2020/01/19
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米イラン対立、それでも報復が実行される理由_米イラン危機:戦争は起きるのか =後節=
= NewsWeek_Column ‘20年1月15日(水) ザック・ドーフマン(カーネギー倫理・国際問題評議会・上級研究員)


米秘密工作員に関する情報を漏らしていたのは、米空軍の元情報将校で13年にイランに亡命したモニカ・ウィットだろう。今回の事態でウィットの存在価値は上がった可能性がある。

「彼女の持つ情報はどれも古くなっているが、イラン側は彼女から米軍の思考回路を探り出せる」と元DIA副長官のワイズは言う。「これからの非対称戦に備えてアメリカがどんな防衛策を取るか、イランにとっては貴重な情報が得られる」

イランは米軍による猛攻撃を招かないよう、比較的に地味な標的を選んで散発的な攻撃を仕掛けるかもしれない。外国にいる政府関係者や施設が狙われそうだ。中南米、東南アジア、中東で、アメリカの外交施設に何者かが爆弾を仕掛ける。あるいは外交官に成り済ましたCIA要員の身元が割れて標的とされる。

世界各地で散発的に執拗に
そういう作戦が、例えばヒズボラによって遂行されれば、イラン側の思惑どおりとなる。繰り返しアメリカに痛い思いをさせてやり、それでもイランは直接的な責任を認めないで済むからだ。

複数の元情報当局者らが心配するように、最悪の場合はイランかヒズボラが米国内でテロ攻撃に出る恐れもある。実際、2011年にはクッズ部隊の要員が首都ワシントンで、駐米サウジアラビア大使の爆殺を計画していた。これは未然に防ぐことができたが、今度はソレイマニの地位にふさわしいもっと高位の標的が検討されているかもしれない。

イランとその手先の勢力は入念に攻撃の準備をしている。米国内に情報要員を潜伏させ、攻撃しやすい標的を探している。昨年にはアメリカでの裁判でイラン人の男2人が、イランの情報活動に従事した罪を認めた。そのうちの1人はシカゴのユダヤ教施設の下見を行い、米国内に住む反体制派イラン人に関する情報をとりまとめていた。

やはり昨年、ニューヨークでレバノン系米国人アリ・コウラニがヒズボラ要員としての活動で有罪になった。米政府施設とジョン・F・ケネディ国際空港について標的を定めるための資料を集めていたという。



ちなみにコウラニは10年に、ニューヨーク在住の現役または退役イスラエル兵を暗殺候補として調べるよう、ヒズボラから指示されていた。ヒズボラ幹部イマド・ムグニアがイスラエルに殺害されたことへの報復という位置付けだった。

記憶は消せない。当初の爆発的な怒りの表現(イラク内の米軍基地へのミサイル攻撃や中東にある米外交施設の襲撃など)はやがて静まるとしても、世界のどこかで散発的だが執拗な報復が繰り返されることだろう。戦争ではないが、平和とは程遠い状況が続くのだ。

かつて哲学者のハンナ・アーレントは書いた。「暴力の行使は世界に変化をもたらす。ただし、おそらくはもっと暴力的な世界への変化だ」と。その証拠が、ソレイマニの血塗られた遺産なのだろう。
From Foreign Policy Magazine



コラム:プーチン大統領の改憲提起、長期の権力維持へ布石か =ロイター BREAKINGVIEWS=
[ロンドン 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 20年間にわたり権力を握ってきたロシアのプーチン大統領が、統治機構の変革に乗り出そうとしている。

15日の年次教書演説に登場したプーチン氏は、テレビを通じ、議会下院の権限を強化する憲法改正を提起した。1787年に女王エカテリーナ2世の行幸のために愛人グレゴリー・ポチョムキンが見せかけだけの村をでっち上げたのと同様、まがい物の臭いがする。

計画はメドベージェフ内閣の総辞職という大胆不敵なもので、プーチン氏は現在の任期が終わる2024年以降も実権を手にする可能性が出てくる。プーチン氏が首相になれば権力の掌握期間は40年になる。

プーチン氏の計画は本質的な改革ではないかもしれないが、国民の受け止め方という点では重要な意味を持つ。プーチン氏とメドベージェフ氏が12年の大統領選前にポストを交換する計画を立てた際は、ロシア国内で記録的な規模の抗議行動が起きた。国民はプーチン氏の大統領復帰を苦々しく感じたが、今回も同じようにいら立つだろう。

しかし、改憲に取り組むには悪いタイミングではない。ロシアは2014年に編入したクリミアを保持し続けており、クリミア以外のウクライナで和平交渉をしている。シリア介入は中東地域で影響力を獲得する手段の一つにすぎない。ただ、ロシアは景気が低迷しているので、将来的には「政治の椅子取りゲーム」に対する国民の許容度は低下してしまうかもしれない。

メドベージェフ氏は「政府内に汚職がまん延している」という野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の批判を否定するが、メドベージェフ氏の辞職でプーチン氏は権力の座にとどまりながら「新たなスタートを切った」というイメージを手に入れることができる。

それでも、実際の経済改革を政治的な動きでごまかし切ることはできない。外交面の強硬姿勢で国内の支持を集めるプーチン氏の戦略は、効果に賞味期限がある。ロシアの保有する莫大なエネルギー資源を持ってしても、医療や教育の大規模な改革費用は賄えず、昨年は定年の年齢引き上げという、国民の間で抵抗の強い政策を導入した。

だからプーチン氏が今動くのは、なおさら理にかなっている。


古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2020/01/19 05:50:06 AM
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