
これは、最近ランチで人気のときめき鶏のロースト。千葉市若葉区産の美味しい地鶏だ。鶏は鮮度が大事で、新鮮なら刺身で食べることも出来るのだから、有名ブランドの地鶏を遠くから取り寄せるより、市内の生産者の朝締めの鶏のほうが鮮度が良いのは当然なわけ。実際、この鶏を初めて手にしたときに抜群の鮮度の良さと癖のない美味しさにびっくりしたものだ。
フランスのラベル・ルージュのプレ・ジョーヌやブレス産の若鶏に比べるとやはりあの噛み締めるような旨味には負けるかもしれないが、フランス産の優秀な地鶏は値段が数倍から10倍もするのだから、美味しいのは当然なのだ。
鶏の美味しさとはなんだろうか?いろいろな調理法があるが、焼いた鶏の場合やはり皮目の香ばしさと身のしっとり感、肉汁にあふれるようなジューシーな感じに尽きると思う。この画像は、胸肉のものだが、鶏の胸肉と言うとパサパサして噛むと口の中が乾くような食感と言うイメージをお持ちの方が多いと思う。実際、そういう鶏胸肉料理が多いし、生肉売り場でも胸肉より腿肉のほうが値段が高いし、お客様に胸肉にしますか?腿にしますか?と訊くとたいていの方が腿肉と答えることから見ても「鶏の胸肉は不味い」と言うのが日本人の持つイメージだろう。
ところが、フレンチの古典を見ると、、例えばオーギュスト・エスコフィエのギッド・キュリネールという六千あまりのレシピ本の中に鶏の腿肉の料理は一つも載っていない。しかも最近は流行らない言葉だが、当時の言葉で鶏の胸肉のことをsupreme de poulet スプレーム・ド・プレといった。スプレームというのは、至上の物という意味だから、supreme de pouletとは、若鶏の一番良い肉と言うことになるわけで、クラシックなフレンチにおいては鶏の腿肉なんぞ、対象外の素材だったのだ。ちょっと意外でしょ?
まあ、理屈はともかく、、私の店に来てときめき鶏の胸肉を食べてみれば、納得するはずです。鶏は胸が美味しい!
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