
南沙に「中国が違法9階建てビル」
ベトナム国営紙トイチェ(電子版)は19日、同国と中国、フィリピンが領有権を争う南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島のヒューズ礁で「中国が違法に9階建てのビルを建てている」と写真つきで報じた。白っぽい色の「9階建て」とみられるビルのほか、建設中の複数の建物やクレーンがくっきりと写されていた。
記事によると、写真は同紙の記者が13日に撮影。同礁の埋め立て面積は約10ヘクタールという。また国営紙タインニエン(電子版)も19日、南沙諸島のジョンソン南礁での埋め立て現場の写真を掲載。やはり高層の巨大な施設が建設されていた。
米国防総省の分析では、南沙諸島全体で中国の埋め立てた面積は昨年末から4倍の約8平方キロメートル(甲子園球場の約200個分)に拡大している。現場の写真はこれまで主にフィリピンや米国、民間の軍事研究機関によって公開されてきた。ベトナムも写真の公開に踏み切り、国際社会に問題提起する狙いと見られる。(ハノイ=佐々木学)
中国、米軍の南シナ海対抗計画に激怒
= Wall Streat Journal By MICHAEL AUSLIN 2015 年 5 月 13 日
南シナ海での中国の領有権主張に直接対抗するため、米国が海軍の航空機や艦船を係争水域周辺に派遣することを検討している件で、中国政府は13日、これを強く非難した。
中国外務省の華春瑩副報道局長は「(中国が)この動きを支持すると思うのか。米国側から発せられた関連発言を深く懸念している。われわれは米国側が明確に説明する必要があると考えている」と述べた。
中国側の異例なほど強い非難は、カーター米国防長官が中国に対抗する各種の選択肢を検討するよう部下に命じたと当局者が述べたことを受けたもの。これらの選択肢は、複数の国々が領有権を主張する南シナ海の島々で、一段と強硬姿勢を強める中国に対抗するためのものだ。当局者によると、埋め立て工事を進めているスプラトリー諸島(南沙諸島)の上空に米海軍の偵察機を派遣し、海軍艦船を同諸島の12カイリ内に深く入れるという選択肢も含まれているという。
華氏は「われわれは常に南シナ海での航海の自由を支持してきた」とした上で、「だが航海の自由が、外国の軍艦や航空機が意のままに他国の領海や領空に侵入できることを決して意味しない。中国側は断固として国家主権と安全保障を守り続ける」と述べた。
中国の自信揺るがす断固たる圧力
= Wall Streat Journal By MICHAEL AUSLIN 2015 年 5 月 15 日
米国防総省は今週、中国が人工島の建設を進めている南シナ海の水域で警戒監視にあたるため軍用船と軍用機の配備を検討していると発表した。 ホワイトハウスがこれを認めれば、アジアにおける勢力均衡の創出という困難な課題が新たな局面を迎えることになる。
米国とアジア諸国・地域の政策立案者たちは長年、中国が国際的な存在感を強めるのに伴い、国内では段階的に政治の自由化を目指し、国外ではより協力的に行動するよう望んできた。
だが、中国を取り巻く国際環境を変化させることのほうが、中国政府の本質を変えたり、もしくは国内で民主化機運が盛り上がることを待ちわびたりするよりも、はるかに中国の政策選択に影響をおよぼす可能性が高い。 中国の拡張主義的な行動への反発はすでに、中国が押しの強い行為と周辺諸国・地域の懐疑心をなだめる試みを繰り返す原因となってきた。 だが、中国の周辺諸国・地域に劣らず、米国も概して、中国の威圧的な行動に対してはあまりに遠慮がちな対応を続けてきた。
中国が諸外国と領有権を争っているスプラトリー(南沙)諸島で埋め立てをしているおかげで、こうした遠慮に変化が現れているかもしれない。 新たに米太平洋艦隊司令官に就任するハリー・ハリス海軍大将は中国がスプラトリー諸島で「砂の万里の長城」を築いていると表現した。 退任するサミュエル・ロックリア司令官は以前、中国の人工島建設はこの海域の「事実上の」覇権を中国に与えかねないと警告した。 中国は人工島に滑走路や港湾施設を建設している。
中国の動きを受けて、米国はフィリピンと段階的に連携体制を拡大してきた。両国は、フィリピンにある基地を米軍が最大8カ所まで交代で使用可能とする最終合意に近づいている。 日本もフィリピンと海軍合同訓練を実施した。これに先立ち、日本はフィリピンに巡視船10隻を提供することで合意した。また、ベトナムにも巡視船を提供することを約束している。
一方、中国はこれまで、国際社会で「良い警官と悪い警官」を演じるという反応を見せている。 中国当局は先週、予想外の発表をした。 人道的な目的と天候に応じて、「条件が整っていれば」人工島の民用施設の利用を外国に解放するというのだ。
だが、この協力的な姿勢は、スプラトリー諸島の上空に一方的に防空識別圏を設定できると中国外務省が表明したことで、すぐに台無しになってしまった。フィリピンは中国が最近、係争水域の上空に近づかないよう偵察機に警告してきたと訴えている。 このため、この海域の上空に防空識別圏を中国が設定するのではないかとの懸念が一段と強まっている。
中国の政策の中核部分は当面変わらないと思ったほうがいい。 だが、周囲の懐疑心を和らげる必要があると中国が感じているのは事実で、これは自国の行動に対する反応が大きくなりつつあることを中国が懸念している表れだ。 とりわけ日本が地域の安全保障面でその役割を引き続き拡大させようとしている兆候が中国にとっては懸念材料だ。日本の役割拡大の中には、米軍と共に南シナ海の空と海で警戒監視活動を行うことが含まれる可能性がある。
中国は周辺諸国・地域のガードを緩めるために、できることは何でもするだろう。だが、それ以上に圧力を感じれば、より協力的な行動をとる可能性もある。 そうすれば領有権争いの多国間交渉での解決を渋る姿勢をあらためさせるか、もしくは拘束力のある行動規範を東南アジア諸国と締結させられるかもしれない。
中国が融和的な姿勢をわずかに示したところで、新たに生じた諸外国・地域の反発は消えないというメッセージを中国に送るために、米国は圧力をかけ続けなければならない。 同時に米国は諸外国・地域に対しても、中国との緊張を不必要に悪化させながら地域の安定は期待できないことを明確に示さなければならない。
少なくとも1793年以降、つまり英国のマッカートニー卿が通商使節として訪れた当時の清王朝で失敗してからというもの、中国を変えようという西洋諸国の試みはことごとく挫折してきた。 自由という規範を受け入れさせるための中国への圧力は、共産党の利己主義という岩に常に乗り上げることになろう。だが、中国をとりまく環境を変えることで、自由主義諸国が中国の拡大しつつあるパワーと影響力を恐れる原因となっている中国の政策の一部を抑制できる可能性がはるかに高まる。
(筆者のマイケル・オースリン氏はアメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長で、ウォール・ストリート・ジャーナルのコラムニストでもある。現在、アジアのリスクに関する本を執筆中)
古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。
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