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・10、4、火
僕のCDが先日毎日新聞の「私の三枚」に選ばれ批評を受けたことで、トーンマイスターとメールの交換をした際「おめでとう!今度はレコード芸術に取上げられたらいいですね」と返事が返って来た。
「レコード芸術」とは何か知らなかったが、昔から有名な雑誌のようだ。
それがついこの間またトーンマイスターからメールをいただき、その雑誌の10月号で我々のCDが選ばれ、三人の批評家から紹介されていることの報告を受けた。
この批評は概ねお褒めの内容だが、良く読んでみると意味のよく分らない部分もある。
だがたくさんの新規に発売されるCDの中から選ばれた三枚(声楽部門)に入ったということは、おそらくとても喜ばしいことなのだろう。
内容を下記に記すが、本屋で立ち読みしていただいても嬉しい。

ーーーーーー
[喜多尾道冬]

ートのアルバムだが、シューベルトの選曲がとてもめずらしい。
《リーゼンコッペの山頂で》など演奏・録音される機会はまずないが、ここでは山頂
に立ってあたりを睥睨し、心の大きく広がる感動がストレートに伝わってくる。
おなじさわやかな空気感はヴォルフの〈ある旅路で〉にも感じとれる。シュトラウス
の〈セレナード〉でもエロティシズムに代わるすっきりした清潔さが好ましい。
歌曲というと詩と音楽の巧みな織りなしを求められるものの、メロディを主体とし
て言葉をつけたりという例も多いなか、この演奏はテキストがまず先にあり、音楽は
言葉に付随するというめずらしい姿勢から出発している。
そのため折目正しく楷書風に進行する。ところどころ歌を失って散文化する箇所も見
られるが、ヴォルフの〈じゃあな〉でのテキストの風刺とユーモアの味わいは音楽と
ともにみごと図にあたり、テキストの意味内容が一貫して的確に伝わってどの曲もさ

ケールの大きな弧を描くことも忘れていない。
名伴奏ピアニスト、スペンサーがつけているのも聴きものだ。どんなこまかな音符も
クリスタルな明晰さを失わず、またスケール大きく、歌い手の楷書風の歌いぶりにぴ
たりと合せる技量はさすがというほかない。


[堀内 修]

ォルフ、そしてR・シュトラウスの歌曲、合わせて16曲が歌われている。歌っている
のは関西を拠点にするテノールの茶木敏行で、チャールズ・スペンサーがピアノ伴奏
している。2010年の録音だ。
あの歌この歌で、頭声を混えたとても美しい高音が聴ける。このテノールの資質は
最初のベートーヴェンから、はっきりわかる。
また、リスト《ペトラルカのソネット》からは、オペラでは《魔笛》のタミーノなど
を歌ったというが、重いワーグナーだっていけるかもしれない、と思えるくらいの声
が聴ける。
それでも、劇的な力はここでは後ろに回っている。ヴォルフ《春に》などはいくつ
かの歌では、感情の動きや音楽的な起伏よりも、なだらかな情景描写に傾いている。
それはそれでひとつの表現だし、オペラでなく歌曲なのだから、、十分ではあるだろ
う。それなのに感情の動きや起伏を気にしてしまうのは、きっとピアノのせいだろう
。何しろスペンサーのピアノときたら、実に雄弁で、歌を支え、からみ合い、時にリ
ードする。パーソンズの再来のよう。あるいは巧みな役割分担なのかもしれない。
 シューベルトも悪くないが、穏やかなシュトラウス、そしてヴォルフの〈じゃあな
〉(なるほど!な訳)も面白かった。


[石田善之]録音評
滋賀県、ガリバーホールでのセッション録音である。多すぎず、少なすぎずのほどよ
いホール・トーンを交え、ピアノとの距離感もごく自然に聴かせる。
声は中央にしっかりと定位するが、モノーラル的に固まることもなく、声の表情同様
に実に柔軟な響き感も交え、広がりは聴かせるが時間差成分による空間はやや小さめ
。





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最終更新日  2011.10.05 06:54:56
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