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稔君はいっぱい話したはずなのに、たった5分の放送で物足りなさを感じてはいたけど、少しでも多くの人に伝わればいいと自分を納得させていました。せっかく放送されたんだからこれを何とか活用できないか?仲間と一緒に考えるようになるようです。上手くいくといいですね。みなさんも拡散よろしくお願いします。
2016年11月30日
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取材を終えた稔は早速インターネットを開いてみんなに報告メッセージを書いた。「みなさん、やっと取材が終わりました。緊張して何を話したか覚えていません(笑)きょうは疲れたのでもう寝ます。放送は3日後の夕方だそうです。何分放送されるかわからないけど録画しておきます。おやすみなさい」そして数分後稔が電源を切ったあと仲間たちからコメントが書き込まれた。「稔君ご苦労様、ゆっくり休んでね」「稔君やったね、放送が楽しみだね。お休み」「稔君の勇気に励まされるよ。ありがとう。ゆっくり休んでください」「みのるくん、おやすみ~♪」翌日学校から帰った稔は宿題を済ませパソコンに向かった。電源を入れて掲示板を見ると仲間以外にも多くの人たちのコメントが書かれていた。嬉しくなった稔はコメントを書いた。「みなさん、こんにちは。たくさんのコメントありがとうございます。とっても嬉しいです」放送当日の朝、稔はお母さんの声で目が覚めた。「みのる~起きて、新聞のテレビ欄に載ってるよ『12歳の少年が国連で演説』って」「え~?」「まだ決まってないのにね」「なんだよ、?マークが付いてるじゃないか」「あらホント」学校では稔のテレビ出演の話題で持ちきりです。先生が「今日はみんなでしっかり見ようね」と言ってくれた。ついに放送時間が訪れた。稔は放送時間の5分前からDVDの録画を始めていた。仲間との約束で録画を忘れないように。番組が始まった。稔の出番はすぐではなかった。県内のニュースや天気予報があって身近な話題のコーナーが始まった。コーナーのタイトルは「12歳の少年が国連で演説!?」新聞のテレビ欄と同じタイトルだった。これが女性リポーターの精一杯の応援だったようです。映像は家に入る前から始まって玄関に入ると母親に挨拶。「あ~恥ずかしい」とお母さんが顔を押さえながらテレビの前から台所へ逃げた。映像は二階へ上がって稔の部屋へ、部屋の中を映し稔の紹介から本題に入った。国連で何を演説するのか、演説することになったきっかけは何なのか、それをわかりやすく稔に質問するレポーターの印象がさわやかさを与えた。そして、放送では世界平和の提案書がナレーションで紹介された。終盤で稔の将来の夢などを聞いて終わった。わずか5分の出来事だった。「もう終わったの?」「うん」「二時間近く取材してたった5分なのね」「そんなもんでしょ?」「でもわかりやすかったわね」「うん」稔の初テレビは大成功に終わった。稔は安堵感と恥ずかしさと物足りなさを感じた。この電波は地元しか届いていないことを。
2016年11月29日
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やっとテレビの取材が終わり稔君はホッとしているようです。二時間近い取材で言いたいことはすべて言ったつもりではあったけど緊張していたため言いたいことが伝わったかどうかが不安になっていました。どのように編集されるのか気になりますが。放送当日の新聞のテレビ番組欄には「12歳の少年が国連で演説!?」と書かれていました。稔君の希望でもあった世間の反響は加速していくんでしょうか?
2016年11月28日
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女性リポーターは国連で演説する「世界平和の提案書」の原稿を手に持って稔に質問をした。「この提案書は素晴らしいことが書いてあるけど稔君が書いたの?」「いえ、僕じゃないです。インターネットで知り合った幸夫さんに書いてもらいました」「そう、ところで稔君はどうしてこういう話に興味があったの?」「それは~、借金がきっかけなんです」「借金?・・・誰の?」「僕じゃないですよ。国の借金です」「国の借金からこんな話になるなんて不思議ね、ハハハハごめんなさいね。どうしてなんだろう?」「国の借金は僕たち国民が返さなきゃいけないって聞いたんです」「それで?」「僕は借りたことのない借金を返さなきゃいけないのが不思議でインターネットで大人の人に聞いてみたんです」「はい、それで?」「物々交換をやめなきゃいけないって」「え?」「僕も『え?』って思いましたよ、ハハハハ」「ですよね」「お金は物々交換を便利にしただけだって。物々交換はいまでも続いているんだって」「そう言われるとそうよね」「でしょ?。だから世界中が家族のようにならなきゃいけないって」「どうして?」「家族は物々交換もお金のやり取りをしないでしょ?」「そう言われるとそうよね」「世界中の人たちが家族のようになればお金のやり取りもしないし世界平和も実現するんだって」「な~るほど。稔君のお話聞いていると学校の先生のお話を聞いているみたい。ハハハハ」「そうですか?ハハハハ」「提案書を読んでみてお金のない世界の話が書いてあるけど稔君の言葉で聞くと説得力があったわ」「そうですか?」「稔君が国連で演説するって聞いたけど稔君なら大丈夫ね」「そうですか?」「稔君とお話している大人の人たちはどんな人たちなの?」「栄治さんと幸夫さんと美佐枝さんと素子さんです」「へ~、いろんな人たちがいるんですね」「はい、インターネットでお話しすると時々いろんな人が意見を書いてくれるので勉強になります」「インターネットで遊ぶ人が多いのに稔君は素晴らしい社会勉強をしているのね。借金の話から世界平和の話になるまで稔君はどう思ったの?」「どう思ったかって?」「世界平和を望む人が多かったと思うの、どんな意見が多かったの?」「世界平和を望む人は多いのに実現しないと思っている人が多かったです」「それでも稔君の仲間たちは世界平和が実現するって思っていたのね」「はい、実現しないと思っている人は実現しない理由ばかりを言っていたんです」「そうなの、私もその一人かもしれないわね。世界平和を望んでいるのに可能性を信じていない自分があるから」「僕は借金で苦しむのがイヤだから世界平和の実現をしたいんです」「それが一番の力ね」二人の会話は趣味の話や宇宙の話で時間が過ぎていき・・・・「そろそろ終わりになりますが、稔君が国連で演説できるように応援してるね。今回は本当にありがとうございました」「ありがとうございました」取材班は後片付けをしながら「3日後の夕方ニュースで流しますから見てね」と言って家族に挨拶して帰って行った。
2016年11月27日
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テレビの取材が始まりました。限られた時間内で言いたいことが全部話せるのか?女性レポーターが稔君に聞きたいことは何なのか?世界平和に興味を持ったのか?お金のない世界に興味を持ったのか?12歳の少年が国連で演説することに興味を持ったのか?何はともあれテレビが放映されれば何かが起きる。世の中の人は「何かが起きる」ことに期待するようです。
2016年11月26日
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稔は学校へ行くとさっそく友達に取材OKの話をした。そして担任の先生にも報告すると「良かったな~、頑張れよ。応援してるからな」と言ってくれた。翌日テレビ局から稔の自宅へ電話がかかった。「テレビ局のものですが、希望さんのお宅ですか?」「はい」「稔君のお母さんですか?」「はい、そうです」「取材の承諾をしていただいてありがとうございます。3日後の夕方7時から二時間伺いたいのですがご都合はよろしいでしょうか?」「はい、いいですよ」「でわ、よろしくお願いします」「こちらこそよろしくお願いします」テレビ局の取材日時が決まった。その日の夕方学校から帰った稔はお母さんから「テレビ局の人から電話があって、3日後の夕方7時から二時間取材に来るってよ。部屋の掃除をしておいてね」と言われ「うん。わかった」と自分の部屋に行った。稔は部屋に入ったとたんパソコンの電源を入れた。「どうしよう。どうしよう」とつぶやきながら。いつもの掲示板を開いて「みなさん、ついに取材の日にちが決まりました。3日後の夜です。何を話していいのかわかりませんあせってます」と書き込んだが誰もコメントを書いてくれなかった。その夜パソコンを覗いてみるとみんながコメントを入れていた。「稔君よかったね、あせらなくても大丈夫だよ」「ついにやってきたね。思っていること話せば良いよ」「大丈夫よ。ここで話すように話せば良いのよ」「カメラに向かって話しちゃダメよ。質問した人の目を見ながら話してね」「みなさん、ありがとうございます」そして3日後その日が来た。「こんばんは。テレビ局のものですが」「は~い」稔のお母さんが玄関に迎えに出た。お母さんは昼間のうちに美容院で髪のセットとメイクをしっかりしていた。「こんばんは。きょうはよろしくお願いします」男性カメラマンと女性レポーターの二人が玄関の前に立っていた。「こちらこそよろしく、どうぞこちらへ」と二階の稔の部屋に案内した。「稔君こんばんは」「あ!はい、こんばんは」「よろしくお願いしますね」「はい、お願いします」稔は緊張して深呼吸をした。「稔君は星が好きなの?」「はい」レポーターは稔の緊張をとぎほぐすように部屋の写真を見て言った。「僕は宇宙が好きで天体写真なんか飾るのが好きなんです」「そう、いいわね~」「これがプレアデス星団でこちらがアンドロメダ星雲です。そしてこっちがオリオン大星雲です」「まあ、きれいな色ね」レポーターはカメラの準備が済み、稔の緊張もほぐれたところで稔の前にマイクを差し出して「ちょっとテストするからお話してくれる?」「はい」「マイクの音量を確かめないとね。きょうは二人だけだから大変なの」と笑って穏やかな雰囲気になった。「それでは稔君に質問しますね」「はい」取材が始まった。
2016年11月25日
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ついに稔君がローカルとはいえテレビの取材を受けることになりました。何を質問されて何を応えるのか?稔君にとっては自分の人生の未来をより良いものにしたいだけだったのに、周りの大人たちまで巻き込むことになってしまいました。何がどうなっていくのか?稔君は今やるべきことだけを精一杯することしかできません。結果のことを気にしないで頑張ってる姿が大人たちの心を変えているんでしょうね。
2016年11月24日
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翌日、幸夫が各政党とテレビ局のブログを探し出し一覧表を作って提示した。「幸夫さんご苦労様です。ありがとうございます」「稔君、こんにちは。各政党とテレビ局への提案投稿は僕と栄治君と素子さんと美佐枝さんの4人でやるから稔君はこの一覧表にない所を探してくれないか?」「はい、わかりました」その日はこれからの行動を確認しあった。いまの政治家が興味を持ってくれるのか?政治家は理想を語るが理想を実現する気はない。それは立候補するときの政見がいつまでも実現しないことで実証されているからである。それは参加者みんなが理解していることではあったが、やれることは何でもやってみることに異論は無かった。テレビ局へ提案投稿するとブログのアクセス数が異常に増えていることがあった。あきらかに関係者が訪問して確認していることがわかった。各政党への提案投稿は相変わらず「ご提案ありがとうございます。参考にさせていただきます」などお決まりの返事で対処していた。「皆さん、その後の反応はどうですか?」素子がコメントを入れた。しばらくして栄治が「応援していますよってけっこうコメントがありましたよ」「それは良かったですね。私のブログでも応援メッセージがありましたよ。ほかの人たちのところも支援者が多いといいですね」「楽しみです」しばらくして稔が「学校でこんな話がありました。それは友達のお父さんがテレビ局で働いているんですけどね、テレビ局で話題になって僕を取材したいって言うことになりました。どうしたらいいですか?」栄治がビックリして「それはまたとないチャンスじゃないか」素子は「稔君、良い話だけどご両親に相談してから返事したほうがいいですよ」と返事を書いた。「やっぱりそうですよね。お父さんとお母さんに言ってから決めます」稔は父親が単身赴任で県外にいるのでいつも相談事はメールでやり取りをしていた。さっそく事態の経緯を書いてメール送信して返事を待った。しばらくして父親から返事が届いた。「元気そうで何よりです。大体のことはわかったよ。お父さんは稔君がこんなに真剣に取り組んでいることが嬉しいよ。お父さんは大賛成だよ。お母さんにも了解をもらわなきゃいけないよ。取材する人が家に来るかもしれないからね。それから『お父さんは大賛成』と言っておいてね」稔は「ありがとう」と返事メールを送った。母親にも了解をもらってから稔はインターネットの仲間たちに報告した。「みなさん、お父さんとお母さんに了解をもらいました。明日学校で友達にOKの返事をします」ローカルのテレビ番組とはいえ、多くの人に知ってもらえるきっかけになる可能性が出てきた。
2016年11月23日
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学校の友達もインターネットの仲間も積極的に拡散を始めました。世界情勢や国内問題を世間ではどのくらい危機感を感じているのか?子供たちは毎日が楽しければ良かった。大人たちはいくら頑張っても世の中は変わらないと諦めていた。そんな中でやるだけやってみようと決心しました。拡散はどのくらい効果があるのか?世間はどのくらい賛同してくれるのか?政治家やマスコミは取り上げてくれるのか?みんなは可能性を信じて行動を起こし始めました。
2016年11月22日
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「そこで、みんなにお願いがあるんだ。インターネットを使って世界平和の提案書を拡散してもらいたいんだよ」「どうすれば良いんですか?」「スマホでもパソコンでも良いから提案書を見てもらえるように働きかけるんだよ。そして『僕たちの仲間が国連で演説できるように協力してください』ってね」「なんか難しいことでもするんじゃないかって思っていたけど、こんなことなら簡単だから誰もが出来ると思います」教室の仲間たちは稔の提案に賛同して協力をしてくれることになった。稔は帰宅するとさっそくインターネットを開いて仲間に報告文章を書き込んだ。「みなさん、学校でクラス全員がインターネットで世界平和の提案書を拡散してくれることになりました」書き込んだあとしばらく待っていたが誰も書き込みが無かったので電源を切って宿題を済ませることにした。数時間後インターネットでは素子と美佐枝が会話を始めていた。「稔君ご苦労様。朗報をありがとう」「稔君が学校で活躍しているみたいですね」「そうね、提案書の拡散は私たちもやっているけど学校の仲間たちも参加してくれれば広がりは早いですね」そして幸夫も栄治も会話に加わった。「稔君やったじゃないか」「提案書の内容も良かったんじゃないですか?」「そうかな~?」「そうですとも、あの内容だったら私も取り上げてもらえると思いましたよ」「ところで、稔君はどうしているんだろうね」「勉強もあるし大変でしょうね」「私たちも拡散以外に何か出来ることは無いかしら?」「幸夫さんが以前いろんな所に提案したことがあるって言われましたよね」「循環型システムの提案とか各政党やテレビ局に出したけどね」「世界平和の提案書も出したらどうでしょう?」「みんなで出したら取り上げてもらえるかもしれませんね」「それぞれ分担して提案書を出しましょうよ」「そうですね、テレビ局と各政党、それに国連関係や世界平和を訴えている団体とかのホームページを探して一覧表にしてみましょうか?」「まずそれからですね」「こんにちは」「あら、稔さんこんにちは」稔が参加した。「次の作戦会議ですか?」「そうだよ、稔君が学校で頑張ってるから僕たち大人も頑張らなくっちゃね」「ありがとうございます。学校では先生が教育委員会へ提案するとかクラス全員がインターネットで拡散しようということになりました」「すごい成果だよね。だからこそ僕たちも頑張らないといけないよね」世界平和の提案書が拡散され、政治家やテレビ局などに提案投稿されることになりました。
2016年11月21日
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学校の仲間は世界平和を実現するのは自分たちのためだと確信したようです。国連で稔君が演説できるのか?舞台は学校から稔君の部屋に移ります。インターネットの世界へ。あらゆる可能性を信じて出来ることを考えていきます。インターネットが大きな力を発揮しそうな予感がします。
2016年11月20日
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先生は生徒たちに言いたかったことはまだあったようです。「君たちにもう一つこれから連想してもらいたいことがあるんだ。それはね、いじめの問題なんだ」「いじめの問題と関係あるんですか?」「この文章を考えて欲しいんだよ『自分を大切にしたいのなら周りの人を大切にすること。周りの人を大切にすると周りの人は自分を大切にしてくれる』」「いじめることは人を大切にしないからですか?」「そうだね、さっき『愛』の話があったよね。嫌いな人は愛せないって。愛は大切にする心とも言ったけど。『敵を作らない』ということを言いたかったんです。これは稔君の意見を参考にしました」「敵を作らないほうが良いって、どういうことですか?」「それはね、敵を作るとやっつけたくなるんだよ」「味方は大切にするけど敵は大切にしないってことですよね」「そうなんだよ。きらいな人でも敵ではなかったらいじめたりすることはないんだよ」「そっか~!」「世界でも敵がいなかったら戦争だって起きないだろ?」生徒たちは世界平和の話からいじめの話に納得がいった。「稔君はインターネットで大人の人たちとほかにどんな話をしたんだい?」「世界平和は戦争をしないことだけど、敵を作らないためには家族のように必要としあう関係が良いって言うことでした。人様に迷惑をかけてはいけないことも大切だけど人が喜ぶことをしようというのも大切だって」「稔君が言ったように学校では人に迷惑をかけてはいけないって教えるけど人が喜ぶことをしようと積極的に教えなかった気もするよ。これは教育委員会にも提言しようと思う。そこでみんなに提案なんだけどね、稔君を国連へ行かせようと思うんだ」「え~!」生徒全員がビックリして驚きの声をあげた。この世界平和の提案書は稔君の大人の友だちが作ってくれたものだけどね、稔君が国連で発表するために作ったそうなんだ」またまた生徒たちは驚いた。子供が国連へ行くなんて、誰も思ってもいないことだったからである。「君たちの未来のためにも世界平和を実現したいし、僕たちの仲間が国連で演説をする姿を見たいじゃないか」「はい!賛成で~す」教室は歓声と拍手で満たされた。
2016年11月19日
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自分が良くなるための努力は素晴らしい。だからといって他人を犠牲にしてはいけない。世界平和を考えたときも同じことが起きて他を犠牲にすることが世界平和を妨げる。それを先生は言いたかったようです。この話題から学校での問題の一つが解決出来るのではないか?稔君の提案も授業を盛り上げるかもしれません。
2016年11月18日
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次の特別活動の授業では先生があらかじめプリントを生徒全員の机に配っていた。そのプリントには生徒たちに考えて欲しい内容が書かれていた。「このあいだ、みんなの意見を聞いてとても参考になりました。ありがとう。きょうは先生とみんなが一緒に考えて欲しいことを書いてプリントにしました。これはみんなの意見と稔君からもらった提案書を参考に書いたものです。一度先生が読むから一緒に目を通してください」~~~~~~~世界平和はなぜ実現しないのか?それは大きな錯覚から来ているのかもしれない。自愛や愛国心。自分が第一 自国が第一それは自分さえ良ければ良い自国さえ良ければ良い愛の勘違いだったのかもしれない。愛はすべてを大切にする心。自分を大切にしたいのなら周りの人を大切にすること。周りの人を大切にすると周りの人は自分を大切にしてくれる。自国を大切にしたいのなら他国を大切にすること。他国を大切にすると他国は自国を大切にしてくれる。お金の要る経済活動は自分や自国を最優先に考えてしまう。自分が幸せにならないと周りの人を幸せにしてあげることが出来ない。できれば世界中が一緒に幸せになったほうが良いんじゃないか。~~~~~~~「ざっと読んだけどわからないところはありますか?」「大きな錯覚って何ですか?」「たとえば自愛と愛国心で言うと・・・ところで『愛』ってわかるよね?」「え~っと、好きってことですか?」「それもあるけど、大切にする心なんだよ」「へ~」「続けるよ、自愛は自分を大切にする、愛国心は自分の住んでいる国を大切にする。ここまでわかるね?」「はい」「自分を大切にするために他人を犠牲にしたり自分が住んでいる国を大切にするために他国を利用して自分の国の利益ばかりを追求する。ここまでわかりますか?」「はい、なんとなくわかります。このあいだテレビでTPPのニュースを見ていたとき父さんが『日本が損をしないように交渉してるのか?』って言ってました」「これも愛国心からくるんだろうね」「これのどこが大きな錯覚なんですか?」「では、続きを読むよ。自分さえ良ければ良い、自国さえ良ければ良いという所です」「自分さえって考えている人は少ないと思いますよ」「では、貯金を考えてみるよ。みんなは貯金をしていますか?」「お年玉はまだ少し残ってます」彼の言葉で大爆笑を誘った。「世界中に貧困や飢餓があるのは知っているよね」「はい。授業で習いました」「貧困や飢餓の人たちから見たらどうだろう?」「でも、貯金していないと困ることになるよってお母さんに言われたよ」「そうだよね。これは当たり前のことだよね。自分さえ良ければ良いって思っていないのにお金が無くて生きることさえ出来ない人たちから見たら?」「貯金するお金があるなら分けてくださいって言うでしょうね」「そこなんだよ。提案書を読んでみてみんなにも考えて欲しかったことなんだよ」「自分が良くなるために誰かを犠牲にしてはいけないってことですか?」「そうなんだよ」
2016年11月17日
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大人のずるさを生徒たちは見抜いていたようです。子供たちは大人の気付いていないところがわかるのなら世間の常識の中を覗いて見てもらう。常識と言われている当たり前のことが子供たちにはどのように受け止められるのか?違う視点で考えてみることを提案するようです。
2016年11月16日
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稔は帰宅するとインターネットを開いて仲間たちへ状況報告した。「みなさん、学校で提案書の勉強会をしました。そしたら先生が『世界平和はなぜ実現しないのか?』という宿題を出されました」しばらくして栄治が「学校の先生にも答えは見つからないんだろうね」「とりあえず、みんなが親に聞いたりインターネットで理由を探そうと言うことになりました」しばらくして参加者が集まり意見交換した。「世界平和が実現するとお金儲けができなくなるという人たちもいるよね」「それは戦争兵器を作る会社でしょ?」「そこで働いている人たちは死活問題よね」「戦争は無いほうが良いけど戦争が無くなると困る人たちがいるということですよね」「殺すための道具を作る人たちと、敵から自国を守る人たちの生活がかかっているってことね」そこで稔はみんなに質問をした。「いままで世界平和が実現しなかったのは戦争が無くなると困る人たちが多かったからですか?」「そうだね。結論はそういうことかな~」「それだけじゃないでしょう」「心の問題とか考え方の問題もあるんじゃないですか?」「やっぱりお金の要る経済活動の中では心も思考も敵味方にわかれて判断するんじゃないかな~」「だから僕が提案したようにもう一つの世界が出来たら良いってことですよね」「そうだよね、いまの社会システムの中では世界平和は夢物語になってしまうよね」「経済活動の中でしか考えられない人は世界平和は不可能だと思っていると思うよ」「やっぱりそうなんですね」稔はわかっていたことだけど宿題の答えを書くには難しすぎた。数日後宿題の発表会をした。「みなさん、宿題の答えの用紙を集めてください」後ろから集めた用紙を先生がファイルに収めた。「みんなの答えはあとから先生が読んでまとめます。ところで、調べてみた感想をみんなに発表してもらいたいんだ」「え~」みんなは驚いた。「みんなの答えは尊重するよ。でも、紙には書いていないみんなの気持ちを聞きたいんだよ」「そうなんですか。それなら言いたいことがいっぱいあります(笑)」「何でも良いから言ってくれ」みんなは手を挙げて言いたいことを順番に言った。「大人はずるいと思いました。世界平和は自分とは関係ないってお父さんが言ってました」「僕の父さんも言ってたよ」「僕のお父さんは子供の頃から世界平和になったら良いって思ってたけどいつのまにか大人になって何も出来なかったって言ってました」「大人のずるさが出ているんだね、他には?」「大人も子供と同じところを見つけました」「何を見つけたの?」「面倒くさいことはしたくないから出来ない理由を考えているってことです」「へ~、何だろう?」「それはね、私が買い物を頼まれて行きたくないから『いま宿題やってるから行けない』と言ったときと同じなんです」「うんうん、それで」「世界平和なんて難しいじゃないですか、お父さんはボランティア活動もしているけど会社の仕事が忙しくて私たちと遊ぶ時間がないんです。たまに休んでいるときも『仕事で疲れているから』って私たちと遊ぶことができないし、世界平和なんて考えもしないんです」「そうだね。仕事を優先するから子供のことや世界平和のことまで考える暇がないんだね。ほかに意見のある人いますか?」「はい!」「稔君どうぞ」「はい、みんなの話を聞いて思い出したんですけど、インターネットでいろいろ調べたり大人の人とお話して思ったことなんですけどね。夢や希望を言う人は多いのに夢や希望が実現するために行動する人はほとんどいないってことです。それと政府の批判や愚痴を言ってる人も多かったです」「そっか~、なるほどね。みんなもありがとう」世界平和は誰もが望むことなのに世界平和のために行動を起こすことが出来ない理由をいっぱい持っているようです。先生は生徒たちの本音を聞いたのち宿題の答えを読みながら違う視点で生徒たちに考えるきっかけを考えていた。
2016年11月15日
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「世界平和はなぜ実現しないのか?」先生は生徒たちに宿題を与えました。大人でもわからない答えをどうやって導き出すのか?大人たちの言う世界平和が実現しない理由は子供たちが納得するのか?子供たちは彼らなりの意見を持っているようです。先生は生徒に何を考えてもらうんだろう?
2016年11月14日
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プリントが配られてみんながざわついた。「みんなは世界平和ってどんな世界がわかりますか?」先生がみんなに質問をした。「はい、世界から戦争がなくなることです」「世界中の人たちが仲良くすることです」「困っている人たちがいたら助けてあげることです」生徒たちはそれぞれ思っていることを言った。「ところで、提案書を見てビックリしたと思うけど、お金のない世界の話も書いてあります。先生も今まで考えたことのない世界だけど稔君はどうしてお金のない世界を考えたの?」「それは大人の人たちが物々交換をしなければ良いって言ったんです」「ほ~、物々交換ね。現在は文明が発達して物々交換はしないよ」「それも僕が言ったんですけどね、お金は物々交換を便利にしたけど物々交換は今でも続いているんだって」「なるほど、交換社会は今でも確かにあるね」「先生、お金は何でも交換できる便利な道具だと聞いたことがあります」と一人の生徒が発言した。「たしかに。そうだよね。ところで稔君はどう思ったの?」「はい、世界平和は世界中の人たちが家族のようになったら良いという話しになって、家族は物々交換なんてしないという話になったんです」「なるほどね、70億人が一つの家族という考え方だね。みんなはこの意見をどう思いますか?」「僕は宇宙のことが大好きで宇宙から撮った地球の写真を見て『こんな小さな惑星に僕たちがいるんだ』って思いました。それを思い出したら一つの家族と思ったほうが良いと思います」「家族の中でもケンカはあるから戦争もあるかもしれません」「そうだね、いろんな意見があるからケンカもあるよね、それが文化も言葉も考え方も違えば戦争が起きるかもしれないね。そう言うことは提案書にも書いてあったね。え~っと、これだ『互いの文化を尊重し、互いの不足を補う関係を作ること。損得なしで行動できるシステムにしたいのです。世界中で支え合いの関係が築かれれば飢餓も貧困もなくなり軍隊は不要になります』ここに書いてあったね」「それと、この文章もそうだと思います『世界平和は「支え合い」「分かち合い」の世界です。互いが互いを必要とし助け合っているのです』」「そうだね、ケンカしても互いが必要な人だったら戦争で殺し合いはしないよね」「先生、世界平和はなぜ実現しないんですか?」女子生徒が疑問を投げかけた。「そうだね、誰もが願っているのにいまだに実現しないのはなぜなんだろうね?」「先生も子供のころ世界平和について勉強したことがあるんですか?」「そうだよ、みんなと同じように戦争の悲惨さも世界平和の素晴らしさも勉強したよ」「先生、こうしたらどうですか。今まで世界平和が実現しなかった理由を考えるのを宿題にしたら」「そうだね、みんながおうちに帰ってお父さんやお母さんと話し合ったり、インターネットで調べてみたりするのも良いね」先生は生徒に宿題を与え、授業の内容を職員会議で発表した。
2016年11月13日
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学校では具体的に世界平和を語らない。でも世界平和がどんな世界なのかはおぼろげながら知っている。お金の要る世界なら難しいけどお金のない世界なら出来ると思ってる。自国の平和は実感していたものの世界平和まで身近に感じることが出来るのか?ましてや世界が一つの家族のように感じることが出来るか?大人と違って子供たちの意見はいろいろ気付きを与えてくれるかもしれませんね。
2016年11月12日
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小学校の職員会議では小学生が国連で演説することなどありえないと一笑していたが特別活動としてなら学ぶ価値はあると判断しました。そして一週間後稔は職員室へ呼ばれた。「稔君、やっと許可が下りたよ。特別活動の中で勉強して良いって。良かったな。近いうちみんなで勉強しような」「はい!ありがとうございます」帰宅した稔はさっそくインターネットを開いて「皆さん学校で提案書を取り上げて勉強することになりました。特別活動だけど」しばらくして素子が「そう、良かったわね。で、先生は何か言わなかった?」「僕が国連で演説しますって言ったら笑ってました」「でしょうね(笑)みんなが考えてもらえれば大人も考えてくれると思うわ」「そうなると良いです」「ところで、特別活動って何なの?」「教科書のない勉強です」「どんな勉強するの?」「道徳とか社会の一員としての体験とかです」「へ~そうなの?」素子は古い教育を受けていたのでわからなかった。「それなら提案書は良い教科書になるわね(笑)」しばらくして参加者全員が稔の報告に喜びのコメントを入れた。そして「良いことが起きそうなので皆さんも提案書の原稿を拡散しましょうよ」と美佐枝が意見を書いた。「そうですね、それと同時に各政党やテレビ局の番組などに取り上げてもらえるように投稿しませんか?」「良いですね、ぜひやってみましょうよ」「マスコミ関係の人が協力してくれると早く広がると思いますね」幸夫も栄治も前向きな意見を書いた。「それではみんなで提案書の拡散と稔君の学校での勉強会を中心に活動してみましょう」「賛成です」「それでは時々状況報告会をやることにして散会します」「状況報告会は定期的にするんですか?」「いえ、報告したいと思った時に書いてくださればOKですよ。お互い忙しいでしょうから」「そうですね。見るだけなら毎日でも出来ます」「では、そういうことで」稔は学校の特別活動でどのように意見を言ってくれるのか気になっていた。インターネットでは反対意見はほとんどなく楽しく意見交換が出来たからである。そしてその日が訪れた。「稔君から提案書が出されました。それは『世界平和とお金のない世界』です」「え~!」クラス全員が叫んだ。「みんなはインターネットをやってますか?」「はい」「稔君はインターネットで大人の人たちと世界平和について話し合ったそうです。そして世界の人たちに世界平和を実現しようと提案書を作りました。その提案書がこれです。コピーしたのでみんなで一枚ずつ取ってください」さあ授業が始まりました。
2016年11月11日
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ついに稔君が担任の先生に打ち明けましたよ。今まで小学校では世界平和について学んだことはあるけど具体的に実現すること、お金のない世界の話題まで。学校でこういう授業はありえるのか?稔君の本気はどこまで通用するのか?稔君はゲームで友達とつながることはしません。自分の未来を楽しくしたいと願っているようです。そのためには世界平和とお金のない世界の実現が欠かせないことを確信しているんですね。ゲームばかりしている友達に未来は楽しいことを教えたいという気持ちも湧いているようです。
2016年11月10日
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「さて、幸夫さんが書いてくださった提案書だけど内容について変更とか書き足しとかありますか?」素子が全員の意見を聞いてみた。「細かいことまで書き足したら文章が長くなって聞く人の感動が薄れてしまうと思いますよ」「私もそう思います。細かい内容は『やる』と決まってから提案したら良いと思いますよ」「そうですね、とりあえずこの文章で提案書にしたいと思います」みんなの意見が一致したところで次の話題に進むことにした。「さて、すぐには国連で演説することは叶いませんがこの計画を多くの人に知ってもらうことが必要です」「国連で演説することを知ってもらうんですか?」「それも大切ですが、もっと大切なのは世界平和の実現が可能だと思ってもらうことね」「世界平和になれば自衛隊の活動も要らないし、難民の受け入れも悩まなくても良いし、領土問題も飢餓や貧困も無くなりますもんね」「そうですね、世界平和が実現する方法を話し合えば提案書の内容が理解できますよね」「ところで稔君は学校で平和について話し合ったことがあるの?」「はい、社会の時間で勉強しました」「どんな勉強したんだろう?」「近ごろは自衛隊の必要性なんかも教えるんじゃないの?」「政府が言う積極的平和主義は自衛隊の必要性と言うくらいだからね」「積極的に平和を訴えるのなら軍隊を廃止できる環境を作れば良いのにね」それぞれ意見が出たところで稔がコメントした。「学校で提案してみようと思うんですけど」「何をですか?」「幸夫さんが作ってくれた提案書を授業で取り上げてくださいって」「良いかもしれないわね」「僕が国連で発表するって言っても良いですか?」「先生は本気にしないだろうけど提案書の内容をみんなで考えてみるのは良いと思うよ」「じゃあ先生に提案書を見てもらってお願いしてみます」稔は提案書をプリントして翌日担任の先生に見てもらうことにした。先生は一度読んでみて「わかった、職員会議で提案してみるよ」と快諾してくれた。数日後稔は職員室に呼ばれた。「稔君、会議で話し合ったんだけどね小学生レベルで考えることなのか疑問に思う先生もいるんだよ」「僕はインターネットで大人の人たちと一緒に考えて国連で僕が発表しようと決めたんです」「え!そうなの?」「はい!」「それじゃあ、もう一度会議で話し合ってみるよ、稔君はもう決めているんだね」「はい」「もうしばらく待ってね」「はい、お願いします」稔は自分が本気であることを先生に伝えた。先生も稔の想いを大切にしようともう一度会議で取り上げる気持ちになった。
2016年11月09日
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核廃絶や戦争反対に力を注ぐ人たちは多いのに世界平和の実現がなかなか出来ない。なぜなら戦争の悲劇を二度と起こさない反省に意識が向いて世界平和の実現に意識が行かなかった。国連での演説が稔君に決まって世界平和を学んできたことを思い出した。世界平和の勉強は戦争の悲劇と核の悲劇を知ることだった。世界平和は素晴らしい世界で理想の世界だと教わった。世界平和は理想であり現実社会には存在しない。多くの人は世界平和は心の世界だと思っていた。世界平和がどんな世界なのか?それを学ばないと世界平和は実現しないんでしょうか?
2016年11月08日
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「それでは最後の部分を書きますね」~~~提案書原稿(5)~~~最後にみなさんにもう一度イメージしていただきたいことがあります。一つの時代に二つの世界を作ることです。今のお金の要る世界とお金を使わないもう一つの世界です。 戦争も貧困も飢餓も核もあるこの世界に、戦争も貧困も飢餓も核もない世界を作ります。同じ時代に二つの世界を作ろうと言う訳です。もう一つの世界は世界中が手をつなぎます。世界中の情報をまとめるには国連が必要です。ここにおられるみなさんの力が必要です。僕は12年前日本で生まれて日本で育ちました。日本の食事「和食」がユネスコ無形文化遺産になりました。僕は日本の心「和をもって貴しとなす」が大好きです。意味は「何ごとをやるにも、みんなが仲良くやり、いさかいを起こさないのが良い」と言うことです。今までは軍事力で世界平和を訴えていますが、これからは「和をもって尊しとなす」を実践してこの言葉がユネスコ無形文化遺産になるように頑張りたいです。二つの世界は二階建ての家のようにお金の要る社会とお金のない社会が同居します。お手本の社会を創ると言うことです。お金のない社会が軌道に乗ればお金の要る社会は崩壊します。それで本当の世界平和が実現するんです。よろしくお願いします。大切な時間をいただいてありがとうございました。~~~提案書原稿(5)以上~~~「提案書は以上で最後になります」「幸夫さん、12年前の誕生って僕のことですか?」稔がびっくりして質問をした。「そうだよ」「え~、ダメですよ」「大丈夫だよ、今の稔君だったらみんなの意見を発表できるよ」「そうですか?国連には一度行ってみたいと思ったことがあるけど」「稔君なら大丈夫よ」「稔君だからこそ世界の人たちに感動を与えると思うよ」「日本の心を世界の人たちに知ってもらえることは良いことですね」「平和の『和』を知ってもらうことも大切なことかもしれないわね」「それを12歳の稔君が伝えることも良いことですね」参加した全員が賛同してコメントした。お金の要る世界にもう一つのお金のない世界を作るという提案は稔だったから打って付けなのかもしれない。
2016年11月07日
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大人たちは他人の不足を物やお金で支え合うことで解決していたけど子供の稔君は心と心の関係を大切にすることを実感していたんですね。若干12歳の稔君の意見は思いつきとはいえみんなの意識に気付きを与えているようです。提案書の締めくくりはどういう内容になるのでしょうね。世界に日本の精神を訴えるようですよ。「日本が世界を変える」という巷の話はこういうことだったのかもしれませんね。
2016年11月06日
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「文化交流は今でもいっぱいあるけど日本を知らない人たちも多いですよね」「日本を知らない人たちも日本を嫌っている人たちも交流が増えれば解決しそうな気がします」「僕もそう思います」みんながコメントを書いた。そこで稔が思い出したことを書いた「学校でいじめの話があったとき嫌いな人と好きな人の話があったんです。そのとき『嫌いな人は敵じゃない』って言ったんです」「ほ~それはすごいじゃないの。どうしてそう思ったの?」「僕は『人様に迷惑をかけてはいけない』って教わりました。でもね友だちに何か言おうとしても『迷惑になるんじゃないか?』って思うようになったんです。それでね『人が喜ぶことをしよう』が良いんじゃないかって思ったんです」「一緒に楽しめれば迷惑をかけずに相手も喜ぶってことね?」「そうなんです、幸夫さんの交流の話を見てそれを思い出したんです」そこで素子が「私も子供の頃から『人様に迷惑をかけてはいけない』ってしつこく言われたものよ。だから人と接することはなるだけ避けてきたわ。稔君の言う通りよね、良い話をありがとう」「稔君もいろいろ経験しているんだね」と栄治も一言書いた。「ありがとうございます」利益を上げるために働いている栄治が「たしかに今までは損得勘定で生きてきたから、損することは出来るだけ避けて、自分にとって得する相手を味方のように接してきたんだよね」「これからは敵も味方も作らないほうがいいですね。敵と思うから争いになるんですね」と美佐枝がコメントした。「稔君が言ったように『人が喜ぶことをしよう』と言うのは人が喜んでもらえる行為は自分のためでもあるんですよね。そういう人たちが自分をいじめることなんてありえないですからね。そこでこんなことを考えたんです。お金の要る世界が損得勘定で生きるのならお金のない世界は尊徳感情で生きていける。だからお金のない世界のほうが自分らしく生きていけるんじゃないかなって」「そうですね、稔君の一言でいつも考えさせられますね♪。ところで、提案書の原稿はこれで終了ですか?」「いえ、あと一つあります」
2016年11月05日
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日本のテレビ番組は世界の人たちとの交流を取り上げていますよね。外国で活躍している日本人。日本で活躍している外国人。外国文化を学んでいる日本人。日本文化を学んでいる外国人。日本の道具が外国で大切に使われている。外国の道具が日本で大切に使われている。日本のマンガやアニメが外国で楽しまれている。外国のマンガやアニメが日本で楽しまれている。音楽も踊りも習字も絵画も武術も交流は多いです。グローバル化は世界と楽しいことでつながりたいですね。マスコミは世界平和に大きな力を思っていると思います。世界が家族のようになれるのはお金の流通ではなく心の流通でつながることなんですね。
2016年11月04日
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200を超える国や地域の民族が家族のようになる世界って?幸夫が続いて提案を出してきました。「以前、世界中の民族の文化を尊重するという話をしましたが、信頼関係をもっと深めるために文化交流を盛んにしたら良いと思うんです。それが次の提案です」~~~提案書原稿(4)~~~生活のために人々の交流は大切ですが文化交流も大きな力を持っています。文化交流は互いが「自分を知ってもらう」ことです。世界中に友人ができれば子どもたちの笑顔を見たら・・・戦争なんて考えられません。音楽や芸術をはじめ生活文化など互いに紹介しあったり専門職の技術は多くの人に知って欲しいです。私は子どもたちの声が大好きです。人種を超えて歌う歌声は心が豊かになります。その一つが「What a Wonderful World」です。 (なんと素晴らしい世界だろう)子どもたちが仲良くなれば大人も同じ。「いつまでも平和でいたい」と思います。軍隊も核もない世界は努力しなくても実現します。世界は楽しいと思える環境を作ることです。テレビ番組もユーチューブも大きな力です。新しいもう一つの世界を創りましょう。世界中でそう思うだけで実現します。お金のない平和な世界です。よろしくお願いします。~~~提案書原稿(4)以上~~~「国際支援団の役割はすべての民族が幸せに暮らせる環境を作る仕事だけど民族間の交流も大切ではないかと思うんです」「そうね、好き嫌いは誰にもあるけど交流が好き嫌いを払拭してくれるかもしれないわね」美佐枝がコメントした。
2016年11月03日
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世界が一つの家族のようになればどんな世界になるんでしょうね?世界は人数が多すぎて一つの家族というイメージは湧かないようです。登場人物は現在5人ですが、家族のような感じで会話が進んでいます。あらためて現在の登場人物を紹介しておきます。・希望稔(きぼうみのる)12歳の男子小学生(主役)稔君は「国の借金は国民が払う」というニュースを見て借金をしていない自分も払わなければならない矛盾に憤慨し、インターネットに参加したことをきっかけにお金のない世界にあこがれている少年です。・素子(もとこ)60歳の専業主婦(5話で登場)わずかな年金で主人と実家の米作り農家を手伝う主婦です。農業は高齢者が支えていること、お金のために働くことはいけないと思っています。・栄治(えいじ)23歳の男性会社員(6話で登場)会社員になったばかりの営業マンです。いくら仕事をしても利益を上げなければ「給料泥棒」と言われる先輩の話を聞いて、お金のために働くことが嫌になっています。・幸夫(ゆきお)40歳の男性契約社員(10話で登場)金融業や運送業など多くの仕事を経験し、とくに産業廃棄物の運搬を経験してから循環型社会を作らなければいけないと思い「大規模リサイクルセンター」の建設とお金を使わない経済を真剣に考えています。・美佐枝(みさえ)26歳の女性会社員(16話で登場)飢餓や貧困を無くす活動をしていたが、「善意の井戸で悲劇」というニュースを見て「本当の支援活動とは何か?」を考えています。他人同士でも会話が進むにつれて家族のような関係が生まれていくのかもしれませんね。
2016年11月02日
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「ついにお金を使わないシステムの提案が出てきましたね」美佐枝が待ち構えたようにコメントした。「お金のやり取りは本当に面倒くさいです。物に価値を付けなければ値段が決まりません。今すぐ欲しいものがあってもお金がないと手に入らない」世界中で人や物が自由に行き来するためにはお金がないと何も出来ないシステムは不便です。世界が一つの家族のようになるにはどうすればよいか?「助け合い、分かち合いの必要性はわかるんですけど、国レベルでも個人レベルでも自分の物は誰にも渡したくないっていう気持ちはどうすればいいですか?」と栄治が疑問を書いた。「提案の中に『互いの文化を尊重し』と書いたのは互いの生活に必要な思想やものを侵害しないという意味合いを持たせたんです」「それはどういう意味ですか?」「個人や国が必要とするものを奪ってはいけないという意味なんです」そこで素子が質問した「ものであれば所有権を侵害してはならないってことなの?」「そうなんですけどね、所有権は廃止したほうが良いと思うんです」「それは困るでしょう?」「所有権を廃止するけど使用権(占有権)だけで良いと思うんですよ」「どう違うの?」「もう一つの世界の提案は世界平和とお金のない世界だけどね、地球は一つの家族と言う考え方なんです」「あ!このあいだ言ってましたよね、家族だったらお金のやり取りはしないし、自分の物でも自分が使わなくなったら誰が使っても良いって」と稔がコメントした。「そうなんだよ。自分が使っている間は誰も奪ってはいけないけど管理が出来なくなれば誰かが自由に使っても良いって言うことです」個人の所有地も国の所有地もゴミ屋敷が増えたり森林破壊が増えたり、管理が出来ないのに放置している状態が所有権の存在でおきている。「だからね、国でも個人でも使用権さえあれば他人や他国は侵害してはならないという決まりごとがあれば問題ないと思うんです。ただし『使っている間は大切に管理すること』が条件だけどね」「循環型システムと同じですね」「どういうこと?」「地球と共存するためには必要な約束だと思ったんです」「稔君もよくわかってきたね」「ありがとうございます」「お金のやり取りをしなくても資源の奪い合いが無くなるためには今以上の信頼関係が必要になってくるわね」美佐枝が心配してコメントを入れた。「それを助けてくれるのが国際支援団の活躍なんです。一つの地域に支援活動するのは200ヶ国以上の人たちが一団となって行動すれば世界が一つの家族のように理解しあえると思うんです」「それは良いアイデアだと思うわね」それぞれの国や地域に応じた環境と人々を大切にするということを幸夫は言いたかったようです。
2016年11月01日
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