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「朝日」は「国産全水産物 中国が禁輸 日本政府抗議、撤廃求める」、「毎日」は「中国、水産物全面禁輸」。すでに視点は放出の是非ではなく、中国の対応に置かれています。
一方、ブロック紙の「東京」は「漁師みんな泣いている 福島葛藤の海」、しんぶん「赤旗」は「廃炉見通しないまま 漁民との約束東電沈黙」。いずれも視点は漁民など被害を受ける側に置いています。
8月25日付以外の紙面・社説をみても-。
「朝日」(23日付)は「計画通りに運用される限り、科学的に安全な基準を満たすと考えられる」と政府説明をうのみ。「毎日」(同日付)も「処理水は今も日々90トンずつ増えており、このままでは廃炉作業の支障になりかねない」と、やはり放出を既定路線としています。
他方、地方紙の社説は・・・。 「その場しのぎの『約束』とも『方便』ともつかぬ言葉で課題や矛盾が先送りされ、最後はなし崩し的に国と電力会社の都合がまかり通る」(河北新報同日付) と辛らつです。
琉球新報は「理解が得られない中での放出開始は認められない」「『寄り添う』と言いながら地元の思いを顧みず、既定方針を進めていくやり方は沖縄の米軍基地問題にも通底する。問われているのはこの国の民主主義の在り方だ」(同日付)と本質を問います。
まさに問われているのは政治の大原則、民主主義です。 約束をほごにする政府に迎合していては、メディアは「権力監視」の役割は果たせません。
(しらが・ゆりこ=弁護士)
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