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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.11.22
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カテゴリ: スポーツ

 私が本著を書店で購入したのが11月9日(発売開始は11月5日)。
 そして、本著に記された発行日は11月20日。
 こんな短期間に新書が一冊完成し、発売された。驚きのスピードである。

 もちろん、本著は岡田さんがオリックス監督に就任する前から企画され、
 ある程度(と言うかほとんど)出来上がっていたのだろう。
 それにしても、プロローグの内容は未だにホットでタイムリーなもの。
 これを巻頭に持って来たベースボール・マガジン社は、さすがである。

それにも増して、岡田監督の就任後の動きはスピーディーである。

さらには選手登録明を公募したり、田口選手や矢野選手の獲得に意欲を見せたり等々。
そこには、仰木監督や野村監督ら、名将に似たものを感じる。

  「マイナス思考」というと、消極的で受け身の悪い意味になってしまうけど、
  おれの監督としての気持ちの持ち方はずっと
  「マイナス思考」「マイナス覚悟の思考」であったよな。
  だからこそとてつもないことが起こっても、冷静でいられる。
  最悪のことを考えているから、何があってもしっかり受け止められる。
  「打たれる」と思って見ていたら、打たれても「ああ打たれよった」ってことだけやん。(p.034)

  野球の監督は、悪いこと考えて、ええこと起きればそれでええ、というんがおれの考え方。
  やられたときにどうする、それを先に考えておいたら、ベンチでどっしり構えられる。
  あたふたしたところは、相手チームにも、自分とこの選手にも見せたらあかん。(p.043)


  そう思うてないのに打ったら、ああ打ってくれよったでええやん。
  願望、願望でベンチから見とったら、そんなんどないもならんわ。
  願い事というんは、なかなか、かなわんもんや。
  願望でさい配しとったら、あかん。(p.052)

徹底した悲観論というか、危機管理意識というか……

確かに、岡田監督の采配にはバタバタとしたところが、ほとんどなかった気がする。
先を読みながらチームを指揮しているとは感じていたが、その根底にある考えには気付かなかった。

  1.自分が黙っていたら、相手が勝手にしゃべる。
  2.自分が動かんかったら、相手が動く。
  3.相手が動くと、対策を立てられる。
  4.サインを出すから見破られる。
  5.サインを出さんかったら、見破られない。
  6.メッタに打たん選手が打ったら、次は打つ確立は低い。
  7.ずっと打っている選手が打てなかったら、次は打つ確立が高い。
  8.出番の少ない選手が打ったら、続けて使って凡退させるより、
   いい感触のままベンチに下げたほうが、次の出番でいい結果が出る。
  9.ドラフト上位で獲った選手は、そのときがベストの状態だから、
   打ち方や投げ方を指導者が変える必要はない。
  10.何もしないのが一番いいさい配。
  11.ベンチが何もせず、普通に勝つチームが一番強い。(p.054)

「岡田の法則」とある記者が名付けたものである。
最後の二つが、岡田監督がめざすさい配、チームづくりである。

  その翌年から阪神の一軍監督になった野村克也さんは、
  「プロ野球で教えるべきことは、選手の短所を直してやることや」と言う。
  おれは逆なんやなあ。二軍は特に、長所を伸ばしてやるべきやと思う。(p.135)

  おれがほかの監督と決定的に違うのは、こういう野球をやりたい、というのがないことよ。
  おれは預かった戦力でどう勝つかが、監督のさい配やと思うてる。
  だから戦力も見ずに、戦力とは関係なく、こういう野球をやりたいとか、
  おれのやりたいのはこういう野球やとかいう人の意味が分からん。
  だから最高のさい配は、何もしないことよ。
  何もせず勝てる戦力が、一番強いということやねん。(p.141)

試合に勝つことが目的という岡田監督。
このチームを、この戦力で勝たせるためにはどうしたらいいかを考えるという岡田監督。
いつも通りの勝ちパターン、安心して見ていられるけど、面白くない試合をするチームに
オリックス・バファローズを変貌させてくれることを願っている。





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Last updated  2009.11.22 13:35:47 コメントを書く
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