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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.05.03
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 そして、職場にそのような傾向を持つ人がいることは、決して珍しくない。
 さらに、よく考えてみると、自分自身にもそういう部分がなくもないと気付く。
 ただ、その傾向の度合いが、大きいか小さいかの違いである。

 そんな人たちへの対応を、いかにすればよいのか知りたくて本著を購入。
 第1章を読み進めていくと、著者自身がADHDであり、
 医大に合格したものの、一人暮らしを始めると生活が破綻したことが記してある。
 社会人になって問題が顕在化し、そこで初めて気付くケースがとても多いことも。

というわけで第2章では、発達障害のある人が、

この部分は、直接私が知りたかったことではないけれど、
そういう人たちについて知り、支援していくためには必要な知識であると思う。

そして、第3章では、いよいよ発達障害を持つ人に対し、
周囲はどのように向き合い、対応していけばよいかが述べられる。

仕事の進め方に問題がある場合
 (1)「作業マニュアル」とスケジュール表をつくる
 (2)作業を確実にやってもらうには「構造化」する
 (3)仕事の能率の悪さは目標管理で改善を促す
 (4)集中力に欠ける場合は仕事の適性を再検討する
 (5)複雑な作業は工程を細分化してやってもらう
 (6)機器や道具の使い方などは具体的な言葉に置き換える

 (7)曖昧な表現は避け、具体的に伝える
 (8)マナーや慣習は可能なかぎり明文化する
 (9)指導や注意はできるだけ穏やかに行う
職場環境に問題がある場合
 (10)パニックになったら一人になれる静かな場所へ移す


当たり前だが、発達障害のある子どもへの対応と、基本的に同じだった。
これらの記述よりも、その後に続く
「上司や取引先の人が発達障害と思われる場合はどうすればいいか」の方が参考になった。
特に、すぐキレるタイプへの対応の次の部分が印象に残った。

  だから、このタイプに対しては、キレてどれだけ暴言を吐こうが、
  「ああ、また始まった」と思って、右から左へ聞き流すことです。
  「お言葉ですが」等と反論でもしようものなら、怒りの炎に油を注ぐだけです。
  それより、うつむいて神妙なふりをしながら、
  腹のなかでは「今日のお昼は何食べようか」とでも考え、嵐が去るのを待てばいい。
  そのうち怒りはおさまります。(p.138)

その後の章では、「発達障害に向く仕事、向かない仕事」、
「障害のメカニズムから心理療法、薬物治療まで」、
「乱れがちな日常生活を改善するライフスタイル」等、必要十分な知識が得られるが、
全体として「職場における周囲の具体的対応」についての記述は、少ないように感じた。

   ***

さて、最後に本著のなかで、私が印象に残った部分をご紹介。

  私は、部下を使う基本はほめることだと思っています。
  ほめるには相手の長所を見つけなければいけません。
  それは人間関係を円滑にするための基本中の基本です。
  ですから、これができないと管理職は難しいと思います。(p.89)

発達障害の有無に関わらず、管理職に就く人なら、まず心掛けるべきことだと感じた。
次は、学力の高い発達障害者についての記述。

  大事なことは、一流大学を出ることではなく、
  ・きちんと挨拶が出来る
  ・上司の言うことがきける
  ・仕事を頼まれたら気持ちよく引き受けられる
  ・同僚と協力して仕事ができる
  ・身だしなみに気が配れる
  ・一週間休まず、遅刻せず、きちんと働ける
  ・報告、連絡、相談ができる
  など社会人としての当たり前の常識であり、それを社会へ出る前に身につけることなのです。
  それに気づかず、大学さえ出ていれば、何とかなると思ってしまうと、
  専門医を受診することもない。
  こうなると、社会でやっていけない習慣、生活スタイルが染みついてしまいます。
  それでは働き出してから社会適応に大変な苦労を強いられるのです。(p.155)

これも、発達障害の有無に関わらず、大学を卒業する者は、まず心掛けるべきことだと感じた。  





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Last updated  2012.05.03 09:49:03 コメントを書く


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