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2023年09月30日
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テーマ: ニュース(96853)
カテゴリ: ニュース
衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求した場合、内閣は臨時国会を召集しなければならないと憲法53条に定められているにも関わらず、2017年の安倍内閣がこの規定に反して98日間、臨時国会を開かず議員の要求を無視し続けたのは憲法違反であると野党議員が訴えた裁判で、最高裁が野党議員の訴えを棄却したことを、13日の東京新聞は次のように報道している;





 憲法53条は衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば、内閣は臨時国会召集を決定しなければいけないと定めている。最高裁が53条について判断を示したのは初。判決は「召集要求がされた場合、内閣が召集決定をする義務を負う」とした上で「個々の国会議員の権利を保障したものではない」と指摘。個人の損害救済を図る国家賠償法の適用対象ではないとし、安倍内閣の対応の違憲性を判断せずに訴えを退けた。

 宇賀裁判官は要求から召集までの合理的期間を「20日以内」と具体的に示し「臨時国会での審議を妨げられるのは議員の利益の侵害」と主張。安倍内閣の対応は「特段の事情がない限り違法」として賠償命令が相当とする意見を付けた。

 野党議員らは17年6月22日、森友学園や加計学園を巡る疑惑追及のため、臨時国会の召集を要求。請求議員数は衆参とも必要な人数を超えていたが、安倍内閣が召集したのは98日後で、冒頭で衆院を解散した。議員らは臨時国会で質疑や討論をする権利を違法に侵害されたとし、東京、岡山、那覇の3地裁に提訴した。

 二審で福岡高裁那覇支部と広島高裁岡山支部は「合理的期間内の召集決定は憲法上の義務」と示し、要求に応じないことは「違憲の余地がある」との一審の判断をそれぞれ支持した。しかし、3訴訟とも国家賠償法の救済対象外として訴えを退けていた。


【解説】論戦失われ憲法死文化

 一、二審に続き最高裁も、重大な憲法問題から目をそむけた。憲法53条で臨時国会の召集を内閣の義務と定めているのに、政府がその義務を迅速に果たさない事態を、このまま常態化させていいのか。疑問が残る。

 野党の臨時国会の召集要求が放置された例は以前からあったが、第2次安倍政権以降は特に顕著だ。2015年9月に成立した安全保障関連法の運用などを巡って野党が召集要求した際は、応じないまま通常国会を迎えた。21年に80日間応じなかった菅政権は「憲法に召集時期の規定はない」などと反論し、召集の遅れを正当化した。

 59条を巡り、自民党は野党時代の12年にまとめた改憲草案で「要求から20日以内の召集」を義務づける内容を盛り込んだ。

 にもかかわらず、昨年秋に立憲民主や日本維新の会など5党が衆院に共同提出した同じ内容の国会法改正案には、まったく審議に応じる姿勢を見せていない。

 「数の支配」が生じやすい国会で、53条は少数派の意見を尊重する重要な規定だ。さまざまな国民を代表する国会議員たちの論戦の足場が失われることを放置すれば、53条の死文化にとどまらず、民主主義、立憲主義の劣化をも引き起こす。最高裁には「憲法の番人」として、この危機的な状況に正面から向き合ってほしかった。
(太田理英子)


【用語解説】臨時国会の召集

 憲法53条は「内閣は臨時国会の召集を決定できる。いずれかの議院の総議員の4分の1以上の議員の要求があれば、内閣は召集を決定しなければいけない」と定める。召集までの期限について具体的な規定はなく、政府は「合理的期間内」に召集を決定することが義務と解釈している。現行憲法下では計40回の召集要求があり、佐藤栄作政権時の1970年には、召集まで歴代最長の176日間を要した。


2023年9月13日 東京新聞朝刊 12版 1ページ 「国会召集訴訟 上告を棄却」から引用

 この度の裁判は地裁、高裁、最高裁といずれも自民党政権を忖度し、司法の責任を放棄した残念な判決であった。裁判を始める元となった2017年に野党が開催を要求した臨時国会は、安倍政権が森友学園に国有地を不当に安い値段で売却した原因に安倍首相が関与していた疑いがあるとか、加計学園の獣医学部新設も経営者が安倍首相と懇意の人物であるために文科省が忖度して、普通では通らない「獣医学部新設」を無理やり通した、その事実を裏付ける「安倍総理案件」と明記した公文書も愛媛県庁に保管されていた事実も明るみに出た、という状況の下、安倍政権がそれらの「新事実」を隠蔽するために、野党議員の「臨時国会開催要求」は握りつぶす以外にないという安倍首相の判断で実施された憲法違反の事案であった。それを、請求があってから臨時国会開催までの「日数」が、憲法に記載されていないから、とか、98日目には開催したのだから、無視したわけではない、などと言うのは、まったく「理由」にも「言い訳」にもなりません。最高裁がこのようなデタラメな判決を出すようでは、この国の民主主義は遠からず立ちゆかなくなりますから、国民は司法界の刷新を考えなければなりません。今回の判決に、唯一反対意見を出した宇賀克也裁判官だけは、次の国政選挙で実施される「裁判官国民審査投票」で「○」をつけ、他の裁判官は全員「×」をつけるべきだと思います。





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最終更新日  2023年09月30日 01時00分07秒


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