははは! かわいーい!!
  こんなにバクバクしていただけて
  すっごく嬉しいです!
  ケーナさん、ありがとう!

こういう2人なので、
再会はしたものの、もうしばらくギクシャクしちゃいます。

レグルスの がちがちに固まった気持ちが
でれーっとほぐれていくさま、
でもって、ぐんぐんエリダヌスに惹かれていくさま、
どこまで描けるか、私もバクバクです!!

(2011.04.18 20:47:38)

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