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岸田文雄首相は開催2日後の9月29日、ヒアリングなどを行って検証する考えを表明していた。ヒアリングは内閣府の国葬儀事務局が実施。50人近くの有識者に打診し、了解した憲法や政治学などの学識経験者、報道機関の幹部ら21人を対象に10月中旬から12月にかけて対面で行われた。
公表された結果では、7項目の論点に整理した。ただ、意見の紹介にとどまり、結論は出さなかった。
法的根拠をめぐっては「行政権の行使で法律上の根拠は必要ない」との主張があった一方、「民主主義社会の重要事項は法律の根拠を要する」といった意見もあった。国葬の実施基準については、「一定の実体的、手続き的ルールは定めた方がよい」との考えも示されたが、「最終的に総理大臣が判断するとしか定めようがない」など基準を作ることへの異論もあった。
政府はあわせて、国葬にかかった費用も公表した。確定値は約11億9900万円で、10月に公表した速報値(約12億4千万円)を下回った。
◆◆ルール整備は不透明
政府の有識者ヒアリングの結果を受け、今後は国葬の是非や、行う場合のルール作りなどの検討が進むかが焦点になるが、先行きは不透明だ。
国葬をめぐってはぐ費用や決定プロセス、あいまいな法的根拠などが問われた。世論の賛否も割れ、開催後の朝日新聞の世論調査では国葬の実施を「評価しない」が59%に上った。
こうした世論を受けて首相は10月の国会答弁で「国会との関係など、どのような手順を経るべきなのか、一定のルールを設ける」と述べた。
しかし、論点ごとに意見を整理する作業をようやく終えたばかり。「ルール作り」をめぐる議論はほぼ手つかずだ。首相も10月下旬の国会審議で国葬について「時の内閣が責任を持って判断すべき事柄だ」と後退した発言を繰り返した。
検証作業に携わる政府関係者は「元々閣議決定と内閣府設置法に基づいてやっていた」として、新たなルールは不要だとの考えを示す。松野博一官房長官は22日の記者会見で「国会との関係など、どのような手順を経るべきなのか引き続き検討したい」と述べるにと
どめた。
検証プロセスに詳しく、数多くの第三者委員会に携わった八田進二・青山学院大名誉教授は、国葬の検証について、「本来、検証の主体は主催者から独立した中立的な立場でないといけない」と指摘した。 さらに、今後の作業スケジュールが不透明な点について「『ルール作り』に至るまでの手続きを透明化しないと、不信感が増幅する」と開示すべきだという考えを示した。
(高橋杏璃、楢崎貴司)
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