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ドナルド・バードとペッパー・アダムスをリーダーとした、デトロイトゆかりのジャズメンによるセッション。日本で言えば原朋直を中心とした愛知県ゆかりのミュージシャンによるセッションみたいなもんだろうか・・・。デトロイトといえばビッグ3によるクルマ産業の街であり、モータウン・レーベルに代表される黒人文化の強い街でもある。猫麻呂もお仕事でデトロイトに行ったことがあるのだが、「デトロイトのジャズライブに連れてって欲しいデス」とお願いしたものの、「命が惜しけりゃ二度とそんなこと抜かすでねぇ」とお叱りを受けてしまった。デトロイトはそんなに怖い街なのか。デストロイヤーくらいに怖いのか・・・(意味不明)。そんなことを思いながら、フォード・モータース本社の前を通って行った記憶がある。さて、本題に戻ってCDだが、良くも悪くもトミー・フラナガンの参加が大きく影響している。良く言えば「きっちり・かっちり」の優等生セッション、悪く言えばバード-アダムスのゴリゴリ感が薄れてしまったように感じる。良く聴けば「良く出来たセッション」なのだが、最初に聴いた印象では1曲目の"Stardust"と5曲目の"Bitty Ditty"しか記憶に残らなかった。しかし、何度も聴いているうちに、リズムのグルーブ感が心地よくなって来る。これがデトロイトなんだなァ、と勝手に感心してしまった。"Stardust"は、ジャズトランペット奏者であれば一家に一枚常備する価値があるほどの名演。この曲、原曲のメロディーが出来すぎなこともあり、2コーラスのアドリブソロなどというのはアイデア枯渇の自爆テロとなりかねないのだが、バード先生は2コーラス目で倍テンして燃えまくりなのである。しかも、ラストコーラス前半でファンキーに持ち込むなんぞ、憎いねぇ・・・。この曲はバードのワンホーンというのも良いが、トミ・フラのピアノが素晴らしい。2曲目"Philson"は、いかにもペッパー・アダムスなテーマのブルース曲。ケニー・バレルのソロが渋い。3曲目"Trio"はケニー・バレルの好きそうな曲。バリサクとギターというのが案外面白い組合せだ。ここでのルイス・へイズとポール・チェンバースのグルーブ感がもの凄い。4曲目もペッパー・アダムスのラテンナンバーで"Libeccio"。バードが楽しそうに吹いているのを聴きながらここで箸休めして次の曲まで一休み。"Bitty Ditty"は"Miles Davis and Milt Jackson Quintet/Sextet"でもコメントした通り、イカした曲なのだ。でも、ソロまわしは普通のブルースだったりする。そうなると、ケニー・バレルの圧勝となるのは仕方がない。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Donald Byrd - Pepper Adams / Mortor City Scene (Bethlehem)
2006年03月25日
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ヴォーカルには全く疎いため、リタ・ライスについては名前しかしらなかった。ましてやピム・ヤコブズの妻だったということや、ピムとの結婚は3度目だったこと、リタの旦那となった人は何故か先に逝ってしまっていること・・・などという話は当然知らなかった。(日本語ライナーに書いてありました。)結局、ピム・ヤコブズ目当てでこのCDを買ってみた訳だった。しかもピムとリタが背中合わせに座る足元に"Just Married"と書かれたジャケット・デザインのカッコよさにも惹かれた。ジャケットが「おいで、おいで!」をしているのである。前置きが長くなったが、内容について書くべきことは少ないと、前置きが長くなるのである。つまり、この作品の特徴は簡単で「聴いて気持ちよい」以外何ものでもない。リタの歌い方がエラやサラと比較されている(確かにそう聴こえるところがある)が、粋な歌い方という意味ではアニタ姐と同類として聴いている。こういうサラっとした歌い方は嫌味がなくて聴きやすい。ピムについては、ギター入りトリオの編成からしてナット・コール・トリオの世界を再現したものかもしれない。月並みながら「ごきげん」という表現がピッタリだ。曲によってはしっとり感もあり、リタの歌を優しくサポートしている。"Like Someone in Love"や"I'm Sentimental Over You"あたりを聴くと、なるほど新婚なんだなー、と思う。この手のミディアムテンポの曲はホントに素晴らしい。最後に録音についてコメントすると、フィリップスは今回も"Good Job"だった。特に、ベースの音がビシバシ入っている。オーディオ的にも楽しめるCDだと思う。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Rita Reys and Pim Jacobs Trio / Marrige in Mordan Jazz (Philips) 1. Summertime 2. Broadway 3. I've Got The World on A String 4. No Moon At All 5. How Deep Is The Ocean 6. Hve You Met Miss Jones 7. Too Close For Confort 8. Like Someone in Love 9. Thou Swell 10. Willow Weep For Me 11. But Not For MeRita Reys(vo), Pim Jacobs(p), Ruud Jacobs(b), WIm Overgaauw(g)June 23, 1960
2006年03月21日
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東芝EMIのCCCD懺悔企画と思っているベスレヘム1000円シリーズ中で最大の佳作のひとつがこのCDだと思う。ステュ・ウィリアムソンのトランペットの特徴は・・・と街角インタビューで突然聞かれても答えられない人が多いと思うが、そんな人のために簡単に紹介しておこう。ステュのトランペットの特徴は、明るい音色とレガートタンギングによる伸びやかなフレーズ、ウェストコーストならではの正確なテクニック、フレーズの最後に"ふっ"と力が抜ける奥ゆかしさ、出たとこ勝負の勢い・・・・。良くも悪くも愛らしいトランペッターなのである。このCD、美味しいメンバーで固められている。ホーンはステュとチャーリー・マリアーノ。リズムはクロード・ウィリアムソンにマックス・ベネット&スタン・リーヴィもしくはルロイ・ヴィネガー&メル・ルイスという名手揃い。この「まいうー!」なリズムセクションをバックに、名手マリアーノとステュが伸び伸びとスイングするこの企画、B級ウェスト・コーストならではの魅力に溢れた「隠れ名盤」なのである。スタンダード中心の選曲も良い。"There Will Be Another You"の素直なフレーズや"The Things We Did Last Summer"での淡白な歌い方を聴いていると、普段聴いているジャズがいかに手の込んだものか、いろいろと味付けされているか・・・などと考えさせられた。事の良し悪しという意味ではなく、忘れていたものを思い出させてもらった、という感じだ。なるほど・・・勉強になったなあ。マリアーノはオトナの演奏に徹していて、あの手この手で聴かせようとするが、ステュはストレートに攻めてくる。録音当時、ステュはまだ23~24歳。なるほど、若さってこうなのね・・・。結論としては、このCDを聴いて「オトナの汚れた心を洗い流そう」という人には良いだろう、ということだ。マジメにジャズを研究する人にはある意味もの足りないかもしれないが、マニア的にはグッと来るものがある。訳の分らん評価だが、最近クラシックばかり聴いていた猫麻呂に「やっぱりジャズっていいな」と思わせるには十分だったようだ。それにしても、この内容で1000円は安いと思う。(LPと紙ジャケを"Sapphire"持っている猫麻呂もこの機会に買い直した。)猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Stu Williamson Plays (Bethlehem)
2006年03月19日
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60年代後半のリー・モーガンは「時代遅れ」な感じがするのだが、21世紀になって聴いている限りは「時代遅れ」というのは意味がないだろう。むしろ、モーガンのイナセな雰囲気はフレディー・ハバードやウディ・ショウには絶対に真似出来ない芸当だし、トランペットという楽器の美味しさを追求したひとつの結果としてモーガンは崇拝すべき対象なのである。とはいえ、モーガン作品を続けて聴くのは、3日続けて中華料理が続いたような気分になる。50年代作品ならまだしも、モード期に入ってからのモーガンは痛々しい演奏もあり、ちょっと辛い。そんな中で1967年録音の本作品と"Standards"は、何故か肩に力のはいっていないモーガンが聴けるのである。AMGのポイントはこの両作品については厳しく、逆に"Sonic Boom"、"The Procrastinater"、"Taru"あたりの方に高い評価を与えているようだ。人によって評価のポイントが異なるのだから仕方がないが、粋なリー・モーガンを味わうには、鼻歌のようにお気楽に吹いている時の方が面白いと思う。この作品、全体的には気持ちよいのだが、ジャッキー・マクリーンが今ひとつ燃焼していないのが残念だ。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Lee Morgan / The Sixth Sense (BlueNote)
2006年03月12日
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この時代のスタン・ゲッツ・カルテットは実はスゴいバンドだったのかもしれない。ゲッツ抜きでも十分に聴かせられるピアノ・トリオ(ジム・マクニーリ、マーク・ジョンソン、ヴィクター・ルイス)が、ゲッツの抒情性を引き出しているのだ。以前にブログで書いた"Live in Paris"といい、今回の"Pure Getz"といい、ゲッツの魅力だけではなく、リズムセクションを聴いているような気がする。しかもコンコード・レベールのクリアなサウンドで聴けるのが嬉しい。ここでのマクニーリの演奏はフィル・ウッズ・クインテットでのピアニストとして聴いたときとは全く別人の印象である。"On The Up and Up"はマクニーリの作品。曲の良さだけで引き込まれてしまう。"Blood Count"はゲッツがオハコとしていた曲。ここでもゲッツのハイノートが痛々しく突き刺さるように吹かれているが、これはひょっとしたらストレイホーンの最期を表現しているのだろうか?"Very Early"はご存知ビル・エヴァンスの曲。こういう曲を吹かせるとゲッツの右に出る者はいないだろう。"Sipping at Bell's"ではバリバリのビバップ演奏なのだが、リズムセクションがバップ風ではなく、何とも言えないミスマッチな雰囲気となっている。"I Wish I Knew"と"Come Rain or Come Shine"はゲッツの得意な小唄のひとつ。くつろいだ雰囲気の中に個々のメンバーの至芸がちりばめられているような、おいしい曲。"Tempus Fugit"は「バップの曲がこうなるのねー」という意外な展開が面白い。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Stan Getz / Pure Getz (Concord)
2006年03月05日
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今日、近くの小学校の吹奏楽クラブの発表会に行ってきました。お楽しみは、おまけで演奏された父兄や近所のオトナ達による演奏。小学生のお父さん&お母さんの年代といえば「8時だよ!全員集合」の全盛期ということで、なんとドリフターズ・メドレーが演奏されたのである。全国のPTAが目の敵にしたドリフのメドレーが、こともあろうに公立小学校の体育館で、白昼堂々と演奏されたのでありますよ。しかも、カトちゃんのストリップねたで使われた"Taboo"という曲(「ちょっとだけョ~、あんたも好きねェ~!」という名セリフのアレです)までもが演奏されていました。「全員集合」では、私の子どもの頃の記憶によれば、確か照明は怪しげなピンクだったはず。さすがに小学校の体育館ではピンクの照明にはしなかったものの、トランペットのグロール(w/プランジャー)は、あの頃の怪しげな世界そのものだった。そうか、これが自民党のCMで言うところの「構造改革」なんだな・・・と勝手に理解。"Taboo"といえば、多くのジャズマンも取り上げているので、一応ジャズの曲なんでしょう。我が家にも、BNのデューク・ピアソン・トリオやピリオドのアル・ヘイグなどで聴けるものの、やはり今日聴いたようなトランペットのグロールでなきゃ、カトちゃんの世界にはならないんだな。他には、ベニー・グッドマンの"Sing, Sing, Sing"を演奏していた点について、ツッコミを入れてみましょう。恐らく映画「スイング・ガールズ」の影響もあってこの曲を取り上げたのでしょうが、スイング感を一切排除した演奏にはホントに感心しました。リード・トランペッターだけが唯一「裏タン」を使いながらジャズっぽくやっていたのですが、それが逆に浮いてしまうという徹底ぶり。子ども達の目の前では「ジャズ」などという「下品」な音楽は演奏しない、という教育上の観点が活かされた、大変「ご立派」な演奏でございました。あまりにもスゴい"Sing, Sing, Sing"を拝聴したので、我が家に帰って早速「イヤー・ロンダリング」をすることになり、本家本元のB.グッドマン・オーケストラ(ブルーバードのスタジオ録音盤)を聴いてみました。これが凄いのなんの!ジーン・クルーパのドラムの激しさ、グッドマンの正確さ、ハリー・ジェームスの流麗さ、トゥッティの揃い方、(テナーサックスのソロ以外は)全てが一流なんですねー。エリントンやベイシーと比較すると「イマイチ」な感じがするのに、今日は「オミソレいたしヤした~!」な気分。そういう意味でも、今日は凄いものを聴いたようです。そんな一日の終わりは、美女のハープ演奏(こちらはプロの方です)をかぶりつきで見ることで終わりました。ハープの弦は半音毎に並んでいるのか、それとも移調することが出来ない不便な楽器なのか・・・という疑問が全て解消できた記念すべき日となりました。ハープは綺麗なお姉さんに限る!
2006年03月04日
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