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「ノートに書き写し、何十回も繰り返し読んだ。最後には全文をそらで言えるほどになった」と小学校の先生が約20年前の日々を振り返る。
採用時、一人ひとりに、「教育基本法の本旨を体して仕事に当たる」という宣誓書を書かせる教育委員会もある。
教育基本法は、法律の形をとった一種の「教育宣言」として登場した。そのころ、熊本の学校で教師生活のスタートを切った丸木政臣さん(元和光学園園長)が職員室のできごとを書いている。
職員会議で校長が教育基本法の講義をした。 格調高い前文を声に出して読み進むうちに、その声は嗚咽に変わり、講義が中断した。教え子を戦場に送った自分に民主主義や平和を語る資格があるのか? 嗚咽の理由を校長はそう説明した (岩波ブックレット「あの『青空』をふたたび」)。
お国のための教育から、子どものための教育へ。戦後、百八十度転換した理念と枠組みを支える上で教育基本法の役割は大きかった。だからこそ「教職教養」として重んじられてきたのだろう。
制定以来、初めて手を加える教育基本法改正案が国会に出されたが、会期の都合で継続審議になるという。この法律がなぜ生まれたのか。「水入り」になれば、改めて原点を見つめたい。
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