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(太田理英子)
「影響を受けるのは生活者。審議会の委員に偏りがあるのは公正ではなく、さまざまな声を聞くことが重要と考えてほしい」。東京・永田町の衆院議員会館で、若者の環境団体などで構成するプロジェクト「ワタシのミライ」実行委員会のメンバーらが経産省や環境省の担当者らに訴えた。
基本計画は、経産省資源エネルギー庁の審議会「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」が議論し、年内にも素案をまとめる。 国民民主党が先月末、原発の建て替えや新増設を明記するよう石破茂首相に要請 しており、主張が盛り込まれる可能性がある。 既に政府は原発の積極活用を容認する基本方針を閣議決定 しており、今回の改定でエネルギー政策の大転換を明確化することになりそうだ。
◆審議会の委員に原発推進派多く
だが現状、市民が声を届けるには、同庁のホームページ上の意見箱などに限られる。素案がまとまった後にパブリックコメント(意見公募)が実施される見通し。一方、 学識経験者や経済界の関係者らで構成する審議会委員は原発推進派が多く、ヒアリング対象の偏りも指摘されている。
プロジェクトのメンバーが要請書の提出後、委員やヒアリング対象の選定について問うと、経産省側は「委員には必要な知見がある人がバランス良く参加している。(ヒアリングは)多様な関係者の意見を聴取できるよう選定している」と回答。これまでもエネルギー政策全般に関して各地で市民向けの説明会や意見交換会を実施してきたと強調し、「幅広い意見を参考にしていく」とした。
メンバーからは原発の新増設支援制度への懸念の声も上がり、「計画に新制度が書き込まれた後に意見公募しても反映されないのが実態。今の段階で公聴会を開くなど市民の意見聴取の努力を」と求めた。
メンバーに加わる原子力資料情報室の松久保肇事務局長は 「現状では経産省の望む方向性で進むしかなくなる。広く国民の声を聞いてから方向性を決め、科学的見地に立った議論をすることが必要だ」 と話す。
旧民主党政権下の2012年には、意見公募だけでなく、市民が政策課題を議論して意思を示す「討論型世論調査」も踏まえて「30年代に原発稼働ゼロ」を目指す政府戦略がまとめられたことがある。
過去に同庁の審議会委員を務めた大学院大学至善館の枝広淳子教授(環境経営)は
「委員の年代や性別が偏り、国民の声を議論に反映するプロセスがない状態が10年以上変わっていないことが問題」と指摘。討論型世論調査の経験は 「自民党政権にとっては都合の悪い答えが出る可能性があり、丁寧に国民の声を聞かないやり方に戻ったのだろう」
とみる。
そもそも政府が国民のエネルギーリテラシーを高め、自ら意見形成ができるようサポートしなければ意見公募も形骸化するとし、こう警鐘を鳴らす。「国民を専門家が决めたことを受け入れる立場に置き続ければ、民主主義の根幹にも響く。国民が議論でき、その意見を反映できるよう本腰を入れて取り組むべきだ」
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