2020/08/29
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【 虎子/ココの誇顧/ココ; 彷徨癖者・如水が愛犬のココ(ボクサー犬)の悲嘆・感嘆 / 08月29日 

習近平訪韓予定の狙いはむしろ日本 =後節=​



遠くはデジタル人民元の実現――そのために必要な日中韓自由貿易協定
2019年11月5日のコラム<習近平「ブロックチェーンとデジタル人民元」国家戦略の本気度>で触れたように、習近平は10月24日、中国共産党中央委員会(中共中央)政治局第十八回集団学習という会議で、「ブロックチェーンを核心的技術の自主的なイノベーションの突破口と位置づけ、ブロックチェーン技術と産業イノベーション発展の推進を加速させよ」と述べた。

そして今年5月の両会(全人代+全国政治協商会議)における「ブロックチェーン」や「デジタル人民元」に関する提案は、2019年の両会の時に比べて75%も増えている。
中国問題グローバル研究所(GRICI)の中国側代表の孫賢明教授は2019年7月18日発表の論考「米中貿易戦争における人民元の台頭」で人民元の国際化とデジタル人民元に関して以下のように、中国がまずは「アジア元」体系の形成を目指すだろうことを早くも予言している。

――短期的な目標は、香港ドルとニュー台湾ドルを内部的に統合し、「中華圏人民元」を作り出す。中期目標は、日本の円と大韓民国のウォンなどアジア国家と協力し、「アジア元」体系を作り上げ、世界通貨体系における米ドル・ユーロ・アジア元の「三つ鼎(がなえ)」体制を確立させる。最終的な目標は、理想的な、各国の総合経済力及び貿易額に基づく、デジタルの、非中央集権的または非ソブリンな世界通貨を確立させることである。

まさに、孫教授の予測通り、今年5月21日、両会の中の全国政治協商会議委員が「クロスボーダーなデジタルステーブルコインの香港における開発に関する提案」(以下、「提案」)を行っている。



ステーブルコインとは「安定した価格を実現するように設計されたデジタル通貨」で、「提案」は「人民元、日本円、韓国ウォン、香港ドル」により構成されるバスケットに裏付けられたステーブルコインを(反対が少ないように)民間主導で形成し、中国の中央銀行およびその関連監督管理機関による監督管理下にあるサンドボックスでクロスボーダー取引を開始してみる」というのが骨子だ。

サンドボックスというのは「砂場、砂箱」のことで「ソフトウェアの特殊な実行環境として用意された、外部へのアクセスが厳しく制限された領域」のことを指す。
このような「提案」の場合、必ず背後には中国政府があり、習近平政権の意向がある。「提案」は「中日韓港」(港:香港)ステーブルコインを中心に行われているが、前掲の孫教授は「だから中国政府は中日韓自由貿易協定を急いでいる」と強調した。

習近平の狙いは、法定デジタル人民元の実現によって、いつかはアメリカを金融界において凌駕することで、そのために「一帯一路」やアフリカの「信用格付け」さえされていないような国に投資する。西側諸国はそれを「債務の罠」と呼ぶが、実は自国の信用できる貨幣や金融機関さえないような国は、やがて「デジタル人民元の方が信用できて便利だ」と思うようになるかもしれない。習近平の狙いはそこにある。

国連人権理事会における香港国安法賛成国が反対国の2倍に上るのは、この狙いが現実になりつつあることを物語っている。
ここで韓国を説得すれば、香港における「中日韓港」デジタル通貨の実験に成功するかもしれない。そのためには日本を誘い込まなければならないのである。

安倍首相は今になってもなお、習近平の国賓来日を中止するとは宣言していない。それどころか自民党の二階幹事長は習近平国賓来日を絶対に実現すべきだと今も主張している。そしてポスト安倍を狙う政治家は、二階幹事長に取り入って、同じく習近平国賓来日を絶賛するという体たらくだ。習近平訪韓予定の目的を「米韓離間」などと言っている場合ではない。

狙いは日中韓自由貿易協定の早期実現であり、墜とそうとしている相手国は日本なのである。
それでもなお、日本の政治家は目覚めないのか。そのことを憂う。
(詳細は白井一成氏との共著『ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元』)

​米、中国の南シナ海軍事化に関与の個人・企業24社に制裁 中国は撤回要求​
= REUTERS_Report  2020年8月27日
米政府は26日、中国による南シナ海における軍事演習実施と人工島の建設に関与したとして、24社の中国企業に輸出禁止措置を取ると同時に、複数の個人に対する制裁措置を発動させた。南シナ海での活動を巡り、米国が中国に制裁を科すのは初めて。

米商務省は24社を禁輸措置の対象である「エンティティーリスト」に追加すると発表。追加されたのは広州海格通信集団や中国交通建設と関係があると見られる数社、中国電子科技集団など。各社からのコメントは得られていない。商務省は声明で、24社は「中国軍による南シナ海の人工島の建設と軍事化を支援した」と指摘した。



米国務省は別の声明で、南シナ海でのこうした活動に関与した個人、および南シナ海の領有権を主張する東南アジア諸国が海洋資源にアクセスするのを阻むための中国の活動に関与した個人に対し、ビザ(査証)を制限すると発表。国務省高官によると、対象は数十人となる見込み。

在米中国大使館は、米国の制裁措置は「完全に不当」だと非難し、米国に撤回を要求。広報担当は「(南シナ海の島々は)中国にとって不可分の領土であり、そこに中国が施設を建設し、必要な防衛機器を配備することは完全に正当化される」と表明し、「中国政府は主権と領土の保全を守ると固く決意している」とした。

中国は豊富な資源を埋蔵する南シナ海の約90%の領有を主張しているが、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムなども領有権を主張。米国は中国がこの海域で軍事化を進めていると非難している。

こうした中、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストはこの日、中国が米国への警告として、対艦弾道ミサイルなど2発を南シナ海に発射したと報道。
米国のある国防当局者は匿名を条件にロイターに対し、中国がこの日、4発の中距離弾道ミサイルを発射し、ミサイルは海南島とパラセル(西沙)諸島の間の南シナ海に落ちたと語った。発射されたミサイルの種類を特定するための調査が続いているという。

中国は前日、同国が実弾演習を行う飛行禁止区域に米軍のU2偵察機が侵入したとして、米国に強く抗議していた。
戦略国際問題研究所(CSIS)の南シナ海問題の専門家、グレッグ・ポーリング氏は、今回の制裁対象となった企業に直接大きな影響は出ないと予想。その上で、南シナ海を巡る米国の新たな政策は言葉だけではないと、東南アジア諸国に示す意図があった可能性を指摘した。 [ロイター]



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