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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2008.08.16
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カテゴリ: 教育・子育て

 まぁ、これらを大事にしょうと思う気持ちも、分からないではない。
 だって、世間でも、学校でも、それらが「大事」「大切」の大合唱。
 その大合唱の中で育ってきたんだから、そう思うのも至極当然。

 ところが、これらを「大事にしよう」「大切にしよう」と思うと、
 とっても疲れてしまうんだよね……。
 どうなれば、「自分らしく個性的」になれるのかなんて、大人でもとても難しい。
 ましてや「友達は大事」といって、誰とでも仲良くするなんて、できそうにない。

要するに、「個性」って何? 「友達」って何なんだ?ということ。

その点、本著では「個性ハ必要ナシ」「友達ハ大切ナモノニアラズ」など、
今の世間や若者の感覚に対して、ケンカを売っているかの如くだ。

  いきなりだが、「個性」なんて、わざわざ「作る」ようなものではない。(中略)
  消そう、なくそうと必死になっても、気配のように漂ってしまう -
  しょうがないから、その気配を「個性」って呼んでおきましょうというくらいの、
  扱いの軽いもの。それが「個性」なのである。
  「個性」とは、生まれつきそなわっているもののことを言うのだ。(p.20)

  学校とは、いっぱいひとが集まっているところだ。
  「いっぱいいるし、みんなとすぐに友達にならなきゃいけない」
  と焦らなくてもいい。(中略)
  お互い好きでもないのにただ強制的に集められて、

  「世の中にはいろんなヤツがいることに気づく」、これしかない。(p.66)

そして、本著は、まだまだケンカを売り続ける。
学校の綺麗事に対して、世間の夢想に対して。

  現状に不満であるというのは、
  「こんなに自分はがんばってきたのに、報われないってどうなのよ」

  などと思ってしまったりすることである。
  挙げ句の果ては「世の中の大半はいい思いをしているのに、
  なんで自分だけ、スポットライトが当たらないのだ!!」と悲愴な心境になってしまう、
  ということなのであろう。
  しかし。
  がんばっても報われないことなんて、ふつうである。
  自分を燃え上がらせることを見つけられないのは、単に注意力が散漫なんだろう。
  しかし、それがいったい、なんだというのだ。
  世の中の大半は、脇役人生だ。それがいったい、どうしたというのだ。(p.115)

「頑張れば、誰でも、何とかなる。念ずれば、夢はかなう。」
誰でもが、「そんなハズないだろう……」と思いながらも、
正面切って反論することはしないという、甘い、あま~い魔法の言葉。
そんな言葉を、こんなにも明快に一刀両断してくれた、本著に拍手!!

それにしても、本音・現実を語ってくれる大人が、何と少なくなってしまったことか。
世間や学校のばらまく夢想の妄言に、若者たちが、こんなにも悩み苦しんでいるのに……。
しかし、若者の側もまた、そんな甘々の妄言に惑わされることなく、
現実をしっかりと受け止め、さらに正面から立ち向かっていかねばならない。

そして、その時、初めて、見えてくるものがあり、
自ら、それを手に入れることができる可能性が生まれてくるのだ。





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Last updated  2008.08.16 13:16:40 コメントを書く
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