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2005年11月12日
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カテゴリ: 映画
製作年:2002年
製作国:アルゼンチン
監督:アドルフォ・アリスタライン Adolfo Aristarain
出演:フェデリコ・ルッピ Federico Luppi,
    メルセデス・サンピエトロMercedes Sampietro,
LUGARESCOMUNES


 アルゼンチンのある文学の教授は国の通達により、突如として退職させられた。その前に、息子の住むマドリッドに招待され、航空券もプレゼントされていたが、突然こんなことになってしまい、最悪のコンデイションでの旅行となった。息子と軽い言い合いもしてしまったが、結果としては思い出深い旅行となったようだ。しかし、帰国後には現実が待ち構えていた。わずかな年金の収入による生活・・・。彼は妻とともに 農場で生活することを決心する。


退職後の生活って、どんなのをイメージしていますか?
比較的裕福な退職生活を送る日系人が多く集まる日系団体で働いている私は、 「憧れ」 でした!!まじで。

早起きして、髪を振り乱し、子供を連れて学校へ。その後は家事だとか仕事に追われる生活を送っている私は、のーんびりと車でやってきて、時間を気にすることなく、立ち話して高笑いなんかしちゃってる余裕のある老人が、変な話、と・に・か・く、うらやましかったんです!

ちきしょー!なんだか楽しそうだな!
!



そんな楽しそうな表面だけを見て、勝手に解釈してましたが、この映画を観て、反省しました。
やっぱり、どの世代だって生きていくには 困難がつきものなのですよね。
特に、歳をとっていくにつれて、問題も増えていくし、心配事も多くなる。


すごく 「いい映画」です。 「いい映画」ってのは、脚本が凄いとか、演出がどうとか、金かかっているとか、そういう意味じゃなくて、観るものに勇気と希望を与えてくれる、すがすがしい映画だってことです。


主人公のフェルナンドは 大学で教授だし、尊敬もされている。そんな自分の知識や地位に満足し安心していたのだけど、それを奪い取られたとき、かなりあせるのでした。自分が誰にも必要とされず、役立たずになったような気がして。

これは 日本の仕事一筋だったサラリーマンが退職して、自分の価値に疑問を抱くのに似ていますね。(笑)
しかし、そんなショックにうちひがれている間にも、次の問題は迫ってきます。
支給される年金がほんのわずかであろうこと。

 今までの生活レベルを保つことは到底無理で、とにかく出費を抑えなければならない。タバコやワインをやめ、レジャーも減らしたってたかが知れている。
結局今住んでいるアパートを売って、田舎に移り住むことにしたのでした。

 自分のプライドだとか生活費の心配をしなくてもよい田舎に移り住んでから、彼は人生の本当の姿が見え始めます。

自分の人生で本当に大切なものはナンだろう・・・

その大切なものは 長い人生、一緒に歩んできた自分の最大の理解者の妻であることに気がつきます。


どんな状況でも、どんな場所でも、妻さえいればそこが幸せとなる・・・

その思いを強くしたところに、今度はほかの不安が頭をもたげます。


二人のうちの一人が欠けたら、どうなるのだろう・・・

孤独への恐怖です。



それらの問題をテーマとして取り組み、希望を我々に与えてくるすばらしいラストの映画でした。


アルゼンチン映画って、今まで見たことがあるのだろうか?ないような気がします。
今、結構注目されているようですが、これはかなりよかったです。

 アルゼンチンとブラジルってお隣りどおしだけど、片やスペイン語圏、片やポルトガル語圏。とにかくカトリック宗教文化の強いブラジルに対して、建築の歴史的レベルも高いスペインの国だったアルゼンチン。
インテリアもずいぶんと違いました。

あれがブラジルだと、せいぜい粗野なレンガづくりの壁や打ちっ放しの木材で作られた簡素なテーブル、食事を作るための簡単ないろりでしょう。
ポルトガル文化の影響の強い農場だと、ゴシック風の堅い感じの実用的でなさそうな重い家具が並んでいそうです。








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最終更新日  2012年04月14日 18時16分28秒
コメント(10) | コメントを書く


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観てみたい  
老後の不安を少なからず持っている私、この映画はぜひ観たいです。アルゼンチンの映画なんて始めて聞きました。日本じゃミニシアターくらいで上映するのかな?地方の映画館でもやるかなぁ~
ブラジルの食料品店のレンタルでも探してみます。 (2005年11月12日 15時32分38秒)

Re:映画『lugares comunes(どこにでもある風景)』(11/12)  
iqcot  さん
よさそうな映画ですね。

アルゼンチン映画は全然知らなかったのですが、「HISTORIAS MINIMAS」という映画を観てから興味を持ちました。最近見た同じ監督の「犬のボンボン」も大好きです。

今日ご紹介いただいた映画もフランスに来ればいいのですが・・・。
(2005年11月13日 01時45分00秒)

Re:映画『lugares comunes(どこにでもある風景)』(11/12)  
suzuran-rachel  さん
私も見てみたいです。
実際、年とってくると、まだまだ他人事と思ってたことが自分にもそう遠くない将来なんだ!とはたと思って怖くなります。

>「いい映画」ってのは、脚本が凄いとか、演出がどうとか、金かかっているとか、そういう意味じゃなくて、観るものに勇気と希望を与えてくれる、すがすがしい映画だってことです。

この言葉、本当に同感です~!!
その意味では結構メジャーじゃなくてもいい映画がたくさんありますね。
なかなか発掘がむつかしいんですけど。
こういう映画祭ならではでしょうね。
(2005年11月13日 21時17分25秒)

かたかなピピさん  
luana3447  さん
>老後の不安を少なからず持っている私、この映画はぜひ観たいです。

・・・長く生きれば生きるほど、心配事や不安も複雑で、一人一人解決法がすごく違ってきますよね。
この映画で、大切なものが見えてきたような気がします。経歴だとかカネじゃなくて、道をどう歩むかなのかなーと考えたりして!


>アルゼンチンの映画なんて始めて聞きました。


・・・今は世界でもかなり注目されているようですよ。ブラジルとは作風が違うようです。お隣さんでも、スペインとポルトガルじゃあやっぱり違ってきますね。
(2005年11月14日 12時31分15秒)

iqcotさん  
luana3447  さん
>よさそうな映画ですね。


・・・とてもよかったです。機会があったら、観てください。すがすがしい気持ちになれますから。


>アルゼンチン映画は全然知らなかったのですが、「HISTORIAS MINIMAS」という映画を観てから興味を持ちました。最近見た同じ監督の「犬のボンボン」も大好きです。


・・・その映画、知りませんね。
隣の割には 結構はいってこないもんですね。かつての日本における韓国映画のようですね。

>今日ご紹介いただいた映画もフランスに来ればいいのですが・・・。


・・・フランスには必ず行きそうだなあ。ほんっと、うらやましいですよ。フランス。 (2005年11月14日 12時33分42秒)

suzuran-rachelさん  
luana3447  さん
あ、サンパウロ映画祭は先週終わってしまったんですよ!
これはDVDで借りました。
すがすがしい映画で、良質の作品なので、機会があれば、見てくださいね。
(2005年11月14日 12時35分08秒)

この作品は・・・  
せしるん  さん
存じ上げません。
日本に入ってきてるのでしょうか。
南米映画も入ってくる数自体が少ないですからね。
アルゼンチン映画もあったと思いますけど、結構地味でした。この作品良さそう・・・・。観たいです。 (2005年11月15日 17時00分38秒)

せしるんさん  
luana3447  さん
・・・結構地味な映画ですが、題材も興味があるし、いい佳作映画でした。

日本にいると南米は 距離的にも感覚的にもあまりにも遠すぎますよね。意外と、ここブラジルでも、中南米のえいがはあまりはいってきませんよ。やっぱりアメリカ大作のほうが、好まれて観られていますよ。派手なものが好きですからね。
(2005年11月15日 22時54分11秒)

Re:映画『lugares comunes(どこにでもある風景)』(11/12)  
gacha-danjhon  さん
最近、退職後の映画ジャック・ニコルソンの「アバウト・シュミット」を観たばかりです。どうなんですかね、まだ、、その、現役気分バリバリあるんで、いまいち共感と呼べる感動は無いでしょうが。 終焉に近づいた心境と言うのは、ニコルソンのは、彼の演技がとにかく凄くて、共感もへってくれもなく、ただ、ダラダラ~っと泣けちゃいました。こちらも「いい映画」とのことですし、、メモメモ。。 (2005年11月18日 00時26分40秒)

gacha-danjhonさん  
luana3447  さん
>最近、退職後の映画ジャック・ニコルソンの「アバウト・シュミット」を観たばかりです。


・・・ああ、あれも退職後でしたね。
あれとはかなり趣向は違いますよ。
仕事一筋の男の悲しい老後みたいなかんじでしたね。あれは。(かなり前に観たのでうろ覚え)

 これはあそこまで考えさせられる映画ではなくて、素直に観て、受け入れられる映画です。いい映画ですよ。 (2005年11月18日 22時38分47秒)

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