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Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.05.04
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カテゴリ: 社会・政治・時事

 それについて、親と色々相談したという記憶が全くない。
 もちろん、その頃は、大学の入学式や卒業式に
 親が出席するなんていう発想も、全くなかった時代だが。

 現在の大学生は、かつての中学生並みに色んな世話を周囲から焼いてもらえる。
 と言うか、何かに付け、色んな場面で口を出されるのが常態となってしまって、
 自分の意志を前面に打ち出し行動する機会が、うんと減っているのではないか?
 これは、本人にとって、そして親や周囲にとって、本当に良いことなのか?

それ故、私としては、本著のような書物が巷に溢れていること自体に違和感を覚えてしまう。


  「とにかく大学へ」入っておけば、中学・高校を卒業しただけの人より好条件で就職できました。
  その思い込みから、子どもに大学入試を最終目標としたレールを敷き、
  幼児の頃からレールの上を走らせたのです。
  この最終目標を大学と定めたところに、企業が求める人との違いができてしまいました。
  これが就職できない一番の原因となっています。(p.9)

そう、現在就活に取り組んでいる世代と、その親である私たちの世代とでは、
確かに時代が違い、社会・経済の構造や状況が大きく変化している。
大学入学者の割合も上昇、その入学システムは種々様々となり、学卒自体の価値が変化した。
大学さえ出れば何とかなるという時代では、決してなくなってしまっている。

  いま企業が求めているのは、単なる学卒の「頭数」ではなく、その「質」だからです。
  ではこの「質」を高める意識付けとなっているのは何でしょうか。

  「質」を高めるための進学ではなく「とにかく大学へ」進むことを勧めた親として、
  あなたは子どもの就職活動に、共同責任の意識をもたなければなりません。
  そして子どもの就職活動を子どもに任せっきりにするのではなく、
  一緒に考えアドバイスを与えることです。
  先が見えず迷っている子どもたちは、親に適切なアドバイスを求めています。(p.10)


そんな大学生にしてしまったのは、確かに親や周囲の過剰なおせっかい、責任はあるよな。
そのうち、『婚活は子どもに任せるな』なんていう本も、巷に溢れるのか?
何時まで、親に手を引かれたまま、自分の意志で歩くことを許してもらえないのだろう?

   ***

なお本著は、就活における「心構え」や「面接対策」を知るものとしては優れものである。
さらに、「就職とは何か」を考える上では、
就活に臨む大学生だけでなく、既に社会人となった者にとっても、とても良い本である。
特に次の二つの部分には、私も強い感銘を覚えた。

  また、できるかどうか不安な部署に配属されても
  新しいスキルが身につくチャンスと考えて挑戦を続けました
  給与をもらいながら新しいスキルが得られるなんて最高じゃないですか(p.89)

  役職になればなぜ給与が上がるのかも同じで、
  責任が増えたことに対する対価よりも、
  我慢する度合いが増えたことに対する「我慢料」が加算されるからです。(中略)
  「給与は仕事を処理した報酬より我慢の対価である意味合いが大きい」
  子どもが就職して数カ月経ちますと、
  「好きな仕事ではない」「やりがいがない」から辞めたいと相談があるはずです。
  そのときこの言葉を教えてあげてください。
  この言葉を忘れたとき、不満だらけになって転職を繰りかえすことになってしまいます。(p.112)





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Last updated  2012.05.04 07:27:24 コメントを書く
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