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□9月の読了本1. 銀座八邦亭/森田誠吾2. 味のある言葉/宇野信夫3. 手紙/宇野信夫4. 大江戸の歳月/平岩弓枝編5. 武士道春秋/平岩弓枝監修6. 台北人/白先勇7. 遺品整理屋は見た!!/吉田太一8. 花と龍 上下/火野葦平9. ふたり旅/津村節子10. 桜遍路/津村節子11. 蝶のゆくえ/橋本治12. 千本雨傘/澤田ふじ子13. いすゞ鳴る/山本一力14. 「わらわし隊」の記録/早坂隆15. 妻との修復/嵐山光三郎16. もっと塩味を!/林真理子17. 四国八十八ヶ所感情巡礼/車谷長吉18. 永遠とか純愛とか絶対とか/岩井志麻子19. 音の細道/群ようこ20. 手拭い弁之助/南原幹雄21. 当マイクロフォン/三田完22. おこりんぼさびしんぼ/山城新伍23. 井伏さんの横顔/河盛好蔵編24. 老いて男はアジアをめざす/瀬川正仁25. 目の玉日記/小林よしのり(マンガ)26. 底のぬけた柄杓/吉屋信子(再読)27. ひとつの文壇史/和田芳恵28. 小説新潮8月号29. オール読物8月号30. オール読物9月号 秋の長雨、秋の夜長、読書の秋・・・。気になる文庫本があるので、明日は久しぶりに本屋さんへ行こうかな~
2008.09.30
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■内容紹介■ 私小説を書き続け、「人をさんざん傷つけて来た」作家が、「少しは謝罪したいという虫のいい気持」から四国巡礼の旅に出たのだった 一昨年は客船で世界1周を成し遂げた作家が今度は四国お遍路へと、妻で詩人の高橋順子氏と旅立った。作家は35年間、私小説を書き、「身の回りの多くの人々をさんざん傷つけて来たので、いまさら極楽へ行きたいという風なことは考えないのだが、生きている間に少しは謝罪したいという虫のいい気持ちがあって」徒歩での巡礼を決意したのだった。淡々とした記述の中に作家ならではの人生に対する感慨や、ふと湧き出る回想、旅で出会った人々への人間観察が溢れる。 (文藝春秋社HPより)久々の新刊なので書店へ走る。八王子の事件があってから、書店へ行くのがなんだか億劫になっていたが、買うべき本があれば別だ。しばらく積んでおいて眺めていようと思ったが、翌日には一気に読んでしまう。著者らしい、巡礼記だった。多少控えめにはなっているが、毒舌・辛辣・エゴが溢れていなければ車谷ではない。お腹が弱いらしく、道中何度もしゃがみこんで大をすることまでも、逐一行動を記さねば我が巡礼記ではないとばかりに、辟易するほど描かれる。それに耐えることが巡礼たる所以であると言うようだ。歩きながら自分の人生を回想し、常に10年先まで執筆予定表は出来ていると言う。しかし私小説は已めて、「赤目四十八瀧心中未遂」のような小説を書きたいらしい。その言や良し。愛読者として待っている。妻と2人で歩いているのだが、足を痛めた妻は途中からバスでの移動が多く、それを気遣いながらの情愛も毒舌の中に伝えてやまない。私小説を中断したのも妻への愛がさせたのではなかろうかと想像する・・・。著者らしい描写に出会うと、車谷健在と嬉しくなり、“小説を書きだしてから直木賞をもらうまで4時間以上寝たことが無い”と読めば、作家の業苦が身に沁みるようで、しんとなる。が、著者の言葉によれば虚実皮膜の間を書くのが文学であるらしいから、この道中のしぶとい排便のことも、睡眠時間のことも、他者への辛辣なまなざしも何も100%鵜呑みにするわけにはいかないのだ。されど帯文の“極楽へ往生したい、という欲望それ自体が悪である。 地獄へ行ってもいい、と覚悟することこそが大事である”悟りのようなフレーズが、・・・これだって虚実皮膜のうちにゃあらん~と思いつつ、(いつ死んでも悔いの無いように日々過ごす)と願う、私の信条にピタリきた。
2008.09.17
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吉村昭と歩んだ五十年。夫も、妻も、ただ、書くことをひたすら利己的に追い求めつづけてきた。夫婦作家の修羅と豊饒の道。 【目次】(「BOOK」データベースより)虚弱児だった福井時代上京・父の死軍国の少女・敗戦基地の町・向学の思い長かった同人雑誌時代遙かな光夫の受賞・弟の死事実と小説魔の影夫婦対談―津村節子・吉村昭 サブタイトルに「生きてきた証しとして」とあるように、津村節子の自伝的エッセイ。戦後の窮乏の中、姉と洋裁店をしながらお金を貯めて大学へ行き、吉村昭との出会い、結婚。食べられずに行商をしたりする貧乏生活のなかにも小説を書くという志を高く持ち続けてやまなかった夫婦であり、二人の作家。夫婦とも何度も賞の候補になりながら、受賞までの道は簡単ではなかった。その間の心情や生活が淡々と、実に記憶確かに描かれるのを興味深く読む。二人の当時の候補作に対する選者の批評が一つ一つ記されて、それを励みに精進したことが著者に刻み込まれているのが伺える。お互いに尊重しあいながら、次々と名作を生み出していった稀有な作家夫婦だ。そして吉村昭のいさぎよい臨終のことは、まだ記憶に新しい。読後は、私もダンナと趣味を同じくする(読書)夫婦として、この夫婦のように生きたいなーと感銘するが、さてどうであろうか・・・私のほうが「ありがとう」と先に逝きたいけれど、年が離れているから後になるか。あの強気な屁タレ爺いを一人残すのは心配でもある・・・
2008.09.09
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明治の終り、故郷を追われ北九州若松港に流れてきた男と女。二人は最下層の荷役労働者となり、度胸と義侠心で荒くれ男を束ね、波止場の暴力と闘う。男は玉井金五郎、女はマン。男の胸の彫青は昇り龍に菊の花。港湾労働の近代化を背景に展開する波乱万丈の物語。著者は本名玉井勝則、金五郎・マンの長男、実名で登場する。(上巻) 時代は昭和へと移る。金五郎は若松市会議員となり、すでに押しも押されもしない貫禄の親分である。しかし波止場の近代化の陰に、吉田親分との因縁の対立は徐々に深まる。マンと彫青師お京、金五郎をめぐる女たちもしのぎを削る。明治から昭和戦前に至る北九州若松を舞台に展開するロマンティシズム溢れる波乱万丈の物語。完結。 新聞の書評欄で発売を知り、昔の新聞連載大人気小説ということで読んでみたくて購入したのはいいが、2年以上寝かせていた・・・。主人公の玉井金五郎は、ふとした好奇心で腕に刺青をするがヤクザではない。妻のマンと2人、貧乏にめげず懸命に働いて、争いは好まず正義感が強く人助けを厭わない。そのため人に好かれ頼られていくが、それを面白く思わぬ悪人たち(こっちはヤクザ)に理不尽に挑まれても、労働者の過酷な労働条件改善のためには、体を張って闘う熱い男だ。妻、マンも仕事では男には負けない!と身を粉にして働き、女であるということだけで男より賃金が安いとは不公平だと考える賢い女。ここで「党生活者」が現れれば、マンは平林たい子になるかもしれないのだが、飯場の飯炊きでは、共産主義に触れる術もなく・・・。上巻はなかなか面白く、時代が明治だと言うのにちっとも古さを感じなかった。下巻になると金五郎も大出世して、政治がらみの場面が多くなり、話がややもたつく気がするが筋としては当然の流れで、雰囲気を損ねるものではない。なお金五郎は女性には堅く、どんなに迫られても困るだけで相手にしないのも、読んでいてさわやかだ(笑)『蟹工船』に、人物をきちんと描いて娯楽性を持たせたらこんなに面白くなるよー、と思ったり。。。?この小説は、東映のヤクザ映画になったり、村田英雄の演歌にもなっている♪波も荒けりゃ心も荒い。度胸ひとつの若松港恋も未練も波間に捨ててそれが男さ、それが男さ花と龍~~~♪たしかこのような歌詞だと・・・。いつの世も民衆は強いリーダーを求めてやまないものでありんす
2008.09.03
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