<4>からつづく
「OSHOの超宗教的世界」
トランスパーソナル心理学との相対関係 <5>
玉川信明 2001/04 社会評論社 単行本 283p
表紙の腰巻に「世界初の和尚ガイドブック」とある。へぇーそうだろうか、という思いと、確かにそうかもしれない、という思いが錯綜する。
そのうちに日本には当人の紹介もないことだし、本にしたいと思いだした。Osho自身イギリ人ジャーナリストだかにまとまった小冊子カテキズム(教義書)を造ったらと勧められて、彼は強烈に断っている。要するに[私のカテキズムなんぞつくる奴は愚か者だ。できるわけがない]といった記事である。[私には千と一つの矛盾があり、(グルジェフに習ってか)意図的な矛盾もかなり講話している]というし、第一講話本が六百数十冊も出ているのに対し、私は70冊あまりの邦訳しか読んでいない。 「あとがき」272p
確かに玉川リストを読んでいて痛烈に感じるのは、この不足についてだった。邦訳になっているのは代表的な部分を網羅しているとは言え、こまかいディティールの部分は日本語化されていない部分がかなり多い。しかしまた、じゃぁ、それらをすべて読み、すべてが翻訳されたからと言って、Oshoのすべてが表現されているとは限らない。むしろ言語化されていないところにこそ、強いメッセージがあったりする。
そう考えると内心はやはり無理かなとも思った。しかし一つにはそれまでの自分の研究範囲に区切りがついたこと、もう一つはインド人の人生観である三住期(本当は四住期)に習って、自分も晩年の第三住期にとうに入っていることに気づかされた。三住期というのは、生涯を三つに区切って、最初の三分の一は学びの学住期、真ん中の三分の一は労働と扶養の労住期、最後のそれは森林に引退して生涯を振り返る林住期とするものである。 同p272
この文章を書いているのが、筆者71歳の2001年。その5年後には亡くなるのだから、著者は最適な時期にこの作業を開始したというべきなのではないだろうか。この一冊では足りずに、全4冊になってしまったが、もし現在でもご健在なら、さらなる続本を期待したいところだったが、それはちょっと残念である。
まず全体の七割くらい読んだ時点で、バグワンの思想のキーワードになる言葉を思いつくままにメモしていった。そうすると確かにヒントは錯綜していえ、全体で、何と60数個のワードが浮かび出てきた。これには悲鳴を挙げた。しかしこれで放てなるかと、悪い頭をひね繰り返してひね繰り返ししていると、例のKJ法に思い至った。それで早速、全キーワードのグルーピング(類似項目)化に乗り出したのだが、いくつグルーピング化を試みてもうまく収まりきれない。 同p272
当ブログにおいても、ある意味で、このKJ法に似たようなことをやっていると言えるだろう。いや、むしろ Mandal-Art のような無手勝流のマンダラ化を図っていきたいと思う。著者のようなメモを取っている人は、Oshoのレクチャーには参加していなかった。Oshoがメモをとることを禁じていたからである。このへんあたりに、玉川本の「世界初」である理由の一端があり、本流ではないにせよ、「珍しい」試みであることは間違いない。ドンキホーテ的、と揶揄してしまうのは、そのせいだ。
しかし、Oshoの世界についてはともかくとして、著者が引き合いに出しているトランスパーソナル(著者に習ってTPとしよう)の部分については、著者のまとめに学ぶところが多く、ふたつの「相対関係」を調べようとする著者の世界に遊ぶなら、このKJ法でまとめたOshoの世界も悪くないのではないかと思う。
その意味では英訳は愚か、瞑想にも大して打ち込んでいないのにと、関係者の間からは不快感が聞かれそうな安配であるが、何しろ以上述べたようにこの書はひとりでに出産できた本なので、その辺はご了解願いたいと思う。 同p273
著者がいうように、最初この本を書店でみかけたときは、確かに「不快感」が最初に来た。その後、どれだけ放置したか分からないが、たぶん数年はどうも、この本を考えると、胸のあたりの落ち着きが悪かった。しかし、思いなおして、ある時期から読みなおしてみると、なかなか「貴重」な一冊であることがわかり始めた。
この本、「世界初」でありながら、「世界最後」の一冊になる可能性もある。ちなみに、この本がでて7年が経過するが、類書はいまだに登場せず、登場したからと言って、上の理由から、この本を上回る本ができあがる可能性はけっして高くないのだ。
寺院の入口に大きな鐘や銅鑼を見かけるが、これも同じ目的を助けるものだ。「オーム」を詠唱する時、どこかに注意がそれていると、鐘の音がその波動によって、すぐに注意を音の円環へと引き戻してくれる。チベットの寺院には、さまざまな金属でつくられた椀状の鉢と、その内側で回す木製の棒がある。これで一叩きすると、鉢の中に生まれた振動は「オーム・マニ・パドメ・フム」という完全なるマントラ(真言)を生み出す。鉢はそれを一回だけでなく、七回響かせる。 p82
オーム・
マ
ニ・
パド
メ・
フム
オーム・
マ
ニ・
パド
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フム
オーム・
マ
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フム
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パド
メ・
フム
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