2019/10/13
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印パ核戦争の危険な未来予想図
= NewsWeek_Report 2019年10月9日(水) ニューズウィーク日本版編集部


緊張が続くインドとパキスタンの間でもしも核戦争が勃発したら?
米ラトガーズ大学の研究チームの試算によれば、推定死者数は最大で1億2500万人。これは第2次大戦の死者数の2.5倍に当たる。人的被害だけではない。1600万~3500万トンのすすが大気中に拡散して日照を遮ることで、世界的な気温の低下や降水量の減少が起きるとみられる。

その結果  ■印パの核戦争が勃発した場合の推定最大死者数 : 1億2500万人 ■大気中に拡散されるすす : 1600万~3500万トン ■農産物の生産性 : 15~30%低下 ■海産物の生産性 : 5~15%低下   そして、 大規模な飢饉・生態系の破壊・病気の蔓延によって死者数がさらに増えることもあり得る。

印パ核戦争の推定死者1億2500万人、世界中が寒冷期に = NewsWeek_Column 2019年10月3日(木) ロージー・マコール
インドとパキスタンが核戦争を始めれば、直接的な影響による死者は最大で1億2500万人に上ると、サイエンス・アドバンシズ誌に掲載された新論文は結論づけた。第二次大戦では軍事行動の直接的な影響による死者数は5000万人と推定されており、この2.5倍に当たる死者が出ることになる。核の影響から完全に回復するには10年はかかると、チームは推測している。

「核保有国は9カ国だが、保有数を急速に増やしているのはパキスタンとインドだけだ」と、研究を率いたラトガーズ大学(カナダ・ニューブランズウィック校)環境科学部の特別教授アラン・ロボックは言う。

「核を持つこの2国間では、とりわけカシミール地方の帰属をめぐり、不穏な動きが続いている。この際、核戦争の影響を事前に予測する必要があると考えた」  ロボックの懸念は杞憂ではない。


パキスタンのイムラン・カーン首相は9月27 日、ニューヨークで開かれた国連総会で、インド政府が8月末にジャム・カシミール州の自治権を剥奪し、同州のイスラム教徒を封鎖状態に置いたことを強く非難し、対立が続けば、核戦争に発展する危険性があると警告した。
参考記事 インドのカシミール「併合」は、民族浄化や核戦争にもつながりかねない暴挙 : ​ https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/08/post-12720.php
「核の冬」から飢餓へ
「たとえ通常兵器によるものであっても、印パ間で戦争が勃発すればあらゆることが起こり得る」と、カーンは各国代表に訴えた。

「隣国の7分の1の小国が選択を迫られたらどうなるか。降伏するか、自由のために死ぬまで戦うか。私は自分の胸に問うてみた。私の信仰はラー・イラーハ・イッラッラー(アッラーのほかに神はなし)、つまり神は1人しかいない。私たちは戦う。そして核保有国が最後まで戦えば、その影響は国境を越えて、はるか遠くまでおよぶ」
参考記事 もし第3次世界大戦が起こったら : ​ https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/06/3-28.php

ロボックらは、インドとパキスタンの核兵器保有数が合計で400〜500発に達すると見られる2025年に核戦争が起きることを想定し、被害を推定した。核爆弾1発の威力はTNT換算で15キロトン(広島に投下された原爆「リトルボーイ」と同じ)から数百キロトンの間と仮定した。ちなみに、これまでに知られている最強の核爆弾は、旧ソ連製の「ツアーリ・ボンバ」で、その威力は50メガトン。ロボックらはそれよりはるかに破壊力が小さい爆弾を想定した。

インドが戦略核100発、パキスタンが150発を使用した場合、直後の死者は5000万人から1億2500万人に上る(爆弾のサイズにより死者数は異なる)。第二次大戦の死者数は5000万人だ。



核戦争後は、さらに多くの餓死者が出ることはほぼ確実だと、チームは予測する。核爆弾投下により広範囲で火災が起き、大気中に1600万から3500万トンの煤が放出される。煤は太陽熱を吸収し、大気を温めるため、上昇気流が発生して煤はさらに上昇し、太陽光を20〜35%遮る。その結果、地表の温度は約6.5〜16℃低くなり、最終氷期以降、人類が経験したことのない寒冷な気候になる。降雨量は世界全体で15〜30%減り、一部地域では極端な乾燥化が進む。

こうした変化により、世界全体で植物の生育は15〜30%、海洋の生産性は5〜15%低下すると、チームは結論づけた。

「現在の核戦争は、標的になった地域だけでなく、世界全体を脅かす」と、ロボックは警告する。
「前回の核爆弾投下から74年間、人為的ミスやパニック、誤解、技術的な欠陥、ハッキングをまぬがれ、核戦争を回避できたのは、運が良かったとしか言いようがない」と、ロボックは本誌に語った。

「兵器があれば、使いたくなるものだ。カシミールをめぐる目下の紛争で、その危険性はエスカレートしている」 よほど重大な挑発行為がない限り、どちらの側も核の先制使用は控えるだろうが、南アジアで小規模の「新冷戦」が始まっているのは確かだ、と研究チームは警告している。

「インドとパキスタンは、不幸にもかつての米ソ冷戦を見習うかのように、抑止力の範囲を大幅に越えて、大量破壊兵器の軍拡レースを繰り広げている」と、論文は指摘する。

インド、パキスタンの核保有数はアメリカ、ロシアに遠くおよばないが(米ロは合計で世界の核保有数、推定1万3900発の93%を保有している)、いずれも核の備蓄をせっせと増やしている。インドは現在130〜140発の核弾頭を持つと見られているが、2025年までには200発に達する見込みだ。

核戦争を防ぐ方法は「ただひとつ」とロボックは断言する。「核廃絶しかない」

中国の軍事パレードに参加した各国の軍隊    ​ https://youtu.be/4hAg8MsG30M



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2019/10/13 05:46:05 AM
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