2018/10/11
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【Photo of the Day= sunset  = by N.Geoglaphic】

【B.G.M. of the Day= Bill Evans - Portrait in Jazz (1960 Album) =】
https://www.youtube.com/watch?v=3d0bYPNbrVU&list=RD3d0bYPNbrVU&start_radio=1&t=1216
【 虎子/ココの誇顧/ココ; 彷徨癖者・如水が愛犬のココ(ボクサー犬)の悲嘆・感嘆 / 10月11日 
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「日本人ノーベル賞でお祭り騒ぎ」メディアの思考停止が目に余る」 =後節=
= オピニオンサイト「iRONNA(いろんな)」  茂木健一郎(脳科学者)2018/10/08


 人類の知的探求という視点から見ても、ノーベル賞はその一部しか把握していない。 アルバート・アインシュタインは20世紀最大の物理学者だが、彼がノーベル賞を受けたのは「光電効果」についてであった。物理学的により重要な「相対性理論」は、受賞対象にならなかった。

 ノーベル賞が、医療や産業などの分野で大きなインパクトを与えた研究、つまりは「実用的」な研究を重視しているのは近年の傾向とも言えるし、アインシュタインの頃から変わらないとも言える。 たまたま、アインシュタインは「光電効果」で引っかかって受賞したが、もし光電効果がなかったら、相対性理論というニュートン以来の革命を成し遂げたのに、ノーベル賞はそれを漏らすという失態を演じていたかもしれない。

 実際、ノーベル賞は、20世紀最高の天才の一人と言ってよい、今日のコンピューターの基礎を築いたアラン・チューリングを逃している。「ノイマン型コンピューター」をつくったフォン・ノイマンも受賞していない。 ゲーム理論の基礎を築いたジョン・ナッシュこそ、経済学賞で「拾う」ことができたが、もし逃していたら、ノーベル賞が補足できなかった世紀の天才のリストが一名分長くなるところだった。

 文学賞では、より深刻な不整合があり、例えば、誰が見ても20世紀最高の天才文学者の一人であるジェームズ・ジョイスは受賞者ではない。ジョイスが受賞しないノーベル文学賞は、控えめに言っても、不完全な存在でしかないと言わざるを得ないだろう。

 ノーベル賞を思考停止で有り難がっているだけでは、人類の知的探求のど真ん中は見えてこない。自分自身の基準を持つことが大切である。



 最後に、日本人の素晴らしい資質について触れて、この稿を終えたい。以前、トヨタの工場を訪れたとき、有名な「カイゼン」の提案書についていろいろと聞いて感動した。中卒で入った方から、博士号を持っていらっしゃる方まで、みんなが平等に提案書を書く。

 その積み重ねで、トヨタ生産方式は支えられている。誰もスターにしない、みんなが平等である。 提案書一通で、確か数千円の報奨金がもらえるとおっしゃっていた。それで、画期的な提案をしたら、もっと報奨があるのか、とうかがったら、顔を見合わせた後で「年間で最優秀の何点かに選ばれたら、10万円くらいもらえるよな」とおっしゃっていた。

 「そのお金はどうするのですか?」とうかがったら、「みんなで飲んでも、余っちゃうよな」とうれしそうにお答えになったのが印象的だった。ちょうど、渋谷が「ビットバレー」などとはやされ、ネットバブルが生まれて、若者たちがちょっとしたアイデアで一獲千金を夢見ていた時代だったので、トヨタの社員の方々の笑顔がまぶしく、尊く思われた。

 科学研究は、サッカーのパス回しのようなものだと思う。ゴール近くでシュートして得点を決めた人も偉いが、パス回ししてそこまでボールを運んできた人たちも、もちろん偉い。森でネズミをつかまえたタカは、その狩猟能力を褒めたたえられるべきだが、そのネズミを育んだのはタカではなく、森の豊かな生態系である。

 一度に3人までというノーベル賞のルールは、ネズミをつかまえたタカの方ばかりを褒めて、そのネズミを育んだ森の方に光を当てないことになりかねない。日本人は、もともと、一部のスターや天才が世の中を変えるという「フィクション」ではなく、みんなが力を合わせるという生態学的リアリズムに寄り添って生きてきた。



 そんな文化を持つ日本人だからこそ、ノーベル賞を祝いつつ、同時に、ネットワークの方にも目を向けることはできるはずだ。そこには、ボールをパスしてきた人や、ネズミを育んだ生態系や、また、発明や発見という形で「切り分け」できる問題ではなく、しかし人類にとって大切な課題に黙々と取り組んでいる人たちがいる。

 量子力学の観測問題や、時間の非対称性、生命とは何かという大問題、意識の起源、意味論の深淵(しんえん)。これらの課題は、ノーベル賞の対象にはなりにくいが、知的探求全体から見たら、むしろこっちの方が大切である。少子化の問題や、格差のこと、貧困の問題、介護のこと。教育のこと。これらの現場で直面している問題だって、ノーベル賞対象の研究と同じくらい難しい。

 世の中には、さまざまな方々が、さまざまな現場でがんばっている。それらは、皆、等しく尊い。日本人だからこそ、そのようなバランスのもとに、ノーベル賞をめぐるさまざまを眺めることができるはずだ。 一つ救いなのは、相変わらずのメディア・スクラム、お祭り騒ぎの新聞やテレビなどのレガシーメディアに比べて、ネットの反応はより冷静、実証的で、生態学的な豊かさにも目が配られているということだ。

 レガシーメディアの方々に、奮起を促す。軽薄なお祭り騒ぎではなく、これからの人類にとって本当に必要なことはなにか、本質を見極めた報道をこそ、期待したい。

なぜ日本人は「海外の権威」ノーベル賞に弱いのか  : 
 =碓井真史(新潟青陵大学大学院教授)018/10/08=  ​ https://ironna.jp/article/10889
「ネタの価値も分からない」ここが変だよ、日本のノーベル賞報道  :
=田辺功(医療ジャーナリスト)018/10/08=  ​ https://ironna.jp/article/10890



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2018/10/11 06:05:03 AM
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