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2024年04月10日
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テーマ: ニュース(96862)
カテゴリ: ニュース
車いすに乗って映画鑑賞に来た客が映画を見終わって帰ろうとするときに、映画館の従業員から「うちの映画館は車いす対応ではないから、もう来ないでほしい」と取れるような発言をされて、「とても悲しかった」と訴えて、映画館を運営する企業がウェブサイトに謝罪文を公開するという出来事があった。その件に関する世間の反応を、3月20日の東京新聞は次のように報道している;



(宮畑譲)


 「お客さまの映画ご鑑賞後に弊社従業員がお客さまに対し、不適切な発言をしたことが判明いたしました」。「イオンシネマシアタス調布」(調布市)を運営するイオンエンターテイメントが16日、ウェブサイトに謝罪文を公開した。

 いきさつはこうだ。この前日に「車椅子インフルエンサー」を名乗る観客が希望した映画を観覧。上映後、従業員に「この劇場はご覧の通り段差があって危ない。手伝えるスタッフも時間があるわけではない。今後はこの劇場以外で見てもらえると、お互いいい気分でいられると思う」と言われたとXに投稿した。

 「こちら特報部」がイオン側に確認すると、このやりとりがあったことは認め、「対応としては謝罪文の通り」と答えた。今後は従業員への教育再徹底と再発防止、全劇場で設備の改善を進めるという。

 一方で「すごい悲しかった」と訴える車いす利用者の投稿には「特例対応を現場に強要するのはハラスメントでしかない」「何でも『優遇』されて当たり前の考えは捨てろ」といった批判のコメントがネット上に並んだ。

 こうした論争は過去にも起きてきた。2013年、著書「五体不満足」で知られる作家の乙武洋匡氏が、車いすであることを事前に言わないで訪れたレストランに入店拒否された経緯を投稿すると、店への苦情とともに「傲慢」などと乙武氏にも批判が相次いだ。

 この4月からは改正障害者差別解消法が施行され、国や自治体に加え一般企業にも障害者への「合理的配慮」が義務化される。国は合理的配慮の例として「物理的環境」「意思疎通」「ルール・慣行の柔軟な変更」を挙げるが、明確な基準はなく、企業側に「負担が過重」な場合は除かれる。

 車いすで生活する川内美彦・元東洋大教授(ユニバーサルデザイン)は、企業の側が合理的配慮をどこまでできるかは状況に応じて変わるため、障害者と共に解決策を探る「建設的対話」が重要だと強調する。

 「障害者が要望を伝えることは大切」としつつ、根拠や論理がないことまで主張してよいわけではないとも指摘。企業と障害者の関係は新たな段階に入りつつあるとし、「企業の側もできることとできないことを明示しておくことが望ましい。互いに主張しつつも譲歩し、満足できる合意点を探ることが建設的対話だ」と話す。

 日本障害者協議会(東京)の藤井克徳代表は映画館の対応について「現場の従業員を責めるのは酷。あくまで会社の姿勢の問題だ」としつつ、「もし車いす利用者の訴えが『過重負担』とされてしまえば、法律の趣旨は骨抜きになってしまう。過重負担を企業の言い訳に使われてはいけない」と懸念する。

 ネットでの批判については「匿名で非常にひきょう。根深い集団差別の一つだ。ただ、内心の問顯に踏み込むのは難しく、議論自休を抑え込むのも違う」と悩ましさを吐露する。その上で「批判の応酬では出口は見えない。まずは政策を実施し、社会を変えることが大切だ。障害者と健常者が同じように映画を見ている状況が当たり前になれば、多くの人の認識も変わる」と訴えた。


2024年3月20日 東京新聞朝刊 11版 20ページ 「こちら特報部-車いす利用者への映画館対応に波紋」から引用

 ともすれば、私たちは「障害を持つ人たちは健常者に比べていろいろ不便なことがあるのは現実で、しかし、それは本人の責任だから仕方ないだろう」などと考えがちですが、それは実は間違いなのだということに、最近の社会は少しずつ気付きつつあるのだと思います。私がそのことに気付いたのは、れいわ新撰組から立候補した2名の車いす利用者が選挙に当選して晴れて国会議員になったとき、車いすに乗ったまま議場に入れるように議場内を改造するということがありました。その時、人権意識の低い人たちは「障碍者が議員になったりするから、余分な経費をかけて議場を改築する羽目になった」と、あたかも迷惑であるかのような投稿をSNSに書き込む人たちがいましたが、あのような投稿は「間違い」だったわけです。健常者であれ車いす利用者であれ、私たちには同等の参政権があるわけで、車いす利用者は国会議員になれないなどという法律はありません。したがって、車いす利用者が議員になるまで、国会の議場が車いすでは入りにくい状態になっていたのは、国会の怠慢であり落ち度であったわけで、車いすでも何不自由なく出入りできるようになったのは、これで本来の「議場」がようやく完成したと見るべきです。また、上の記事では乙武洋匡氏の事例にも言及してますが、これもやはり、レストランを利用するに当たって、車いす利用者だけは事前に事情をレストラン側に通知しなければ入店できない、というのはまったく不合理な「決まり」であり、車いす利用者であっても普通の人と同じ条件でレストランを利用できる、そういう「当たり前」のルールが通用する社会に、日本もなっていってほしいと思います。





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最終更新日  2024年04月13日 14時44分35秒


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