添乗員は見た![あんな事こんな事]

添乗員は見た![あんな事こんな事]

2010/09/16
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こんな風に何かと,どやしつかれながら2日目,予定通り今夜の
ホテルへ向かうことになった。今夜のホテルは昨夜と違い,那覇
市内のシテイホテルに止まる事になっていて,温泉ホテルとは勝手
が違い,泊まり慣れない人達にとっては戸惑うことも多いのである。

でも,金バッチ達はいろいろな視察旅行で場慣れしているため,
私はあまり心配してはいなかったのだが,慣れていない人がいた。
それは,カマキリたちだった。

朝から,“今日の部屋割り(部屋番号)を早く聞け”と,鬼の
ような目で私を急かしているのだった。

を教えてくれないンです。“と,言っても,カマキリは,
“松田君(先輩添乗員)が当日にわかるって言ってたぞ!“
と,責め立てるのだ。
“早くホテルへ電話しろっ!”と,朝から何度言われたか,
わからない。
私は,2度ホテルへ電話を入れて頼んでみたが,最後の電話に
出たコンシェルジュが落ち着き払って言うのだった。

「どうしても部屋番号を教えてもらえませんか?」
「はぃ,申し訳ございませんが,まだご案内出来ません。」
「お偉い方々ばかりなので,チェックインの時お待たせする
    訳にはいかないンです。」
「お待たせ致しませんよっ,16名様ですから・・・,少しご説明
   をさせて頂いてから,すぐにお部屋へご案内できます。

   させて頂いております。心配いりません。大丈夫ですよ,お任せ下さい。」
「はぁ・・・。」
私の返事はほとんどため息に近かった。
まるでたかが16名で何を騒いでいる・・・,と言わんばかりだ。
それはそれでしゃくに障るが,すっかり気落ちしてしまった私は,
それから電話をしていないが,カマキリの攻撃は未だ続いている。

「おうッ,部屋わかったか?」
「いいえ,まだです。・・・・・・・・・・。」
“こういったホテルは通常,事前に部屋番号は出ない”と,改めて言
ったところで,納得しない事ぐらいわかっているし,いささか私は困
り果て,ホテルの言い分をそのまま伝えたところ,やっぱりカマが振
り落とされたのだった。

「わかってンだヨそんな事! それを何とかするのがアンタの仕事
    だろっ,ったく・・・交渉するのがアンタのシ・ゴ・ト!!」
2回繰り返した“アンタの仕事”と,私の顔の目の前まで迫っている
カマキリの人差し指が,私を威嚇しているように思えた。
そして,同時に心の声が聞こえた。
”よしっ,受けて立とうじゃないか!!”
                つづく





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最終更新日  2010/09/16 04:44:03 PM コメントを書く


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