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タイトルを見ただけで多くの方は、「例のあの事か」と理解されたと思います。
正直私にとって、当地のテレビ中継では全く見ることのできない日本代表選手についてのことは、実はどうでもいい事なんです。どうでもいい事なんですが、この件に関しては言わずにはおれない気持ちなんで、このブログで書くことにしました。
なんか規則を重んじる方々から、厳しいお叱りを受けそうで怖いのですが、勇気を振り絞って書いていきたいと思います。
私の考えを書く前に、私自身について一言述べておきます。
私は未成年で喫煙も飲酒もしたことがあります。喫煙にいたっては、小学生の頃、父や叔父がタバコと吸うのを見て「カッコいい」と思ったし、口をすぼめて煙の輪をいくつも作るのを見て「やってみたい」とも思ったものでした。当然大人に隠れて自分でもやってみたりしました。
ただ、初めてタバコを吸ったことのある方は理解できると思いますが、「吸う」ということは生理的にできなかったし、むせてしまってとてもじゃないけど「美味い」なんて思ったこともありませんでした。単なる好奇心だけだったですね。
その苦い経験があってからは、自分でタバコを吸いたいと思ったことはありませんでしたが、高校生の時、たしか高3だと思いますが、試験勉強中(夜中です)にタバコを1本吸いましたね。吸ったのは試験勉強からくるストレスが原因でした。吸いたくはなかったけど、吸わずにはおれなかった、ということです。
小さい頃、「嘘をつくと(将来は)泥棒になる」、酒を飲むと「(将来)酔っ払いになる」なんて言われたように記憶しています。
では未成年で喫煙したものの末路(!)は一体どうなるのか。たしか「不良になるぞ」だったかもしれません。
でも、当時の成人男性の多くは喫煙者で、しかも今と違い受動喫煙の概念がない時代でしたから、「嘘」や「飲酒」に比べると
「喫煙」イコ-ル「悪」というのは無理があったように思います。
前置きが長くなってしまいました。
今回の女子体操選手が未成年なのに喫煙と飲酒したことが発覚して、目前に迫ったオリンピック代表を辞任する、ということが起きました。
何日か前にこのことの第一報を聞いた時は、「やれやれ、可哀そうに」程度にしか思わなかったのですが、彼女の年齢を知ってびっくりしてしまいました。なんと
彼女は19歳10ヶ月くらい(?)だったか、殆ど二十歳ですよ! 大人と言ってもいい年齢です。(いや、大人です!)14-16歳の子供ならいざ知らず、20歳目前の大人を捕まえて、喫煙した、飲酒したはちょっとやり過ぎではないか、と個人的には思いますね。
あれ、何かおかしくないか?
ここからは私の持論を展開することになります。
今回のことでは、根本的に理解に苦しもことがいくつかあります。
1)19歳は子供なのか?大人ではない理由は?
2)未成年が喫煙することは何故いけないことなのか?
(話を簡単にするため、飲酒については触れません。因みに未成年者の飲酒については反対の立場です)
3)今回の件は、どのようにすればよかったのか?
ではひとつづつ行きましょう。
1)
19歳は子供なのか?大人ではない理由は?
私的には大人は年齢で言うのであれば18歳からです。大学や専門学校に行かずに働きだす若者が大勢いるのですから、一人前に働き始めた社会人を法律上、子ども扱いするのはおかしいと思います。大学生と社会人を分けて法律は作れませんから、18歳以上は大人です。逆に『二十歳をもって大人』という考えはおかしいですね。
但し、18歳という年齢は高3でもいますから、厳密さを重視するなら高校卒業後というのはどうでしょうか。
2) 未成年(私的には18歳未満)の喫煙がいけないのは何故?
このことについては、かなり以前(数十年前)から疑問に思っていたことです。
誤解の無いように言い換えると「子供には体に悪いから吸ってはダメと言いながら、何故大人は堂々と吸っても良いのか?」ということです。
高校までは「校内外での喫煙は禁止」というのが当たり前でありながら、職員室では生徒が居ようが居まいが、たばこの煙がもうもうとしていたのを覚えています。
なぜ子供だけ/未成年だけ喫煙が体に良くなくて、子供の目の前で(あるいは近くで)煙草を堂々と吸う大人は咎められないのか、何故体に良くない喫煙が、大人には無条件で許されているのか、私には全く理解できませんでした。
煙が未成年に良くないのであれば、未成年の前で喫煙をする大人をしっかり取り締まるべきでしょう。そういう議論にさえならないのは、喫煙は個人の嗜好の一つ、という考えが色濃く残っているからでしょう。
もう一回問います。 なぜ未成年者は喫煙してはいけないのでしょうか? いけないのであれば、その理由を明確にして、未成年者を喫煙者の邪悪な煙から守る手立てをとるべきでしょう
。理由がはっきりしていれば、多くの者はそれに従うと思います。大人、未成年者の別なく。煙草が体に悪いのであれば、たばこ自体を販売禁止にすべきでしょう
3) 今回の件は、どのようにすればよかったのか?
落しどころですよね。罰は与えるけど、穏便な内容にする。
内部の者の密告ということなので、そのままホッタラカシには出来なかった事情があるのでしょう。
私的にみれば、今回のことは全く問題(罰する必要が無いという意味)にもならないのですが、『二十歳未満は未成年』であるという前提に立って話を進めます。
通常、未成年の過ちについてはプライバシ-保護が徹底されています。
しかし今回は本人の名前が毎日マスコミに取り挙げられ、なにか彼女が世間の好奇な目に晒されているようで、心から気の毒に思えてなりません。体操協会はなぜこんな酷いやり方を選んだのでしょうか?
19歳10か月(くらい)の彼女が未成年であると言い張るのなら、
結果として未成年のプライバシ-をマスコミや世間に暴露しボロボロにした協会の責任はどうなのか
、と問いたい。
正直、私には全く理解できません。
彼女のやったことは、オリンピック代表辞退とプライバシ-を犠牲にするほどの犯罪だったのでしょうか?
行為と罰の間のギャップが異常にかけ離れているのが信じられません。
私がもし日本体操協会の会長であったら、きっとこうするとおもいます。可能性のない、あり得ない話だから言うのですが。
1. 本人からの事情聴取 -事実確認には不可欠
この事情聴取で、犯した内容が軽微で常習性が無いことが確認されたら、
2. 事実確認後に内部の告発者を呼び、事実関係と彼女の処分の内容を伝える。外部への情報の漏洩は厳禁とする。
3. 処分内容
1) 厳重注意のみ
。理由は『軽微であり、尚且つ常習性が無い』から。
2)オリンピック後に、 協会会長同席で本人の謝罪会見を開く。会長は秘密裏に事を運んだ責任をとり辞任
。但し、こう付け加える。
「事の責任は私にある。しかし自分のやったことには何もやましいことはないし恥じてもいない」と。そして「彼女は過ちを犯したが、頑張って獲得したオリンピック代表を辞退するほどの罪を犯したとは思っていない」
一方、協会としては『未成年者選手の心のケア-』を心掛ける。特にストレスを感じやすい競技会(オリンピックも含む)前のケア-を万全にする。
ストレス過剰になれば、人は飲酒や喫煙に逃げ場というか避難場所にする傾向があるので、特に注意が必要だと思います。今回の件は正にそこが原因だったのでは無いのですか。
こんなところでどうでしょうか。
決して満点とは言えませんが、この程度の出血は致し方ないでしょう。
本人も未成年とはいえ(私的には違うが)、この程度のことはやらないといけないでしょう。
一方で「手ぬるい」という批判が聞こえてきそうですが、私としては「規則」の重要性と「罪」の軽重をはかりにかけて判断したつもりです。
だいたい二十歳間近の人間に「喫煙はいかん」「飲酒もいかん」という画一的かつ教育的配慮の無い判断で罰を課すのは愚の骨頂であり、馬鹿げていますよ。
個人的にはこの程度のことは「口頭注意」で十分でしょう、と言いたいですね。
その罰は取り返し可能な範囲のものであるべきです。
更生を無視した厳罰/ペナルティ-のみでは、彼女を傷つけるだけで彼女の人生には何の糧にもなりません。
彼女は『失敗』したかもしれませんが、私は失敗無しに成功した人を知りません。誰かが言っていました。『失敗と書いて成功と読む』と。
今回の出来事は、私にとってはミステリ小説によくある『不可解な○○』のような、摩訶不思議な出来事の様です。
今からでも救世主が現れて、全てのことがリセットされて、多くの人が「良かった」という結末になってもらいたい、と願っています。
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