フリーページ
地震は自然が起こす天災、航空機事故は人間が起こす人災だ。天災は防げないが人災は防げる。しかしこの二分法で全て割り切れるわけではない。地震は正確な予知はできないが予期はできる。能登半島の活断層の存在は知られており、大地震の危険性は専門家の間では認識されていた。その危機感が行政や住民と共有されなかったため防災対策が遅れたとすれば、その結果は人災だ。
羽田の事故では管制の指示を海保機が取り違えた可能性が高い。二重三重の防止策があっても、勘違いによる過失が防げなかった。「間違える」という人間の天性に由来する点では、天災の要素も含まれると言える。
ではウクライナやガザの悲惨な戦災は、何か引き起こしたのか。戦争は人間の故意によって起きる。その意味では完全な人災だ。かつて哲学者の田中美知太郎は「平和憲法だけで平和が保証されるなら、ついでに台風の襲来も禁止しておいた方がよかった」と言ったが、人災と天災を同一視した妄言だ。人間が起こす戦争は人間が防ぐこともできる。防げる戦争への準備でなく、防げない天災への対策にこそ税金は使うべきなのだ。
(現代教育行政研究会代表)
中身置き去りの「数合わせ」(8日の日記) 2026年08月08日
「貴族」生む養子策 憲法違反(7日の日… 2026年08月07日
[大弦小弦]金子文子と天皇(6日の日記) 2026年08月06日
PR
キーワードサーチ
コメント新着