2020/06/22
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​ 限界超えた米中「新冷戦」、コロナ後の和解は考えられない  (その3/4)​
= NewsWeek_Column 2020年6月15日 ビル・パウエル(本誌シニアライター)


パンデミック前とは大違いだ。在中国・米国商工会議所が中国で事業を行うアメリカ企業を対象に昨年10月に行った調査では、66%がデカップリングは不可能だと答えていた。ところが最近の調査では、デカップリングは不可能だと答えた企業の割合は44%に下落している。

トランプの顧問らによれば、再選されたあかつきにトランプは医薬品や医療機器以外の業界にも生産をアメリカに戻せと、何らかの形で圧力をかける可能性が高いという。実際にどんな形を取るかはまだ分からないが、側近たちは日本の例が参考になると考えている。日本政府は先頃、サプライチェーンの国内回帰を支援するため、総額2200億円の補助金を補正予算に組み込んだ。

アメリカ国内で中国に対する否定的な見方が強まるなか、企業経営者たちは厳しい選択を迫られている。パターソンの言葉を借りれば「敵と商売をしているとみられたいか否か」ということだ。
答えはさほど簡単ではない。多くの米企業は中国との付き合いを減らしたくないと考えている。何年もかけ、多額の投資をして築いたサプライチェーンを失いたくないのだ。

例えば、アメリカが今も中国に技術的な優位を保つ半導体産業。中国市場を手放せば、米半導体メーカーは世界のシェアを約18%失い、合計で売り上げが推定37%減ることになる。売り上げが減れば、研究開発にしわ寄せがいく。米企業は過去10年間に外国勢の2倍を上回る3120億ドルを研究開発に投じ、それにより先端技術で世界をリードしてきた。

ただ、米中デカップリングのコストはしばしば過大評価されていると、パターソンは指摘する。彼の試算によれば、米企業が中国市場で得ている利益は全体の約2%にすぎず、その大半は製造・販売とも中国で行っている事業で生まれている。仮に中国市場を失っても、その損失は「誤差の範囲内」に収まると、パターソンはみる。



とはいえ、例えば建設機械大手のキャタピラーは中国で30の工場を操業し、年間売り上げの10%を中国で稼いでいる。こうした企業は米中関係が史上最悪レベルに冷え込んでも、中国から撤退しないだろう。同じことは、中国全土で4300店以上を展開するスターバックスや、中国で年間100億ドル超を売り上げるウォルマートにも言える。これらの企業は中国が盗むような重要技術を持っていないから、中国で営業を続けても特に問題はない。

問題は電気自動車(EV)大手のテスラのような企業だ。同社の先進的な技術は何としても守らなければならないが、同社は上海工場でEVを製造しており、産業スパイの格好の標的になる。

そこでデカップリングよりも賢明な施策として、米シンクタンク・ハドソン研究所の上級研究員ジョン・リーは、社会的距離ならぬ「経済的距離」を置く戦略を提案する。「重要な技術分野で中国が優位に立つことを防ぐ」ためにカギを握るのは先進国の市場への中国の参入を制限することだと、リーは言う。「アメリカ、EU、東アジアへの参入が制限され、こうした地域からのインプットがなくなれば、(中国の計画達成は)はるかに難しくなる」

それには同盟国との協調が必要になるが、トランプ政権は同盟国と強力なタッグを組んでこなかった。その点はバイデンが大統領になれば変わるかもしれない。



同盟国との共同戦線がカギに
パンデミックが始まる前から、EUや日本などの対中感情は悪化していた。カナダもそうだ。米政府、EUと共同戦線を張れば、中国との通商交渉により強気で臨めたはずだと、カナダの元高官は言う。

それを妨げたのは?
「アメリカは『安全保障上の脅威』を理由にカナダの鉄鋼輸出を制限した。同じNATOの加盟国に対して、その扱いはないだろう!」

バイデンの顧問らも、中国に対抗する共同戦線を築くために同盟国とより緊密に調整を行いたいと考えている。バイデン政権が発足したら、通商政策で真っ先に取り組むのは、オバマ前政権が推進した環太平洋諸国の貿易協定TPPの練り直しだろう。新たなTPP交渉は、より露骨に中国を排除したアメリカと同盟国との自由貿易交渉になりそうだ。

だがそれも、バイデンが大統領選に勝てばの話だ。

米中貿易交渉で中国は、トランプが求める国有企業への補助金停止に応じず、「中国製造2025」で掲げた目標を取り下げる姿勢も見せなかった。パンデミック後に、経済交渉で米中が和解に至るシナリオはまず考えられない。

インドはこれまで米中間でうまく立ち回ろうとしてきたが、アメリカの対中政策では軍事的にも地政学的にもインドの立ち位置が重要になる。11月の米大統領選で誰が勝っても、アメリカはトランプ政権のアジア政策である「自由で開かれたインド太平洋」の枠組みにより強力にインドを取り込もうとするだろう。

アジアでも欧州でも、米政府が同盟国と連携を強化し、対中共同戦線を構築できる機運はかつてなく高まっていると、ランド研究所のスコット・ハロルドは言う。「私たちが接触した限り、どの国も(今の中国に)満足していなかった」  ・・・・・・明日に続く・・・・



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2020/06/22 05:40:04 AM
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